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生徒会③

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 オメガのときは突っ込まれただけで身体中を痺れるような快楽が走ったが、アルファの今はひたすら痛くて、苦しくて、気持ちが悪いだけだ。

「やめて……先輩っ」

 震える声で呟く俺の頭を先輩は抱き締めた。

「はっ……すげえ締め付け。誰かとセックスするなんて、久しぶりだ……」

 先輩は俺に顔を近づけると、深く口付けて舌を絡めてきた。
 いやだ、気持ち悪い……こいつとセックスなんてしたくない……。
 鼻血垂らして涙目な俺に口付けながら、先輩は腰をガツガツと振ってくる。

「やば、もうイきそう。アルファなんだから中に出していいよな」
「だめっ……中に出さないでっ……」

 口付けの合間につぶやいた先輩に、俺は慌てて彼を止めた。

「あ? 妊娠するわけじゃねーんだから良いだろうが」

 顔を離してこちらを睨む先輩に、俺は震え上がった。
 今は妊娠しなくても、夜まで中に残ってたら妊娠するかもしれねーんだぞ。
 そう言えたら良かったが、俺は死んでも自分がオメガだと言いたくなかった。

「うぅ……わかった……中に出してよ、先輩」

 いやいや了承した俺に、先輩は「最初からそう言え」と言って突き上げを激しくした。
 俺のちんこが全く反応していないことに気づいたらしい先輩はそれを握って扱き上げた。

「待って……先輩、それダメ……気持ちよくなっちゃうっ……!」

 男なら、そこを扱かれれば誰でも快楽を感じてしまう。
 俺の柔らかかった性器は、先輩の手の中で固く大きくなっていく。
 それに伴って、俺の腰にも痺れるような快感が広がった。

「だめっ……こんなのイっちゃうからぁ!」
「すげえ締め付けだな。一緒にイくぞ!」

 泣き喚いて腰を震わせる俺を抱き締め、先輩は最後に深く突き上げた。

「いやぁあああ!」

 男の肉棒をくわえながら、俺は前の快楽で絶頂した。
 先輩は俺の痙攣する腰に煽られて、腹深くに大量の精液を注ぎ込んだ。

「てめぇのケツどうなってんだよ。オメガに突っ込んだときみたいに締め上げて来やがる」
「んっ……早く抜いて……」

 もはや瀕死な俺は、弱々しい力で先輩の胸を押し上げた。

「てめぇ、俺のセフレになるか? 最近ストレス溜まってんだよ。生徒会の奴らは俺に仕事押し付けて遊び回ってやがるし、ろくにオメガ漁りにも行けねえし、……お前なら学校でサクッとできていいよな」

 あまりにも最低な発言に、さすがの俺もドン引きした。

「良いわけないです。人を性欲処理の道具にしないでください。というか、スッキリしたなら離れてください」

 きっぱりと断る俺に、先輩は面白そうな顔を浮かべた。

「絶対てめぇをセフレにしてやる」

 先輩が萎えた肉棒を取り出すと、それを追うようにして注がれた白濁が尻に垂れ落ちた。
 先輩はローテーブルに置かれたティッシュで自分だけ体を拭くと、さっさと服を整えて自分の机に座ると作業し始めた。

「ほんと最低だ……」

 俺はだるい体を起こしてローションと精液まみれの下半身を拭き始めた。
 すると突然、生徒会室の扉が開かれ誰かが入ってきた。

「わぉ、随分と大胆な恰好ですね」

 ソファーの上で下半身丸出しの俺が、足を大きく開いて白濁混じりの液体を拭いているのを見て男はつぶやいた。
 俺は自分の顔が熱くなるのを感じながら、慌てて汚れたままの下半身を制服で隠した。

「そう恥ずかしがらないでください。あ、自己紹介がまだでしたね。私は戸倉(とぐら)、ただの生徒会副会長です」

 彼の顔をあらためて見ると、たしかに見覚えがあるような気がした。
 戸倉先輩はやたら長い髪の毛を下ろしていて、色気がある美人といった風貌だ。
 荒々しい不良じみた印象のある八千尾先輩とは真逆だ。

「俺なんかが生徒会室にお邪魔してすみません。すぐ出ていきますから!」

 急いで立ち上がり、服を着てベルトを締めた俺は彼の返事も聞かずに部屋を飛び出した。

「……お茶くらい飲んでいけば良いのに、ねえ八千尾」
「はやく仕事を終わらせろ、戸倉」
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