瑠壱は智を呼ぶ

蒼風

文字の大きさ
上 下
7 / 36
カウントダウンSS

連載開始まで後2日/西園寺瑠壱・佐藤智花

しおりを挟む
※本稿は『瑠壱は智を呼ぶ』が連載開始するまで毎日更新されるカウントダウンSSです。
※メタ空間となっております。作中の出来事とは一切関係がございませんのであらかじめご了承ください。


西園寺さいおんじ瑠壱るい「『瑠壱は智を呼ぶ』連載開始まで後2日。本日のカウントダウン担当は俺、西園寺瑠壱と」

佐藤さとう智花ともか「私、佐藤智花がお届けします。よろしくお願いしますね(ニッコリ)」

瑠壱「ちょっとタンマ」

智花「何?どうしたの?」

瑠壱(お前そんなキャラじゃないだろう。カウントダウンはキャラクター紹介の場でもあるんだから、もうちょっと素を出してくれ)

智花(嫌よそんなの。人気下がっちゃうじゃない)

瑠壱(どのみち時間の問題だろ……作品が進んでけば本性なんて隠せないんだから)

智花(うっさいわねぇ……本性だったらアンタも大概でしょ。何かっこつけてんのよクソヘタレが)

瑠壱(なっ……!ヘタレはないだろう、ヘタレは。むしろヘタレと言えばお前の方がヘタレだろうに)

智花(なんですって?言ってくれるじゃないこのクソ童貞のヘタレ陰キャが)

瑠壱(それ、半分くらいは自分に跳ね返ってるからな)

智花(はぁ?んなわけないでしょ、馬鹿じゃないの。長年の日陰暮らしで頭まで腐ったわけ?)

瑠壱(口が悪い、口が。ヒロインの使う言葉じゃないだろう)

智花(そもそもそのヒロインってのが納得いかないのよ。なにそれ。ヒロインってことは恋愛に発展するかもしれないってことでしょ。ごめんよ、ごめん)

瑠壱(ほう……ならお前が今でも漫画を描いているのは別に何の意味のないってことだな?)

智花(そうよ)

瑠壱(昔俺と約束した「一緒に漫画を描こう」っていう約束は全く関係ないんだな?約束が無かったことになっちゃいけないと思って、とっさには難しい絵の方を磨いたのもなんの関係も……あ)

智花(な、なに。どうしたの?)

瑠壱(えー……大変なお知らせがあります)

智花(何)

瑠壱(今までの会話、全部筒抜け)

智花「ギャーーーーーーーーーー!!!!」

瑠壱「その悲鳴もヒロインとして……まあいいか」

智花「ぶつぶつぶつぶつ……(信じられないなんでこんなことにこのままじゃ人気なんてがた落ち……そうだ難だったらこの男ごと葬って)」

瑠壱「えー……一人使い物にならなくなってしまったけど、『瑠壱は智を呼ぶ』の連載開始は2日後。ちなみに、明日の担当も一人は俺だから、まあ、そんな感じでよろしく」

智花「あああああぁぁぁぁぁぁぁあああ……」

瑠壱「……それじゃ、また明日」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

田中天狼のシリアスな日常

朽縄咲良
青春
とある県の平凡な県立高校「東総倉高等学校」に通う、名前以外は平凡な少年が、個性的な人間たちに翻弄され、振り回され続ける学園コメディ! 彼は、ごくごく平凡な男子高校生である。…名前を除けば。 田中天狼と書いてタナカシリウス、それが彼の名前。 この奇妙な名前のせいで、今までの人生に余計な気苦労が耐えなかった彼は、せめて、高校生になったら、平凡で平和な日常を送りたいとするのだが、高校入学後の初動に失敗。 ぼっちとなってしまった彼に話しかけてきたのは、春夏秋冬水と名乗る、一人の少女だった。 そして彼らは、二年生の矢的杏途龍、そして撫子という変人……もとい、独特な先輩達に、珍しい名を持つ者たちが集まる「奇名部」という部活への起ち上げを誘われるのだった……。 ・表紙画像は、紅蓮のたまり醤油様から頂きました! ・小説家になろうにて投稿したものと同じです。

全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―

入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。 遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。 本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。 優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。

不撓導舟の独善

縞田
青春
志操学園高等学校――生徒会。その生徒会は様々な役割を担っている。学校行事の運営、部活の手伝い、生徒の悩み相談まで、多岐にわたる。 現生徒会長の不撓導舟はあることに悩まされていた。 その悩みとは、生徒会役員が一向に増えないこと。 放課後の生徒会室で、頼まれた仕事をしている不撓のもとに、一人の女子生徒が現れる。 学校からの頼み事、生徒たちの悩み相談を解決していくラブコメです。 『なろう』にも掲載。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

伝える前に振られてしまった私の恋

メカ喜楽直人
恋愛
母に連れられて行った王妃様とのお茶会の席を、ひとり抜け出したアーリーンは、幼馴染みと友人たちが歓談する場に出くわす。 そこで、ひとりの令息が婚約をしたのだと話し出した。

Cutie Skip ★

月琴そう🌱*
青春
少年期の友情が破綻してしまった小学生も最後の年。瑞月と恵風はそれぞれに原因を察しながら、自分たちの元を離れた結日を呼び戻すことをしなかった。それまでの男、男、女の三人から男女一対一となり、思春期の繊細な障害を乗り越えて、ふたりは腹心の友という間柄になる。それは一方的に離れて行った結日を、再び振り向かせるほどだった。 自分が置き去りにした後悔を掘り起こし、結日は瑞月とよりを戻そうと企むが、想いが強いあまりそれは少し怪しげな方向へ。 高校生になり、瑞月は恵風に友情とは別の想いを打ち明けるが、それに対して慎重な恵風。学校生活での様々な出会いや出来事が、煮え切らない恵風の気付きとなり瑞月の想いが実る。 学校では瑞月と恵風の微笑ましい関係に嫉妬を膨らます、瑞月のクラスメイトの虹生と旺汰。虹生と旺汰は結日の想いを知り、”自分たちのやり方”で協力を図る。 どんな荒波が自分にぶち当たろうとも、瑞月はへこたれやしない。恵風のそばを離れない。離れてはいけないのだ。なぜなら恵風は人間以外をも恋に落とす強力なフェロモンの持ち主であると、自身が身を持って気付いてしまったからである。恵風の幸せ、そして自分のためにもその引力には誰も巻き込んではいけない。 一方、恵風の片割れである結日にも、得体の知れないものが備わっているようだ。瑞月との友情を二度と手放そうとしないその執念は、周りが翻弄するほどだ。一度は手放したがそれは幼い頃から育てもの。自分たちの友情を将来の義兄弟関係と位置付け遠慮を知らない。 こどもの頃の風景を練り込んだ、幼なじみの男女、同性の友情と恋愛の風景。 表紙:むにさん

紅井すぐりと桑野はぐみ

桜樹璃音
青春
「私が死なないように、見張って」 「アンタの全部は、俺のものだって言わなかったっけ」 これは歪愛じゃない――……純愛、だ。 死にたがり少女と恋愛依存少年の歪な愛のお話。

処理中です...