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旅の始まりと初めての仲間

復讐とケジメ②

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前回のあらすじ

 古竜をフルボッコだドン!!



「よく頑張ったぞアヴェ」

 私はアヴェを褒める。

 アヴェの顔は死んでいた。

 ただやりきった顔をしている。

「ご主人様とイン様はこれをやったのですか?」

「やった。しかも半年間ずっと」

(師匠が鬼すぎましたからなぁ。正直この訓練よりも酷かったですぞ)

「は、半年間ずっと....」

 あー、思い出したらイラついてきたぞあのジジイめ。

『Ragnarok Online』最強の人間種、『武魔神シヴァ』。

 人間種の『終焉ヲ望厶者』だ、NPCだったけど。

 私が行き詰まった時に、このジジイに訓練という名のいじめをされた。

 自分よりもステータスが80万ほど高い魔物に挑んだり、
ジジイから逃げる鬼ごっこをやったり(捕まったら罰ゲームで名付きの竜種に人間の姿でタイマン)。

 何よりキツかったのがジジイとの戦闘技術訓練。

 痛覚offとかそんな生易しい設定がゲームになかったから、痛てぇのなんの。

 まぁ、その訓練のお陰で私は『終焉ヲ望厶者』にインは『神へ反逆スル者』になれたんだけどね。

 でもやっぱ、イラつくわ。

(もう黒狼族の村は見つけてあるので、行きますかな?)

「どうする?アヴェ」

 私はアヴェに聞く。

 復讐するのは私ではなくアヴェだ。

 心の準備が出来てないなら待つつもりだ。

「私はお母さんとお父さんの仇を打ちます。今日で黒狼族は、

 大きく歪んだ笑みを浮かべる。

 怖っ。

(教育の賜物(たまもの)ですな)

「え?私のせいなの?」

(他に誰がいると?)

 ........マジか~

 ただ私はやるなら徹底的に、慈悲も情けもかけずに例え子供でも赤ん坊でも容赦なく、躊躇なく殺せとしか言ってないんだけどなぁ。

 戦闘において、迷いはスキとなって出てくる。

 より上位の戦いになると尚更だ。

 殲滅戦のような一方的な戦いでは、「迷わず殺せ」が当たり前。

 あのジジイにはそう教わった。

 それを教えただけで、教育の賜物と言われるのは心外だな。

「準備は出来てるようだし、行くか」

 私は『空間転移(テレポーテーション)』を発動し、インの分身体がいる所へ飛ぶ。

 訓練をしている間に、インには黒狼族の村を探してきてもらった。

 アヴェが『空間魔法』を覚えれなかった時の保険のつもりだったのだが、『空間転移(テレポーテーション)』は1度見たことがないとその場所へは転移できない。

 アヴェは、村の外を見たことがなかったそうだ。

 裏奴隷商に売られた時も、外が見れない構造の馬車だったらしい。

 村の中に転移しても良かったのだが、絶対に殺さないといけない村長がいないなんてことがあったら面倒だ。

 結果インが偵察に行ったのは正解だった。

 ま、まぁ、私はこうなることが分かっててインを偵察に行かせたんだけどね(震え声)。
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