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第19話:ラブロマンスの本が一冊
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あの後、私たちはたくさん話をした。
いつから好きだと気付いたのとか、どんな所が好きだとか、どんな時にドキッとしたとか。
夜はいつも短く感じるけれど、昨夜は本当に、時間が過ぎるのがあっという間だった。
朝になって目が覚めた私は、寝返りを打って、既に仕事に出る支度を終えているアストラの姿を視界に映す。
少しだけ寝坊してしまったみたい。
「おはようございます、アストラ…」
「ミコ。おはよう」
アストラは私の元に歩み寄ってきて、まだ少し寝ぼけている私の頬を撫でる。
「…アストラ」
「うん?」
「昨日のは…夢ではないですよね。」
聞くと、アストラは人差し指を自分の唇にあてて、その指を今度は私の唇にあてた。
「…!」
「夢じゃないよ。」
「…ふふ、よかった。」
私はゆっくりと体を起こす。
アストラは私の乱れた髪に指を通して、整えてくれる。
「ミコ」
「なんですか、アストラ。」
「それ。敬語はもうやめない?いらないと思うんだよね。」
「!……そう、ね。そうかも。」
ねえアストラ、と私は彼に微笑みかけた。
「私ね、あなたのことをもっと知りたい。もっと知って、もっと仲良くなって…もっとあなたのことを好きになる」
「ああ、僕もだよ。たくさん話そう、一緒に色んなことをしよう」
アストラがこの部屋を出ていく時間になった。
いつものように、でも今までとは少し違う気持ちで、彼を送り出す。
「いってらっしゃい。」
「いってきます。」
残された部屋で、私は幸せな気持ちにひたりながら、ベッドから降りて支度を始めた。
「うっうっ…素敵…なんて素敵なお話なんでしょう…!」
「ステラさん…そろそろ泣き止んで」
「ある日突然、東の果ての村に住まう女性を大国の王子の側近である見目麗しい男性がプロポーズ、政略結婚のはずだった二人の間で徐々に芽生える淡い恋心…その気持ちを自覚し更に想いが通じ合い、二人は愛し合う真の夫婦に…!ラブロマンスの本が一冊書けてしまいます…!!」
「確かにそれを聞くとどこの劇作家の作品だとは思うけど……」
ハンカチでとめどなく流れる涙を受け止めるステラさん。感涙にむせぶとはまさにこのことを言うのだろう。
ステラさんにはお世話になったしということで、午前の仕事を一通り終えた彼女を自室に呼び、アストラとの間で起こったやり取りをざっと説明した。
すると更なる説明を求められたので、恥を忍んで初めから終わりまで事細かに語り尽くして、聞き終えたステラさんがなかなか泣き止まず、いま現在。
「ううっ…まだ出会って数日ですが、ミコ様とは仲良くさせていただいて…更に胸中を打ち明けてくださって…ミコ様には本当に幸せになってほしいと思っておりましたので私は、私は…!」
「本当にありがとうございます…ありがたいのですが、あの、そろそろ」
私とアストラの想いが通じあったという事実で、思った以上の感激っぷりを見せてくれるステラさん。こうして泣くことはや十分。このまま泣き続けて干からびてしまわないかと心配になってきた。
更に数分経って、ようやく落ち着いたステラさんが「それにしても」と切り出す。
「アストラ様のミコ様への気持ちが変化していることは薄々気付いていましたが…まさかそれほどだったとは」
「気付いていたならどうして教えてくれなかったんですか…」
「言いましたよ、頑張る必要ないと思いますって」
「じゃあ聞いていなかった私が悪いですね」
いつもお手本のような笑顔を貼り付けているアストラは、何を考えているのか分かりづらい。今回も例外ではなかったというわけだ。
「想い合う夫婦となったお二人をこれから見ることが出来ると思うと、胸が踊る気分です」
「…といっても、人前ならそれほど大きな変化はないと思いますよ。」
