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15:聖女は喪失を直視する
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それからしばらく、ジェラルドは姿を見せなかった。当然だ。私だって、今会っても冷静に対応できる自信がない。
私は医師の治療を受け、体は順調に回復していった。
衰えた筋力を取り戻すため、病院内を散策するくらいのことは許されるようになった。私は病院の庭をうろついて、ぼんやりと思索にふけっていた。庭に植えられた木々は赤茶に燃えていて、もうすっかり秋だった。私はそんな季節の移り変わりにも気づかなかった。
たぶん、こんなふうに蔑ろにしてきたことがたくさんあるのだろう。夏の日差しの眩しさとか、冬のかじかむ寒さとか、誰かが私を大切にしてくれる想いとか、愛とか恋とか友情とか。
だから、私は聖女を追放されたのだ。当然の報いだ。
──私の魂は、ずっとあの炎の中に囚われている。
■■■
この病院はあの村に近いからか、魔獣の被害を受けた人が多く入院していた。長く同じ場所にいればそれなりに交流も生まれるもので、私は一人の女の子と仲良くなった。
まだ六歳かそこらの彼女はアンナといい、家族を亡くして自身もまた怪我を負っていた。よく私と診察の時間が重なっていて、いつも一人ぼっちでいる彼女が気になって、私から話しかけたのがきっかけだった。
「ロザリンドお姉ちゃん、今日はこのご本を読んで」
「いいよ。どれどれ……」
まだアンナは部屋から出られないので、私が彼女の部屋に行って本の読み聞かせをしてあげるのが日課だった。アンナはベッドに半身を起こして目を輝かせて待っている。彼女は幸福な結末を迎えるお伽話を好んだ。
「……こうして、二人はいつまでも幸せに暮らしました。めでたしめでたし」
最後の一行を読み終えると、アンナが小さな手を叩いてくれた。観客が喜んでくれたことにホッとする。読み聞かせなんて、ずっとやっていなかったから。
「アンナはお伽話が好きなの?」
サイドテーブルに積まれた絵本の山を見て聞いてみる。しかしアンナはぶんぶんと首を横に振った。
「ううん。そうでもない」
どうやら私の勘違いだったらしい。
「これはね、叔母さんが持ってきてくれたの。入院中ひまだろうからって」
「叔母さんがいるの」
初耳だった。アンナはちょっと俯いて、掛布を握りしめた。
「うん。退院したら、アンナは叔母さんたちと暮らすの」
「そっか……」
保護者を失った子どもがたどるには自然な流れだ。引き取ってくれる親族がいて、彼女はまだ幸運な方かもしれない。
でも、あのとき私が魔獣を祓えていれば、彼女はこんな目に合わなくてすんだかもしれないのに。
考えても詮無いことを繰り返し、私は口をつぐんでしまう。アンナがそっと腕を伸ばしてきた。私は両手を広げ、甘えるように縋りついてくる彼女を受け止める。
「眠る前にね、お姉ちゃんが読んでくれたお話を思い出しながら目を閉じるんだよ。そうすると、嫌な夢を見ないですむの」
「嫌な……夢?」
「うん。……お母さんたちが、いなくなっちゃう夢」
声が涙に濡れていた。アンナはしゃくりあげながら、私の胸に顔を埋めた。
「いつも置いていかれる。目が覚めると、悲しくなって泣いちゃうの。お姉ちゃん、アンナはどうしたらいいの?」
胸の中で、小さな体が震えていた。私は必死に抱きしめて、頭を撫でた。
触れ合った温もりから、彼女の苦しみが流れ込んでくるようだった。
家族を失って悲しい。置いていかれて寂しい。
──その感情は、私がずっと目を背けていたものだった。
あのとき一緒に、みんなとともに逝けたらよかった。そうしたら、こんな思いはしなくてよかったのに。
悲しみも寂しさも認めたくなかった。だってそれを感じたら、私が大切なものを失ってしまったことを直視してしまう。この手が空っぽなことを思い知らされてしまう。
だから、憎んだ。魔獣への憎悪で悲しみを塗りつぶして、見えないフリをした。何も失っていないと言い聞かせた。
アンナは強い。ちゃんと、小さな体には身に余るほどの悲しみと寂しさを真っ直ぐに見つめて、受け止めようとしている。
私は口を開いた。
「お姉ちゃんもね、家族がいないの」
「え……?」
アンナが顔を上げる。知らないうちに、私の目からも涙がこぼれていて、アンナの頬を濡らしてしまった。それを拭ってやりながら囁く。
「魔獣に襲われちゃったの。私一人だけ残されちゃった」
