71 / 179
第一章:鬼頭神駆は誤解が解けない
六十九話
しおりを挟む
どこの世紀末ですか?
「ギャギャ」
「ゲギャギャッ!!」
そう問いたくなるような出で立ちの、個性の強いゴブリンたちが集まっている。
ナイフを横に持ち舌舐めずり、ヒュンヒュンと何かを付けた紐を回し、買い物カートを改造した騎馬もどきに乗るゴブリンたちもいる。
小型や少し大柄な個体も含めて数が多い。
「ぁっ……あぁ……ぃいやああッ……」
「ギャギャギャッ」
捕まえた人に悪さをするゴブリンども。
首と手を木の板に固定され衣服を剥ぎ取られた人は、まるで奴隷のように扱われていた。 その光景に、俺は一瞬で沸点に達する。
「ーー」
『ヴォルフライザー』を一振り。
「ギャギャ……ッ!?」
「ギャ……」
甲高い音は響き、怒気に中てられたゴブリンたちは立ち竦む。
「ふぅぅ……。 殲滅する」
冷静に。 そう思い大きく深呼吸したけど、やっぱりダメだ。
ゴブリンどもを殲滅する。
「ギ、ギャ!?」
「ふっ!」
一瞬で彼我の距離を詰め、斬り捨てる。
高回転する刃はオーバーキル。
ほとんど手ごたえすら感じずにゴブリンたちを撃破する。
「ギャギャ!」
「――っ!」
遠距離攻撃。
何かを投げたゴブリン。
投げつけられた袋を切り伏せると、小さな爆発を起こした。
双頭の野犬のブレスに比べれば威力は大したことはないが、……臭い。
なんだこの臭い。 犬耳の影響で嗅覚も強化されているから、マジできついぞ。
「……殺ス」
「ギャギャギャッ!?」
騒がしいゴブリン。
増援が来ても厄介だ、速攻で倒す。
「はぁっ!!」
横薙ぎに振るった大剣はゴブリンたちを纏めて薙ぎ払い。
投げつけられる臭い爆弾は回避する。
触れるな危険。 機動力を活かし躱したついでに突撃。 醜悪な顔を驚きに染めるゴブリンたちは、逃げ出した。
ビルの時と同じ、どこかに隠れて待ち伏せでもするのだろう。
「うぅ……」
「……」
ブラックホーンリアを使えば追いかけて殲滅も可能。 ただあまり無駄遣いはしたくないし、泣き崩れている捕らえられていた人を放置もよくないだろう。
服を貸そうと思うが、ガチャ産のバトルタキシードは脱げない。
何か無いかと、辺りを探す。
ガラガラガラガラ。
「?」
異質な音が道路に響く。
買い物用カートだ。
スーパーなどに必ずあるソレが、こちらに向かって進んでくる。
何か乗っているのが見える。
大きい。
肥え太った、ゴブリン。
(なんだ……?)
迂闊だった。
肥え太ったゴブリンは、カート上で不気味に嗤う。
立ち上がることさえできなそうだ。 陽気に首を揺らし舌を出している。
そのあまりの滑稽さに、俺は完全に油断していた。
カートが近づくのを許してしまった。
「グギャギャギャ――アアアアアアアアアアッ!!」
「――――ッッ!?」
ゴブリン爆弾。
「くはっ!」
視界が一瞬で紅に染まり、衝撃で吹き飛ばされた。
背をガードレールに強打。 べコリとへこむ白いガードレール。
爆発した辺りから紫煙が漂う。
「っ!」
これは、毒?
肌に触れるとピリッとして、僅かに吸い込んでしまいむせる。
あっ、と泣き崩れていた人を確認するが、最初の爆発で死んでいた。
その無残な亡骸は爆破の威力を物語っている。
「あぁ……」
「ギャギャッ!」
「グギャギャギャ!!」
ゴブリンは嗤う。
離れた位置から肩を大きく揺らし指をさし、コチラを嗤う。
死んでしまった人を嗤っているのか、口を押さえて片膝をつく俺を嗤うのか、それとも派手に爆発した同族を嗤い弔っているのか。
「クソが!」
今すぐに駆逐したい衝動に駆られるが。
体がマズい。
「ゴホっ、ゴホっ」
咳が止まらない。
手が僅かに痺れて悪寒がするし、これって毒状態か!?
