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不穏・カイン視点.
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16ルーエンさんと再び会う事が出来た、ずっとずっと会いたかったのに…心はまだ満たされていない。
ルーエンさんに想いを伝えたけど、ルーエンさんの瞳には迷いがあった。
俺の事を意識していなかった事には驚いたが、ルーエンさんに意識してもらえるように頑張ればそれでいい。
でも、それよりももっと重要な事がある…俺とルーエンさんは違うんだ。
人間と魔法使い、俺が思っていたより壁は分厚い……だからといって俺は諦める気はない。
ルーエンさんの事を人間だと勝手に勘違いしたが、ルーエンさんが人間だったら良かったなんて思わない。
ルーエンさんの全てを受け入れて俺は会いに行ったんだ。
魔法使いだからダメ、人間だからダメだと言うならそれこそ共存の道を作る。
まだ魔法使いと共存を結ぶ事は国民達に言わない、大半が魔法使いを憎んでいる状態でそんな事を言ったら国は混乱する。
共存出来るようになってから、俺は国民に伝えるつもりだ。
声のした方に向かっていると、見知った顔が数人いた。
イレインが先に俺に気付いて、慌てた様子で駆け寄ってきて他の人達も気付いて近寄ってきた。
「カイン様!ご無事でしたか!?」
「心配掛けた、皆無事で良かった」
イレインは大袈裟のように泣いていて、しばらくされるがままになった。
副騎士団長は「分かりましたか?偵察は危険なものなんです、貴方にはまだ早すぎる」と言っていた。
何も早くはない、俺が怯えているように見えるのか?
傷を治して、今度は始まりの魔女だけではなく近くにいた女の事も考えなくてはいけない。
始まりの魔女の話しか聞いていなかったから単独行動をしていると思っていた。
やっぱり実際に見ないと分からないな、今度は油断しないようにちゃんと対策を考えないとな。
「カイン様?聞いていますか?」
「俺は再び魔女討伐隊を作る」
「なっ!?」
「本気なのか!?…あ、いや…ですか?」
「俺は一人になって改めて気付いた、するべき使命を」
始まりの魔女を俺しか倒せないというのなら、俺は戦う。
実際に戦場に立たないと気付かない事があまりにも多すぎた。
ずっと国にいても、強くなる筈がない…俺は自分の目で学んで確実に魔法使いと人間の戦いを終わらせてみせる。
そのためには犠牲は最小限に抑える必要がある……正直始まりの魔女を倒せない奴が森に入っても始まりの魔女の養分になるだけだ。
イレインは不安そうな顔をしているが、俺がやるべき事は魔女を倒す事だけではない。
森を出ると、すぐ近くで女性が座り込んでいて野犬に襲われているのが見えた。
しかも、ただの野犬ではない…よだれを垂らして口が異様に裂けている化け物だった。
森の外でも魔法使いや化け物が目撃されているのを知っている。
今は聖剣の石で守られている帝国だが、いつ襲ってくるか分からない。
大きな口を開けて襲ってくる犬を聖剣で薙ぎ払うと灰になって消えた。
この犬はそんな強くなかったが、いつ強い魔法使いが現れるか分からないし、始まりの魔女に呪われた人間が何をするか分からない。
全部あり得ない事ではない、いつだって最悪の状況を考えないといけない。
騎士団の強い奴が皆帝国を離れる事は避けなくてはいけない、今守っているのは魔法使いと戦えない騎士だ。
ルーエンさんに言われて、その事も考えないといけない気持ちになった。
「君、大丈夫か?」
「…は、はい」
「この森の近くは危険だ、もう近付くな」
「ごめんなさい」
女性は落ち込んでいたが、そんなキツイ事を言っただろうかと考える。
「怪我がなくて良かった」と言って女性を起き上がらせてイレインに頼んで女性を家まで送らせる。
同じ帝国出身で良かった、国王の俺が女性を送るとあらぬ噂が立つ。
