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ラグーン帝国と冒険者

魔物の襲撃とノアの魔法③

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前回のあらすじ

 記念に回復ポーション買おうかな?



「ノルブが来たぞ!!」

 1人の冒険者が叫んだ。

 あれが『剛剣のノルブ』か。

 馬鹿でかい大剣を背中に担いでいる、身長は2メートル程のムキムキなオッサンだ。

 ステータスを確認しなくても分かる。

 コイツ....弱い!!

 大体全ステータス平均500ぐらいの筋力よりタイプ。

 力でゴリ押す戦い方をする人だな。

 ギルドマスターとノルブを見る限り、Aランク冒険者は大体全ステータス平均500から600の間ぐらいかな。

「弱いですね。あれでは、ワイバーンにも勝てないですよ」

 Aランク冒険者のステータス分析をしていると、アヴェが呟いた。

「皆が皆、私達にのような訓練してないからな。正直あの訓練方法は下手する死ぬ事もあるからな」

「えっ?死ぬかもしれなかったんですか?」

「実際何回も死にかけただろ?」

「まぁ....確かに」

 よく頑張ったぞ、アヴェ。

 アヴェの頭を撫でる。

(我が主、そろそろ魔物の群れが見えてきますぞ)

 街を囲っている壁の上から見張らせていたインから、念話で報告がくる。

「どのぐらいの規模だ?」

(かなり大きくなってますな。ゴブリン1000、コボルト700、ボア500、オーク200、オーガ50、ワイバーン5ぐらいですな)

 マジか、かなりの規模になってるな。

 これは私も戦闘に参加した方がいいだろうな。

「なぁ、イン。実力を見せるのに近接と魔法、どっちがいいいかな?」

 私とアヴェはこの街では、実力を隠している。

 面倒事は嫌だったので実力は隠していたのだが、今回はそうも言ってられない状況だ。

 どうせ実力を見せるのなら、派手にやりたい。

(どうせ実力を見せるのなら、派手にやりたいってことですな!!魔法の方がいいと思いますぞ!!)

 サラッと私の考えを読むイン。

 ムカつく。

 でも魔法かぁ、どんな魔法にしようかな。

「アヴェ、どんな魔法を見たい?」

 アヴェは私の魔法を見たことがない。

 訓練の時も、魔法学ばっかり教えてたからな。

「イン様から、ご主人様は『氷結魔法』がすごいと聞きました。出来れば、ご主人様の『氷結魔法』を見てみたいです」

 『氷結魔法』に特化の私に、『氷結魔法』を見せてくれかぁ。

『終焉ヲ望ム者』序列1位『全てが凍る神の領域ザ・インソリュブル アイス』と言われていた私の『氷結魔法』を。

 人間の姿でも、あまり本気でやりすぎると、ここら辺一帯が氷河期になるから手加減しないとな。

 見てろよアヴェ、これが『氷結魔法』を極めた奴の魔法だ。
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