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絶対不可侵中立国アルカンと第一次勇者戦争

戦争開始と圧倒的蹂躙①

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前回のあらすじ

 国王さん脅してきた。あまり脅した感なかったけどね。



 全てが終わった後は早かった。

 国王を脅した2週間後王国がアルカンに宣戦布告。

 理由は予想通り勇者への資金拒否による魔王の手先としての制裁。

 相変わらず自分勝手な連中だ。

 そしてこのタイミングで国民は戦争の事を知る。

 パニックになるのかと思ったら意外と冷静だった。

 そこから更に1ヶ月後、ついに戦争の火蓋が切って落とされようとしていた。

「おぉ~、あれ全部国王軍?」

(そうですな!!でも勇者の数が足りないですな!!)

 勇者達は軍の1番後方にいる。

 ざっと100人程度だ。

「少なすぎないか?しかもかなりステータスが低い」

(多分勇者100人で勝てると踏んでいるのですかな?)

 雑魚兵士が約15万に勇者100か、勝ったな。

「どうですか?笑う仮面さん」

 後ろから声をかけられる。

 ちなみに私は仮面をしている。

 なんでかって?何となくだ。

「余裕だな、お前らは優雅に紅茶でも飲みながらこの戦争を鑑賞してていいぞ」

 私に話しかけたのはアルカンの騎士団長、バゼルだ。

 私が1人で突っ込むと国王に言ったら最低限力を見せろと言われたので、軽くボコした。

 それ以来私の事をなぜか笑う仮面さんって呼び慕ってくれている。

「笑う仮面さんでもいくらなんでも15万はキツイのでは?」

「戦争が始まったら分かるさ」

 戦争の場所はハルバン平野と言う山を越えた所にある平野だ。

 国王は上手く山まで誘い出しゲリラ戦を行うと言っていた。

 全面的には信頼されていないからしょうがないね。

 「アヴェはここで待機だ。なぁにそんなに心配そうな顔をするな。そう簡単には死なねぇよ」

 アヴェの頭を撫でる。

 多分アヴェでも大丈夫だとは思うが万が一があったら困る。

 それにマーリンにはなるべく綺麗な死体で頼むって言われてるからな。

 アヴェがやると首チョンパの死体ばっかりになってしまう。

 首チョンパってあんまり綺麗な死体じゃないんだよな。

 内蔵とかはぐちゃぐちゃでも大丈夫だから肉体をなるべく綺麗な状態にしてくれって言っていた。

 なんでもホムンクルスを創るから内蔵は関係ないんだって。

 まぁ勇者たち以外は全員普通に殺すので問題なし。

「ご主人様、お気をつけて。もし何かあれば私が....」

(ちょっと過保護な感じがしますな)

「どっちがだ?」

(どっちもですぞ)

 どっちも過保護かよ。

「笑う仮面さん!!王国軍が動き出しました!!」

 やっと来たか。

 ここから先は絶対零度の領域アブソリュートゾーンだ。

 誰一人として通れると思うなよ。
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