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9 誰を好きでもいいんです 少尉さん
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それからのアンは、パーティのことで頭がいっぱいになった。
授業中、先生にあてられて幾度も答えに詰まり、ひどい時にはあてられたことさえ気がつかない有様で、友達のソフィやローリエが心配したほどだ。
「ちょっと! 最近ひどいわよ、アン」
学生食堂で向かい合わせに座ったソフィが、しかめ面をしている。
ソフィは首都で布商人の一人娘だった。軍にもたくさんの物資を卸している。
その隣のローリエの父は、有名な薬学博士で女子の高等教育の推奨者である。
三人の前には湯気を立てているシチューが置かれていた。学生食堂の煮物はたくさん作るため、熱くて美味しいのだ。
「ごめん、さっきは背中突いてくれてありがと。また失敗しちゃうところだった」
「いいけど……パーティのこと考えてるの?」
「うん、まぁ」
「あんなに出たくないって言ってたのに、何があったのよ」
「ま、まぁ……いろいろとね。お母さまも何事も経験だって言ってくれたし」
「ふぅん……で? 誰と行くの?」
「ぶはっ!」
アンはシチューにむせた。
「ヨアキムに誘われてたでしょう? 彼と行くの?」
「いっ、行かないわ!」
アンはぶんぶんと首を振った。
「あの人、いつもからかってくるんだもの。さすがに昔みたいに、あからさまじゃないけど。今回私を誘ったのだって、私の服とか髪をからかって楽しむために決まっているわ」
「……ヨアキムも気の毒にねぇ」
ローリエが感慨深げに言った。
「どう言う意味?」
アンが食べる手を止めて尋ねる。
「ええ……わからないならいいわよ。そこまで野暮じゃないし……で、じゃあヨアキムじゃないなら誰と行くの?」
「……お父様のお知り合い」
「フリューゲル様の? じゃあ、近衛の方?」
「……まぁ、そうなる……かな」
「素敵じゃない!」
「近衛の方なんて憧れだわ!」
ソフィとローリエが声をそろえた。
「……まぁ、お父さまの手前、お義理で申し出てくれたんだけどね」
「それでも、私たちの初めてのパーティなんだし、慣れた方にエスコートしてもらうのっていいじゃない。私なんてお兄さまよ」
「ローリエのお兄さまだって素敵よ」
「私はお父さん。げっそりだわ」
ソフィも続く。
「ソフィのお父様は、立派な布商人じゃない。この学校の制服も作っているわ。パーティのドレスだって、たくさん作ってる有名人じゃない」
「アンも注文してくれたの?」
「ええ。お母様が特別だからって、カタログを取り寄せて」
ソフィもローリエも商人の家だが、フリューゲル家も貴族としては下級だから、アンは身分など気にしたことがない。二人ともアンの少ない大切な友人だった。
「よぅ。素敵な話をしているじゃないか」
後ろから割り込んできたのは、ヨアキムだ。
「お前、パーティには行かないって断ったくせに、やっぱり行く気になったのか?」
「ええ……まぁ。お母様が最初のパーティは大切だって……それにお父様の部下の方が連れて行ってくれることになって……」
「ふぅん……行かないっていってたくせに」
ヨアキムの下目づかいは割と迫力がある。
「最初は本当に行く気じゃなかったの。嘘じゃないわ、だって私は地味女で、クジで仕方なくでしょ」
アンはかつての悪口を使って応戦した。
「別にいいさ、俺はお前じゃなくても構わないし。クジだって、ただのゲームだし。ああ、そうだ。お前、ちょっと来いよ」
「なんで? お昼ご飯食べてるし」
「じゃあ、十分待ってやる。中庭の天使像のところだ」
そういうと、ヨアキムはさっさと食堂を出て行った。
「え~、嫌だって言おうとしたのに」
アンはげっそりといったが、ソフィはぽんと肩を叩いた。
「いいじゃない、行っておあげなさいよ。別にとって食われたりしないわよ」
「でも、絶対嫌味言われるし」
「まぁ、でも聞いてあげたら? 私たちは教室で待ってるわ」
思慮深いローレルまでもがそう言うので、アンは仕方なくまだ熱いシチューに手をつけた。