一時撤退。
葵の家に戻る。
「シン! 無事?」
無事ではないが、即死系の毒でもなさそう。
とりあえず、前に出した万能薬を試してみる。
ゴクリと水なしで飲み込む。 効くかどうかの確認はおいて、葵と葵ママを担ぐ。
「ああんっ」
「んっ」
寝ぼけた葵ママが首に顔を埋めてくる。 旦那さんと間違えているのか艶めかしい声で名前を囁いてくる。 ゾクゾクしちゃうからやめてほしい。
葵もしっかりと捕まり脱出する。
「……」
二階から上空へ。
ゴブリンたちは家の前にまた集まり、襲撃の準備をしている。
空を飛ぶ俺たちには気づいていない。
咳と僅かな痺れで飛行が難しい。
「あっ、ああっ」
「シン、……わざと?」
違う。 わざと揺らして巨乳の感覚を楽しんでいるわけじゃないよ!?
だから首筋をハムハム甘噛みしないでっ。
◇◆◇
奪還したビルの前に二人を降ろす。
こちらに気づいていた黒髪ロングたちがやって来る。
「おかえり……なさい?」
「ベルゼ君、――臭い!」
「……」
臭いって酷くない?
木実ちゃん達も気づいてやって来た。
「鬼頭君、大丈夫ですか? 体調が悪そうですよ??」
「シンク君っ……」
上目遣いで心配してくれる木実ちゃん。
玉木さんも駆け寄ってくるが、鼻を押さえて離れた。
「うぅ……ごめんなさい。 体が、その臭いを全力で拒否しているわ……」
「……」
くそぉ。 ゴブリン爆弾の精神的ダメージ半端ない。
物理的な威力も相当だ。 助けられなかった、あの光景に、気分はどん底に沈んでいく。
それに毒も治っていない。 万能薬で症状は軽減されているみたいだが、完治はしていない。 万能に効くけど完治はしないのか……。
「はい、鬼頭君」
「!」
木実ちゃん聖水。
しかも出したてほやほや。
俺は、ありがたく飲み干す。
「ぷふぅ……アリ」
「はい!」
ちゃんとお礼の言えない俺に、彼女は満面の笑みを咲かせる。
木実ちゃんの笑顔が、最強のお薬です!
落ち込んだ気分も一気に晴れた。
次は油断はしない。
ゴブリン共は絶対に駆逐する!
「ギャギャ」
「ゲギャギャッ!!」
そう問いたくなるような出で立ちの、個性の強いゴブリンたちが集まっている。
ナイフを横に持ち舌舐めずり、ヒュンヒュンと何かを付けた紐を回し、買い物カートを改造した騎馬もどきに乗るゴブリンたちもいる。
小型や少し大柄な個体も含めて数が多い。
「ぁっ……あぁ……ぃいやああッ……」
「ギャギャギャッ」
捕まえた人に悪さをするゴブリンども。
首と手を木の板に固定され衣服を剥ぎ取られた人は、まるで奴隷のように扱われていた。 その光景に、俺は一瞬で沸点に達する。
「ーー」
『ヴォルフライザー』を一振り。
「ギャギャ……ッ!?」
「ギャ……」
甲高い音は響き、怒気に中てられたゴブリンたちは立ち竦む。
「ふぅぅ……。 殲滅する」
冷静に。 そう思い大きく深呼吸したけど、やっぱりダメだ。
ゴブリンどもを殲滅する。
「ギ、ギャ!?」
「ふっ!」
一瞬で彼我の距離を詰め、斬り捨てる。
高回転する刃はオーバーキル。
ほとんど手ごたえすら感じずにゴブリンたちを撃破する。
「ギャギャ!」
「――っ!」
遠距離攻撃。
何かを投げたゴブリン。
投げつけられた袋を切り伏せると、小さな爆発を起こした。
双頭の野犬のブレスに比べれば威力は大したことはないが、……臭い。
なんだこの臭い。 犬耳の影響で嗅覚も強化されているから、マジできついぞ。
「……殺ス」
「ギャギャギャッ!?」
騒がしいゴブリン。
増援が来ても厄介だ、速攻で倒す。
「はぁっ!!」
横薙ぎに振るった大剣はゴブリンたちを纏めて薙ぎ払い。
投げつけられる臭い爆弾は回避する。
触れるな危険。 機動力を活かし躱したついでに突撃。 醜悪な顔を驚きに染めるゴブリンたちは、逃げ出した。
ビルの時と同じ、どこかに隠れて待ち伏せでもするのだろう。
「うぅ……」
「……」
ブラックホーンリアを使えば追いかけて殲滅も可能。 ただあまり無駄遣いはしたくないし、泣き崩れている捕らえられていた人を放置もよくないだろう。
服を貸そうと思うが、ガチャ産のバトルタキシードは脱げない。
何か無いかと、辺りを探す。
ガラガラガラガラ。
「?」
異質な音が道路に響く。
買い物用カートだ。
スーパーなどに必ずあるソレが、こちらに向かって進んでくる。
何か乗っているのが見える。
大きい。
肥え太った、ゴブリン。
(なんだ……?)
