52 / 116
ゲーム
しおりを挟む
目を開けた。
ボーッとした視界に映るのは真っ白な天井だ。
あれ…何してたっけ。
手に何かを持ってる感触があり、何となく持ち上げて見る。
これは、ゲーム機か……そういえば夜遅くに眠れなくてゲームやってたのを思い出す。
あれ、ゲーム?この世界にゲームなんてあったっけ?
まだ覚醒しない頭が見慣れたゲーム機を見つめる。
そして扉が開く音がした。
そこで目が覚めた。
「お兄ちゃん、今日は早起きだね!」
そこには真新しい制服を着た妹がいた。
言葉にならなくて驚いた。
ここは病室だ、そして自分は今入院している。
ドキドキと心臓がうるさい。
あれ…?全部夢だった?今までの、全て?
そんな筈はない、だってアルトになって転生してそれでトーマと出会って…
ゲーム機を起動させて画面を見る。
画面にはトーマがいた、ヒロインのリンディと幸せそうな絵が見える。
妹も画面を覗き込む。
「あっ!クリアしたんだ!じゃあこれ持ってきて正解ね!」
「……それは」
「『口付けの契約-その愛を永遠に-』よ!三作目なんだけど、私のオススメはやっぱりトーマで…感動するの!」
トーマ、その名前を聞いたら何だか泣きたくなった。
全部夢にしたくない……トーマへの感情も、トーマと過ごした時間も、皆と歩んだアルトという人生を…
ゲーム機にセットする妹を見た。
そしてパッケージを見た。
真ん中にリンディとリンディを守るトーマの絵があり、周りに攻略キャラクターの絵があった。
妹がゲーム機を渡してきて起動する。
今までただのゲームとして見ていた、でも今は違う。
トーマを幸せにするためにゲームを進める。
アルトを殺すシーンを見るのは辛いが、ゲームだから助けられない。
オープニングが終わり、リンディが寄宿舎の自室を掃除するシーンから始まった。
このシーンはどこら辺なのだろうか。
アルトの登場シーンは三作目の途中からだから……うーん、あの夢はめちゃくちゃだったし分からない。
リンディの部屋にいろんな騎士が出入りして会話をしていた。
トーマはまだかな、と進めていく。
グランとリカルドに会った、グランはまだしもリカルドに会うのは可笑しいと気付いた。
だってリカルドの登場シーンは三作目だから序盤から登場しなかった筈。
何故、違う?これは三作目と思ったら四作目がだったとか?……四作目なんてあったか?
何でもない世間話を終えて、トーマがいない事に気付いた。
それは画面の向こうのリンディも同じだった。
リンディは近くにいたノエルにトーマの事を聞く。
二人は親友だし、なにか知ってるかもと考えた。
「ノエル様、トーマは?」
「彼は今誰とも会いたくないようでほっといても死にませんよ」
ゲームのノエルの口調に違和感を覚える。
いや、ゲームのノエルはこのままだがあのノエルに会ったからか変な感じがする。
ただリンディをトーマに会わせたくないがために言ってるようで苦笑いする。
彼のルートは嫌いではないが、トーマルートを目指すアルトにとっては間男のように感じてしまう。
リンディはトーマに会いたいのにと困ってしまい、リカルドがため息を吐いてノエルを睨む。
リカルドは優しいから、リンディが好きでもリンディが幸せなら誰と一緒でも構わないという性格をしているからトーマの居場所を言う。
そんな優しいリカルドと夢でも友達になれて嬉しかった。
出来る事ならリカルドとルカと三人でまた出かけたかったな。
「トーマ様なら訓練所、でも行かない方がいいのはノエル様と同じ意見だよ…正直危ない」
リカルドがそう言うなら危ないのだろう。
でもリンディは行く事を決めて皆に手を振り寄宿舎を後にした。
寄宿舎の少し離れた場所に訓練所がある。
リンディは利用しないがトーマは騎士団長だからよく部下の訓練とか自分の訓練に利用していてリンディは何度も眺めていたから迷わず行けた。
まだやったばかりだから誰のルートでもないのだろう。
全員と話終わったらルート選択が来る筈だ。
リンディは訓練所の扉を邪魔にならないようにそっと開けた。
大剣が障害物を破壊する大きな音が静かな訓練所に響く。
何時間大剣を振るっていたのか、汗を流し息を荒げてもその手は止まらなかった。
トーマの威圧感に声を掛けるのも忘れて呆然と立ちすくむ。
どんなに大きな岩でも金属でも魔力なしで力だけで押し進むトーマは本当に強いのだろう。
これで魔力発動したらと思うとゾクッと声を掛ける。
訓練所の隅に置いてあるタオルを取ろうと振り返り、そこにリンディがいる事に気付いた。
「……いたのか」
「ご、ごめんね邪魔しちゃって」
「構わない、ちょうど休憩するところだ」
