125 / 391
交州
蜜蜂と花
しおりを挟む
「お父様……ありがとうございます」
翠蘭がそう言うのと、凜風が翠蘭に抱きつくのがほぼ同時だった。
「やった!これからはまた一緒だ!」
花琳もほっとした顔で翠蘭を抱きしめ直す。
前後から姉と母とに挟まれて、翠蘭はこれ以上ないほどの幸せな笑顔を見せた。
その笑顔で、袁徽は自分が間違っていたのだとまた強い確信を持てた。
趙奉がそんな袁徽の肩を軽く叩いてくる。
「これにて一件落着、だな。まぁ、そうでなくてもこの乱世だ。武術を習うこと自体は悪いことじゃないだろう」
昨日までなら趙奉からこのように肩を叩かれれば、それは不快以外の何物でもなかっただろう。
しかし、今はそれも全く気にならなくなっていた。
「そうだな。翠蘭もせめて、父くらい強くなってくれたら安心なのだが」
その言葉に趙奉は吹き出した。
袁徽は武術などやっていないどころか、特に鍛えてもいない。それは趙奉のように武を修める人間から見ればよく分かることだった。
「袁徽殿。あんたの娘はあんたどころか、そんじょそこらの兵よりもずっと強くなってるよ」
その言葉に今度は袁徽が吹き出した。
「はっはっは、何を言っているんだ。娘が兵よりも?可笑しなことを言う」
袁徽は完全に冗談だと思った。あのか弱く、花のようにたおやかな娘が兵よりも強いなど、あり得ることではなかった。
しかし趙奉は何も知らない袁徽に呆れた。
「……あんた、何も知らないんだな。娘の成長を知りたいとか思わなかったのか?」
そう言われると袁徽の方も少しムッとしてしまう。
「私は遠方にも講義に出向くので忙しい。道場に同伴する余裕などない」
「いや、それでも家で今日はどんなことを習ったかとか聞くだろう。まぁ、やり過ぎるとうちみたいに鬱陶しがられるが」
その言葉に、娘の凜風がうんうんとうなずいていた。
別に袁徽は翠蘭の成長に興味がないわけではない。ただ、袁徽にとっての成長とは主に儒学という学問の上でのことだった。
それに女子供を対象にした武術教室で習う護身術など、知れているだろうと高をくくっていたのだ。
「では、今その成長を見てみよう。翠蘭、ちょっと私を倒してみなさい」
袁徽は軽い気持ちでそう言ったが、翠蘭はさすがに遠慮した。
「いえ、お父様相手にそんな事はとても……」
袁徽は笑った。別に鍛えていないとはいえ、この可憐な娘がまさか成人男性を倒せるなどとはまるで思えない。
「遠慮することはない。思いっきりやりなさい。例えば、相手がこうやって殴りかかってきたらどうする?」
袁徽はそう言いながら、翠蘭に向かって拳を突き出した。
翠蘭は少し逡巡したが、
「では、おっしゃる通りに」
短くそう言うと、突き出された拳を片手ですばやく掴んだ。
そしてそれを思い切り引きながら体を反転させ、回転の勢いで反対の拳を突き出した。
拳が袁徽のみぞおちへ深々と突き刺さる。
「げふうっ!?」
袁徽の肺から空気が強制的に排出され、不思議な音の声が漏れた。そして今度は息が吸えなくなる。
それを見ていた芽衣が無言で袁徽の背後に周り、活を入れて呼吸を戻してくれた。
咳き込む袁徽へ、趙奉が心配そうに声をかける。
「おい、大丈夫か?」
「な、何のこれしき……大したことはないが、なかなか成長はしているようだな」
袁徽は明らかに苦しそうだったが、強がってそう答えた。
父として、自分より強い娘というものを簡単には認められない。もう一度娘に向き直った。
「翠蘭、ではこのように掴みかかられたらどうする?大人の男に掴まれて、女のお前が抵抗できるか?」
袁徽はゆっくりとした動作で翠蘭に掴みかかろうとした。
先ほどは油断したが、今度は急な攻撃に気を付けている。そして掴んでしまえば、男の自分の方が力は強いはずだ。
翠蘭は特に抵抗せず、いったん袁徽に服を掴ませた。そしてその腕を大した力も入れずに捻り上げて、背後へと回した。
「ちょ、ちょっと待て!折れる!折れる!」
翠蘭はすぐに腕を離し、袁徽は床に転がった。
趙奉が憐憫の目でその様子を見ている。
袁徽は腕と肩とをさすりながら、できるだけ早く立ち上がった。しかしすでに父の威厳は失われている。少なくとも、自分ではそう思った。
袁徽としてはこのまま終わるわけにはいかない。道場を見回して、壁に立て掛けられた木剣に目を止めるとそれを取ってきた。
袁徽は咳払いをして、その剣を振りかぶった。
「こ、このように武器を持って襲い掛かられることもあるだろう。素手で防げるものかな?」
そう言って、木剣を翠蘭めがけて軽く振り下ろした。
翠蘭は半身になってそれをかわしつつ、大きく踏み込んだ。そして身を低くして体を反転させ、背中が触れるほどに袁徽へ近づいた。
