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1章 魔女 扉を開ける
7 魔女と太陽 1
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それからのことはあっという間だった。
家を出るにあたって、ザザの持ち物はとても少ない。
替えの服はもうないし、自分で作った薬の瓶を幾つかと、採集した貴重な薬草や薬石などがほとんどだ。
あとは──。
ザザは屋根裏の寝床の下から、小さな箱を引っ張り出した。
そこには皮表紙の古い書物──たぶん日記帳と、六角柱をした緑色の石の端に皮の紐を巻き付けた首飾りが入っている。ドルカがザザの母から預かったという品で、今まで大切にとっておいたものだ。宝石にしては大きいから、ただの輝石だと思われる。
しかし、石は透き通っていて、気泡や銀色の粒を内包し、光をよく通した。
『これはあんたのおっかさんのものだよ。ユージェはあたしには何にも言わずに死んだけど、あの子の主は多分あんたの父親だ。父親のことは何にも聞いちゃいないけど、それは多分その人にもらったもんだから、あんたがもしここを出ていく時が来たらつけるといい。値打ちはなさそうだけど綺麗な石さね』
ザザは迷うことなく、革ひもを首の後ろで結わえた。ひそやかな石の冷たさが伝わる。なくさないよう肌に直接触れるように落とし込んだ。
もう一つの形見、日記の方はよくわからないものだった。それはのりづけされているわけでもないのに、開くことができない。表紙にも何も記されていない。ドルカもわからないと言っていた。ただ、決して手放してはいけないことだけは明らかだった。
いつか中を見ることができるのだろか?
にわかに外が騒がしくなった。迎えが来たようだ。
開いた窓から顔を出すと、今まで見たことがない大勢の男たちと、数人の女が馬に乗って集まっている。
男達はギディオンと似たような紺色の服装で、とても立派に見えた。女達はフェリアよりは飾りけの少ないドレスだったが、やはり立派な身なりだった。
「おお、フェリア殿下! ご無事で!」
「よかったこと! ご心配申しておりました!」
ほとんどの者がフェリアを取り囲んでいたが、一人の青年がギディオンに駆け寄って話しかけている。
「姫殿下の馬が暴走し、ギディオン様が追っていかれたと伺って、我々も森を探索しておりました。そうしているうちに隼のモスが舞い降りてきたのです。念のために侍女を連れてきて正解でした」
「適切な配慮だ。ありがとうフリューゲル」
ギディオンが青年に頷いている。侍女と呼ばれた女たちは、戸惑ったような様子でフェリアの服装を吟味していた。さすがに、女主が泉に落ちたのだとは思わなかったのだろう、着替えは持ってきていないらしく、自分たちのショールをフェリアに巻きつけている。
「して、ギディオン様、ここはどなたの家なのですか?」
フリューゲルと呼ばれた青年が振り返った。その拍子に目が合って、ザザは急いで窓から首をひっこめる。
「ああ、私たちを助けてくれた娘の家だ」
さすがに魔女の家だと言えなかったのだろう、ギディオンが嘘をまじえないように説明している。
「娘、ですか? さっき顔がちらっと見えましたが、なんだか子どものように見えましたが」
フリューゲルが首をひねった。
「小さいだけで娘なのだ。呼んでこよう」
ギディオンが扉を開けた時、ザザは最後の荷物である日記を鞄に入れようとしていた。
「すんだか」
「はい。これで終わりです」
「荷物はたったこれだけか?」
古ぼけたカバンを見て、ギディオンは呆れた。
「はい。これだけです」
「その本は? 随分古いもののようだが、まさか魔法書ではあるまいな?」
「いいえ、多分違います」
「多分?」
「この本は私の母の日記です、ですが開くことができないのです」
「なに?」
ギディオンはザザから本を受け取って調べてみたが、確かに表紙はおろか、中のページも開くことができない。何かがくっついているのではなくて、まるで本の形をした置物のように開かないのだ。「開かずの書」とでもいうべきものだった。
「これは、魔法か?」
「魔力で封印がされているのだと思いますが、わたしの力では開くことができないようです。でも、師匠のドルカはこれを持っているように私に言いました」
「形見という訳か?」
「私は母のことを知らないのですけど。携行するのはよくありませんか?」
「……いい。持っていけ。開かないのなら問題はないだろう」
ザザは奇妙に唇をゆがめたギディオンから、帳面を受け取った。
「ありがとうございます」
「ザザ! 用意はできた?」
飛び込んできたのはフェリアである。ザザの服の上に綺麗なショールを羽織っていた。
「はい、フェリアさま」
「私、ザザが一緒に来てくれると知ってとても嬉しいわ! ギディオンが後見人になってくれるなんて、思ってもみなかったもの。ザザみたいな人に会ったことがなかったもの。これからは私の友達になってね!」
「フェリア様、ザザはあなた様の侍女でも、女官でもありません。私が一時的に預かるだけです」
「わかっているわよ! あなたにしては粋な計らいだって思っただけよ。それに離宮にいる間は、まだ自由がきくじゃない。私がザザに色々教えてあげたいのよ」
「そんなことは侍女にお任せなさい。ザザ、行くぞ!」
「はい」
住み慣れた小屋の扉を閉めてから、ザザは一度だけ後ろを振り返った。
大きな樫の木の下の片流れの屋根。ドルカが住み着く以前から建っていたというその建物は、古ぼけてはいても、ひとりぼっちの若い魔女を今まで守ってくれていたのだ。
ありがとう。でも、もう二度と帰らない。
ザザは古家に向かって手を翳し、視界から遮る。
それが魔女の別れだった。
家を出るにあたって、ザザの持ち物はとても少ない。
替えの服はもうないし、自分で作った薬の瓶を幾つかと、採集した貴重な薬草や薬石などがほとんどだ。
あとは──。
ザザは屋根裏の寝床の下から、小さな箱を引っ張り出した。
そこには皮表紙の古い書物──たぶん日記帳と、六角柱をした緑色の石の端に皮の紐を巻き付けた首飾りが入っている。ドルカがザザの母から預かったという品で、今まで大切にとっておいたものだ。宝石にしては大きいから、ただの輝石だと思われる。
しかし、石は透き通っていて、気泡や銀色の粒を内包し、光をよく通した。
『これはあんたのおっかさんのものだよ。ユージェはあたしには何にも言わずに死んだけど、あの子の主は多分あんたの父親だ。父親のことは何にも聞いちゃいないけど、それは多分その人にもらったもんだから、あんたがもしここを出ていく時が来たらつけるといい。値打ちはなさそうだけど綺麗な石さね』
ザザは迷うことなく、革ひもを首の後ろで結わえた。ひそやかな石の冷たさが伝わる。なくさないよう肌に直接触れるように落とし込んだ。
もう一つの形見、日記の方はよくわからないものだった。それはのりづけされているわけでもないのに、開くことができない。表紙にも何も記されていない。ドルカもわからないと言っていた。ただ、決して手放してはいけないことだけは明らかだった。
いつか中を見ることができるのだろか?
