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人間×人間 将軍×元敵軍人 ⑨
しおりを挟む「あ、あっ…まっ、て……う、ごかな、で…って、あ、ぁあ、あっ」
寝転がり、後ろから抱き締められた形で中に入っているものが何度もゆっくりと抜き差しされる。
おかしい。
こんな、気持ちいいなんて、絶対おかしいのに。
あんな大きなものが中に入った事に驚いたし、その前の前戯に至ってはもう目も当てられなかった。
まずだな、俺が受け側だって言うのはまぁほら体格差や経験の差でガーディの方が上で仕方ないとしよう。
それ以前の問題として、俺が後ろでイけるように開発される意味合いはあったか?
別に俺はガーディとこの行為をするのに何某らを求めるつもりはなかった。
ガーディが俺の体を使って気持ち良くなってくれるなら、別に苦痛を伴おうが気にするつもりはなかったんだ。
それを、先を見たかのようにこの数日ずっと俺の後ろを触っては何かを探るようにしつこく捏ね回していて、気が付けばもう後ろで気持ち良くなれていたなんて誰にも言えない秘密が出来た、最悪だ。
「あ、あっ、あ……は、ぁ…あぁ」
ずっとずっと気持ちいい。
前も触られると、何かが出てきそうで足をモゾつかせる。
ガーディの言っていた「しゃせい」が何か知らないが、前から出るってそれもうただ漏らしてるだけだろ。
「は、はっ、あ……あー…あっ、あ」
「出していい」
「あ゙ー…ゃ、だ……あ、やだぁ……」
この歳で漏らしたくない。
流石に恥ずかし過ぎる。
逃げようと前に屈むと、強く腰を押し付けられ奥にぶち当たる。
「あた、って……あっ、あた、あ…あー、あ」
「出しなさい。逃げていいとは言っていない」
「むい、ぃ……あ、でちゃ、あ…あっ」
遠慮無く前を扱かれ後ろの気持ちいい場所を何度も抉られると、チカチカと目の前で星が飛ぶ。
「ソラ。悪い事じゃ無い。正しい反応だから、素直に従いなさい」
「やだやだ、ぁ、やぁあ……あっ、あうぅ」
ユサユサと揺すられながら、半ば押さえ付けられるような姿勢になり逃げる事も出来ずシーツを手繰り寄せる。
「我慢する程辛くなるぞ。安心しろ、俺しか見ていない」
「みっ、てる、じゃん……ガーディ、が、見て……っあ、あー……」
「ああ、俺は見ているぞ。ソラの全てが俺の物なのだから、見逃す訳が無かろう?」
「いい、み、なく…て、いっ……あっ」
先端を少し強く押され、カクカクと腰が揺れる。
「い、く……は、ぁ…イク、って…とめ」
「ほら、出しなさい」
「い、くぅ……あっ、ああぁっ」
腹の中に入っているものを強く締めながら、前から何かが出ていく感覚に喉がヒクリと鳴った。
「ちゃんと出せたな。偉いぞ、ソラ」
「は、はー…はー……ぁ、は、はー」
頭を撫でながら腰を止めないガーディに、声が漏れないように口を押さえる。
この歳で漏らした挙句にこんな高い声出し続けられるか……くそー、余裕そうな顔しやがって……。
「ソラ、別におかしい事じゃない」
「おか、しいっ……に、決まって…っ、あ」
「ああ、知らなかっただけだ。男は皆こうやって白い液体を分泌する」
そう言って俺の目の前に俺が出したであろう体液を見せられ、拭き取ろうと手を伸ばすとその汚れた手で俺の腕を押さえ付けたガーディは、先程よりも早い抽挿を再開しだした。
「っ、あっ、あぁー……あっ、だめ、だ……いま、はっ、あー…あっ、ぁぁああぁぁ」
腕を解くことが出来ず声を抑えられない。
「っ、すまない。少し…っ」
耳元で余裕の無い声が聞こえ、ソロリと振り返ると、眉間に皺を寄せ汗ばんだ前髪を掻き上げたガーディが激しく腰を俺に打ち付け始めた。
「は、あっ、あっ……ぃあ、あー…だめっ、だめだ、も、ぁ……まぁ、た、い…く、いくぅ」
「ソラ。ソラ……ソラウィス」
「あ?……あー…な、にぃ?」
「愛してる」
「し、ってる…っあ、あぁ」
じゃなかったら、態々男の俺を抱いたり面倒な前戯なんてしないだろ。
ガーディが、こんな時に嘘をつく事なんて、しないだろうが。
ああ、本当にもう……どうして俺、こんなにもガーディが欲しいなんて、思ってるんだろう。
これ以上近寄れないくらい密着してて…何なら一つになっているのに、もっと欲しいって…何を願ってるんだろう?
……腹の中に欲しいって……俺、一体何を望んでるんだ?
