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34 神樹の印 2
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マリュリーサの支度は、全ての巫女が総がかりで速やかに行われた。
淡い銀色が混じった第一装束を身にまとい、胸の下で紫の帯が締められる。いつもより青白い顔色を慮って、マティルダが頬と唇にほんのり紅を指す。髪は香油をまぶして輝くばかりに梳きあげ、最後にネネがリュウノスの葉を意匠に使った銀のサークレットを乗せた。
それは気品と威厳に満ちた巫女姫の姿であった。
「参ります」
「これは! 巫女姫様!」
奥の大きな椅子に深く腰を下ろしていたギーズが立ち上がる。
最上階の表にある天井の高いホール。
ここに今、ザフェルの主だった武官、文官、貴族達が並んでいた。また、神官達の姿も見える。驚いたことに、ヴァルカ長老までもが、椅子を用意されて控えていた。神殿都市陥落以来のお目見えである。
「先ほどこの場にいらっしゃると伺った時は、身のうちが震えましたぞ!」
ギーズは大股で段を降り、マリュリーサの前に進み出る。
「もう、お体は復調されたのですか?」
「はい。この通りです」
「いや、よかったよかった! お見舞いに行きたくても、他の巫女達に厳重に止められておりましてな」
まるで自分の娘が無事であったかのように喜ぶその姿は、決して嘘ではない。
このような姿もまた、ギーズの愛すべき一面なのだろう。しかし、その裏では征服者としての顔も確かに存在する。
この男はつい先日まで、大きな戦を指揮し、たくさんの人間を死に追いやってきたのだ。
「ご心配をおかけし、申し訳ありません」
軽く頭を下げるマリュリーサに、ギーズはぐいと姿勢を正した。
「この度は、息子にも等しい男の傷を癒していただき、深く感謝いたしまする。あなたがいなかったら、彼はこの世に存在していなかったかもしれませぬ」
「……」
「改めまして、リュウノス神樹と、巫女姫様のお力にひれ伏す思いでござる」
ギーズは大きな体を折って謝意を示した。しかし、マリュリーサの目はギーズを通り越してしばし彷徨い、やがて彼を見つける。
銀色の戦士は、ホールの一番奥の壁際からマリュリーサを見つめていた。
その目はかつて、祝福の儀式の最前列で彼女を見つめていたものと同じだった。
二人の視線が絡み合う。
マリュリーサはギーズを通り越して彼の元へと進んで行く。その場に居合わせた全員が、彼女の動きを追視していた。
そして男もまた、マリュリーサの元へと歩み寄る。
二人はホールの中央でお互いを見つめ合った。
「……具合は? まだ顔色が悪い」
「平気よ。あなたは?」
「右の握力が少しが弱いが、それもすぐに戻るだろう」
「よかった……」
マリュリーサは涙を堪える。今ここで泣くわけにはいかなかった。
「マリュー……すまない」
「いいの。わかっているわ……何も言わないで」
体こそ触れ合っていないが、二人の間には誰も入れない不可侵の世界があった。
ギーズと重臣達はしばらく息を呑んで、美しい二人に魅入っている。
彼らがようやく何かを悟ろうとした時、入ってくる人物がいた。
「お父様、参りました」
侍女に囲まれて入ってきたのは、王女アラベラである。彼女は可愛らしいながらも上品な装いに身を包んでいた。
「アラベラか」
ギーズはいささか狼狽えながらアラベラを出迎えた。
「よく参った」
「嬉しいです! 戦からお戻りになられた時にお会いしてから、ずっとお忙しくされていたのですもの。今日お呼びがあるまで、アラベラはずっと我慢しておりましたのよ」
「……そうか。偉かったな。待たせてすまなんだ」
父の言葉にアラベラは王女らしく形を改める。
「改めまして、この度の勝ち戦おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます」
アラベラは優雅に膝を折った。
「ありがとう、アラベラ。言ったろう、私はいつでも勝つのだ。だが……」
「今日は御前会議と伺いましたが……あら?」
