35 / 56
第二章
〜本物の天才〜
しおりを挟む
店の営業が終わり,俺達はミケラルドに店の裏に連れて行かれる。バックステージには出演した人達が大勢いた。
「ララ!! ララはいるかい!?」
「なんでしょう?」
ララと呼んだ声に反応したのは,先程酷い歌声を披露していた少女だった。
「カナデ,さっき歌っていたこの子の名前はララだ」
「ララと……いいます」
「ララ,こちらはカナデとそのお仲間だ。そして三日後の開店記念日イベントまでララの事を手伝ってくれる方々だ」
「そうなんですか?」
「本当だとも。ララが一位を取れるように手伝うことになった。よろしく! 仲間のクロエとロイ,ミーナにライムだよろしく」
「……よろしくお願いします」
「それじゃあ私はそろそろ帰るよ。三日後をとても楽しみにしているよ!」
ミケラルドは去っていく。
「それでカナデどうするのじゃ!? とんでもない事を引き受けたのじゃ」
「本当に出来んのか? さっき歌ってたって下手くそだったじゃん!」
「とりあえずララ,この後は普段どうしてるの?」
「家に帰るだけですが……」
ララは俯き加減で答える。
俺が引き受けたのには勿論理由があった。人間の歌声というのは歌だけでは分からない事が多い。俺の最高級のヴァイオリンをミケラルドが弾いても音痴な音しか出ない。
人間も同じで,最高級の品質を持ち合わせていたとしても,上手く扱えないと綺麗な声というのは出ないものなんだ。
ララに関して言えば,身長や骨格などを見ると歌う素質はあると俺は感じた。だから俺はミケラルドの賭けに乗っかった。俺は俺自身の直感を信じた。
「三日後についての作戦を考えたいから,家に行ってもいいかい?」
「ボロい家ですが,いいですよ……」
ララが進む後を付いて行くとレストランのある中心街からかけ離れた場所に向かっていく。人通りも少なくなっていき,浮浪者のような人が増えていく。
「着きました。ここが私の家です」
「えっ!? 本当に!?」
「どういう意味です?」
「つい最近来たことがあるの~」
「こんな事ってあるのね」
「オイラ達がまたここに来るなんて思わなかったぜ」
「来たことがあるんですか?」
「いや,まあ……気にしないで」
ララがドアを開けると,ララの胸に飛び込む子供達が。
「「ララお姉ちゃんおかえり~」」
「ただいま」
「なんで!?」
俺達の顔を見て少年は驚く。
「やあ! また会ったね!」
「あれ? ハルトと知り合いなんですか?」
「知り合いというか,こやつがカナデの荷物を盗んだのがそもそもの始まりで,そのせいでいまこういう状態になっておるのじゃ」
「えっ!? それはどういう意味ですか?」
「とりあえず中で話さないか?」
「どうぞ中へ……」
中に入り,ララにこれまでの俺達の事情や経緯を話した。
「ハルトのせいで迷惑かけました……すいません」
「荷物を盗られる方が悪いだろ」
ララがハルトの頭を叩いた。
「痛えよララ姉」
「それで俺達は領主のミケラルドからララの事情を聞いたんだ。三日後、一位を取らないとクビだって?」
「ララ姉クビになるのか?」
「まだ分からないよ。三日あれば……」
「三日でどうにか出来る問題じゃないじゃろ」
「カナデどうするつもりなの!?」
「そうだなぁ……」
「ララお姉ちゃん眠いよ~」
「ミリーとエリーもうそんな時間ね。ここで少し待ってて下さい」
ララが二人を連れて奥の部屋へと向かっていく。
「お前達って親はどうしたんだ!?」
ロイが突然訊ねる。
「いねぇ~よ! 皆元々家族でもないしな。ララ姉が拾ってくれたんだ……」
「そうなのね」
「オイラにとってのカナデみたいな感じなのかララは」
「♫~♫~♫~」
部屋から歌が聞こえた。子守唄だろうか? いや! そんな事よりも驚くべき所はそこではない。
「これ,ララの歌声か?」
「店の時と全然違うじゃない」
ララが戻ってきた。
「なんだよ~。ちゃんと歌えるんじゃん。オイラびっくりしたぜ」
「さっきの歌は子守唄??」
俺はララに訊いてみる。