「何をおっしゃいます。愛があるのと無いのとでは、その愛を自覚しているのとしていないのとでは、傍から見ると全然違うものですよ。」
何やら経験者は語ると言ったような、匠のような顔でちっちっと指を振るステラさん。
長い人生の中で数多のカップルを見てきたかのような説得力ある口ぶりだが、彼女は今年で二十二。若手である。
「はあ、いいですねぇ~青春です…!」
「十九と二十ですし、青春と言えるほどの歳では…ステラさんこそまだお若いですし、甘酸っぱいほろ苦い恋の一つくらいあるのでは?なーんて…」
「それはまあ…無いと言ったら、嘘になりますけれど…」
「ですよね……え、あれ?」
手を合わせてうっとりと目を閉じるステラさんに冗談を投げかけてみると、何やら冗談ではなく聞き捨てならない言葉が返ってきた。
逃がすまいと私は追撃を試みる。
「今のはどういう」
「そういえば例のお茶会はいよいよ明日ですね。恋バナもたくさんしたいですけれど、そちらの準備もなにか必要なのでは?」
「…………」
追撃失敗。しれっとかわされてターゲットを捕らえ損ねた。酸いか甘いか苦いのか、せめてテイストだけでも聞き出したかったのに。
「はあ、でもそうですね…いつまでも浮かれているわけにはいきませんね。明日はひと仕事、頑張らないといけないですから」
「お茶会の開催日程を聞かれた時は、まさかミコ様がそのお茶会に参加することになるとは思いもしませんでした…よく許可が降りましたね?」
「アストラさまさまです」
ステラさんがいる前で私の能力云々の作戦会議を繰り広げるわけにはいかないので、テーブルマナーの最終確認や、明日の服装についての確認を一緒にすることに。
「ミコ様は元々教養がありますから、マナーのあれこれは覚えが早かったですね。もうバッチリ明日を迎えられますよ」
「本当ですか?よかった。」
「はい。ではマナーは大丈夫として、明日の服装を決めましょうか!」
「オシャレと恋バナに関してはいきいきしますよねステラさん」
ステラさんにスイッチが入った。
隙を見て先程うやむやにされた恋愛事情を聞き出せないかと目論みながら、私は日が暮れるまで、ステラさんの着せ替え人形となっていたのだった。
いつから好きだと気付いたのとか、どんな所が好きだとか、どんな時にドキッとしたとか。
夜はいつも短く感じるけれど、昨夜は本当に、時間が過ぎるのがあっという間だった。
朝になって目が覚めた私は、寝返りを打って、既に仕事に出る支度を終えているアストラの姿を視界に映す。
少しだけ寝坊してしまったみたい。
「おはようございます、アストラ…」
「ミコ。おはよう」
アストラは私の元に歩み寄ってきて、まだ少し寝ぼけている私の頬を撫でる。
「…アストラ」
「うん?」
「昨日のは…夢ではないですよね。」
聞くと、アストラは人差し指を自分の唇にあてて、その指を今度は私の唇にあてた。
「…!」
「夢じゃないよ。」
「…ふふ、よかった。」
私はゆっくりと体を起こす。
アストラは私の乱れた髪に指を通して、整えてくれる。
「ミコ」
「なんですか、アストラ。」
「それ。敬語はもうやめない?いらないと思うんだよね。」
「!……そう、ね。そうかも。」
ねえアストラ、と私は彼に微笑みかけた。
「私ね、あなたのことをもっと知りたい。もっと知って、もっと仲良くなって…もっとあなたのことを好きになる」
「ああ、僕もだよ。たくさん話そう、一緒に色んなことをしよう」
アストラがこの部屋を出ていく時間になった。
いつものように、でも今までとは少し違う気持ちで、彼を送り出す。
「いってらっしゃい。」
「いってきます。」
残された部屋で、私は幸せな気持ちにひたりながら、ベッドから降りて支度を始めた。
「うっうっ…素敵…なんて素敵なお話なんでしょう…!」
「ステラさん…そろそろ泣き止んで」
「ある日突然、東の果ての村に住まう女性を大国の王子の側近である見目麗しい男性がプロポーズ、政略結婚のはずだった二人の間で徐々に芽生える淡い恋心…その気持ちを自覚し更に想いが通じ合い、二人は愛し合う真の夫婦に…!ラブロマンスの本が一冊書けてしまいます…!!」
