1 / 12
その1
しおりを挟む
「《Good》よくできている」
芝崎課長に褒められて、うっとりとした顔をしている。見渡せばこの部署の全員がうっとりとした顔をして芝崎課長を見つめていた。それに応えるため、芝崎課長は順に部下たちのデスクを回る。
「《Good》前回より読みやすくなっているな」
褒められれば部下たちはみなSubspaceに入ったかのように頬を赤くし、うっとりと芝崎課長を見つめるのだ。
「ああ、ちゃんと休みなさい」
時折体をゆらゆらとさせる者がいると、すかさずクッションを取り出して姿勢を安定させる。それでも危ない者はお姫様抱っこをしって、休憩スペースのソファーに座らせた。一見、とてもおかしな状況なのだが、定時までに元の状態になっているし、仕事も終わっている。だから、会社も芝崎課長の方針に口をはさむことはなかった。むしろ、パートナーのいないSubたちがこぞって芝崎課長の部署に異動願いを出すほどだ。おまけに、会社見学に来た学生が、『職場で仕事しながらplayができる』なんてSNSで拡散したから、新規採用と中途採用にSub率が大幅にアップした。しかも、芝崎課長の指導方法をモデルケースとして指導を願う企業まで現れたものだから、会社は芝崎課長をここぞとばかりにもてはやしたのである。
「かちょぉ……」
頭がお花畑になってしまったのか、部下の一人がデスクに前のめりに倒れこんだ体勢で芝崎課長を舌ったらずに呼んだ。本来なら有り得ないことだが、この部署では許される行為だ。
「どうした。今日はよく頑張った。ゆっくり休みなさい《Good》」
そう言いながら給湯室で自ら部下の分の飲み物を入れ、おぼんに乗せて配っている。
「熱いから気をつけなさい」
必ず一言添えて渡していく。今日のお茶請けはカヌレだ。渡された部下たちはゆっくりとお茶を飲み、カヌレをかみしめるごとに徐々に通常に戻っていく。そうして仕事の仕上げをし、本日の当番が給湯室で洗い物をして帰っていくのだ。
芝崎課長に褒められて、うっとりとした顔をしている。見渡せばこの部署の全員がうっとりとした顔をして芝崎課長を見つめていた。それに応えるため、芝崎課長は順に部下たちのデスクを回る。
「《Good》前回より読みやすくなっているな」
褒められれば部下たちはみなSubspaceに入ったかのように頬を赤くし、うっとりと芝崎課長を見つめるのだ。
「ああ、ちゃんと休みなさい」
時折体をゆらゆらとさせる者がいると、すかさずクッションを取り出して姿勢を安定させる。それでも危ない者はお姫様抱っこをしって、休憩スペースのソファーに座らせた。一見、とてもおかしな状況なのだが、定時までに元の状態になっているし、仕事も終わっている。だから、会社も芝崎課長の方針に口をはさむことはなかった。むしろ、パートナーのいないSubたちがこぞって芝崎課長の部署に異動願いを出すほどだ。おまけに、会社見学に来た学生が、『職場で仕事しながらplayができる』なんてSNSで拡散したから、新規採用と中途採用にSub率が大幅にアップした。しかも、芝崎課長の指導方法をモデルケースとして指導を願う企業まで現れたものだから、会社は芝崎課長をここぞとばかりにもてはやしたのである。
「かちょぉ……」
頭がお花畑になってしまったのか、部下の一人がデスクに前のめりに倒れこんだ体勢で芝崎課長を舌ったらずに呼んだ。本来なら有り得ないことだが、この部署では許される行為だ。
「どうした。今日はよく頑張った。ゆっくり休みなさい《Good》」
そう言いながら給湯室で自ら部下の分の飲み物を入れ、おぼんに乗せて配っている。
「熱いから気をつけなさい」
必ず一言添えて渡していく。今日のお茶請けはカヌレだ。渡された部下たちはゆっくりとお茶を飲み、カヌレをかみしめるごとに徐々に通常に戻っていく。そうして仕事の仕上げをし、本日の当番が給湯室で洗い物をして帰っていくのだ。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
年上が敷かれるタイプの短編集
あかさたな!
BL
年下が責める系のお話が多めです。
予告なくr18な内容に入ってしまうので、取扱注意です!
全話独立したお話です!
【開放的なところでされるがままな先輩】【弟の寝込みを襲うが返り討ちにあう兄】【浮気を疑われ恋人にタジタジにされる先輩】【幼い主人に狩られるピュアな執事】【サービスが良すぎるエステティシャン】【部室で思い出づくり】【No.1の女王様を屈服させる】【吸血鬼を拾ったら】【人間とヴァンパイアの逆転主従関係】【幼馴染の力関係って決まっている】【拗ねている弟を甘やかす兄】【ドSな執着系執事】【やはり天才には勝てない秀才】
------------------
新しい短編集を出しました。
詳しくはプロフィールをご覧いただけると幸いです。
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
後輩の幸せな片思い
Gemini
BL
【完結】設計事務所で働く井上は、幸せな片思いをしている。一級建築士の勉強と仕事を両立する日々の中で先輩の恭介を好きになった。どうやら先輩にも思い人がいるらしい。でも憧れの先輩と毎日仕事ができればそれでいい。……と思っていたのにいざ先輩の思い人が現れて心は乱れまくった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる