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46 こころの形 3
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翌日。
「ミザリーは?」
ルナールは、執務室に入って来たのがミザリーではないことに驚いた。
彼は最近帳簿の付け方や、確認方法を学んでいる。たとえ領主直々の仕事ではなくとも、何かあった場合、帳簿の読み方を知らないでは話にならないからだ。
「どこだ?」
「ケイトやキャサリンを連れて買い物に。久しぶりに街へ出るらしい」
ユルディスが机上に書類を置く。
「そうか……ここのところ、ずっと屋敷に缶詰めだったから、気晴らしをするのはいいことだ。だが、それをお前の口から聞くのは不愉快だな」
「あんたの気持ちなど知ったことではない。そら昨日の続きだ。先月の帳簿の収支は合っているか」
「……お前、口の聞き方がなっていないな。一体いつから俺と対等になった」
「あんたの召使いになった覚えは一度もない。この国の貴族のことを学びたいと考え、ランサール将軍の口利きでエルトレー子爵家に奉公には入ったが、今の俺の主人はミザリー様だ」
「草原の風来坊が!」
「その草原の風来坊が結構役に立ったつもりなんだがな」
ユルディスの淡い青の瞳とルナールの碧色の瞳がぶつかった。
「……」
「だが、それも終わりだ。俺はもうすぐこの屋敷を去る。ミザリー様のいないこの家に用はない」
「ルナール様!」
入って来たのはクレーネだ。頬に湿布が貼ってある。案の定、香草の棘のせいで腫れたのだが、ミザリーの指摘が早かったおかげで、大したことにはならずにすんだのだ。
「クレーネ、ここには来るなと言ってあるだろう!」
「ごめんなさい。でもどうしても伝えたいことがあって」
「なんだ?」
「あの時、ミザリー様とこの人の様子を見ていて、どうも変だなって思ってたの。そしてわかったの! 私はそれをルナール様に伝えに来たのよ」
「言うがいい」
応じたのはユルディスだった。
「……ええ、言ってやるわ。ルナール様。ミザリー様と、この男はデキているのよ! だから、素直に離縁に応じたんだわ!」
「……なんだって?」
ルナールは目を見張った。
「私は最初から変だって思ってたのよ! この男がミザリー様を見る目は、明らかに変だった。まるで獲物を見る狼のようで……女なら誰だってわかるわ!」
「鷹と言ってほしいが」
ユルディスが冷淡に笑った。
「で、では! 本当なのか!? お前はミザリーと……」
「違うな。俺の一方的な片想いというやつだ。ミザリー様はあの通り、真面目で清廉なお方だから。それはあんたも知っているだろう?」
「……それはそうだ。だが、その言い方だと、お前は誘いをかけたのか?」
「あんたが行方不明になって一年以上……その死を、皆が認めようとした頃合いに告白した。次は離縁が決まってから求婚した。だが、今のところは振られてばかりだ。この状況では応じられないと言われた。揺るがないお方だ」
「……」
正直なユルディスの言葉に、ほっと肩を落としたのはルナールだ。それを見たクレーネが叫んだ。
「でも、あなた達の今の雰囲気は特殊だわ! きっともう深い関係になってるのよ!」
「よせ! クレーネ! ミザリーはそんな女じゃない」
「そうかしら? 絶対におかしいわ……女ならわかるけど、なんだか他人が入り込めない空気があるのよ」
「当たり前だ。この家は俺たち二人で再建して来たのだから」
「それは認めるし、感謝もしよう。だがミザリーは随分とお前を信頼している。よもやその信頼を裏切るような真似はすまいな?」
ルナールの問いに、ほんの一瞬の間があったが、ユルディスは轟然と言い放った。
「当然。だが、俺ならいつでも準備ができている。だから早く、国から離縁の許可が下りることを願っている」
「俺が離縁を取り消すと言ったら?」
「無駄だ。ミザリー様の心は戻らない」
「だが、まだ俺の妻はミザリーだ。貴族の結婚に情愛は必要ない。それに俺は……」
「ルナール様! 私はどうなるの? もうすぐあなたの子が生まれるのよ!」
クレーネが叫ぶ。
「同意する。自分のしてきたこと、しなかったことに向き合うべきだ。この女と娘、そして生まれる子どもの良き夫、良き父になればいい。ミザリー様は、せっかく立て直したこの家が、再び衰退するのを見たくはないだろう。早く仕事を覚えて、当主がするべきことを果たせ」
「……ミザリーは」
「ルナール様!」
「……わかっている。クレーネ、俺はお前を捨てたりしないよ」