俺は犬の灰の中になにかがあるのが見えて、それを掴んだ。
黒い石、俺のペンダントの宝石に似てる気がするがなんで灰の中にあったのか。
食べたけど消化出来なくて、死んでから出てきた…そんなところか。
「カイン様、まだ貴方は隊長として戦場に慣れていません!!」
「最初は皆そうだ」
「だから森の外にいる魔法使いで慣らしてから魔女討伐隊を」
「お前は何故そこまで俺を森に入らせたくないんだ?」
「…っ!?」
「何を隠してるんだ」
目を細めて副騎士団長を見ると、他の仲間が助け舟のように「副団長はカイン様が心配なんですよ!」と言っていた。
それだけならいいが、もっと他にあるような気がしてならない。
まぁここで考えても仕方ない、一日休んだから国王の仕事を片付けないとな。
さっきまでずっと止めていたのに、帝国に戻るまで副騎士団長は何も喋らなかった。
俺が戦っているのは始まりの魔女だ、魔法使いとの戦いを慣れても始まりの魔女との戦いではない、戦略も大きく異なる。
それに俺は街の外にいる人を襲う魔法使い達と戦ってきた。
強い騎士が偵察に行ってしまって、俺とイレインしか戦える人物はいなかった。
だから戦いはとっくに慣れている、怯えも戸惑いもなくこの剣を振り下ろせる。
俺とルーエンさんの邪魔をする奴は誰だろうと許さない。
帝国に戻ってきたら、大勢の国民達が俺達を出迎えた。
パニックにならないように、俺が偵察に向かっている事を内緒にしておけと知っている奴に言ったのに、いったい誰が漏らしたんだ。
小さくため息を吐きつつ、出迎えてくれたからそれに手を振って応える。
父が始まりの魔女と戦った時を思い出す、あの時父は国民の姿を見られたのだろうか。
呪いに侵されてるいたから、それどころではなかったか。
「どういうつもりですか!カイン様!!」
「俺は魔女を討伐するのと同時に国も守らないといけない、その結果でこうしたら両方守れると考えたんだ」
「ですが!!」
寄宿舎の自分の部屋に戻り、副騎士団長を呼んだ…さっきの話の続きだ。
魔女討伐部隊という名だが、そこに入るのは俺一人だ。
魔女を倒せるのは俺しかいない、国を守るのはお前らしかいない。
騎士団の敵は魔法使いだけではなく、敵国の人間もいる。
あの結界は人間には当然効かない、最近近くの国同士が戦争を起こしたと聞いた…この国も狙われるかもしれない。
国を守るために二手に分かれた方がいい、それが一番だと考えた。
始まりの魔女から逃げてばかりいてはダメなんだ、森の外に出ている魔法使いがいる…いつ始まりの魔女が森の外に出るか分からない。
聖剣はもう封印として使わない、始まりの魔女を倒せなくなるからだ。
そうなったら、被害は俺達の国だけではない…大量の人間が命を落とす。
俺はそれを食い止めるために、こちらから始まりの魔女を探しに行かないといけない。
そうなった時、始まりの魔女と戦えない騎士が居ても仕方ない。
だったら、国を守ってほしい…今の俺には国を守る事が出来ないから…
「もし貴方一人で行って死んだらどうするおつもりですか?」
「死を恐れていたら始まりの魔女と戦えない」
「私は納得出来ません!」
「俺達が国をいっせいに離れたら誰が国を守るんだ」
「他の騎士がいます」
「もし敵国が来たらどうする?アイツらだけで国民を守れるのか!?」
「貴方がいる、貴方は未熟だが国を守る事くらい出来ます」
「……何?」
「貴方はここにいなくてはいけないんです」
副騎士団長が変な事を言っていて、眉を寄せて不審そうに見る。
俺を未熟未熟って言っているが、正直俺はこの副騎士団長と一緒に戦った事がないから俺の力を知らない筈だ。
鍛錬はいつも世話係のランドに相手してもらったが、魔法使い達との戦いもイレインと一緒にやっていた。
副騎士団長と仕事をした事があるが、見回りくらいした事があるくらいだ。
今日初めて副騎士団長達と仕事したが、なんで未熟未熟言われなきゃならないんだ?
