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30 そして、伝説へ……(本編完結)
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「ねえねえ。これって聖女飴だよね」
「いろんな形があるねえ」
マルクトの神殿の前では屋台がいくつか立っていた。参拝者目当ての呼び込みの声も響いている。
ミレニア王国の崩壊後、辛うじて残ったマルクト神殿を中心にして隣国ペンテ共和国や周辺諸国の協力のもと王国の再建が始まった。
各地で生き残ったミレニア王国の人々がマルクト神殿に集い復興への道しるべとなっていた。
もう女神様のもたらした国を守護する大結界はない。これからは自分の力で自分の住むところを守ることになるのだ。
そして、聖女見習い達による女神様への祈りは続いていた。
奇跡の象徴として残ったマルクト神殿の聖女見習い達が祈りを捧げていたのだ。
他にも王国の各地方にも残っていた聖女見習い達もマルクトの神殿に集まり女神様への懺悔と感謝の祈りを捧げ始めた。
「私が教会長? 無理無理!」
マルクト神殿の女神の間でジョイが叫んでいました。
もう聖女の称号は使わないで教会長と言う名前で聖女見習い達を束ねる者を作ろうと決まったのです。
「私は玉の輿にのるんだからね! ああ、もう誰か良い人いないの?」
「あはは! ジョイったら」
私はその傍らで女神像へ祈りを捧げていました。
もう女神様の祝福の光は降りてこない。それでも私は感謝の祈りを捧げている。
――ここで今生きていることに。テオの元に戻してもらえたことに感謝して。
「ミリアは良いよね。お相手を見つけたんだもの。代わって欲しい! 私も優しくてイケメンの旦那様をプリーズ! 女神様!」
「はいはい。ほら、ジョイ、祈りの姿が乱れているよ」
ええぇと不満げにしながらジョイは女神像へと向き直り姿勢を正しました。
今の私は神殿の立て直しのためにテオと救援物資を届けながらお手伝いしています。
――女神様の祝福の光は出せないけれど、聖女の修行とか秘技は分かるものね。
だけど口伝の大結界の呪文のことは伝えられなくなっていました。呪文を口にしようとしても声にならなくて、書こうとしても手が動きません。
女神様は私達を見限ったのかもしれません。でも、それも私達が女神様のご期待に沿えなかったからでしょう。
――だから、私達が今出来ることを精一杯するだけ。
「テオ! ジョイがテオのことを優しいイケメンって褒めてくれているよ!」
「うーん。ジョイに褒められてもなあ。でも、まあ、ミリアの親友だからおまけでもしようかな」
「おまけなんて要らない! 独身のイケメンを紹介して! お金持ちならなおよし!」
「あはは! ジョイったら」
「身の程を知った方がいいんじゃないか」
「何だって? もうテオのとこから買わないよ!」
「ああ、ジョイ様。教会長様。何卒!」
「知るもんですか! それにまだ教会長じゃない!」
慌ててテオが両手を擦り合わせてジョイを拝んでいます。ジョイは祈るのを止めてふくれっ面をしています。
私達の笑い声が神殿に響いていました。
そして外から聞こえる建設現場のにぎやかな音。マルクトの復興は順調に進んでいるようです。
――これで良いんですよね? 女神様……。
私達の出来ることを精一杯やりとげます。もう、女神様に護られているだけでなく自分達で守れるように。
冒険者ギルドも立ち上がり、マルクトは様々な人々が集う街へと変わります。
今度は王族など居ない。身分などない、そんな街へと生まれ変わるでしょう。
「ワクワクするね! テオ」
「そうかなぁ。まだまだ。住むところが足りないんだよ。だからあまり暴利を貪る訳にはいかないし……。商売としては……」
テオはぶつぶつ言いながらそれでも格安で物資を売っています。