「ええ,はい。母親が昔寝る時によく歌ってくれていたんです」
「何で舞台だと歌えないんだ?」
「緊張しちゃって……上手く歌えないんです」
「その子守唄,ここで歌ってもらえるかい?」
「分かりました」
「♫~♫~♫~」
彼女の歌は,どこか優しく,どこか切なく,どこか儚さを感じさせる旋律を醸し出している。
「ララ,舞台でその歌は歌った事は??」
「短いですし,歌ったことはないです」
「じゃあ普段は自分で作った歌を歌ってるのか?」
「一応……でも駄目駄目で」
「分かった。とりあえず俺達は今日帰らせてもらうよ。夜も遅いしね」
クロエの方を見るとうたた寝をしていて,俺はクロエをおんぶし,ララの家を出る。
「なぁーなぁーカナデ!! 本当に一位取れるのか?」
「ん~?? ん~……」
「何ボーッとしてるんだよ」
「ん~?? んーうん」
俺はララの歌声が耳から離れなかった。宿に戻り,おんぶしていたクロエをベッドに降ろし,自分自身もベッドに横になり眠りにつこうとしたが,俺の頭の中に歌声とメロディーが浮かんで離れず眠る事が一切出来なかった。
朝方になり,俺はクロエを起こした。ミーナとロイを起こさないようにクロエに話す。
「おい! クロエ起きてくれ。ちょっと出かけるぞ」
「なんじゃ――。カナデこんな朝早くに……」
「とにかくクロエ行くぞ」
俺はクロエを無理やり起こして,ララの家へと向かった。
家をノックするとすぐにララが出てきてくれた。
「こんな朝早くにどうしたんですか?」
「歌を……歌を歌いに行こう」
俺はララの腕を引っ張り外へと連れ出した。
「普段どこかで練習していないのか?」
「……それだったらこっちに」
案内された場所にはボロボロで朽ち果てた教会があった。
「普段はここで練習しているんです」
そう言いながララはスキップし,教会に射し入る朝日が集まる場所にララは立つ。
「ここの場所が好きなんです」
彼女の表情は会った時からどこか自信がなく影がみえ,絶望を感じているかのような暗い表情が多かったが,この瞬間は明るい顔を俺達に見せた。
「おい! クロエ! ピアノ出してくれ!」
「ん~~? 分かったのじゃ……」
「それは……一体なんですか?」
「これはピアノという楽器だ。音を鳴らす楽器だよ」
「♫♪♫~」
少し鳴らしてみせた。
「素敵な音が出るんですね」
「俺は昨日ララの歌声を聴いてから,頭の中に繰り返しずっと鳴り響いていて,それと共にピアノのメロディーが浮かんで仕方なかったんだ。ララが歌った子守唄に俺がピアノの音を被せるから歌ってくれないか?」
「そんな事急に……」
「大丈夫だ。俺が合わせるから! ララは好きに,自由に歌ってみてくれ」
バッグからライムが飛び出し,ララの胸に飛び込む。
「?????」
「俺の従魔のライムだ。害はないから安心してくれ」
「ぷよぷよして気持ちいい。ライムちゃんよろしくね」
俺はピアノで伴奏を始める。
「♫~♫~♫♪~」
ララは俺のピアノのメロディーを聴いて歌い始めた。
「♫~♫~♪」
「ほぉ~!! これはまた凄い事になってきたの~」
ああ……やっぱり……
ララは天才だ。まがい物の天才とは持っているものが違う。
技術や理論なんかでは証明出来ない事が確かにある。ララの歌声は説明出来ない。
透き通る程清く強さがある声なのに,故郷に思いを馳せさせるような身近で温かさを感じさせる歌声をしている。俺は自然に涙を零した。
今ここに天才歌姫が誕生し,俺とクロエはその瞬間を目の当たりにした。
「ララ!! ララはいるかい!?」
「なんでしょう?」
ララと呼んだ声に反応したのは,先程酷い歌声を披露していた少女だった。
「カナデ,さっき歌っていたこの子の名前はララだ」
「ララと……いいます」
「ララ,こちらはカナデとそのお仲間だ。そして三日後の開店記念日イベントまでララの事を手伝ってくれる方々だ」
「そうなんですか?」
「本当だとも。ララが一位を取れるように手伝うことになった。よろしく! 仲間のクロエとロイ,ミーナにライムだよろしく」