尚も言い募ろうとしたルナールは、取り乱したクレーネの肩を優しく抱いた。
「私があなたの妻よ! あなたの子を産むのは私! あんな形だけの人より、私こそが本当の妻だわ!」
せり出した腹を抱えながら、クレーネは叫んだ。それは心からの叫びだった。
「わあああ!」
「わかったクレーネ。だからもうやめるんだ。興奮すると体に障る。もう、部屋に戻っていなさい。送って行くよ」
泣きじゃくるクレーネを促しながらも、ルナールは振り向いた。
「戻ったらすぐ仕事をする」
「そう願う」
「……あんたが嫌いよ」
ユルディスに向かって捨て台詞を残し、クレーネは姿を消した。
ミザリーが戻ったのは、それから二時間後のことだった。
久しぶりの買い物は楽しかったらしく、たくさんの荷物を持っての帰宅だった。
彼女らしく、自分のものはほとんど買わずに、子爵夫妻や召使いたちへのお土産でいっぱいだ。クレーネやアリョーナのものまである。
「おかえりなさいませ」
「ただいま。荷物をお願い。今日は任せきりになってごめんなさい」
「いいえ。おかげで捗りました」
「まぁ! 私がいない方がいいみたいな言い方ね」
「そういう時もあります」
「ユール……ごめんなさい」
ミザリーは、ユルディスへと買った黒い手袋の包みを渡しながら言った。
「法的に決着がつくまで、結論を口に出すのは適切ではないと思うの。ずるい女でごめんなさい」
「……わかっています。俺が性急すぎたのです。あなたの気持ちは伝わった。だから俺はいつまでも待てる。そんな悲壮な顔はしないでほしい」
ユルディスは包みを開けて手袋をはめた。
「よく馴染む。上質なものですね。ありがとうございます」
「……」
「失礼致します。午後の郵便を、ミザリー様」
老執事のピエールが入ってきて、銀盆を差し出した。
老いたピエールの仕事は少ない。今では手紙の仕分けと子爵の食事の給仕くらいになっていて、春には引退する予定だった。
「グリンフィルドの封印のものがありますが、夕食後に目を通されますか?」
「いえ、今すぐに。急ぎの知らせかもしれないから。あら……これは……家令のマンリーからだわ」
ミザリーは銀盆の書簡の中から青い封筒を取り上げた。ピエールが差し出すナイフで封を切ると一気に読み下す。
その顔が一気に青ざめた。
「……ミザリー様、悪い知らせが?」
心配そうに見守るユルディスを見上げ、ミザリーは小さくうなずいた。
「……祖父が倒れたそうよ」
顔色は悪くとも、その声は静かだった。
「バルファス様が!?」
「この前の知らせでは何も言ってこなかったのに」
「すぐに出発を?」
ユルディスには慌てた様子はない。
「ええ。明日の朝早く。馬車の用意をしておいて。私もすぐに支度をします」
そう言うと、ミザリーは階段を駆け上がった。
*****
ユルディスはルナールに対し、なかり言葉を選んでいます。
意識して、ミザリーにこっぴどく振られたように見せて庇っているのです。
伝わればいいのですけれど。
この物語のイメージでガラスドームを作りました。
ツィッターに写真をあげています。
きれいにできたので、よかったら見てください。
「ミザリーは?」
ルナールは、執務室に入って来たのがミザリーではないことに驚いた。
彼は最近帳簿の付け方や、確認方法を学んでいる。たとえ領主直々の仕事ではなくとも、何かあった場合、帳簿の読み方を知らないでは話にならないからだ。
「どこだ?」
「ケイトやキャサリンを連れて買い物に。久しぶりに街へ出るらしい」
ユルディスが机上に書類を置く。
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「その草原の風来坊が結構役に立ったつもりなんだがな」
ユルディスの淡い青の瞳とルナールの碧色の瞳がぶつかった。
「……」
「だが、それも終わりだ。俺はもうすぐこの屋敷を去る。ミザリー様のいないこの家に用はない」
「ルナール様!」
入って来たのはクレーネだ。頬に湿布が貼ってある。案の定、香草の棘のせいで腫れたのだが、ミザリーの指摘が早かったおかげで、大したことにはならずにすんだのだ。
「クレーネ、ここには来るなと言ってあるだろう!」
「ごめんなさい。でもどうしても伝えたいことがあって」
「なんだ?」
「あの時、ミザリー様とこの人の様子を見ていて、どうも変だなって思ってたの。そしてわかったの! 私はそれをルナール様に伝えに来たのよ」
「言うがいい」
応じたのはユルディスだった。