コイツはいったい何を考えているんだ、副騎士団長はドアまで近付いて振り返った。
「今まで通りでいいんですよ、ただシュヴァリエの血があるだけの貴方は国の事だけを考えればいいんです」
ルーエンさんに想いを伝えたけど、ルーエンさんの瞳には迷いがあった。
俺の事を意識していなかった事には驚いたが、ルーエンさんに意識してもらえるように頑張ればそれでいい。
でも、それよりももっと重要な事がある…俺とルーエンさんは違うんだ。
人間と魔法使い、俺が思っていたより壁は分厚い……だからといって俺は諦める気はない。
ルーエンさんの事を人間だと勝手に勘違いしたが、ルーエンさんが人間だったら良かったなんて思わない。
ルーエンさんの全てを受け入れて俺は会いに行ったんだ。
魔法使いだからダメ、人間だからダメだと言うならそれこそ共存の道を作る。
まだ魔法使いと共存を結ぶ事は国民達に言わない、大半が魔法使いを憎んでいる状態でそんな事を言ったら国は混乱する。
共存出来るようになってから、俺は国民に伝えるつもりだ。
声のした方に向かっていると、見知った顔が数人いた。
イレインが先に俺に気付いて、慌てた様子で駆け寄ってきて他の人達も気付いて近寄ってきた。
「カイン様!ご無事でしたか!?」
「心配掛けた、皆無事で良かった」
イレインは大袈裟のように泣いていて、しばらくされるがままになった。
副騎士団長は「分かりましたか?偵察は危険なものなんです、貴方にはまだ早すぎる」と言っていた。
何も早くはない、俺が怯えているように見えるのか?
傷を治して、今度は始まりの魔女だけではなく近くにいた女の事も考えなくてはいけない。
始まりの魔女の話しか聞いていなかったから単独行動をしていると思っていた。
やっぱり実際に見ないと分からないな、今度は油断しないようにちゃんと対策を考えないとな。
「カイン様?聞いていますか?」
「俺は再び魔女討伐隊を作る」
「なっ!?」
「本気なのか!?…あ、いや…ですか?」
「俺は一人になって改めて気付いた、するべき使命を」
始まりの魔女を俺しか倒せないというのなら、俺は戦う。
実際に戦場に立たないと気付かない事があまりにも多すぎた。
ずっと国にいても、強くなる筈がない…俺は自分の目で学んで確実に魔法使いと人間の戦いを終わらせてみせる。
そのためには犠牲は最小限に抑える必要がある……正直始まりの魔女を倒せない奴が森に入っても始まりの魔女の養分になるだけだ。
イレインは不安そうな顔をしているが、俺がやるべき事は魔女を倒す事だけではない。
森を出ると、すぐ近くで女性が座り込んでいて野犬に襲われているのが見えた。
しかも、ただの野犬ではない…よだれを垂らして口が異様に裂けている化け物だった。
森の外でも魔法使いや化け物が目撃されているのを知っている。
今は聖剣の石で守られている帝国だが、いつ襲ってくるか分からない。
大きな口を開けて襲ってくる犬を聖剣で薙ぎ払うと灰になって消えた。
この犬はそんな強くなかったが、いつ強い魔法使いが現れるか分からないし、始まりの魔女に呪われた人間が何をするか分からない。
全部あり得ない事ではない、いつだって最悪の状況を考えないといけない。
騎士団の強い奴が皆帝国を離れる事は避けなくてはいけない、今守っているのは魔法使いと戦えない騎士だ。
ルーエンさんに言われて、その事も考えないといけない気持ちになった。
「君、大丈夫か?」
「…は、はい」
「この森の近くは危険だ、もう近付くな」
「ごめんなさい」
女性は落ち込んでいたが、そんなキツイ事を言っただろうかと考える。
「怪我がなくて良かった」と言って女性を起き上がらせてイレインに頼んで女性を家まで送らせる。
同じ帝国出身で良かった、国王の俺が女性を送るとあらぬ噂が立つ。
俺は犬の灰の中になにかがあるのが見えて、それを掴んだ。
黒い石、俺のペンダントの宝石に似てる気がするがなんで灰の中にあったのか。