迂闊だった。
肥え太ったゴブリンは、カート上で不気味に嗤う。
立ち上がることさえできなそうだ。 陽気に首を揺らし舌を出している。
そのあまりの滑稽さに、俺は完全に油断していた。
カートが近づくのを許してしまった。
「グギャギャギャ――アアアアアアアアアアッ!!」
「――――ッッ!?」
ゴブリン爆弾。
「くはっ!」
視界が一瞬で紅に染まり、衝撃で吹き飛ばされた。
背をガードレールに強打。 べコリとへこむ白いガードレール。
爆発した辺りから紫煙が漂う。
「っ!」
これは、毒?
肌に触れるとピリッとして、僅かに吸い込んでしまいむせる。
あっ、と泣き崩れていた人を確認するが、最初の爆発で死んでいた。
その無残な亡骸は爆破の威力を物語っている。
「あぁ……」
「ギャギャッ!」
「グギャギャギャ!!」
ゴブリンは嗤う。
離れた位置から肩を大きく揺らし指をさし、コチラを嗤う。
死んでしまった人を嗤っているのか、口を押さえて片膝をつく俺を嗤うのか、それとも派手に爆発した同族を嗤い弔っているのか。
「クソが!」
今すぐに駆逐したい衝動に駆られるが。
体がマズい。
「ゴホっ、ゴホっ」
咳が止まらない。
手が僅かに痺れて悪寒がするし、これって毒状態か!?
一時撤退。
葵の家に戻る。
「シン! 無事?」
無事ではないが、即死系の毒でもなさそう。
とりあえず、前に出した万能薬を試してみる。
ゴクリと水なしで飲み込む。 効くかどうかの確認はおいて、葵と葵ママを担ぐ。
「ああんっ」
「んっ」
寝ぼけた葵ママが首に顔を埋めてくる。 旦那さんと間違えているのか艶めかしい声で名前を囁いてくる。 ゾクゾクしちゃうからやめてほしい。
葵もしっかりと捕まり脱出する。
「……」
二階から上空へ。
ゴブリンたちは家の前にまた集まり、襲撃の準備をしている。
空を飛ぶ俺たちには気づいていない。
咳と僅かな痺れで飛行が難しい。
「あっ、ああっ」
「シン、……わざと?」
違う。 わざと揺らして巨乳の感覚を楽しんでいるわけじゃないよ!?
だから首筋をハムハム甘噛みしないでっ。
◇◆◇
奪還したビルの前に二人を降ろす。
こちらに気づいていた黒髪ロングたちがやって来る。
「おかえり……なさい?」
「ベルゼ君、――臭い!」
「……」
臭いって酷くない?
木実ちゃん達も気づいてやって来た。
「鬼頭君、大丈夫ですか? 体調が悪そうですよ??」
「シンク君っ……」
上目遣いで心配してくれる木実ちゃん。
玉木さんも駆け寄ってくるが、鼻を押さえて離れた。
「うぅ……ごめんなさい。 体が、その臭いを全力で拒否しているわ……」
「……」
くそぉ。 ゴブリン爆弾の精神的ダメージ半端ない。
物理的な威力も相当だ。 助けられなかった、あの光景に、気分はどん底に沈んでいく。
それに毒も治っていない。 万能薬で症状は軽減されているみたいだが、完治はしていない。 万能に効くけど完治はしないのか……。
「はい、鬼頭君」
「!」
木実ちゃん聖水。
しかも出したてほやほや。
俺は、ありがたく飲み干す。
「ぷふぅ……アリ」
「はい!」
ちゃんとお礼の言えない俺に、彼女は満面の笑みを咲かせる。
木実ちゃんの笑顔が、最強のお薬です!
落ち込んだ気分も一気に晴れた。
次は油断はしない。
ゴブリン共は絶対に駆逐する!
0
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした
宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。
聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。
「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」
イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。
「……どうしたんだ、イリス?」
アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。
だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。
そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。
「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」
女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる