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第一章:鬼頭神駆は誤解が解けない
五十九話
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俺たちは遠征を開始した。
というより、野犬狩りの始まりだった。
「おびき寄せるわ」
そう言った玉木さんから赤黒いオーラが迸る。
それは以前に見た時よりも弱弱しい。
それでも遠くから大量の敵を呼び寄せる。
「き、来てます!」
「っ……!」
小学校の校門から飛び出てくる野犬。
近くの畑からも野菜を踏み荒らし集まってくる。
奴らに農家の方への配慮など皆無。 勢いよく左右に振るわれる尻尾がネギを爆ぜさせる。
「撃つ……?」
木実ちゃん達は民家の屋根にスタンバイしている。
葵はカードを構えて、目をキラキラと輝かせる。
ガチャからでたスペルカードは渡すことができたので、護身用に渡したんだが。 試し打ちしたくてしょうがないようだ。
「……」
俺は親指を立てて、『ぶちかませ』と合図した。
百連ガチャでいっぱいでたから問題ない。
「ファイヤーボール!!」
葵の詠唱と共に火球は放たれる。
「キャィッ!?」
「フフフ……凍え尽くせっ――アイスストーム!!」
マズいな。 調子にのってる。
あの調子で使ったらカードはすぐに底をつくぞ?
「凄いです! 葵ちゃん」
「おおおおっ!?」
「便利ね!」
うむ。 ちょっと使うの控えてとは言いづらい雰囲気。
まぁ、ガンガンガチャ回せばいいよね。 ガチャガチャすれば問題ない。
そう、だから俺はガチャを回すんだ!
「はぁっ!」
「ガゥッ――」
俺たちは小学校を占拠する野犬を殲滅する。
◇◆◇
何が起こっているの?
「三宅先生……」
「大丈夫よ、皆。 きっと、助けが来たんだわ……」
笑い声が聞こえる。
地獄の底から響くように犬の断末魔の悲鳴と、高笑いする男の声が。
爆発音が体育館の窓を揺らし、何か小さな粒のような物が当たった音が響く。 激しい豪雨に見舞われたような音も。
「うぇぇ……」
「バカっ、泣くなよぉ、気づかれちゃうだろ……」
泣いてしまった低学年の子を抱きしめてあげた、ちょっとだけお兄さんな子。
この子たちを守る。
たとえ何が来ようとも。
「三宅先生!?」
「みんなは舞台の影に隠れて!」
私は唇を噛み締め、手には武器を構えた。
「ハァ……ハァ……」
こんちっぽけなカッターで、……どうすることもできないでしょうね。
でも、あの子たちを守って死ぬ。
「三宅先生ぇ……」
だったら別にいいかな……。
――ガガガッ!
「!」
「うわぁああああ!?」
「やだぁああああ!!」
扉が開かれた。
現れたのは、死神。
ヌッ、とドアをくぐり私を見つめた。
「……」
「はっ、はっ、はっ……」
私は体中の震えを抑えることができなかった。
呼吸は荒く。
その場にへたりこんでしまった。
「うぁあああああああ! 三宅先生をイジメるなぁああああああああっ!!」
「っ!?」
大輝君。
やんちゃで可愛い小学生六年生の男の子。
いつも悪さばかりして困らせて、でもみんなを元気づけてくれる勇気のある男の子。
「大輝君っ!」
私の横を駆け抜け、死神に戦いを挑んだ。
ああ。
伸ばした手は届かず、彼は行ってしまった。
死神の大きな手が大輝君に――。
「――っ」
私は目を背けた。
「うぅ……うっうぇぇ……」
どうして、どうしてなの。
誰にもあの子たちを傷つけていい権利なんてない。
たとえ死神でも絶対許さない。
「……」
死神は近づいてきた。
もう目の前だ。
きっと鎌を振り上げ私の首を落とす直前なのだろう。
私はありったけの力で立ち上がる。
「ああああっ!」
両手でカッターナイフを持ち、体ごと死神に体当たりを喰らわせた。
「っ!?」
でもダメだった。
死神のタキシードはカッターナイフごときじゃ貫けない。
刃は折れて、手首に痛みが……。
それでも構わずナイフを押し込む。
「三宅先生っ!」
どれだけ力を込めて押しても、死神は大樹のようにビクともしない。
ごめんなさい、大輝君。
先生、敵を取って上げることすらできそうにないみたい。
「先生っ、上、上だよっ」
「えっ、大輝君!?」
大輝君の声。
私は後ずさり上を見た。
「「……」」
大輝君を肩車する死神と目があった。
よく見るとこの死神、人のような……。
「ご、ごご、――ごめんなさいっ!?」
私は全力で土下座をした。
◇◆◇
俺は女教師を土下座させる呪いでも掛かっているのか?
