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獣王国サベレズと武道大会

マーリンとノア2④

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前回のあらすじ

 作者「知ってるか?この章だけで80話近くやってるんだぜ?」
ノア「おめーが予選と本選を分けなかったせいだろうが」
作者「いやだって、こんなに長引くとは思わないじゃん!!」




 ここで絶対神ゼウスは仕留める。

 確実に仕留めれるのか終焉魔法だが、あれを使おうとすると、周りへの被害が尋常ではなくなる。

 同じ理由から深淵魔法も却下。

 となると使えるのはこれだな。

「世界は常に凍りついた大地の伊吹、その凍りついた時の中で動ける道理無し。なればこそ、この世界に凍てつく世界を永遠に。凍りついた世界ニブルヘイム

 氷結魔法の最高峰。

 私が私たる所以の一撃。

 対個人の魔法、深淵、終焉を除いた私の使える魔法の最強魔法。

 奥の手の1つ。

 魔法の対象になった者は、永遠の氷に閉じ込められ、その生をその中で全うすることになる。

 例えそれが神であろうとも。

 この魔法、昔絶対神ゼウスとやりあった時は持ってなかったんだよなー。

 そのせいで滅茶苦茶苦労したけど、あの時からかなり強くなった私の敵では無いのようだ。

 まぁ、当てるの難しいし、消費魔力も大きいし、対個人としては強いけど、2人以上相手する場合は使えないしと中々欠陥構築の魔法ではあるのだが。

「さて、どうするマーリン。奥の手は綺麗に潰されたけど?」

「ふはは、ここまで圧倒的だと何も言えないね。だけど、勝つのは私だよ!!」

 マーリンは、絶対神ゼウスへの魔力供給を断ち切る。

 消費魔力量だけで言ったら、私の方が消費しているな。

 純粋に身体強化したマーリンが、突っ込んでくる。

 最後は肉弾戦ってか?いいね。乗ってやるよ!!

「はぁ!!」

 マーリンが繰り出したのは、拳でも蹴りでもなかった。

 ただ地面を強く踏みつけただけ。

 だが、ステータスが異常なマーリンの踏み込みは、闘技場をバキバキに砕く。

 足場が不安定になり、体制を崩す。

 しまった。受ける構えをしていたから、足場崩しは諸に影響してしまう。

 マーリンは、その崩れた体制の私に向かって正拳突きを放つ。

 何とか受け止めたが、踏ん張りが効かずに吹き飛ばされる。

 そのままマーリンの追撃だ。

 私は無理やり体を捻って体制を立て直そうとするが、マーリンはそれを許さない。

 こうして体制を立て直そうとする私と、それを阻止しつつダメージを与えようとするマーリンの構図が出来上がる。

「結構しんどいなこれは!!」

「お、らぁ!!」

 大振りな攻撃をせずに、ちまちまと、私の体制を崩すためだけの攻撃はウザったい。

 何とか脱出しないとな。
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