アラベラは居並ぶ諸侯を見渡していたが、やがて壁際のレイツェルトに目を止めた。
「レイ! ここにおられたの!」
アラベラは父のそばを走り抜けて過ぎて、レイツェルトの腕を取った。
「レイ、戦以来初めてね! 怪我をしたと聞いて、とてもとても心配していたのよ。お見舞いは厳しく止められていたし! もう傷はいいの?」
レイツェルトは丁寧に、だが無言で頷いた。
「よかった! 会いに行けなくてごめんなさい。でも本当によかった!」
「……」
「私は知っているの、今日、なぜ私この場にが呼び出されたのか……でも、ここは私が仕切る場ではないわね。あら、巫女姫様! いらしたのね。見えなかったの、ごめんなさい」
アラベラは、レイツェルトが後ろに隠していたマリュリーサを見つけ、同じように手を取る。
「レイを治療してくれたのは巫女姫様だと伺いました。ありがとう……本当にありがとうございます!」
「……私の勤めですから」
そう言いながら、マリュリーサは無邪気な王女を見つめた。
ああ、本当にこの方の中には邪気がない。
レイへの想いも、私への感謝も心からのもの。
この親子は本当によく似ている。自分の欲するものに極端に忠実なのだ。
その強欲さと素直さが羨ましい──。
「アラベラ、少しは落ち着いて座りなさい」
ギーズが王女の肩を叩いた。彼女の席は、壇上のギーズの隣となっている。
「はい、お父様」
アラベラは誘われて素直に父の横に腰を下ろした。その顔は期待に輝いている。
「これで全ての役者が揃ったようだ」
重々しくギーズが告げた。
その言葉を聞いた者達が一斉にホールの両側に整列し、姿勢を正す。王の言葉を謹聴するためだ。
その時マリュリーサは改めて気がついたが、彼の赤毛は、戦前に比べて大分白髪が増えた。大きな体躯はそのままに、また一層痩せたように思える。彼には、この大戦が相当な負担だったようだ。
「皆の働きのおかげで、我がザフェル統一王国は、南浦諸国連合との戦に勝利した。改めて感謝する」
「おおおお!」
「ギーズ陛下万歳!」
「ザフェルに栄光あれ!」
王の言葉に応じて次々に力強い声が上がったが、彼が腕を軽くあげただけで、どよめきは速やかに収束した。
「南の国境はリュウノス神殿を超えて、東西七十チェーン伸びることとなる。ただし、それ以上は不可侵とする。また、賠償金は最低限に抑える。無理な要求は新たな戦いを呼ぶゆえに。しかし!」
ギーズは改めて人々を見渡した。
「南の街道の要所、そして肥沃な穀倉地帯をザフェルは得た。そして何よりも、この輝かしいリュウノス神殿を、完全に我が版図に収めることができた! これらは大きな成果である」
「……」
再び歓声が上がる中、マリュリーサは大きくため息をついた。
大きな国がますます大きくなるために、この戦は計画され、不可侵だった神殿は既にザフェル王の私物に成り下がろうとしている。
「しかし、ザフェルは神殿を閉ざしはしない。今まで通り、民に広く門戸を開き、巫女姫の祝福と霊薬の恩恵を授けるものである」
ただしザフェルの統治下で、と言うことだと、マリュリーサにはわかっていた。
神殿の自治はないに等しい。もっとも、神官達は自分たちの利己的な思惑で神殿を管理していたから、この点では別に変わりはないのかも知れなかった。
要するに頭が違うだけ。
これが良いことなのか、悪いことなのか、私にはわからない。
私にわかるのは──。
「だが、リュウノス神樹の寿命はもう近いと聞いている。今後はこの大陸中から知識と技術を結集して、少しでもこの神樹を長らえるように守って行かなくてはならない。巫女姫殿、神官殿にもご尽力を賜りたい」
「……そのことでございますが、陛下」
マリュリーサは一歩前に進み出た。その歩みは流れるようで、ギーズを前に以前のような躊躇いはない。
「私の力はもう、ほとんど残ってはおりませぬ」
「な……なんとな? どういう意味であろうか?」
マリュリーサは黙って装束の胸元を緩めた。思わずレイツェルトが一歩前に出るが、それを視線で押さえ、躊躇いもなく白い胸元を衆人の目の前に晒す。
「おお! これは」
ギーズが腰を浮かせて叫んだ。
そこには、半ば以上消えかけたリュウノスの印があった。