「ちょ、ちょっと勘違いしてしまいまして……、あの、怒ってますよね……?」
「あ、気にしないでください。 彼はいつもこんな顔ですから」
おい。 ミサよ、こんな顔ってどんな顔かな?
しかし、この先生。 いきなりカッターナイフで突き刺してくるとかバイオレンスすぎだろう。 俺だったからよかったけど、一般人だったら傷害もんだぞ。
「うぅ!? ほんとでしょうか……、怒っている気が……」
「腹でも減ってるんじゃないですかね」
減ってないよ。
さっき玉木さんの手料理食べたし。 味噌汁付きの朝食とか久々で涙でたわい。
「なぁ、兄ちゃんがあの犬たちやっつけてくれたんだろ? あんがとなっ!!」
「ありがとう、お兄ちゃん」
おぉ? なんだ、なんだ?? 子供に好かれるとは珍しい。
いつもは犬猫でも逃げ出しちゃうのに。
「みんなの分あるから、焦らないでね」
「わぁー!!」
食料配給。
子供に囲まれる木実ちゃんはマジ天使。
「なんでお姉ちゃん耳長いの?」
「ふふふ、それはね――」
「隙ありっ!!」
伝家の宝刀。
スカート捲りが玉木さんに炸裂した。
『フェアリードレス』ってたしか俺の服と同じジャストフィットする能力があったはず。 タキシードはパンツが消滅するんだけど……。 ノーパンなのか!?
「こらっ!!」
残念。
俺は限界まで集中し脳内フォルダに録画するつもりだったのに、撮れたのはちょっと小さいのか。紐パンツでむっちりとしたお尻だった。
パンツ小さいよね? エルフになってスタイルが変化したからかな?
「まったくもう……見た? シンク君」
「……」
見てませんよ?
紫の紐パンなんて、私は見てません!
それより避難してた子供たちをどうするかだ。
かなり疲弊している。
食料や水も満足に手に入らなかったのか、動けなくなっている子も多い。
「ふぅ……! これを、飲ませてみてください」
木実ちゃん聖水。
状態異常に効くだけでなく、元気も回復するようだ。
老人も無駄にピンピンするほどに。 滋養強壮、体力回復のような物かな。
「ふぁっ……美味しいぃ」
「ありがとっ、お姉ちゃん!」
木実ちゃんは元気になった子供たちを見て微笑む。
やっぱりこのまま放ってなんておけないしな。
高校まで避難させるしかないか。
「隙ありっ!!」
「ひゃっ!?」
青と白のストライプ。
木実ちゃんに伝家宝刀を喰らわせたガキは、少しお仕置きが必要だな。
「大輝君っ! あぁごめんなさい、私がなんでも言うこと聞きますぅ、ですからどうか、なにとぞぉおおお」
土下座したらなんでも許されると思うなよ。
まぁ木実ちゃんのパンチラゲットしたからいいけどさ!