マルクトの神殿でも資金に限りがあるし、神殿だから利益を得るようなものはそうありません。
「あ、大神殿の広場で売っていた聖女のお土産物を再現できないかな。それを売るの」
「そうだな。あれを目当ての客もたくさんいたなぁ。生き延びた職人を探して、屋台はこちらで最初は無償で貸し出して、……利益が出たらその手数料を……」
テオが商人の顔をしてぶつぶつ言いだしました。集中しているので邪魔をしないように私はそっと部屋を出ました。
外に出ると神殿の外では何処までも澄み切った青空が広がっていました。
透き通るようなスカイブルーで女神様のところまで繋がっていそうでした。
「見ているかな。女神様」
私はそっと手を振りました。
――後に伝える。
女神の託した聖女を蔑ろにして守護結界を維持することを怠り、更には女神の祝福を信じないという傲慢さで女神の天罰を受けたミレニア王国は消え去り、今度はマルクトを中心として祈ることを女神から許された。ただし、一国を覆うような大結界の秘儀は永遠に失われてしまった。
だが、マルクトを中心としてミレニア王国の生き残りの者達は息を吹き返すことができた。
そして、教会長と呼ばれた女性達がその中心を担い目覚ましい復興を果たしたと。
人々は忘れないようにと子どもらに話して語り継いだ。
おとぎ話としてミレニア王国の最後の聖女の話を。
女神様と大結界に一心に祈りを捧げ、人々に尽くしていた女性の話を。
『女神様は真面目に頑張っている子が好きなんだよ。騙したり人を貶めたりするようなことをするとちゃあんとあの空の上から見ていらっしゃるんだって、そして悪いことするとミレニア王国みたいになるんだよ』
聖女じゃないと言われたので、国を出てゆっくり眠って、美味しい物を食べよう
了
◇◇◇あとがきめいたもの◇◇◇
今回も設定辛い、話の展開酷い、モブの名前ないの三重苦のようなお話でしたがここまでお付き合いしてくださりありがとうございました! あと一話のテオ視点で終わりです。
そろそろ頭を使わないラブコメ書く予定だったのですけどね。どうしてこうなった。
それではまた別のお話で会えることを願って。
「いろんな形があるねえ」
マルクトの神殿の前では屋台がいくつか立っていた。参拝者目当ての呼び込みの声も響いている。
ミレニア王国の崩壊後、辛うじて残ったマルクト神殿を中心にして隣国ペンテ共和国や周辺諸国の協力のもと王国の再建が始まった。
各地で生き残ったミレニア王国の人々がマルクト神殿に集い復興への道しるべとなっていた。
もう女神様のもたらした国を守護する大結界はない。これからは自分の力で自分の住むところを守ることになるのだ。
そして、聖女見習い達による女神様への祈りは続いていた。
奇跡の象徴として残ったマルクト神殿の聖女見習い達が祈りを捧げていたのだ。
他にも王国の各地方にも残っていた聖女見習い達もマルクトの神殿に集まり女神様への懺悔と感謝の祈りを捧げ始めた。
「私が教会長? 無理無理!」
マルクト神殿の女神の間でジョイが叫んでいました。
もう聖女の称号は使わないで教会長と言う名前で聖女見習い達を束ねる者を作ろうと決まったのです。
「私は玉の輿にのるんだからね! ああ、もう誰か良い人いないの?」
「あはは! ジョイったら」
私はその傍らで女神像へ祈りを捧げていました。
もう女神様の祝福の光は降りてこない。それでも私は感謝の祈りを捧げている。
――ここで今生きていることに。テオの元に戻してもらえたことに感謝して。
「ミリアは良いよね。お相手を見つけたんだもの。代わって欲しい! 私も優しくてイケメンの旦那様をプリーズ! 女神様!」
「はいはい。ほら、ジョイ、祈りの姿が乱れているよ」
ええぇと不満げにしながらジョイは女神像へと向き直り姿勢を正しました。
今の私は神殿の立て直しのためにテオと救援物資を届けながらお手伝いしています。
――女神様の祝福の光は出せないけれど、聖女の修行とか秘技は分かるものね。