タオルで顔を拭き床に座るトーマの隣にリンディが座るCGが見える。
本当に絵になる美男美女だなと苦笑い。
アルトがいない世界はこうだったのかな、正確にはアルトはいるが……自分がいない世界だ。
トーマはまっすぐ前を見つめていた。
リンディはトーマの手に包帯が巻かれている事に気付いた。
その包帯が少し血で滲んでるところを見るとリンディじゃなくても心配してしまう。
「トーマ!怪我してる!医務室行かなきゃ…」
「医務室行ったら止めなきゃならなくなるだろ」
「完治してからまた訓練所に来れば良いよ!」
「それじゃ、遅いんだ」
トーマは低くそう呟き怪我をしている手を握りしめる。
こんなトーマ初めて見たリンディはそれ以上何も言えなかった。
何がトーマをこんなに動かせるのか、リンディは分からなかった。
トーマは大剣を掴み立ち上がる。
5分も休憩していない、このままじゃトーマが倒れてしまう。
トーマのシャツの袖を掴んだ。
それを優しく手で外されリンディを見て微笑んだ。
「俺は早く強くなりたい、だから止めないでくれ」
「……トーマは十分強いよ?」
「大切な奴を守れなかった俺は、弱い」
「大切な…人?」
「俺はお姫様を助けるために強くなる、再びこの手で抱き締めるために…アルトを迎えにいくために」
ゲーム機を掴む力が弱まり手から滑り落ちた。
今、トーマはなんと言った?
アルト?そんな、だってトーマはゲームのトーマは……
妹に聞こうと妹の方を向き違和感に気付いた。
あれ…、誰もいない。
静かな病室がそこにあった。
何も言わずに帰ったのだろうか。
再びゲーム機を手に持つとエラー画面が見えた。
いくら操作しても動かなくなった。
あの続きが聞きたかった、たとえ夢でも…トーマを身近に感じられた。
目元が熱くなり頬を伝う。
自分だって同じだ、トーマを抱き締めたい…トーマに会いたい。
病室全体にヒビが入った。
また、あの世界に戻る予感がした。
トーマが頑張ってるんだ、ただその時を待つ事は止めた。
自分から行動しよう…トーマに会いに行く。
自分に、アルトにとってもトーマは大切な人だから…
『君が何故、魔力がないのか…考えた事があるかい?』
直接脳内に響く無機質な声……
その意味を考えるまでもなく俺は壊れていく世界を眺めていた。
今度こそ、目覚める。
ボーッとした視界に映るのは真っ白な天井だ。
あれ…何してたっけ。
手に何かを持ってる感触があり、何となく持ち上げて見る。
これは、ゲーム機か……そういえば夜遅くに眠れなくてゲームやってたのを思い出す。
あれ、ゲーム?この世界にゲームなんてあったっけ?
まだ覚醒しない頭が見慣れたゲーム機を見つめる。
そして扉が開く音がした。
そこで目が覚めた。
「お兄ちゃん、今日は早起きだね!」
そこには真新しい制服を着た妹がいた。
言葉にならなくて驚いた。
ここは病室だ、そして自分は今入院している。
ドキドキと心臓がうるさい。
あれ…?全部夢だった?今までの、全て?
そんな筈はない、だってアルトになって転生してそれでトーマと出会って…
ゲーム機を起動させて画面を見る。
画面にはトーマがいた、ヒロインのリンディと幸せそうな絵が見える。
妹も画面を覗き込む。
「あっ!クリアしたんだ!じゃあこれ持ってきて正解ね!」
「……それは」
「『口付けの契約-その愛を永遠に-』よ!三作目なんだけど、私のオススメはやっぱりトーマで…感動するの!」
トーマ、その名前を聞いたら何だか泣きたくなった。
全部夢にしたくない……トーマへの感情も、トーマと過ごした時間も、皆と歩んだアルトという人生を…
ゲーム機にセットする妹を見た。
そしてパッケージを見た。
真ん中にリンディとリンディを守るトーマの絵があり、周りに攻略キャラクターの絵があった。
妹がゲーム機を渡してきて起動する。
今までただのゲームとして見ていた、でも今は違う。
トーマを幸せにするためにゲームを進める。
アルトを殺すシーンを見るのは辛いが、ゲームだから助けられない。
オープニングが終わり、リンディが寄宿舎の自室を掃除するシーンから始まった。
このシーンはどこら辺なのだろうか。
アルトの登場シーンは三作目の途中からだから……うーん、あの夢はめちゃくちゃだったし分からない。
リンディの部屋にいろんな騎士が出入りして会話をしていた。
トーマはまだかな、と進めていく。
グランとリカルドに会った、グランはまだしもリカルドに会うのは可笑しいと気付いた。
だってリカルドの登場シーンは三作目だから序盤から登場しなかった筈。
何故、違う?これは三作目と思ったら四作目がだったとか?……四作目なんてあったか?