「お姉ちゃんも? だからアンナに優しくしてくれたの?」
「うん。アンナがいつも一人でいたから、そうじゃないよって言いたかったんだよ」
私はぎゅっとアンナを包んだ。今だけでも、彼女を暖められるように。
「一人ぼっちで悲しいよね。寂しいよね」
「……うん」
アンナが抱きしめ返してくる。まろい手が強く私の服を掴む。
「だけど、この先で、やりたいことや大切な人が待ってるから……」
気休めかもしれない。たった今悲しみの渦中にいる彼女には、空虚に響くかもしれない。それでも、時間が悲しみを和らげて、少しだけ周りを見る余裕ができたとき、世界は思ったより広くて、選択肢がたくさんあることに気づいて欲しい。
それは、私にはできなかったことだから。
「いつか──その日が来るまで、走って欲しいんだよ」
アンナは泣き続けていた。けれど、微かに頷いたのを確かに感じた。
■■■
彼女はそれからしばらくして退院した。その日は晴れ渡った青空で、旅立ちにふさわしい陽気だった。
私も乞われてアンナを病院の前で見送った。
彼女を迎えにきた叔母夫妻は優しげな顔立ちをしていて、終始アンナを気遣っていた。夫妻に両手を繋がれたアンナは、初めて会ったときよりずっと明るい笑顔を浮かべるようになっていて、私は胸を撫で下ろした。
「お姉ちゃん!」
アンナが私の方を振り向いて、弾む声をあげる。私はその笑顔に軽く手をあげた。
「アンナはいつか、大事なものを見つけるから! だから、そのときは──ロザリンド聖女様に見せにいくね!」
私は目を見開く。アンナは悪戯が成功したように楽しげに飛び跳ねる。叔母夫妻も見送りの医師たちも、くすくすと笑っていた。私はくすぐったい気持ちで頬をかく。
特に変装していたわけではないとはいえ、まさかバレていたとは思わなかった。まだ体の至るところに包帯が巻かれているし。
私は眩しさに目を細めて、アンナに大きく手を振った。
「──うん。待ってるね」
こういうものを守りたくて、私は聖女になったのだった。
■■■
憎むばかりで家族への追悼の気持ちを閉じ込めたまま、私はここまで来てしまった。
向き合わなくては。私は家族を──母を、父を、兄を、妹を、喪ってしまったけれど、それでも生きていかなくちゃ。
だって、私にはまだやりたいことがある。笑ってしまう。あのとき。降り注ぐ瓦礫の中で、死と目が合った瞬間。
私は確かに、ジェラルドとの約束を果たせないことを惜しんだのだから。
私は医師の治療を受け、体は順調に回復していった。
衰えた筋力を取り戻すため、病院内を散策するくらいのことは許されるようになった。私は病院の庭をうろついて、ぼんやりと思索にふけっていた。庭に植えられた木々は赤茶に燃えていて、もうすっかり秋だった。私はそんな季節の移り変わりにも気づかなかった。
たぶん、こんなふうに蔑ろにしてきたことがたくさんあるのだろう。夏の日差しの眩しさとか、冬のかじかむ寒さとか、誰かが私を大切にしてくれる想いとか、愛とか恋とか友情とか。
だから、私は聖女を追放されたのだ。当然の報いだ。
──私の魂は、ずっとあの炎の中に囚われている。
■■■
この病院はあの村に近いからか、魔獣の被害を受けた人が多く入院していた。長く同じ場所にいればそれなりに交流も生まれるもので、私は一人の女の子と仲良くなった。
まだ六歳かそこらの彼女はアンナといい、家族を亡くして自身もまた怪我を負っていた。よく私と診察の時間が重なっていて、いつも一人ぼっちでいる彼女が気になって、私から話しかけたのがきっかけだった。
「ロザリンドお姉ちゃん、今日はこのご本を読んで」
「いいよ。どれどれ……」
まだアンナは部屋から出られないので、私が彼女の部屋に行って本の読み聞かせをしてあげるのが日課だった。アンナはベッドに半身を起こして目を輝かせて待っている。彼女は幸福な結末を迎えるお伽話を好んだ。
「……こうして、二人はいつまでも幸せに暮らしました。めでたしめでたし」
最後の一行を読み終えると、アンナが小さな手を叩いてくれた。観客が喜んでくれたことにホッとする。読み聞かせなんて、ずっとやっていなかったから。
「アンナはお伽話が好きなの?」
サイドテーブルに積まれた絵本の山を見て聞いてみる。しかしアンナはぶんぶんと首を横に振った。
「ううん。そうでもない」
どうやら私の勘違いだったらしい。
「これはね、叔母さんが持ってきてくれたの。入院中ひまだろうからって」
「叔母さんがいるの」
初耳だった。アンナはちょっと俯いて、掛布を握りしめた。
「うん。退院したら、アンナは叔母さんたちと暮らすの」
