【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

ラグーン帝国と冒険者

薬草採取と逆恨み①

前回のあらすじ

 可愛ければなんでも許される世界、あると......ねーよ。



 翌日、私とアヴェは冒険者ギルドで依頼を受ける為にクエストボードの前にいた。

 昨日私がベッドで寝ようとしたら、アヴェが床で寝ようとし、口論に。

 結局、2人ベッドで寝ることになった。

........理性と戦ってたよ私は。

 夕飯と朝飯は食堂で食べた。

 流石にシチューは出て来ることはなく、夕飯はパンと野菜スープそれとボアと言う魔物のステーキだった。

 ボアはイノシシの魔物らしい。

 美味しかったです。

 クエストボードは、ランクごとに依頼が分かれており、カウンター側に近くなるほどランクが上がる。

 私達がいるのは入口側の1番ランクが低いクエストボードだ。

「GランクとFランクの依頼が受けれるけど....Gランクは冒険者って感じの依頼がないな」

 Gランクの依頼は、街の掃除や、街の壁の補強、物資の輸送など、街の中でできることがほとんどだった。

 冒険者と言うより、日雇いバイトに近いかな。

 そう思いながら今度は、Fランクのクエストボードを見る。

 おっ、こっちは冒険者っぽい依頼があるな。

 よさそうな依頼を見つけて紙をクエストボードから剥がす。

「何にしたのですか？ご主人様」

「薬草採取。5枚で1束。それを5束。6束目から追加報酬あり」

 ものすごく偏見だが私の中で、初依頼は薬草採取な感じがする。

 紙を持ってカウンターへ。

「シルクさん、これ受けたいけど大丈夫？」

「大丈夫ですよ、ノアさん。薬草が生えてる場所は分かりますか？」

 普通にしてれば優しい人なのにスイッチ入ると残念美人。

 もったいないなぁ。

「どこに生えてるの？」

「 この街の南門を出て右手側に山が見えるはずです。その山の麓に薬草があると思いますよ」

「薬草の写し....絵ってある？」

 危ねぇ、薬草の写真ってある？って聞くとこだった。

「ありますよ、ちょっと待っててください」

 そう言ってカウンターの奥に小走りして行った。

 数分後、

「これが薬草に関する本です。言われれば冒険者の方に配布しているんですが、最近の冒険者って話を聞かない人が多いので、どこにあったか探すのに時間がかかってしまいました」

「情報って大事だと思うんだがなぁ」

 「冒険者にとって情報は大切ですよ。知ってるのと知らないとでは、場合によっては命に関わりますからね」

 だよな、ゲームでも情報はめっちゃ大切だった。

 情報によってはゲームマネーで売買されてるものまであったな。

「街の外では、魔物や盗賊などが出てくるので気をつけてくださいね!!盗賊は余程のことがないと出ないので大丈夫だと思いますけど....」

 フラグが建ってしまった気がする。