何でもない世間話を終えて、トーマがいない事に気付いた。
それは画面の向こうのリンディも同じだった。
リンディは近くにいたノエルにトーマの事を聞く。
二人は親友だし、なにか知ってるかもと考えた。
「ノエル様、トーマは?」
「彼は今誰とも会いたくないようでほっといても死にませんよ」
ゲームのノエルの口調に違和感を覚える。
いや、ゲームのノエルはこのままだがあのノエルに会ったからか変な感じがする。
ただリンディをトーマに会わせたくないがために言ってるようで苦笑いする。
彼のルートは嫌いではないが、トーマルートを目指すアルトにとっては間男のように感じてしまう。
リンディはトーマに会いたいのにと困ってしまい、リカルドがため息を吐いてノエルを睨む。
リカルドは優しいから、リンディが好きでもリンディが幸せなら誰と一緒でも構わないという性格をしているからトーマの居場所を言う。
そんな優しいリカルドと夢でも友達になれて嬉しかった。
出来る事ならリカルドとルカと三人でまた出かけたかったな。
「トーマ様なら訓練所、でも行かない方がいいのはノエル様と同じ意見だよ…正直危ない」
リカルドがそう言うなら危ないのだろう。
でもリンディは行く事を決めて皆に手を振り寄宿舎を後にした。
寄宿舎の少し離れた場所に訓練所がある。
リンディは利用しないがトーマは騎士団長だからよく部下の訓練とか自分の訓練に利用していてリンディは何度も眺めていたから迷わず行けた。
まだやったばかりだから誰のルートでもないのだろう。
全員と話終わったらルート選択が来る筈だ。
リンディは訓練所の扉を邪魔にならないようにそっと開けた。
大剣が障害物を破壊する大きな音が静かな訓練所に響く。
何時間大剣を振るっていたのか、汗を流し息を荒げてもその手は止まらなかった。
トーマの威圧感に声を掛けるのも忘れて呆然と立ちすくむ。
どんなに大きな岩でも金属でも魔力なしで力だけで押し進むトーマは本当に強いのだろう。
これで魔力発動したらと思うとゾクッと声を掛ける。
訓練所の隅に置いてあるタオルを取ろうと振り返り、そこにリンディがいる事に気付いた。
「……いたのか」
「ご、ごめんね邪魔しちゃって」
「構わない、ちょうど休憩するところだ」
タオルで顔を拭き床に座るトーマの隣にリンディが座るCGが見える。
本当に絵になる美男美女だなと苦笑い。
アルトがいない世界はこうだったのかな、正確にはアルトはいるが……自分がいない世界だ。
トーマはまっすぐ前を見つめていた。
リンディはトーマの手に包帯が巻かれている事に気付いた。
その包帯が少し血で滲んでるところを見るとリンディじゃなくても心配してしまう。
「トーマ!怪我してる!医務室行かなきゃ…」
「医務室行ったら止めなきゃならなくなるだろ」
「完治してからまた訓練所に来れば良いよ!」
「それじゃ、遅いんだ」
トーマは低くそう呟き怪我をしている手を握りしめる。
こんなトーマ初めて見たリンディはそれ以上何も言えなかった。
何がトーマをこんなに動かせるのか、リンディは分からなかった。
トーマは大剣を掴み立ち上がる。
5分も休憩していない、このままじゃトーマが倒れてしまう。
トーマのシャツの袖を掴んだ。
それを優しく手で外されリンディを見て微笑んだ。
「俺は早く強くなりたい、だから止めないでくれ」
「……トーマは十分強いよ?」
「大切な奴を守れなかった俺は、弱い」
「大切な…人?」
「俺はお姫様を助けるために強くなる、再びこの手で抱き締めるために…アルトを迎えにいくために」
ゲーム機を掴む力が弱まり手から滑り落ちた。
今、トーマはなんと言った?