だけど口伝の大結界の呪文のことは伝えられなくなっていました。呪文を口にしようとしても声にならなくて、書こうとしても手が動きません。
女神様は私達を見限ったのかもしれません。でも、それも私達が女神様のご期待に沿えなかったからでしょう。
――だから、私達が今出来ることを精一杯するだけ。
「テオ! ジョイがテオのことを優しいイケメンって褒めてくれているよ!」
「うーん。ジョイに褒められてもなあ。でも、まあ、ミリアの親友だからおまけでもしようかな」
「おまけなんて要らない! 独身のイケメンを紹介して! お金持ちならなおよし!」
「あはは! ジョイったら」
「身の程を知った方がいいんじゃないか」
「何だって? もうテオのとこから買わないよ!」
「ああ、ジョイ様。教会長様。何卒!」
「知るもんですか! それにまだ教会長じゃない!」
慌ててテオが両手を擦り合わせてジョイを拝んでいます。ジョイは祈るのを止めてふくれっ面をしています。
私達の笑い声が神殿に響いていました。
そして外から聞こえる建設現場のにぎやかな音。マルクトの復興は順調に進んでいるようです。
――これで良いんですよね? 女神様……。
私達の出来ることを精一杯やりとげます。もう、女神様に護られているだけでなく自分達で守れるように。
冒険者ギルドも立ち上がり、マルクトは様々な人々が集う街へと変わります。
今度は王族など居ない。身分などない、そんな街へと生まれ変わるでしょう。
「ワクワクするね! テオ」
「そうかなぁ。まだまだ。住むところが足りないんだよ。だからあまり暴利を貪る訳にはいかないし……。商売としては……」
テオはぶつぶつ言いながらそれでも格安で物資を売っています。
マルクトの神殿でも資金に限りがあるし、神殿だから利益を得るようなものはそうありません。
「あ、大神殿の広場で売っていた聖女のお土産物を再現できないかな。それを売るの」
「そうだな。あれを目当ての客もたくさんいたなぁ。生き延びた職人を探して、屋台はこちらで最初は無償で貸し出して、……利益が出たらその手数料を……」
テオが商人の顔をしてぶつぶつ言いだしました。集中しているので邪魔をしないように私はそっと部屋を出ました。
外に出ると神殿の外では何処までも澄み切った青空が広がっていました。
透き通るようなスカイブルーで女神様のところまで繋がっていそうでした。
「見ているかな。女神様」
私はそっと手を振りました。
――後に伝える。
女神の託した聖女を蔑ろにして守護結界を維持することを怠り、更には女神の祝福を信じないという傲慢さで女神の天罰を受けたミレニア王国は消え去り、今度はマルクトを中心として祈ることを女神から許された。ただし、一国を覆うような大結界の秘儀は永遠に失われてしまった。
だが、マルクトを中心としてミレニア王国の生き残りの者達は息を吹き返すことができた。
そして、教会長と呼ばれた女性達がその中心を担い目覚ましい復興を果たしたと。
人々は忘れないようにと子どもらに話して語り継いだ。
おとぎ話としてミレニア王国の最後の聖女の話を。
女神様と大結界に一心に祈りを捧げ、人々に尽くしていた女性の話を。
『女神様は真面目に頑張っている子が好きなんだよ。騙したり人を貶めたりするようなことをするとちゃあんとあの空の上から見ていらっしゃるんだって、そして悪いことするとミレニア王国みたいになるんだよ』
聖女じゃないと言われたので、国を出てゆっくり眠って、美味しい物を食べよう
了
◇◇◇あとがきめいたもの◇◇◇
今回も設定辛い、話の展開酷い、モブの名前ないの三重苦のようなお話でしたがここまでお付き合いしてくださりありがとうございました! あと一話のテオ視点で終わりです。
そろそろ頭を使わないラブコメ書く予定だったのですけどね。どうしてこうなった。
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