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バトラーとしての品格とは?
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額に、頬に落ちてくる穂坂様の涙は、悲しみが大き過ぎて私にはどうする事も出来ない。握られて抑えつけられている両腕が痛い。
「…穂坂様、あすみ様の代わりにはなれませんけど…お話なら聞いてあげられますよ。苦しい時は吐き出して下さい」
人気俳優の穂坂 一弥が現在、流している涙は演技ではなく、本物だ。酒の力を借りなければならない程、悲しくて辛かったはずだ。穂坂様は私を抱く気なんて更々なかった。ただ、彼女が来てくれなかった事に対しての憤りとやるせなさを誰かにぶつけたかっただけなのだと私は考える。
「…ごめん、ごめんね…恵里奈ちゃん。恵里奈ちゃんまで傷付けるつもりなんてなかったんだ」
私の両腕から両手を離し、ゆっくりと私を起こし、誰も袖を通していないガウンをかけてくれた。
穂坂様は冷蔵庫の中から水のペットボトルを二本取り出し、一本を私に差し出した。有難たく受け取り、口に含むと乾き切った喉に潤いが戻った。
「……この先、どうしたら良いのかな?」
ソファーに項垂れる様に座った穂坂様がか細く呟く。消えてしまいそうな声を聞き逃さなかった私は「…どんな時だって立ち直れない時なんてないと私は思います」と切り出して話を始めた。
「実は私…、このホテルに来てからはどの部署でも使いものにならないって邪魔物扱いされていたんです。辞めたいと何度も思っていました。けれども…バトラーという仕事に出会ってからは自分からアレコレ考えて行動出来る様になりました。それからは毎日が楽しいんです。…今までは想像出来なかった世界が広がって、暗かった道筋に光が見えました」
穂坂様にも前に進んで欲しいと言う気持ちだけで、失礼極まりないのは承知で淡々と思い付いた事を述べてしまった。こんな事を聞かされても鬱陶しいだけかもしれないけれど……。
「光、か…。俺にとっては、明日美だったな…」
あ、私は余計な事を言ってしまったかもしれない。逆効果だったかもしれない。あすみさんを思い出させてしまった!
「俺は…人気俳優だとかって騒がれても、心が寂しくて人恋しくて…女をとっかえひっかえ抱いたりしたけど…、そんな時に明日美に出会ったんだ。良く行ってたバーの女バーテンで一般人だった。俺から恋をして、他の女とも縁切りしてから付き合う様になったけど…時間も合わなくて、独り占めしたくなって結婚しようと思ったんだ…」
「……なるほど、あすみさんは一般人なんですね」
「そうなんだ。明日美は大学の奨学金を返すために昼は会社、夜はバーテンしてたんだ。俺が請け負うよって言ったんだけど…嫌だって…」
穂坂様とあすみさんとの馴れ初めを聞いていた時に部屋の扉がバンッと勢い良く開いた。
ジャケットとブラウスのボタンがちぎれてしまっていて、ガウンにくるまっている状態の私はベッドから動けずに三角座りをして話を聞いていた。部屋に飛び込んで来たのは、一颯さんと高見沢さんだった。
「…しの、…お前、何かされたのか?」
私の哀れな姿を見て一颯さんが驚きを隠せずに駆け寄って来た。
「穂坂様、問題を起こしたなら今すぐチェックアウト願います。送迎は御用意致しますので!」
高見沢さんが酷く怒った様な表情で穂坂様に近寄る。
「ち、違います!何も無いです。アクシデントがありましてガウン羽織ってますけど…今、あすみさんとの馴れ初めを聞いていて…」
私は否定をして、穂坂様に非がないようにする。
「……いっちゃん、ごめん、ごめんね…。怖くて来れなかったの。スイートルームを予約したからって言われて…簡単に予約出来るいっちゃんと私は住む世界が違うんだって思って、約束すっぽかしてバイト行って…。でも、いっちゃんの笑顔ばかりが浮かんで…」
