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2章 人の世界へ『辺境の町ラムダ』
43.山から降りる
しおりを挟むノアはもう1匹が中々見つけられずにいた。
あーもういいや!
今日はこんなもんで終わるかと早い切り替えで獲物を探すのをやめてまず山の麓まで降りて、森の中はサクッと抜けることする。
ノアは切り替えて一気に行動を開始する。
まず山を駆け下りて森に入ると木の上から木の上へと移動し凄いペースで飛び移りそして1時間もしない内に森の半分位までやって来た所で誰かが近くで戦っている音が聞こえてきた。
どすんと何かがぶつかった音が聞こえて来た。
そしてその後に何かのうめき声が聞こえて来たのでノアは近付くかそのままスルーして帰るか一瞬迷ったがとりあえず様子を見てみる事にした。
ノアは気配を消しながら音のした方へ移動する。
そして音の原因を発見した。
それはオークと冒険者たちであった。
冒険者は3人、ハイオークと、オークは1体ずつ。
オークは既に倒されており、今戦っているのはハイオーク。
冒険者の1人は動きが無く、戦線離脱。
もう1人はうつ伏せのままであるが顔はハイオークをみており歯を食いしばっている。
どうやらやられてしまって動けないようだ。
そしてもう1人は優男だった。
ノアは朝、馬車から降りた時に話しかけられた相手だったのでほっておくのもなんやしなーと思い、木から降りて優男に話しかける。
よっ!朝ぶりだな!
加勢はいるか?いらないようなら手は出さないけどどうする?
随分とやられたようだけど。
キーンはノアがいきなりやって来たがこれが魔物で無くて本当良かったと思った。
魔物なら確実にやられていたであろうタイミングであったのでついてると思いそしてやって来たのは朝に馬車の側で話かけた相手であった。
ああ、済まないが頼んでも良いか?
仲間2人もコイツにやられたんだ。
俺の腕も1本やられちまってる。
かなりギリギリの状態だ。
正直かなり助かる。
キーンはノアがどれくらいやれるか知らないがこのタイミングで来てくれたのはかなりありがたい事だった。
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