そういえば木実ちゃん。 初日にあげたパンツをはいたままなんだな。
新しいのプレゼントするか。
ガチャでいっぱい出たしね。
「見ました? 鬼頭君」
「……」
頬を赤らめる木実ちゃんマジ天使。
というより、野犬狩りの始まりだった。
「おびき寄せるわ」
そう言った玉木さんから赤黒いオーラが迸る。
それは以前に見た時よりも弱弱しい。
それでも遠くから大量の敵を呼び寄せる。
「き、来てます!」
「っ……!」
小学校の校門から飛び出てくる野犬。
近くの畑からも野菜を踏み荒らし集まってくる。
奴らに農家の方への配慮など皆無。 勢いよく左右に振るわれる尻尾がネギを爆ぜさせる。
「撃つ……?」
木実ちゃん達は民家の屋根にスタンバイしている。
葵はカードを構えて、目をキラキラと輝かせる。
ガチャからでたスペルカードは渡すことができたので、護身用に渡したんだが。 試し打ちしたくてしょうがないようだ。
「……」
俺は親指を立てて、『ぶちかませ』と合図した。
百連ガチャでいっぱいでたから問題ない。
「ファイヤーボール!!」
葵の詠唱と共に火球は放たれる。
「キャィッ!?」
「フフフ……凍え尽くせっ――アイスストーム!!」
マズいな。 調子にのってる。
あの調子で使ったらカードはすぐに底をつくぞ?
「凄いです! 葵ちゃん」
「おおおおっ!?」
「便利ね!」
うむ。 ちょっと使うの控えてとは言いづらい雰囲気。
まぁ、ガンガンガチャ回せばいいよね。 ガチャガチャすれば問題ない。
そう、だから俺はガチャを回すんだ!
「はぁっ!」
「ガゥッ――」
俺たちは小学校を占拠する野犬を殲滅する。
◇◆◇
何が起こっているの?
「三宅先生……」
「大丈夫よ、皆。 きっと、助けが来たんだわ……」
笑い声が聞こえる。
地獄の底から響くように犬の断末魔の悲鳴と、高笑いする男の声が。
爆発音が体育館の窓を揺らし、何か小さな粒のような物が当たった音が響く。 激しい豪雨に見舞われたような音も。
「うぇぇ……」
「バカっ、泣くなよぉ、気づかれちゃうだろ……」
泣いてしまった低学年の子を抱きしめてあげた、ちょっとだけお兄さんな子。
この子たちを守る。
たとえ何が来ようとも。
「三宅先生!?」
「みんなは舞台の影に隠れて!」
私は唇を噛み締め、手には武器を構えた。
「ハァ……ハァ……」
こんちっぽけなカッターで、……どうすることもできないでしょうね。
でも、あの子たちを守って死ぬ。
「三宅先生ぇ……」
だったら別にいいかな……。
――ガガガッ!
「!」
「うわぁああああ!?」
「やだぁああああ!!」
扉が開かれた。
現れたのは、死神。
ヌッ、とドアをくぐり私を見つめた。
「……」
「はっ、はっ、はっ……」
私は体中の震えを抑えることができなかった。
呼吸は荒く。
その場にへたりこんでしまった。
「うぁあああああああ! 三宅先生をイジメるなぁああああああああっ!!」
「っ!?」
大輝君。
やんちゃで可愛い小学生六年生の男の子。
いつも悪さばかりして困らせて、でもみんなを元気づけてくれる勇気のある男の子。
「大輝君っ!」
私の横を駆け抜け、死神に戦いを挑んだ。
ああ。
伸ばした手は届かず、彼は行ってしまった。
死神の大きな手が大輝君に――。
「――っ」
私は目を背けた。
「うぅ……うっうぇぇ……」
どうして、どうしてなの。
誰にもあの子たちを傷つけていい権利なんてない。
たとえ死神でも絶対許さない。
「……」
死神は近づいてきた。
もう目の前だ。
きっと鎌を振り上げ私の首を落とす直前なのだろう。
私はありったけの力で立ち上がる。
「ああああっ!」
両手でカッターナイフを持ち、体ごと死神に体当たりを喰らわせた。
「っ!?」
でもダメだった。
死神のタキシードはカッターナイフごときじゃ貫けない。
刃は折れて、手首に痛みが……。
それでも構わずナイフを押し込む。
「三宅先生っ!」
どれだけ力を込めて押しても、死神は大樹のようにビクともしない。
ごめんなさい、大輝君。
先生、敵を取って上げることすらできそうにないみたい。
「先生っ、上、上だよっ」
「えっ、大輝君!?」
大輝君の声。
私は後ずさり上を見た。
「「……」」
大輝君を肩車する死神と目があった。
よく見るとこの死神、人のような……。
「ご、ごご、――ごめんなさいっ!?」
私は全力で土下座をした。
◇◆◇
俺は女教師を土下座させる呪いでも掛かっているのか?