食べたけど消化出来なくて、死んでから出てきた…そんなところか。
「カイン様、まだ貴方は隊長として戦場に慣れていません!!」
「最初は皆そうだ」
「だから森の外にいる魔法使いで慣らしてから魔女討伐隊を」
「お前は何故そこまで俺を森に入らせたくないんだ?」
「…っ!?」
「何を隠してるんだ」
目を細めて副騎士団長を見ると、他の仲間が助け舟のように「副団長はカイン様が心配なんですよ!」と言っていた。
それだけならいいが、もっと他にあるような気がしてならない。
まぁここで考えても仕方ない、一日休んだから国王の仕事を片付けないとな。
さっきまでずっと止めていたのに、帝国に戻るまで副騎士団長は何も喋らなかった。
俺が戦っているのは始まりの魔女だ、魔法使いとの戦いを慣れても始まりの魔女との戦いではない、戦略も大きく異なる。
それに俺は街の外にいる人を襲う魔法使い達と戦ってきた。
強い騎士が偵察に行ってしまって、俺とイレインしか戦える人物はいなかった。
だから戦いはとっくに慣れている、怯えも戸惑いもなくこの剣を振り下ろせる。
俺とルーエンさんの邪魔をする奴は誰だろうと許さない。
帝国に戻ってきたら、大勢の国民達が俺達を出迎えた。
パニックにならないように、俺が偵察に向かっている事を内緒にしておけと知っている奴に言ったのに、いったい誰が漏らしたんだ。
小さくため息を吐きつつ、出迎えてくれたからそれに手を振って応える。
父が始まりの魔女と戦った時を思い出す、あの時父は国民の姿を見られたのだろうか。
呪いに侵されてるいたから、それどころではなかったか。
「どういうつもりですか!カイン様!!」
「俺は魔女を討伐するのと同時に国も守らないといけない、その結果でこうしたら両方守れると考えたんだ」
「ですが!!」
寄宿舎の自分の部屋に戻り、副騎士団長を呼んだ…さっきの話の続きだ。
魔女討伐部隊という名だが、そこに入るのは俺一人だ。
魔女を倒せるのは俺しかいない、国を守るのはお前らしかいない。
騎士団の敵は魔法使いだけではなく、敵国の人間もいる。
あの結界は人間には当然効かない、最近近くの国同士が戦争を起こしたと聞いた…この国も狙われるかもしれない。
国を守るために二手に分かれた方がいい、それが一番だと考えた。
始まりの魔女から逃げてばかりいてはダメなんだ、森の外に出ている魔法使いがいる…いつ始まりの魔女が森の外に出るか分からない。
聖剣はもう封印として使わない、始まりの魔女を倒せなくなるからだ。
そうなったら、被害は俺達の国だけではない…大量の人間が命を落とす。
俺はそれを食い止めるために、こちらから始まりの魔女を探しに行かないといけない。
そうなった時、始まりの魔女と戦えない騎士が居ても仕方ない。
だったら、国を守ってほしい…今の俺には国を守る事が出来ないから…
「もし貴方一人で行って死んだらどうするおつもりですか?」
「死を恐れていたら始まりの魔女と戦えない」
「私は納得出来ません!」
「俺達が国をいっせいに離れたら誰が国を守るんだ」
「他の騎士がいます」
「もし敵国が来たらどうする?アイツらだけで国民を守れるのか!?」
「貴方がいる、貴方は未熟だが国を守る事くらい出来ます」
「……何?」
「貴方はここにいなくてはいけないんです」
副騎士団長が変な事を言っていて、眉を寄せて不審そうに見る。
俺を未熟未熟って言っているが、正直俺はこの副騎士団長と一緒に戦った事がないから俺の力を知らない筈だ。
鍛錬はいつも世話係のランドに相手してもらったが、魔法使い達との戦いもイレインと一緒にやっていた。
副騎士団長と仕事をした事があるが、見回りくらいした事があるくらいだ。
今日初めて副騎士団長達と仕事したが、なんで未熟未熟言われなきゃならないんだ?
コイツはいったい何を考えているんだ、副騎士団長はドアまで近付いて振り返った。
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