「確かにそれを聞くとどこの劇作家の作品だとは思うけど……」
ハンカチでとめどなく流れる涙を受け止めるステラさん。感涙にむせぶとはまさにこのことを言うのだろう。
ステラさんにはお世話になったしということで、午前の仕事を一通り終えた彼女を自室に呼び、アストラとの間で起こったやり取りをざっと説明した。
すると更なる説明を求められたので、恥を忍んで初めから終わりまで事細かに語り尽くして、聞き終えたステラさんがなかなか泣き止まず、いま現在。
「ううっ…まだ出会って数日ですが、ミコ様とは仲良くさせていただいて…更に胸中を打ち明けてくださって…ミコ様には本当に幸せになってほしいと思っておりましたので私は、私は…!」
「本当にありがとうございます…ありがたいのですが、あの、そろそろ」
私とアストラの想いが通じあったという事実で、思った以上の感激っぷりを見せてくれるステラさん。こうして泣くことはや十分。このまま泣き続けて干からびてしまわないかと心配になってきた。
更に数分経って、ようやく落ち着いたステラさんが「それにしても」と切り出す。
「アストラ様のミコ様への気持ちが変化していることは薄々気付いていましたが…まさかそれほどだったとは」
「気付いていたならどうして教えてくれなかったんですか…」
「言いましたよ、頑張る必要ないと思いますって」
「じゃあ聞いていなかった私が悪いですね」
いつもお手本のような笑顔を貼り付けているアストラは、何を考えているのか分かりづらい。今回も例外ではなかったというわけだ。
「想い合う夫婦となったお二人をこれから見ることが出来ると思うと、胸が踊る気分です」
「…といっても、人前ならそれほど大きな変化はないと思いますよ。」
「何をおっしゃいます。愛があるのと無いのとでは、その愛を自覚しているのとしていないのとでは、傍から見ると全然違うものですよ。」
何やら経験者は語ると言ったような、匠のような顔でちっちっと指を振るステラさん。
長い人生の中で数多のカップルを見てきたかのような説得力ある口ぶりだが、彼女は今年で二十二。若手である。
「はあ、いいですねぇ~青春です…!」
「十九と二十ですし、青春と言えるほどの歳では…ステラさんこそまだお若いですし、甘酸っぱいほろ苦い恋の一つくらいあるのでは?なーんて…」
「それはまあ…無いと言ったら、嘘になりますけれど…」
「ですよね……え、あれ?」
手を合わせてうっとりと目を閉じるステラさんに冗談を投げかけてみると、何やら冗談ではなく聞き捨てならない言葉が返ってきた。
逃がすまいと私は追撃を試みる。
「今のはどういう」
「そういえば例のお茶会はいよいよ明日ですね。恋バナもたくさんしたいですけれど、そちらの準備もなにか必要なのでは?」
「…………」
追撃失敗。しれっとかわされてターゲットを捕らえ損ねた。酸いか甘いか苦いのか、せめてテイストだけでも聞き出したかったのに。
「はあ、でもそうですね…いつまでも浮かれているわけにはいきませんね。明日はひと仕事、頑張らないといけないですから」
「お茶会の開催日程を聞かれた時は、まさかミコ様がそのお茶会に参加することになるとは思いもしませんでした…よく許可が降りましたね?」
「アストラさまさまです」
ステラさんがいる前で私の能力云々の作戦会議を繰り広げるわけにはいかないので、テーブルマナーの最終確認や、明日の服装についての確認を一緒にすることに。
「ミコ様は元々教養がありますから、マナーのあれこれは覚えが早かったですね。もうバッチリ明日を迎えられますよ」
「本当ですか?よかった。」
「はい。ではマナーは大丈夫として、明日の服装を決めましょうか!」
「オシャレと恋バナに関してはいきいきしますよねステラさん」
ステラさんにスイッチが入った。
隙を見て先程うやむやにされた恋愛事情を聞き出せないかと目論みながら、私は日が暮れるまで、ステラさんの着せ替え人形となっていたのだった。
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