茹だる頭じゃ何も考えられなくて……。
イクって凄い。
いつも気持ちいい、って思ったらそれで良かった。
ある一定気持ち良くなれたら、後はまた戦いに戻ったり飯を食って忘れた。
こんな「しゃせい」するまでやった時はなかった。
「は、ぁー……んぁ、あ、あ」
腹の中に広がる熱に、俺は知らずに口角を上げていた。
「どうしたソラ。笑っているぞ」
「ぁは、は……ガーディ……しゃせい、は凄いな……」
「っ、また、そう……」
「あと、イク、はいい。全身が気持ちいい」
「ソラ」
「腹ん中…ガーディでいっぱいで…ははは、【セックス】は、中々にいいな」
俺の中からアレを引き抜いたガーディは俺を仰向けにするとおでこに口を寄せた。
「みんな【セックス】はいいぞ、と言っていたのが、ようやっと理解出来た」
「せっくす…とはなんだ」
「あ?あー…せいこう、だったか?交尾の事だ」
「成程、だが俺以外の前では足を開くな」
「俺は誰にでも股開く【ビッチ】じゃねぇよ。ってか、俺は男だぞ。股開かせる方だろうがよ」
「ソラは狙われやすそうだ」
「ははは、気持ち良かったら考えようか。まぁ、浮気はされてからするから、そこん所はガーディ次第だな」
「浮気などせん」
「俺に飽きたら女に行ってもいいぞ。俺じゃ女みたいに柔らかい体してねぇからなー…くぁ……あー……ねみぃ」
布団から這い出ようと動くと、かなり強い力で押さえ付けられる。
「んー……なんだよ、ガーディ。俺ねみぃんだって…早く宿行きてぇんだけど」
「宿になど行かせん。ソラは今日からここに住むのだから」
「……は?」
「この国では恋人になれば同じ部屋で過ごす。結婚すれば同じ布団で寝る。郷に入っては郷に従え、と言うだろう?」
「え?男もか?いや、ほら……俺ら、【セフレ】みたいなもんで、恋人じゃ……」
「せふれが何か知らぬがな……恋人ではあるだろう?まさか、俺から離れられるだなんて思っていないだろうな?」
あ、これガチな目だ。
「あー…いや、ほら…あはは……はは……きょ、うは、さ…別々、でも……」
「何故?今から後始末もある。他に行くなど許しはしない」
「あ、あー……あとしまつ、は……俺が、するし?ガーディ疲れてるだろうし……そのぉ……」
「ああ。成程。足りなかったのだな」
「んえ?」
「安心しろ。今から存分に抱き潰してやろう」
「へぇえ?!いい、要らない!今日は寝よう!な?!もう十分気持ち良かったし!」
「そうかそうか。気持ち良かったか。それは僥倖」
手がどんどん下がっていく。
「待て待て、もういい、要らないって!これ以上したら…っ、あ……」
「おかしくなる、か?いいな、それは。俺が居ないと生きていけない等、最高だ」
「ひぐ、ひっ…あ、あ゙……そ、こやぁ…あっ」
会陰を押され足を閉じようとするが、足の間に陣取ったガーディがそれを許さず指を二本中に入れ掻き混ぜられる。
グチグチとなるのは潤滑油か腸液か…それともガーディの出した白い体液か。
「あっ、ぁあ……あー…だめ、だめ……そこ、やだぁ」
気持ちいい場所ばかり責められれば、腰が揺れる。
「艶めかしいな、ソラ。気持ち良くて腰を振っているのだろう?こんな拙さでは女を孕ませられないぞ」
「あっ、あー…い、らな…んんぁ、あ……こ、どもは…い、らなぁ…あん、んっ」
「そうかそうか、要らないか。じゃぁ、一生俺の相棒で大丈夫だな」
「よく、な……あっ、あ…」
「俺の子が見たいのか?残念だが、ソラが孕まないなら子は見れないぞ」
「むいぃ、あ……むい、らって…あっ、ああ゙」
男の俺が孕むわけないだろ。
将軍で…国の重要人物であるガーディは子供を残す必要があるだろう?
何故、俺なんかに拘るんだ。
「はぁ、いい。いいな、ソラ」
ガーディの目に浮かぶ欲と何か。
……ガーディ、人間の心は移ろうものだぞ。
今だけの関係を、深くする必要なんて、何も無いんだ。
俺が前に言った事を覚えているか?
……俺の方が、先に死ぬんだぞ。
繋がりはいらないって、未来が見えるって、言っただろうが。
後悔だけは、しちゃダメなんだ。
「愛してる、ソラウィス」
未練がましい存在には、なりたくないんだ。
だから頼む。
もうこれ以上、俺の内側に、入り込まないでくれ。
抱き潰され、力の入らない体を隅々まで綺麗にされた俺はもう開き直ってガーディの腕の中で静かに寝転がっていた。
いいか。
男だぞ。
男の俺が、後ろで気持ちよくなったのはもう、開発されたから仕方ないとしよう。
中に出されたのも、ガーディが気持ち良くなった証拠だから目を瞑ろう。
だけどな。
後始末はダメだろう。
俺が自分でするって言ってんだから放っておいてくれ。
出されたものを掻き出されている間に良いところを触られて、勃ったモノを見られるこっちの身にもなれ。
掻き出し終わったと思ったらまたおっ始めるのはまぁ許容してやるが、その後また時間をかけて掻き出すのは止めろ。
やるならさっさと終わらせてくれ。
欠伸を噛み殺してガーディの胸元に顔を寄せて目を閉じる。
硬いベッドの方が好きだけど、まぁ、ガーディの匂いがするならこの柔らかいベッドでもいいか。
ガーディのシャツを握り、自分の足をガーディの足に搦めてもう一度欠伸を落とす。
「寝るのか、ソラ」
「んんー……ねう…ぅ」
重い瞼に逆らわずに目を閉じる。
……明日立てるかな、これ。
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