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一章:冒険の始まり
十三話:おっさん、死にかける
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「ハァッハァッ」
かれこれ15分程走り続けただろうか。
走っているうちに体の所々が痛くなってきた。
しかし、森までもうすぐ着くので休まず走り続ける。
(痛いっ、足が焼けるように痛い!、ずっと走りつずけているからか!?しかし男達が仲間達を呼んで俺を探しているかもしれない。もうすぐ着くんだ。休んではダメだ!)
そう自分に言い聞かせ足に走る激痛を我慢しながら走る。
「ハァッハァッ!着いた…これで安心だ…しかしこの激痛は何なんだ!?」
俺は足の激痛の原因が分からずにいると、シルフがやってきた。
『お兄ちゃんどうしたの!?息を切らして凄く苦しそうに走ってきたから心配したの!』
俺は今自分の体に起こっていることを、シルフに説明した。
『それはね…【煉獄の呪矢】の呪いだと思うの…掠めた程度でここまでの激痛を与えるなんてその矢ぐらいしか知らないの…【煉獄の呪矢】は命をむしっていく呪い、でもまだ激痛は始まったばかりだと思うの…』
俺は【煉獄の呪矢】が何なのかは分からなかったが、そう言われるとあの男達に射たれた矢の効力だと理解した。
『どうしよう…【煉獄の呪矢】の呪いが発動したら最後命をむしりとられるから死ぬまで激痛が続くの…』
シルフはかなり焦った様子で説明していた。
するといきなり先程とは比べ物にならない程の激痛が走った。
「ガァッ!アアア!痛い!クソ…俺はもう死ぬのか…やっと楽しい人生を歩めるとおもっt…ッッッアアアア!!!」
激痛が身体中を走り続ける。心臓が握り潰された様に痛い。もう死にたい。だが死ねない。身体も動かせない。絶望の中シルフの泣き顔だけが写っていた。
『お兄ちゃん!死んじゃイヤなの!お兄ちゃんは初めて出来た友達なのぉ…(泣)ダメェ…』
シルフが何か言っているがあまりの痛さに何を言っているかよく聞こえない。
視覚、聴覚、痛覚の感覚がなくなっていき、意識が薄れていく。
『助けないとっ…助けないとっ…どうしよどうしよ………そうだっ』
シルフはある事を思いついた。
それは賭けであったがこの森の魔力、効力、全ての力を翔平に注ぎ込もうとしていた。
本来この森はシルフにとって大切なもの、何千年もの間暮らしてきたシルフにとってにの聖域だった。
失敗すれば翔平は死に、森の全ての力を注ぎ込めばこの森は枯れる。
しかし初めて出来た友の死を目の前にシルフは森の全てを注ぎ込む事にした。
たった数日しか会ってないが初めてこの森にはいり、初めて精霊と話した男。
その存在は数千年以上もの間孤独であったシルフにとってかけがえのない存在であった。
シルフは数千年もの間に蓄積した全ての魔力を翔平に注ぎ込む。
その瞬間、超人的な回復力を得た翔平の体から痛みがみるみるうちに減っていく。
そしてあまりにも膨大な力を注ぎ込まれた為、翔平の意識が途切れた…
『お兄ちゃんっ…!お兄ちゃんっ…!』
目を開けると太陽の光とともに大粒の涙がシルフの大きな瞳から零れ落ちているのが見えた。
「ここ…は…?」
しかしまだ少し意識が朦朧としている為、状況がわからない。
『よかったのっ…よがっだのぉ~…』
俺の意識が戻ったのを確認するとシルフは大声で泣き始めた。
「ハッ…!俺は…死んだん筈じゃ…」
やっと意識がはっきりして起き上がったが、それでも状況が掴めない。
昨日の夜、彼程の激痛を受けた自分が何故生きているのか疑問に思っていた。
『ひっぐ…昨日の夜…お兄ちゃんが死にそうだったの…だから森の魔力を全てお兄ちゃんに注ぎ込んだの…』
ようやく泣き止んだシルフが状況を説明してくれた。
見渡すと彼程丈夫で大きかった木々が枯れ始めている。
俺の為にしてくれた事を聞いて驚いたが、同時に感謝しきれない程の、恩義を感じた。
俺を友と認めてくれた事、そして俺の為に数千年時を共にした森を捨ててまで俺を助けてくれた事。
それを聞いた俺の心は、罪悪感でいっぱいになった。
俺を助けてくれたのはとても嬉しかったが、俺を助けるためにシルフは住みかを失ってしまった。
何とかしてあげられないかと考えている内に、工作スキルを習得していたのを思い出し、何かを作ってあげようとステータスを確認すると…
「ッ!!!?」
そこにはバグったとしか思えない程の数字が表示されていた。
===========================================================
お待たせしました!(笑)次回はやっとチート突入!ここまでくる辛かった…(笑)
ストーリー書いている時にあれも書きたいこれも書きたいと書いていると、辻褄が合わなくなってきたりして合わせるのが大変でした!(笑)[もしかしたら合わせているつもりでもあってないかもしれない…]。それにしても実際小説を書いてみるとストーリーを考える大変さを改めて実感しましたね…。何百話もの長編を書いてる作者さん!マジ尊敬ッ!(笑)
かれこれ15分程走り続けただろうか。
走っているうちに体の所々が痛くなってきた。
しかし、森までもうすぐ着くので休まず走り続ける。
(痛いっ、足が焼けるように痛い!、ずっと走りつずけているからか!?しかし男達が仲間達を呼んで俺を探しているかもしれない。もうすぐ着くんだ。休んではダメだ!)