「……よろしくお願いします」
「それじゃあ私はそろそろ帰るよ。三日後をとても楽しみにしているよ!」
ミケラルドは去っていく。
「それでカナデどうするのじゃ!? とんでもない事を引き受けたのじゃ」
「本当に出来んのか? さっき歌ってたって下手くそだったじゃん!」
「とりあえずララ,この後は普段どうしてるの?」
「家に帰るだけですが……」
ララは俯き加減で答える。
俺が引き受けたのには勿論理由があった。人間の歌声というのは歌だけでは分からない事が多い。俺の最高級のヴァイオリンをミケラルドが弾いても音痴な音しか出ない。
人間も同じで,最高級の品質を持ち合わせていたとしても,上手く扱えないと綺麗な声というのは出ないものなんだ。
ララに関して言えば,身長や骨格などを見ると歌う素質はあると俺は感じた。だから俺はミケラルドの賭けに乗っかった。俺は俺自身の直感を信じた。
「三日後についての作戦を考えたいから,家に行ってもいいかい?」
「ボロい家ですが,いいですよ……」
ララが進む後を付いて行くとレストランのある中心街からかけ離れた場所に向かっていく。人通りも少なくなっていき,浮浪者のような人が増えていく。
「着きました。ここが私の家です」
「えっ!? 本当に!?」
「どういう意味です?」
「つい最近来たことがあるの~」
「こんな事ってあるのね」
「オイラ達がまたここに来るなんて思わなかったぜ」
「来たことがあるんですか?」
「いや,まあ……気にしないで」
ララがドアを開けると,ララの胸に飛び込む子供達が。
「「ララお姉ちゃんおかえり~」」
「ただいま」
「なんで!?」
俺達の顔を見て少年は驚く。
「やあ! また会ったね!」
「あれ? ハルトと知り合いなんですか?」
「知り合いというか,こやつがカナデの荷物を盗んだのがそもそもの始まりで,そのせいでいまこういう状態になっておるのじゃ」
「えっ!? それはどういう意味ですか?」
「とりあえず中で話さないか?」
「どうぞ中へ……」
中に入り,ララにこれまでの俺達の事情や経緯を話した。
「ハルトのせいで迷惑かけました……すいません」
「荷物を盗られる方が悪いだろ」
ララがハルトの頭を叩いた。
「痛えよララ姉」
「それで俺達は領主のミケラルドからララの事情を聞いたんだ。三日後、一位を取らないとクビだって?」
「ララ姉クビになるのか?」
「まだ分からないよ。三日あれば……」
「三日でどうにか出来る問題じゃないじゃろ」
「カナデどうするつもりなの!?」
「そうだなぁ……」
「ララお姉ちゃん眠いよ~」
「ミリーとエリーもうそんな時間ね。ここで少し待ってて下さい」
ララが二人を連れて奥の部屋へと向かっていく。
「お前達って親はどうしたんだ!?」
ロイが突然訊ねる。
「いねぇ~よ! 皆元々家族でもないしな。ララ姉が拾ってくれたんだ……」
「そうなのね」
「オイラにとってのカナデみたいな感じなのかララは」
「♫~♫~♫~」
部屋から歌が聞こえた。子守唄だろうか? いや! そんな事よりも驚くべき所はそこではない。
「これ,ララの歌声か?」
「店の時と全然違うじゃない」
ララが戻ってきた。
「なんだよ~。ちゃんと歌えるんじゃん。オイラびっくりしたぜ」
「さっきの歌は子守唄??」
俺はララに訊いてみる。
「ええ,はい。母親が昔寝る時によく歌ってくれていたんです」
「何で舞台だと歌えないんだ?」
「緊張しちゃって……上手く歌えないんです」
「その子守唄,ここで歌ってもらえるかい?」
「分かりました」
「♫~♫~♫~」
彼女の歌は,どこか優しく,どこか切なく,どこか儚さを感じさせる旋律を醸し出している。
「ララ,舞台でその歌は歌った事は??」
「短いですし,歌ったことはないです」
「じゃあ普段は自分で作った歌を歌ってるのか?」
「一応……でも駄目駄目で」
「分かった。とりあえず俺達は今日帰らせてもらうよ。夜も遅いしね」
クロエの方を見るとうたた寝をしていて,俺はクロエをおんぶし,ララの家を出る。