ドアの入口で震えるように立っていたのは、小柄な女性だった。話からするとあすみさんだろう。目からは涙がポロポロと零れている。
「穂坂様、あすみ様とごゆっくりお過ごし下さいませ。チェックアウトはお昼まででしたら構いません。私が何とかしますから…」
私は立ち上がり、ガウンの紐をキュッと閉めてから女性を穂坂様の元まで案内した。穂坂様の泣き崩れた顔に笑顔が浮かんだ。一颯さんも高見沢さんも状況が見えずに呆れていたが、「ごゆっくりなさいませ」と言って三人で退出した。
「しーのーみーやーさん!」
「た、高見沢さん…す、すみません!電話しなくて…」
「あれ程、電話しろって言っただろ!あんたの事だから変な気を使ったのかもしれないが一大事になってたらどうするつもりだったんだ?」
エレベーターに乗るまでは三人で無言だったが、乗った瞬間に高見沢さんに怒鳴られる。
「……高見沢、説教なら後から俺がする。お前はもう、休んでいいぞ。遅くまでお疲れ様」
「はぁい。一颯君の命令なら仕方ないよね!」
エレベーターを降りる時、「篠宮は荷物をまとめて帰る準備をしなさい。送って行くから」と一颯さんに言われて、「大丈夫です。穂坂様のお見送りもしたいですし…」と返答したら、「いいから早く準備しろ!制服も帰らないと予備がないんだろ?」と強く言われた。
「ブラウスはあります…。ブレザーはボタンつけないと着られな…」と途中まで言いかけたが、ただならぬ黒いオーラが一颯さんから見えたような気がして最後まで言い切るのを止めた。
荷物を手早くまとめて、部屋の消灯などの確認をしてから急いで車に乗り込む。
「……お前は情に流されやすい。バトラーとしての品格を保て」
「品格?」
「情に流されて本来の接客の大元を忘れている。お客様第一主義も良いが、人生相談などは請け負いしなくて結構!余計なお節介とバトラーとしての世話やきは違うだろ!」
「……はい、申し訳ありませんでした」
「分かれば宜しい」
イマイチ分からなけれど…、私の接客は失格だったのかな?確かに穂坂様には近付き過ぎてしまったかもしれない…。
今後は品格を持ち、自己解決しようと思わないようにしよう───……
「…穂坂様、あすみ様の代わりにはなれませんけど…お話なら聞いてあげられますよ。苦しい時は吐き出して下さい」
人気俳優の穂坂 一弥が現在、流している涙は演技ではなく、本物だ。酒の力を借りなければならない程、悲しくて辛かったはずだ。穂坂様は私を抱く気なんて更々なかった。ただ、彼女が来てくれなかった事に対しての憤りとやるせなさを誰かにぶつけたかっただけなのだと私は考える。
「…ごめん、ごめんね…恵里奈ちゃん。恵里奈ちゃんまで傷付けるつもりなんてなかったんだ」
私の両腕から両手を離し、ゆっくりと私を起こし、誰も袖を通していないガウンをかけてくれた。
穂坂様は冷蔵庫の中から水のペットボトルを二本取り出し、一本を私に差し出した。有難たく受け取り、口に含むと乾き切った喉に潤いが戻った。
「……この先、どうしたら良いのかな?」
ソファーに項垂れる様に座った穂坂様がか細く呟く。消えてしまいそうな声を聞き逃さなかった私は「…どんな時だって立ち直れない時なんてないと私は思います」と切り出して話を始めた。
「実は私…、このホテルに来てからはどの部署でも使いものにならないって邪魔物扱いされていたんです。辞めたいと何度も思っていました。けれども…バトラーという仕事に出会ってからは自分からアレコレ考えて行動出来る様になりました。それからは毎日が楽しいんです。…今までは想像出来なかった世界が広がって、暗かった道筋に光が見えました」
穂坂様にも前に進んで欲しいと言う気持ちだけで、失礼極まりないのは承知で淡々と思い付いた事を述べてしまった。こんな事を聞かされても鬱陶しいだけかもしれないけれど……。
「光、か…。俺にとっては、明日美だったな…」
あ、私は余計な事を言ってしまったかもしれない。逆効果だったかもしれない。あすみさんを思い出させてしまった!