「そっか……」
保護者を失った子どもがたどるには自然な流れだ。引き取ってくれる親族がいて、彼女はまだ幸運な方かもしれない。
でも、あのとき私が魔獣を祓えていれば、彼女はこんな目に合わなくてすんだかもしれないのに。
考えても詮無いことを繰り返し、私は口をつぐんでしまう。アンナがそっと腕を伸ばしてきた。私は両手を広げ、甘えるように縋りついてくる彼女を受け止める。
「眠る前にね、お姉ちゃんが読んでくれたお話を思い出しながら目を閉じるんだよ。そうすると、嫌な夢を見ないですむの」
「嫌な……夢?」
「うん。……お母さんたちが、いなくなっちゃう夢」
声が涙に濡れていた。アンナはしゃくりあげながら、私の胸に顔を埋めた。
「いつも置いていかれる。目が覚めると、悲しくなって泣いちゃうの。お姉ちゃん、アンナはどうしたらいいの?」
胸の中で、小さな体が震えていた。私は必死に抱きしめて、頭を撫でた。
触れ合った温もりから、彼女の苦しみが流れ込んでくるようだった。
家族を失って悲しい。置いていかれて寂しい。
──その感情は、私がずっと目を背けていたものだった。
あのとき一緒に、みんなとともに逝けたらよかった。そうしたら、こんな思いはしなくてよかったのに。
悲しみも寂しさも認めたくなかった。だってそれを感じたら、私が大切なものを失ってしまったことを直視してしまう。この手が空っぽなことを思い知らされてしまう。
だから、憎んだ。魔獣への憎悪で悲しみを塗りつぶして、見えないフリをした。何も失っていないと言い聞かせた。
アンナは強い。ちゃんと、小さな体には身に余るほどの悲しみと寂しさを真っ直ぐに見つめて、受け止めようとしている。
私は口を開いた。
「お姉ちゃんもね、家族がいないの」
「え……?」
アンナが顔を上げる。知らないうちに、私の目からも涙がこぼれていて、アンナの頬を濡らしてしまった。それを拭ってやりながら囁く。
「魔獣に襲われちゃったの。私一人だけ残されちゃった」
「お姉ちゃんも? だからアンナに優しくしてくれたの?」
「うん。アンナがいつも一人でいたから、そうじゃないよって言いたかったんだよ」
私はぎゅっとアンナを包んだ。今だけでも、彼女を暖められるように。
「一人ぼっちで悲しいよね。寂しいよね」
「……うん」
アンナが抱きしめ返してくる。まろい手が強く私の服を掴む。
「だけど、この先で、やりたいことや大切な人が待ってるから……」
気休めかもしれない。たった今悲しみの渦中にいる彼女には、空虚に響くかもしれない。それでも、時間が悲しみを和らげて、少しだけ周りを見る余裕ができたとき、世界は思ったより広くて、選択肢がたくさんあることに気づいて欲しい。
それは、私にはできなかったことだから。
「いつか──その日が来るまで、走って欲しいんだよ」
アンナは泣き続けていた。けれど、微かに頷いたのを確かに感じた。
■■■
彼女はそれからしばらくして退院した。その日は晴れ渡った青空で、旅立ちにふさわしい陽気だった。
私も乞われてアンナを病院の前で見送った。
彼女を迎えにきた叔母夫妻は優しげな顔立ちをしていて、終始アンナを気遣っていた。夫妻に両手を繋がれたアンナは、初めて会ったときよりずっと明るい笑顔を浮かべるようになっていて、私は胸を撫で下ろした。
「お姉ちゃん!」
アンナが私の方を振り向いて、弾む声をあげる。私はその笑顔に軽く手をあげた。
「アンナはいつか、大事なものを見つけるから! だから、そのときは──ロザリンド聖女様に見せにいくね!」
私は目を見開く。アンナは悪戯が成功したように楽しげに飛び跳ねる。叔母夫妻も見送りの医師たちも、くすくすと笑っていた。私はくすぐったい気持ちで頬をかく。
特に変装していたわけではないとはいえ、まさかバレていたとは思わなかった。まだ体の至るところに包帯が巻かれているし。
私は眩しさに目を細めて、アンナに大きく手を振った。
「──うん。待ってるね」
こういうものを守りたくて、私は聖女になったのだった。
■■■
憎むばかりで家族への追悼の気持ちを閉じ込めたまま、私はここまで来てしまった。
向き合わなくては。私は家族を──母を、父を、兄を、妹を、喪ってしまったけれど、それでも生きていかなくちゃ。
だって、私にはまだやりたいことがある。笑ってしまう。あのとき。降り注ぐ瓦礫の中で、死と目が合った瞬間。
私は確かに、ジェラルドとの約束を果たせないことを惜しんだのだから。
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