にわかに外が騒がしくなった。迎えが来たようだ。
開いた窓から顔を出すと、今まで見たことがない大勢の男たちと、数人の女が馬に乗って集まっている。
男達はギディオンと似たような紺色の服装で、とても立派に見えた。女達はフェリアよりは飾りけの少ないドレスだったが、やはり立派な身なりだった。
「おお、フェリア殿下! ご無事で!」
「よかったこと! ご心配申しておりました!」
ほとんどの者がフェリアを取り囲んでいたが、一人の青年がギディオンに駆け寄って話しかけている。
「姫殿下の馬が暴走し、ギディオン様が追っていかれたと伺って、我々も森を探索しておりました。そうしているうちに隼のモスが舞い降りてきたのです。念のために侍女を連れてきて正解でした」
「適切な配慮だ。ありがとうフリューゲル」
ギディオンが青年に頷いている。侍女と呼ばれた女たちは、戸惑ったような様子でフェリアの服装を吟味していた。さすがに、女主が泉に落ちたのだとは思わなかったのだろう、着替えは持ってきていないらしく、自分たちのショールをフェリアに巻きつけている。
「して、ギディオン様、ここはどなたの家なのですか?」
フリューゲルと呼ばれた青年が振り返った。その拍子に目が合って、ザザは急いで窓から首をひっこめる。
「ああ、私たちを助けてくれた娘の家だ」
さすがに魔女の家だと言えなかったのだろう、ギディオンが嘘をまじえないように説明している。
「娘、ですか? さっき顔がちらっと見えましたが、なんだか子どものように見えましたが」
フリューゲルが首をひねった。
「小さいだけで娘なのだ。呼んでこよう」
ギディオンが扉を開けた時、ザザは最後の荷物である日記を鞄に入れようとしていた。
「すんだか」
「はい。これで終わりです」
「荷物はたったこれだけか?」
古ぼけたカバンを見て、ギディオンは呆れた。
「はい。これだけです」
「その本は? 随分古いもののようだが、まさか魔法書ではあるまいな?」
「いいえ、多分違います」
「多分?」
「この本は私の母の日記です、ですが開くことができないのです」
「なに?」
ギディオンはザザから本を受け取って調べてみたが、確かに表紙はおろか、中のページも開くことができない。何かがくっついているのではなくて、まるで本の形をした置物のように開かないのだ。「開かずの書」とでもいうべきものだった。
「これは、魔法か?」
「魔力で封印がされているのだと思いますが、わたしの力では開くことができないようです。でも、師匠のドルカはこれを持っているように私に言いました」
「形見という訳か?」
「私は母のことを知らないのですけど。携行するのはよくありませんか?」
「……いい。持っていけ。開かないのなら問題はないだろう」
ザザは奇妙に唇をゆがめたギディオンから、帳面を受け取った。
「ありがとうございます」
「ザザ! 用意はできた?」
飛び込んできたのはフェリアである。ザザの服の上に綺麗なショールを羽織っていた。
「はい、フェリアさま」
「私、ザザが一緒に来てくれると知ってとても嬉しいわ! ギディオンが後見人になってくれるなんて、思ってもみなかったもの。ザザみたいな人に会ったことがなかったもの。これからは私の友達になってね!」
「フェリア様、ザザはあなた様の侍女でも、女官でもありません。私が一時的に預かるだけです」
「わかっているわよ! あなたにしては粋な計らいだって思っただけよ。それに離宮にいる間は、まだ自由がきくじゃない。私がザザに色々教えてあげたいのよ」
「そんなことは侍女にお任せなさい。ザザ、行くぞ!」
「はい」
住み慣れた小屋の扉を閉めてから、ザザは一度だけ後ろを振り返った。
大きな樫の木の下の片流れの屋根。ドルカが住み着く以前から建っていたというその建物は、古ぼけてはいても、ひとりぼっちの若い魔女を今まで守ってくれていたのだ。
ありがとう。でも、もう二度と帰らない。
ザザは古家に向かって手を翳し、視界から遮る。
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