「なぁーなぁーカナデ!! 本当に一位取れるのか?」
「ん~?? ん~……」
「何ボーッとしてるんだよ」
「ん~?? んーうん」
俺はララの歌声が耳から離れなかった。宿に戻り,おんぶしていたクロエをベッドに降ろし,自分自身もベッドに横になり眠りにつこうとしたが,俺の頭の中に歌声とメロディーが浮かんで離れず眠る事が一切出来なかった。
朝方になり,俺はクロエを起こした。ミーナとロイを起こさないようにクロエに話す。
「おい! クロエ起きてくれ。ちょっと出かけるぞ」
「なんじゃ――。カナデこんな朝早くに……」
「とにかくクロエ行くぞ」
俺はクロエを無理やり起こして,ララの家へと向かった。
家をノックするとすぐにララが出てきてくれた。
「こんな朝早くにどうしたんですか?」
「歌を……歌を歌いに行こう」
俺はララの腕を引っ張り外へと連れ出した。
「普段どこかで練習していないのか?」
「……それだったらこっちに」
案内された場所にはボロボロで朽ち果てた教会があった。
「普段はここで練習しているんです」
そう言いながララはスキップし,教会に射し入る朝日が集まる場所にララは立つ。
「ここの場所が好きなんです」
彼女の表情は会った時からどこか自信がなく影がみえ,絶望を感じているかのような暗い表情が多かったが,この瞬間は明るい顔を俺達に見せた。
「おい! クロエ! ピアノ出してくれ!」
「ん~~? 分かったのじゃ……」
「それは……一体なんですか?」
「これはピアノという楽器だ。音を鳴らす楽器だよ」
「♫♪♫~」
少し鳴らしてみせた。
「素敵な音が出るんですね」
「俺は昨日ララの歌声を聴いてから,頭の中に繰り返しずっと鳴り響いていて,それと共にピアノのメロディーが浮かんで仕方なかったんだ。ララが歌った子守唄に俺がピアノの音を被せるから歌ってくれないか?」
「そんな事急に……」
「大丈夫だ。俺が合わせるから! ララは好きに,自由に歌ってみてくれ」
バッグからライムが飛び出し,ララの胸に飛び込む。
「?????」
「俺の従魔のライムだ。害はないから安心してくれ」
「ぷよぷよして気持ちいい。ライムちゃんよろしくね」
俺はピアノで伴奏を始める。
「♫~♫~♫♪~」
ララは俺のピアノのメロディーを聴いて歌い始めた。
「♫~♫~♪」
「ほぉ~!! これはまた凄い事になってきたの~」
ああ……やっぱり……
ララは天才だ。まがい物の天才とは持っているものが違う。
技術や理論なんかでは証明出来ない事が確かにある。ララの歌声は説明出来ない。
透き通る程清く強さがある声なのに,故郷に思いを馳せさせるような身近で温かさを感じさせる歌声をしている。俺は自然に涙を零した。
今ここに天才歌姫が誕生し,俺とクロエはその瞬間を目の当たりにした。
8
お気に入りに追加
379
あなたにおすすめの小説
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!
町島航太
ファンタジー
ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。
ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。
【完結】家庭菜園士の強野菜無双!俺の野菜は激強い、魔王も勇者もチート野菜で一捻り!
鏑木 うりこ
ファンタジー
幸田と向田はトラックにドン☆されて異世界転生した。
勇者チートハーレムモノのラノベが好きな幸田は勇者に、まったりスローライフモノのラノベが好きな向田には……「家庭菜園士」が女神様より授けられた!
「家庭菜園だけかよーー!」
元向田、現タトは叫ぶがまあ念願のスローライフは叶いそうである?
大変!第2回次世代ファンタジーカップのタグをつけたはずなのに、ついてないぞ……。あまりに衝撃すぎて倒れた……(;´Д`)もうだめだー
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる