【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

正教会国カンカルトと女神バルフルンテ

正教会国と聖女①

前回のあらすじ

 どうやら女神様とやらに呼び出しされたそうです。



 国王に正教会国に行けと言われた1週間後。

 インに先に行かせた後みんなで転移。

 いつもそうだが、急に検問所のような場所に転移すると騒ぎになりかねないので少し離れた誰もいない所に転移。

 今回は私とアヴェ、インとマーリンとリリーとセバスチャンの5人と1匹だ。

 クリスさんとシルクさんは仕事があるのでお留守番だ。

 まぁ、今はメイドや執事達がいるので暇はしないだろう。

「さて、行くか」

(中で情報収集はしているので、もう暫くすれば大体の事は分かりますぞ!!)

 さすがインだ。

 何も言ってないのに勝手にやってくれる。

 国王から少し聞いたが、この国(正教会国)は人種差別を一切禁止している。

 異世界の宗教国って差別の塊なイメージがあるんだけどな。

 なんでも女神の元では皆平等らしい。

「それにしても、おおきいですね」

「そうですね。これを更地にするのに1秒はかかりますね」

 街を囲む防壁よりも大きい教会が見える。

 と言うかセバスチャン、お前今更地ににするとか言ってなかった？え？お前の基準は更地にかかる時間なの？

「正教会国、女神バルフルンテの加護を受けて『女神の前では皆平等』とか言っていますが、結局何も出来ないお飾り女神なんですよね。少なくとも私は、本当の神は存在しないと思っています」

 アヴェは神を信じて無いようだ。

 まぁ、親を殺され売り飛ばされそうになったのに神が居るとは思わないよな。

「どう思うかはアヴェの自由だが、この国の殆どは女神教とか言う宗教の信者だ。あまりおおっぴらに神はいないとか言うなよ。絶対面倒事になる」

「分かっていますよ、ご主人様。流石にそこまで馬鹿ではありません」

 ならいいか。

 私も神は信じない派だ。

 ゲームの時に神は沢山いたが、私が出会った神達は

「なんか勝手に奉り上げられて神と言う括りに入ってた」

 と言っていた。

 神の中で1番最強で最古の『絶対神ゼウス』ですら元々は人間だったらしい。

 この世界ではどうか知らないが、ゲーム内では元を辿れば人間だったりドラゴンだったりするので神とは言い難い感じがするのだ。

 もちろん現実でも神なんて信じちゃいなかったよ。

 そんな事を話していると検問所に着いた。

 真昼間だからか並んでいる人はいない。

「止まれ、身分証明できるものは持っているか？」

 検問所の兵士に止められたので、国王に書いてもらった手紙を渡す。

「.........しょ、少々お待ちを。あっ、こちらの部屋で待っていてください」

 ちょっとテンパってた兵士が面白かった。


マーリン:あたしのセリフは？
作者:普通に忘れてた
マーリン:ぶち殺すぞ