「お前、あいつと行くんだろう?」
冬薔薇に囲まれれた中庭の天使像は、微笑みながら二人を見下ろしている。
「あいつって?」
「あいつだよ。あの有名人! フュルーゲル閣下の側近の色男!」
「色男って……レイルダー少尉さんのことを言ってるの? うん、そう。両親に気を遣ってくださって誘ってくださったの。あの方はパーティに慣れてらっしゃるから」
「そうだ。わかっているじゃないか。あいつは慣れてんだよ。お前じゃ相手にもならない」
「知ってるわ」
底意地の悪いヨアキムに対し、我ながら平然と振る舞えている、とアンは自分を誉めた。
そんなこと言われなくても、とっくに知ってる。
少尉さんは私のこと、お世話になってる上官の娘としか思ってないもの。
「私は少尉さんに、お義理でエスコートしてもらうだけ」
「……あいつが好きなんだろう? あの時のお前の顔、はっきり覚えてるぜ」
「あの時?」
「ほら昔、馬で競争した帰り道、車中からあいつを見かけたろ? あの時お前すごい顔してた」
「……すごい顔?」
「ああ、すごい泣きそうな不細工な顔」
「ぶさいく」
そっか。
確かにお母さまと比べるまでもなく、ぶさいくだよね私。
少尉さんの周りには綺麗な人がいっぱい。そして少尉さんが一番綺麗なんだもの。
私のことは可愛がってくださるけど、それはいつまでも子どもだって思われてるからで。
だから、少尉さんが誰を好きでも、誰とお付き合いしても、私のことは見てはくれない。
どんなに大好きでも、絶対振り向いてもらえない。
でも……!
「それのなにが悪いのよ!?」
アンは言い放って一歩踏み出した。
「え」
「私が好きなんだからそれでいいのよ。私のことは私が考える。責めるのも、泣くのも私がする。あなたには関係ない」
「……っ!」
「そんな話をするために、私を呼び出したの? あなたが私を嫌いなのはよくわかってるから、こんな話は無意味よ。じゃあ、午後の授業があるから!」
言い放って、アンはヨアキムに背を向けた。涙目は見られたくなかった。
天使像に背を向け、勢いだけで薔薇の中を歩いていく。
立ち止まりたくはなかった。
*****
つき詰めて書くのが好きな私ですが、今回は基本緩めの設定で書いてます。
変だなと思ったところはやんわりご指摘ください。
Twitterのフォローもよろしくです。たまにこぼれ話があります。
授業中、先生にあてられて幾度も答えに詰まり、ひどい時にはあてられたことさえ気がつかない有様で、友達のソフィやローリエが心配したほどだ。
「ちょっと! 最近ひどいわよ、アン」
学生食堂で向かい合わせに座ったソフィが、しかめ面をしている。
ソフィは首都で布商人の一人娘だった。軍にもたくさんの物資を卸している。
その隣のローリエの父は、有名な薬学博士で女子の高等教育の推奨者である。
三人の前には湯気を立てているシチューが置かれていた。学生食堂の煮物はたくさん作るため、熱くて美味しいのだ。
「ごめん、さっきは背中突いてくれてありがと。また失敗しちゃうところだった」
「いいけど……パーティのこと考えてるの?」
「うん、まぁ」
「あんなに出たくないって言ってたのに、何があったのよ」
「ま、まぁ……いろいろとね。お母さまも何事も経験だって言ってくれたし」
「ふぅん……で? 誰と行くの?」
「ぶはっ!」
アンはシチューにむせた。
「ヨアキムに誘われてたでしょう? 彼と行くの?」
「いっ、行かないわ!」
アンはぶんぶんと首を振った。
「あの人、いつもからかってくるんだもの。さすがに昔みたいに、あからさまじゃないけど。今回私を誘ったのだって、私の服とか髪をからかって楽しむために決まっているわ」
「……ヨアキムも気の毒にねぇ」
ローリエが感慨深げに言った。
「どう言う意味?」
アンが食べる手を止めて尋ねる。
「ええ……わからないならいいわよ。そこまで野暮じゃないし……で、じゃあヨアキムじゃないなら誰と行くの?」
「……お父様のお知り合い」
「フリューゲル様の? じゃあ、近衛の方?」
「……まぁ、そうなる……かな」
「素敵じゃない!」
「近衛の方なんて憧れだわ!」
ソフィとローリエが声をそろえた。
「……まぁ、お父さまの手前、お義理で申し出てくれたんだけどね」