淡い銀色が混じった第一装束を身にまとい、胸の下で紫の帯が締められる。いつもより青白い顔色を慮って、マティルダが頬と唇にほんのり紅を指す。髪は香油をまぶして輝くばかりに梳きあげ、最後にネネがリュウノスの葉を意匠に使った銀のサークレットを乗せた。
それは気品と威厳に満ちた巫女姫の姿であった。
「参ります」
「これは! 巫女姫様!」
奥の大きな椅子に深く腰を下ろしていたギーズが立ち上がる。
最上階の表にある天井の高いホール。
ここに今、ザフェルの主だった武官、文官、貴族達が並んでいた。また、神官達の姿も見える。驚いたことに、ヴァルカ長老までもが、椅子を用意されて控えていた。神殿都市陥落以来のお目見えである。
「先ほどこの場にいらっしゃると伺った時は、身のうちが震えましたぞ!」
ギーズは大股で段を降り、マリュリーサの前に進み出る。
「もう、お体は復調されたのですか?」
「はい。この通りです」
「いや、よかったよかった! お見舞いに行きたくても、他の巫女達に厳重に止められておりましてな」
まるで自分の娘が無事であったかのように喜ぶその姿は、決して嘘ではない。
このような姿もまた、ギーズの愛すべき一面なのだろう。しかし、その裏では征服者としての顔も確かに存在する。
この男はつい先日まで、大きな戦を指揮し、たくさんの人間を死に追いやってきたのだ。
「ご心配をおかけし、申し訳ありません」
軽く頭を下げるマリュリーサに、ギーズはぐいと姿勢を正した。
「この度は、息子にも等しい男の傷を癒していただき、深く感謝いたしまする。あなたがいなかったら、彼はこの世に存在していなかったかもしれませぬ」
「……」
「改めまして、リュウノス神樹と、巫女姫様のお力にひれ伏す思いでござる」
ギーズは大きな体を折って謝意を示した。しかし、マリュリーサの目はギーズを通り越してしばし彷徨い、やがて彼を見つける。
銀色の戦士は、ホールの一番奥の壁際からマリュリーサを見つめていた。
その目はかつて、祝福の儀式の最前列で彼女を見つめていたものと同じだった。
二人の視線が絡み合う。
マリュリーサはギーズを通り越して彼の元へと進んで行く。その場に居合わせた全員が、彼女の動きを追視していた。
そして男もまた、マリュリーサの元へと歩み寄る。
二人はホールの中央でお互いを見つめ合った。
「……具合は? まだ顔色が悪い」
「平気よ。あなたは?」
「右の握力が少しが弱いが、それもすぐに戻るだろう」
「よかった……」
マリュリーサは涙を堪える。今ここで泣くわけにはいかなかった。
「マリュー……すまない」
「いいの。わかっているわ……何も言わないで」
体こそ触れ合っていないが、二人の間には誰も入れない不可侵の世界があった。
ギーズと重臣達はしばらく息を呑んで、美しい二人に魅入っている。
彼らがようやく何かを悟ろうとした時、入ってくる人物がいた。
「お父様、参りました」
侍女に囲まれて入ってきたのは、王女アラベラである。彼女は可愛らしいながらも上品な装いに身を包んでいた。
「アラベラか」
ギーズはいささか狼狽えながらアラベラを出迎えた。
「よく参った」
「嬉しいです! 戦からお戻りになられた時にお会いしてから、ずっとお忙しくされていたのですもの。今日お呼びがあるまで、アラベラはずっと我慢しておりましたのよ」
「……そうか。偉かったな。待たせてすまなんだ」
父の言葉にアラベラは王女らしく形を改める。
「改めまして、この度の勝ち戦おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます」
アラベラは優雅に膝を折った。
「ありがとう、アラベラ。言ったろう、私はいつでも勝つのだ。だが……」
「今日は御前会議と伺いましたが……あら?」
アラベラは居並ぶ諸侯を見渡していたが、やがて壁際のレイツェルトに目を止めた。
「レイ! ここにおられたの!」
アラベラは父のそばを走り抜けて過ぎて、レイツェルトの腕を取った。
「レイ、戦以来初めてね! 怪我をしたと聞いて、とてもとても心配していたのよ。お見舞いは厳しく止められていたし! もう傷はいいの?」
レイツェルトは丁寧に、だが無言で頷いた。