そう自分に言い聞かせ足に走る激痛を我慢しながら走る。
「ハァッハァッ!着いた…これで安心だ…しかしこの激痛は何なんだ!?」
俺は足の激痛の原因が分からずにいると、シルフがやってきた。
『お兄ちゃんどうしたの!?息を切らして凄く苦しそうに走ってきたから心配したの!』
俺は今自分の体に起こっていることを、シルフに説明した。
『それはね…【煉獄の呪矢】の呪いだと思うの…掠めた程度でここまでの激痛を与えるなんてその矢ぐらいしか知らないの…【煉獄の呪矢】は命をむしっていく呪い、でもまだ激痛は始まったばかりだと思うの…』
俺は【煉獄の呪矢】が何なのかは分からなかったが、そう言われるとあの男達に射たれた矢の効力だと理解した。
『どうしよう…【煉獄の呪矢】の呪いが発動したら最後命をむしりとられるから死ぬまで激痛が続くの…』
シルフはかなり焦った様子で説明していた。
するといきなり先程とは比べ物にならない程の激痛が走った。
「ガァッ!アアア!痛い!クソ…俺はもう死ぬのか…やっと楽しい人生を歩めるとおもっt…ッッッアアアア!!!」
激痛が身体中を走り続ける。心臓が握り潰された様に痛い。もう死にたい。だが死ねない。身体も動かせない。絶望の中シルフの泣き顔だけが写っていた。
『お兄ちゃん!死んじゃイヤなの!お兄ちゃんは初めて出来た友達なのぉ…(泣)ダメェ…』
シルフが何か言っているがあまりの痛さに何を言っているかよく聞こえない。
視覚、聴覚、痛覚の感覚がなくなっていき、意識が薄れていく。
『助けないとっ…助けないとっ…どうしよどうしよ………そうだっ』
シルフはある事を思いついた。
それは賭けであったがこの森の魔力、効力、全ての力を翔平に注ぎ込もうとしていた。
本来この森はシルフにとって大切なもの、何千年もの間暮らしてきたシルフにとってにの聖域だった。
失敗すれば翔平は死に、森の全ての力を注ぎ込めばこの森は枯れる。
しかし初めて出来た友の死を目の前にシルフは森の全てを注ぎ込む事にした。
たった数日しか会ってないが初めてこの森にはいり、初めて精霊と話した男。
その存在は数千年以上もの間孤独であったシルフにとってかけがえのない存在であった。
シルフは数千年もの間に蓄積した全ての魔力を翔平に注ぎ込む。
その瞬間、超人的な回復力を得た翔平の体から痛みがみるみるうちに減っていく。
そしてあまりにも膨大な力を注ぎ込まれた為、翔平の意識が途切れた…
『お兄ちゃんっ…!お兄ちゃんっ…!』
目を開けると太陽の光とともに大粒の涙がシルフの大きな瞳から零れ落ちているのが見えた。
「ここ…は…?」
しかしまだ少し意識が朦朧としている為、状況がわからない。
『よかったのっ…よがっだのぉ~…』
俺の意識が戻ったのを確認するとシルフは大声で泣き始めた。
「ハッ…!俺は…死んだん筈じゃ…」
やっと意識がはっきりして起き上がったが、それでも状況が掴めない。
昨日の夜、彼程の激痛を受けた自分が何故生きているのか疑問に思っていた。
『ひっぐ…昨日の夜…お兄ちゃんが死にそうだったの…だから森の魔力を全てお兄ちゃんに注ぎ込んだの…』
ようやく泣き止んだシルフが状況を説明してくれた。
見渡すと彼程丈夫で大きかった木々が枯れ始めている。
俺の為にしてくれた事を聞いて驚いたが、同時に感謝しきれない程の、恩義を感じた。
俺を友と認めてくれた事、そして俺の為に数千年時を共にした森を捨ててまで俺を助けてくれた事。
それを聞いた俺の心は、罪悪感でいっぱいになった。
俺を助けてくれたのはとても嬉しかったが、俺を助けるためにシルフは住みかを失ってしまった。
何とかしてあげられないかと考えている内に、工作スキルを習得していたのを思い出し、何かを作ってあげようとステータスを確認すると…
「ッ!!!?」
そこにはバグったとしか思えない程の数字が表示されていた。
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お待たせしました!(笑)次回はやっとチート突入!ここまでくる辛かった…(笑)
ストーリー書いている時にあれも書きたいこれも書きたいと書いていると、辻褄が合わなくなってきたりして合わせるのが大変でした!(笑)[もしかしたら合わせているつもりでもあってないかもしれない…]。それにしても実際小説を書いてみるとストーリーを考える大変さを改めて実感しましたね…。何百話もの長編を書いてる作者さん!マジ尊敬ッ!(笑)
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