「ちょ、ちょっと勘違いしてしまいまして……、あの、怒ってますよね……?」
「あ、気にしないでください。 彼はいつもこんな顔ですから」
おい。 ミサよ、こんな顔ってどんな顔かな?
しかし、この先生。 いきなりカッターナイフで突き刺してくるとかバイオレンスすぎだろう。 俺だったからよかったけど、一般人だったら傷害もんだぞ。
「うぅ!? ほんとでしょうか……、怒っている気が……」
「腹でも減ってるんじゃないですかね」
減ってないよ。
さっき玉木さんの手料理食べたし。 味噌汁付きの朝食とか久々で涙でたわい。
「なぁ、兄ちゃんがあの犬たちやっつけてくれたんだろ? あんがとなっ!!」
「ありがとう、お兄ちゃん」
おぉ? なんだ、なんだ?? 子供に好かれるとは珍しい。
いつもは犬猫でも逃げ出しちゃうのに。
「みんなの分あるから、焦らないでね」
「わぁー!!」
食料配給。
子供に囲まれる木実ちゃんはマジ天使。
「なんでお姉ちゃん耳長いの?」
「ふふふ、それはね――」
「隙ありっ!!」
伝家の宝刀。
スカート捲りが玉木さんに炸裂した。
『フェアリードレス』ってたしか俺の服と同じジャストフィットする能力があったはず。 タキシードはパンツが消滅するんだけど……。 ノーパンなのか!?
「こらっ!!」
残念。
俺は限界まで集中し脳内フォルダに録画するつもりだったのに、撮れたのはちょっと小さいのか。紐パンツでむっちりとしたお尻だった。
パンツ小さいよね? エルフになってスタイルが変化したからかな?
「まったくもう……見た? シンク君」
「……」
見てませんよ?
紫の紐パンなんて、私は見てません!
それより避難してた子供たちをどうするかだ。
かなり疲弊している。
食料や水も満足に手に入らなかったのか、動けなくなっている子も多い。
「ふぅ……! これを、飲ませてみてください」
木実ちゃん聖水。
状態異常に効くだけでなく、元気も回復するようだ。
老人も無駄にピンピンするほどに。 滋養強壮、体力回復のような物かな。
「ふぁっ……美味しいぃ」
「ありがとっ、お姉ちゃん!」
木実ちゃんは元気になった子供たちを見て微笑む。
やっぱりこのまま放ってなんておけないしな。
高校まで避難させるしかないか。
「隙ありっ!!」
「ひゃっ!?」
青と白のストライプ。
木実ちゃんに伝家宝刀を喰らわせたガキは、少しお仕置きが必要だな。
「大輝君っ! あぁごめんなさい、私がなんでも言うこと聞きますぅ、ですからどうか、なにとぞぉおおお」
土下座したらなんでも許されると思うなよ。
まぁ木実ちゃんのパンチラゲットしたからいいけどさ!
そういえば木実ちゃん。 初日にあげたパンツをはいたままなんだな。
新しいのプレゼントするか。
ガチャでいっぱい出たしね。
「見ました? 鬼頭君」
「……」
頬を赤らめる木実ちゃんマジ天使。
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