「俺は…人気俳優だとかって騒がれても、心が寂しくて人恋しくて…女をとっかえひっかえ抱いたりしたけど…、そんな時に明日美に出会ったんだ。良く行ってたバーの女バーテンで一般人だった。俺から恋をして、他の女とも縁切りしてから付き合う様になったけど…時間も合わなくて、独り占めしたくなって結婚しようと思ったんだ…」
「……なるほど、あすみさんは一般人なんですね」
「そうなんだ。明日美は大学の奨学金を返すために昼は会社、夜はバーテンしてたんだ。俺が請け負うよって言ったんだけど…嫌だって…」
穂坂様とあすみさんとの馴れ初めを聞いていた時に部屋の扉がバンッと勢い良く開いた。
ジャケットとブラウスのボタンがちぎれてしまっていて、ガウンにくるまっている状態の私はベッドから動けずに三角座りをして話を聞いていた。部屋に飛び込んで来たのは、一颯さんと高見沢さんだった。
「…しの、…お前、何かされたのか?」
私の哀れな姿を見て一颯さんが驚きを隠せずに駆け寄って来た。
「穂坂様、問題を起こしたなら今すぐチェックアウト願います。送迎は御用意致しますので!」
高見沢さんが酷く怒った様な表情で穂坂様に近寄る。
「ち、違います!何も無いです。アクシデントがありましてガウン羽織ってますけど…今、あすみさんとの馴れ初めを聞いていて…」
私は否定をして、穂坂様に非がないようにする。
「……いっちゃん、ごめん、ごめんね…。怖くて来れなかったの。スイートルームを予約したからって言われて…簡単に予約出来るいっちゃんと私は住む世界が違うんだって思って、約束すっぽかしてバイト行って…。でも、いっちゃんの笑顔ばかりが浮かんで…」
ドアの入口で震えるように立っていたのは、小柄な女性だった。話からするとあすみさんだろう。目からは涙がポロポロと零れている。
「穂坂様、あすみ様とごゆっくりお過ごし下さいませ。チェックアウトはお昼まででしたら構いません。私が何とかしますから…」
私は立ち上がり、ガウンの紐をキュッと閉めてから女性を穂坂様の元まで案内した。穂坂様の泣き崩れた顔に笑顔が浮かんだ。一颯さんも高見沢さんも状況が見えずに呆れていたが、「ごゆっくりなさいませ」と言って三人で退出した。
「しーのーみーやーさん!」
「た、高見沢さん…す、すみません!電話しなくて…」
「あれ程、電話しろって言っただろ!あんたの事だから変な気を使ったのかもしれないが一大事になってたらどうするつもりだったんだ?」
エレベーターに乗るまでは三人で無言だったが、乗った瞬間に高見沢さんに怒鳴られる。
「……高見沢、説教なら後から俺がする。お前はもう、休んでいいぞ。遅くまでお疲れ様」
「はぁい。一颯君の命令なら仕方ないよね!」
エレベーターを降りる時、「篠宮は荷物をまとめて帰る準備をしなさい。送って行くから」と一颯さんに言われて、「大丈夫です。穂坂様のお見送りもしたいですし…」と返答したら、「いいから早く準備しろ!制服も帰らないと予備がないんだろ?」と強く言われた。
「ブラウスはあります…。ブレザーはボタンつけないと着られな…」と途中まで言いかけたが、ただならぬ黒いオーラが一颯さんから見えたような気がして最後まで言い切るのを止めた。
荷物を手早くまとめて、部屋の消灯などの確認をしてから急いで車に乗り込む。
「……お前は情に流されやすい。バトラーとしての品格を保て」
「品格?」
「情に流されて本来の接客の大元を忘れている。お客様第一主義も良いが、人生相談などは請け負いしなくて結構!余計なお節介とバトラーとしての世話やきは違うだろ!」
「……はい、申し訳ありませんでした」
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イマイチ分からなけれど…、私の接客は失格だったのかな?確かに穂坂様には近付き過ぎてしまったかもしれない…。
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