アルト?そんな、だってトーマはゲームのトーマは……
妹に聞こうと妹の方を向き違和感に気付いた。
あれ…、誰もいない。
静かな病室がそこにあった。
何も言わずに帰ったのだろうか。
再びゲーム機を手に持つとエラー画面が見えた。
いくら操作しても動かなくなった。
あの続きが聞きたかった、たとえ夢でも…トーマを身近に感じられた。
目元が熱くなり頬を伝う。
自分だって同じだ、トーマを抱き締めたい…トーマに会いたい。
病室全体にヒビが入った。
また、あの世界に戻る予感がした。
トーマが頑張ってるんだ、ただその時を待つ事は止めた。
自分から行動しよう…トーマに会いに行く。
自分に、アルトにとってもトーマは大切な人だから…
『君が何故、魔力がないのか…考えた事があるかい?』
直接脳内に響く無機質な声……
その意味を考えるまでもなく俺は壊れていく世界を眺めていた。
今度こそ、目覚める。
43
お気に入りに追加
3,015
あなたにおすすめの小説
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】
瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。
そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた!
……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。
ウィル様のおまけにて完結致しました。
長い間お付き合い頂きありがとうございました!
攻略対象5の俺が攻略対象1の婚約者になってました
白兪
BL
前世で妹がプレイしていた乙女ゲーム「君とユニバース」に転生してしまったアース。
攻略対象者ってことはイケメンだし将来も安泰じゃん!と喜ぶが、アースは人気最下位キャラ。あんまりパッとするところがないアースだが、気がついたら王太子の婚約者になっていた…。
なんとか友達に戻ろうとする主人公と離そうとしない激甘王太子の攻防はいかに!?
ゆっくり書き進めていこうと思います。拙い文章ですが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
【完】悪女と呼ばれた悪役令息〜身代わりの花嫁〜
咲
BL
公爵家の長女、アイリス
国で一番と言われる第一王子の妻で、周りからは“悪女”と呼ばれている
それが「私」……いや、
それが今の「僕」
僕は10年前の事故で行方不明になった姉の代わりに、愛する人の元へ嫁ぐ
前世にプレイしていた乙女ゲームの世界のバグになった僕は、僕の2回目の人生を狂わせた実父である公爵へと復讐を決意する
復讐を遂げるまではなんとか男である事を隠して生き延び、そして、僕の死刑の時には公爵を道連れにする
そう思った矢先に、夫の弟である第二王子に正体がバレてしまい……⁉︎
切なく甘い新感覚転生BL!
下記の内容を含みます
・差別表現
・嘔吐
・座薬
・R-18❇︎
130話少し前のエリーサイド小説も投稿しています。(百合)
《イラスト》黒咲留時(@black_illust)
※流血表現、死ネタを含みます
※誤字脱字は教えて頂けると嬉しいです
※感想なども頂けると跳んで喜びます!
※恋愛描写は少なめですが、終盤に詰め込む予定です
※若干の百合要素を含みます
【完結】TL小説の悪役令息は死にたくないので不憫系当て馬の義兄を今日もヨイショします
七夜かなた
BL
前世はブラック企業に過労死するまで働かされていた一宮沙織は、読んでいたTL小説「放蕩貴族は月の乙女を愛して止まない」の悪役令息ギャレット=モヒナートに転生してしまった。
よりによってヒロインでもなく、ヒロインを虐め、彼女に惚れているギャレットの義兄ジュストに殺されてしまう悪役令息に転生するなんて。
お金持ちの息子に生まれ変わったのはいいけど、モブでもいいから長生きしたい
最後にはギャレットを殺した罪に問われ、牢獄で死んでしまう。
小説の中では当て馬で不憫だったジュスト。
当て馬はどうしようもなくても、不憫さは何とか出来ないか。
小説を読んでいて、ハッピーエンドの主人公たちの影で不幸になった彼のことが気になっていた。
それならヒロインを虐めず、義兄を褒め称え、悪意がないことを証明すればいいのでは?
そして義兄を慕う義弟を演じるうちに、彼の自分に向ける視線が何だか熱っぽくなってきた。
ゆるっとした世界観です。
身体的接触はありますが、濡れ場は濃厚にはならない筈…
タイトルもしかしたら途中で変更するかも
イラストは紺田様に有償で依頼しました。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる