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獣王国サベレズと武道大会

fifth oneとクレナ②

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前回のあらすじ

 なんでみんなこんなに煽るんだよ。



 試合が始まって直ぐにクレナはfifth oneに接近し、鎌を振るう。

 首を狙った、殺気の篭もった殺す気満々の一撃だ。

 が、fifth oneは軽くスウェーをするだけで攻撃をかわす。

 紙一重レベルの避け方だったが、明らかに鎌の動きを見きっていた。

「チッ.......」

 今の一撃で決めきるつもりだったのか、舌打ちをしながら距離を置いとるクレナ。

「飛斬六連」

 距離を取ったと同時に、鎌を振り回すと、6つの斬撃がfifth oneを襲う。

『出たァ!!クレナ選手の十八番おはこ!!飛斬六連だ!!鎌から放たれた飛ぶ斬撃が、fifth one選手を襲う!!』

「ふむ、中々いい技ですね。練度が足りませんが」

 6つの斬撃に襲われたfifth oneは、一切焦ることなく斬撃を捌く。

 凄いな、ホントに必要最低限の動きだけで、斬撃を躱している。

 傍から見たら、少し身体を揺らしただけに見える。

「なっ!!」

 流石にほとんどその場から動かずに、避けられるとは思わなかったのだろう。

 動揺が目に見えて現れていた。

「どうしたのですか?これで終わりですか?」

 更に煽るfifth one。

 君は、どんだけ煽れば気が済むんだ......

 クレナは顔を大きく歪ませる。

 確実に煽りが聞いているようだ。

 まぁ、幾らイケメンだとは言えど、ピンポイントでイラつくことを煽られるとキレるわな。

 いや、イケメンだと尚更イラつくのか?

「そこまで死にたいなら、お望み通り殺してやるよ!!『筋力大暴走ストレングリミッターブレイク』!!『魔力大暴走マナリミッターブレイク』!!」

 一気にクレナの魔力が膨れ上がる。

 魔力だけではない。

 基礎身体能力も大幅に上がっているだろう。

 ステータスがとてつもなく上昇している。

 ただ、代償が無しという訳にはいかないようだ。

 HPが着実に減っている。

 しかもかなり早く。

「一撃で決める。大暴走疾走リミットブレイクアクセル

 先程とは、比べ物にならないスピードでfifth oneに接近する。

 凄いなさっきの速さに目が慣れていたから、ほんの一瞬だけ見失ったぞ。

 一瞬でfifth oneに肉薄すると、初撃と同じ首を狙った一撃を繰り出す。

った!!」

 振り抜かれた鎌は、確実にfifth oneの首を切り裂き、fifth oneの首を宙に飛ばした.......はずだった。

『な、なんと!!クレナ選手の首が切り裂かれた!!一体何が起きたんだ?!』

 そう、クレナの首は切り裂かれ、fifth oneの首は元の位置のままだ。

 しかし、fifth oneのやつ一体どうやって攻撃を無効化したのだろうか。

 気になるね。
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