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ラグーン帝国と冒険者

賭けと次の目的地①

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前回のあらすじ

 ダンジョン行きたい!!洞窟式の!!



 ギルドマスター室を出て、ギルドカードのランクをDに上げてもらった。

「嬢ちゃん、ランクは幾つになったんだ?」

 カウンターから離れると冒険者のおっさんが話しかけてきた。

「Dに上がったよ」

 私がランクを言うと冒険者達が騒ぎ出した。

 え?え?何が起こったの?

「嬢ちゃんが幾つのランクになるか賭けをしていたんだ。ありがとよ、今日はエールが美味いぞ~!!」

 どうやら私のランク何が幾つになるか賭けてたみたいだな。

「ちなみにそっちの嬢ちゃんの賭けもやってたんだぜ。メイドの嬢ちゃん、ランク幾つになった?」

「ご主人様と同じDです」

 さらに冒険者達が騒がしくなる。

「あっははははは!!勝った勝ったぞォォォォォォォ!!」

 おっさん、どうやら私とアヴェの賭けに勝ったようだ。

「おっさん、私のおかげで勝てたんだからエール2杯奢ってよ」

 エールとはビールの1種だ。

「おう!!いいぜ!!メイドの嬢ちゃんも飲むか?」

「いただいきます」

 その日は結局その場にいた冒険者達と朝まで騒ぎ通した。

 翌日。

「ダンジョンですか?」

 私はシルクさんに有名なダンジョンについて聞いていた。

「そ、ダンジョン。行きたいんだけど、帝国で有名なダンジョンってない?」

「ありますよ。ダンジョン都市レーレン、『レーレン』と言うダンジョンで世界最古と言われるダンジョンです」

「よし、じゃぁそこに行くか」

「え?!ノアさんとアヴェさんダンジョンに行くのですか!?」

「いや、さっきダンジョン行きたいって言ったじゃん」

「嫌ですぅ!!ノアさんとアヴェさんがいないと生きていけません!!」

「じゃぁ、死ね!!ってうわっ!!抱きついてくるなぁ!!」

「何やってんだ?シルク、ノア」

 ギルドマスターが来た。

「ギルドマスター!!ノアさんとアヴェさんがダンジョン行くって言うんです!!止めてください!!」

 「え?嫌だけど?別にノアがどこに行こうとノアの自由でしょ?」

「 流石ギルドマスター!!話が分かる!!ついでにこの変態を引き剥がしてくれ!!」

 私は、めっちゃ力強く抱きついてくる変態を引き剥がそうとするが、なかなか出来ない。

 怪我をさせない程度の力でやるとなかなか引き剥がせないのだ。

 ゴン!!

 あっ、ギルドマスターがシルクさんにゲンコツした。

「何するんですか!!痛いですよ!!ギルドマスター!!」

 頭を抑えながら叫ぶシルクさん。

「ノアが嫌がってるからに決まってるでしょ?嫌われるわよ?」

「嫌われるのは嫌です~!!」

 あかん、シルクさんがガチ泣きしそうだ。

「またこの街に来るからそれでいいだろ?」

「ほら、ノアもこういってるんだしいいじゃない。あっ、ダンジョン行くならちょっと待ってなさい」

 そう言ってバタバタと上へあがっていった。

 この状況でシルクさんと私達だけにするのかあの人は。

「また戻ってきてくれますか?」

 ほーら、めんどくさいシルクさん発動しちゃってるよ。

 
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