「よかった! 会いに行けなくてごめんなさい。でも本当によかった!」
「……」
「私は知っているの、今日、なぜ私この場にが呼び出されたのか……でも、ここは私が仕切る場ではないわね。あら、巫女姫様! いらしたのね。見えなかったの、ごめんなさい」
アラベラは、レイツェルトが後ろに隠していたマリュリーサを見つけ、同じように手を取る。
「レイを治療してくれたのは巫女姫様だと伺いました。ありがとう……本当にありがとうございます!」
「……私の勤めですから」
そう言いながら、マリュリーサは無邪気な王女を見つめた。
ああ、本当にこの方の中には邪気がない。
レイへの想いも、私への感謝も心からのもの。
この親子は本当によく似ている。自分の欲するものに極端に忠実なのだ。
その強欲さと素直さが羨ましい──。
「アラベラ、少しは落ち着いて座りなさい」
ギーズが王女の肩を叩いた。彼女の席は、壇上のギーズの隣となっている。
「はい、お父様」
アラベラは誘われて素直に父の横に腰を下ろした。その顔は期待に輝いている。
「これで全ての役者が揃ったようだ」
重々しくギーズが告げた。
その言葉を聞いた者達が一斉にホールの両側に整列し、姿勢を正す。王の言葉を謹聴するためだ。
その時マリュリーサは改めて気がついたが、彼の赤毛は、戦前に比べて大分白髪が増えた。大きな体躯はそのままに、また一層痩せたように思える。彼には、この大戦が相当な負担だったようだ。
「皆の働きのおかげで、我がザフェル統一王国は、南浦諸国連合との戦に勝利した。改めて感謝する」
「おおおお!」
「ギーズ陛下万歳!」
「ザフェルに栄光あれ!」
王の言葉に応じて次々に力強い声が上がったが、彼が腕を軽くあげただけで、どよめきは速やかに収束した。
「南の国境はリュウノス神殿を超えて、東西七十チェーン伸びることとなる。ただし、それ以上は不可侵とする。また、賠償金は最低限に抑える。無理な要求は新たな戦いを呼ぶゆえに。しかし!」
ギーズは改めて人々を見渡した。
「南の街道の要所、そして肥沃な穀倉地帯をザフェルは得た。そして何よりも、この輝かしいリュウノス神殿を、完全に我が版図に収めることができた! これらは大きな成果である」
「……」
再び歓声が上がる中、マリュリーサは大きくため息をついた。
大きな国がますます大きくなるために、この戦は計画され、不可侵だった神殿は既にザフェル王の私物に成り下がろうとしている。
「しかし、ザフェルは神殿を閉ざしはしない。今まで通り、民に広く門戸を開き、巫女姫の祝福と霊薬の恩恵を授けるものである」
ただしザフェルの統治下で、と言うことだと、マリュリーサにはわかっていた。
神殿の自治はないに等しい。もっとも、神官達は自分たちの利己的な思惑で神殿を管理していたから、この点では別に変わりはないのかも知れなかった。
要するに頭が違うだけ。
これが良いことなのか、悪いことなのか、私にはわからない。
私にわかるのは──。
「だが、リュウノス神樹の寿命はもう近いと聞いている。今後はこの大陸中から知識と技術を結集して、少しでもこの神樹を長らえるように守って行かなくてはならない。巫女姫殿、神官殿にもご尽力を賜りたい」
「……そのことでございますが、陛下」
マリュリーサは一歩前に進み出た。その歩みは流れるようで、ギーズを前に以前のような躊躇いはない。
「私の力はもう、ほとんど残ってはおりませぬ」
「な……なんとな? どういう意味であろうか?」
マリュリーサは黙って装束の胸元を緩めた。思わずレイツェルトが一歩前に出るが、それを視線で押さえ、躊躇いもなく白い胸元を衆人の目の前に晒す。
「おお! これは」
ギーズが腰を浮かせて叫んだ。
そこには、半ば以上消えかけたリュウノスの印があった。
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※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
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