「……ええ、言ってやるわ。ルナール様。ミザリー様と、この男はデキているのよ! だから、素直に離縁に応じたんだわ!」
「……なんだって?」
ルナールは目を見張った。
「私は最初から変だって思ってたのよ! この男がミザリー様を見る目は、明らかに変だった。まるで獲物を見る狼のようで……女なら誰だってわかるわ!」
「鷹と言ってほしいが」
ユルディスが冷淡に笑った。
「で、では! 本当なのか!? お前はミザリーと……」
「違うな。俺の一方的な片想いというやつだ。ミザリー様はあの通り、真面目で清廉なお方だから。それはあんたも知っているだろう?」
「……それはそうだ。だが、その言い方だと、お前は誘いをかけたのか?」
「あんたが行方不明になって一年以上……その死を、皆が認めようとした頃合いに告白した。次は離縁が決まってから求婚した。だが、今のところは振られてばかりだ。この状況では応じられないと言われた。揺るがないお方だ」
「……」
正直なユルディスの言葉に、ほっと肩を落としたのはルナールだ。それを見たクレーネが叫んだ。
「でも、あなた達の今の雰囲気は特殊だわ! きっともう深い関係になってるのよ!」
「よせ! クレーネ! ミザリーはそんな女じゃない」
「そうかしら? 絶対におかしいわ……女ならわかるけど、なんだか他人が入り込めない空気があるのよ」
「当たり前だ。この家は俺たち二人で再建して来たのだから」
「それは認めるし、感謝もしよう。だがミザリーは随分とお前を信頼している。よもやその信頼を裏切るような真似はすまいな?」
ルナールの問いに、ほんの一瞬の間があったが、ユルディスは轟然と言い放った。
「当然。だが、俺ならいつでも準備ができている。だから早く、国から離縁の許可が下りることを願っている」
「俺が離縁を取り消すと言ったら?」
「無駄だ。ミザリー様の心は戻らない」
「だが、まだ俺の妻はミザリーだ。貴族の結婚に情愛は必要ない。それに俺は……」
「ルナール様! 私はどうなるの? もうすぐあなたの子が生まれるのよ!」
クレーネが叫ぶ。
「同意する。自分のしてきたこと、しなかったことに向き合うべきだ。この女と娘、そして生まれる子どもの良き夫、良き父になればいい。ミザリー様は、せっかく立て直したこの家が、再び衰退するのを見たくはないだろう。早く仕事を覚えて、当主がするべきことを果たせ」
「……ミザリーは」
「ルナール様!」
「……わかっている。クレーネ、俺はお前を捨てたりしないよ」
尚も言い募ろうとしたルナールは、取り乱したクレーネの肩を優しく抱いた。
「私があなたの妻よ! あなたの子を産むのは私! あんな形だけの人より、私こそが本当の妻だわ!」
せり出した腹を抱えながら、クレーネは叫んだ。それは心からの叫びだった。
「わあああ!」
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ユルディスは包みを開けて手袋をはめた。
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「……」
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老執事のピエールが入ってきて、銀盆を差し出した。
老いたピエールの仕事は少ない。今では手紙の仕分けと子爵の食事の給仕くらいになっていて、春には引退する予定だった。
「グリンフィルドの封印のものがありますが、夕食後に目を通されますか?」
「いえ、今すぐに。急ぎの知らせかもしれないから。あら……これは……家令のマンリーからだわ」
ミザリーは銀盆の書簡の中から青い封筒を取り上げた。ピエールが差し出すナイフで封を切ると一気に読み下す。
その顔が一気に青ざめた。
「……ミザリー様、悪い知らせが?」
心配そうに見守るユルディスを見上げ、ミザリーは小さくうなずいた。
「……祖父が倒れたそうよ」
顔色は悪くとも、その声は静かだった。
「バルファス様が!?」
「この前の知らせでは何も言ってこなかったのに」
「すぐに出発を?」
ユルディスには慌てた様子はない。
「ええ。明日の朝早く。馬車の用意をしておいて。私もすぐに支度をします」
そう言うと、ミザリーは階段を駆け上がった。
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意識して、ミザリーにこっぴどく振られたように見せて庇っているのです。
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