「それでも、私たちの初めてのパーティなんだし、慣れた方にエスコートしてもらうのっていいじゃない。私なんてお兄さまよ」
「ローリエのお兄さまだって素敵よ」
「私はお父さん。げっそりだわ」
ソフィも続く。
「ソフィのお父様は、立派な布商人じゃない。この学校の制服も作っているわ。パーティのドレスだって、たくさん作ってる有名人じゃない」
「アンも注文してくれたの?」
「ええ。お母様が特別だからって、カタログを取り寄せて」
ソフィもローリエも商人の家だが、フリューゲル家も貴族としては下級だから、アンは身分など気にしたことがない。二人ともアンの少ない大切な友人だった。
「よぅ。素敵な話をしているじゃないか」
後ろから割り込んできたのは、ヨアキムだ。
「お前、パーティには行かないって断ったくせに、やっぱり行く気になったのか?」
「ええ……まぁ。お母様が最初のパーティは大切だって……それにお父様の部下の方が連れて行ってくれることになって……」
「ふぅん……行かないっていってたくせに」
ヨアキムの下目づかいは割と迫力がある。
「最初は本当に行く気じゃなかったの。嘘じゃないわ、だって私は地味女で、クジで仕方なくでしょ」
アンはかつての悪口を使って応戦した。
「別にいいさ、俺はお前じゃなくても構わないし。クジだって、ただのゲームだし。ああ、そうだ。お前、ちょっと来いよ」
「なんで? お昼ご飯食べてるし」
「じゃあ、十分待ってやる。中庭の天使像のところだ」
そういうと、ヨアキムはさっさと食堂を出て行った。
「え~、嫌だって言おうとしたのに」
アンはげっそりといったが、ソフィはぽんと肩を叩いた。
「いいじゃない、行っておあげなさいよ。別にとって食われたりしないわよ」
「でも、絶対嫌味言われるし」
「まぁ、でも聞いてあげたら? 私たちは教室で待ってるわ」
思慮深いローレルまでもがそう言うので、アンは仕方なくまだ熱いシチューに手をつけた。
「お前、あいつと行くんだろう?」
冬薔薇に囲まれれた中庭の天使像は、微笑みながら二人を見下ろしている。
「あいつって?」
「あいつだよ。あの有名人! フュルーゲル閣下の側近の色男!」
「色男って……レイルダー少尉さんのことを言ってるの? うん、そう。両親に気を遣ってくださって誘ってくださったの。あの方はパーティに慣れてらっしゃるから」
「そうだ。わかっているじゃないか。あいつは慣れてんだよ。お前じゃ相手にもならない」
「知ってるわ」
底意地の悪いヨアキムに対し、我ながら平然と振る舞えている、とアンは自分を誉めた。
そんなこと言われなくても、とっくに知ってる。
少尉さんは私のこと、お世話になってる上官の娘としか思ってないもの。
「私は少尉さんに、お義理でエスコートしてもらうだけ」
「……あいつが好きなんだろう? あの時のお前の顔、はっきり覚えてるぜ」
「あの時?」
「ほら昔、馬で競争した帰り道、車中からあいつを見かけたろ? あの時お前すごい顔してた」
「……すごい顔?」
「ああ、すごい泣きそうな不細工な顔」
「ぶさいく」
そっか。
確かにお母さまと比べるまでもなく、ぶさいくだよね私。
少尉さんの周りには綺麗な人がいっぱい。そして少尉さんが一番綺麗なんだもの。
私のことは可愛がってくださるけど、それはいつまでも子どもだって思われてるからで。
だから、少尉さんが誰を好きでも、誰とお付き合いしても、私のことは見てはくれない。
どんなに大好きでも、絶対振り向いてもらえない。
でも……!
「それのなにが悪いのよ!?」
アンは言い放って一歩踏み出した。
「え」
「私が好きなんだからそれでいいのよ。私のことは私が考える。責めるのも、泣くのも私がする。あなたには関係ない」
「……っ!」
「そんな話をするために、私を呼び出したの? あなたが私を嫌いなのはよくわかってるから、こんな話は無意味よ。じゃあ、午後の授業があるから!」
言い放って、アンはヨアキムに背を向けた。涙目は見られたくなかった。
天使像に背を向け、勢いだけで薔薇の中を歩いていく。
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