袁徽はこれまでの事があるので、反射的に後ろへ下がろうとした。そこへ全身をバネのようにして跳ねた翠蘭の背と肩が、かなりの勢いでぶつかってきた。
自ら下がろうとしていた所へ翠蘭の力が加わり、袁徽は人間の四、五人分ぐらいの距離を吹き飛んだ。
「ぐはぁっ!」
袁徽は地面に叩きつけられ、情けない声を上げた。
そしてその声の直後、翠蘭の方は歓声を上げた。
「すごい!花琳先生、人があんなに飛びましたよ!」
これは今日、新たに教わった技だった。見事に決まったことと、結果が派手だったことに翠蘭は目を輝かせた。
花琳は嬉しそうに駆け寄ってきた翠蘭の頭を撫でてやった。
「上手に出来ていたわ。でもあそこまでの威力があったのは、翠蘭がちゃんと足腰の鍛錬を続けていたからよ。よく頑張ったわね」
翠蘭は褒められていっそう笑顔を輝かせた。
凜風も、面白いほどに袁徽を吹き飛ばした翠蘭の技に感心した。
「やっぱり翠蘭は器用だなぁ。今日習ってすぐにあれだけの完成度だもん。私には無理だ」
「お姉様にもコツを教えますよ」
花琳も翠蘭の言葉にうなずいた。
「確かにはじめて習った翠蘭の方が、教えられる側の分かりにくい所を理解できてるかもしれないわね。でも間違いがあるといけないから、今日はちょっと残っておさらいしておきましょうか」
「はい、私もまだ聞きたいことがあります」
「私も!」
女三人は武術談義に花を咲かせた。
その花から物理的にはそう遠くはないが、精神的にはかなり遠い所で袁徽は床に這いつくばっていた。
娘のまさかの強さに、目を白黒させている。
「翠蘭……私の翠蘭が……」
自分の中では華奢で可憐な印象しかない娘が、いつの間にか豪傑になっている。そう簡単に受け入れられることではなかった。
そこへ趙奉がやって来て、ため息をつきながら肩に手をやった。
「袁徽殿……色々思うところはあるだろうが、娘なんてもんは気づかぬ間に随分と成長してるもんだよ。親は受け入れるしかない」
「いや、しかし……こんな成長の仕方は……」
袁徽は娘の遠い横顔を見た。
翠蘭は花琳や凜風と、いかに効率よく人体を壊すかについて楽しそうに議論している。こんな成長を受け入れろというのか。
袁徽が気持ちの整理をできないでいるところへ、翠蘭の一際嬉しそうな笑い声が届いた。
袁徽も聞いたことのないような、幸せそうな笑い声だった。
(いや……娘がまだ幼い日、妻がまだ生きていた頃にはこんな笑い声も上げていたかもしれない)
その笑い声で、袁徽は気持ちの整理がついた。というよりも、諦めがついた。
(娘の幸せは、娘が決めればいい。父はその気持ちに寄り添うだけだ)
そう思った。
そして膝を払って立ち上がり、娘の方へ視線をやったままポツリとつぶやいた。
「趙奉殿、今度二人で飲みにでも行くか……」
趙奉は驚いて袁徽を見たが、袁徽は少し寂しそうに娘の方を向いたままだった。
その横顔にこれまで見たことのない袁徽を見たような気がして、趙奉の中の袁徽に対する悪感情はきれいに霧散してしまった。
「いいぞ、美味い店を知っている。店主も店員も、儒教の礼なんてまるで知らない店だがな」
翠蘭がそう言うのと、凜風が翠蘭に抱きつくのがほぼ同時だった。
「やった!これからはまた一緒だ!」
花琳もほっとした顔で翠蘭を抱きしめ直す。
前後から姉と母とに挟まれて、翠蘭はこれ以上ないほどの幸せな笑顔を見せた。
その笑顔で、袁徽は自分が間違っていたのだとまた強い確信を持てた。
趙奉がそんな袁徽の肩を軽く叩いてくる。
「これにて一件落着、だな。まぁ、そうでなくてもこの乱世だ。武術を習うこと自体は悪いことじゃないだろう」
昨日までなら趙奉からこのように肩を叩かれれば、それは不快以外の何物でもなかっただろう。
しかし、今はそれも全く気にならなくなっていた。
「そうだな。翠蘭もせめて、父くらい強くなってくれたら安心なのだが」
その言葉に趙奉は吹き出した。
袁徽は武術などやっていないどころか、特に鍛えてもいない。それは趙奉のように武を修める人間から見ればよく分かることだった。
「袁徽殿。あんたの娘はあんたどころか、そんじょそこらの兵よりもずっと強くなってるよ」
その言葉に今度は袁徽が吹き出した。
「はっはっは、何を言っているんだ。娘が兵よりも?可笑しなことを言う」
袁徽は完全に冗談だと思った。あのか弱く、花のようにたおやかな娘が兵よりも強いなど、あり得ることではなかった。
しかし趙奉は何も知らない袁徽に呆れた。
「……あんた、何も知らないんだな。娘の成長を知りたいとか思わなかったのか?」
そう言われると袁徽の方も少しムッとしてしまう。
「私は遠方にも講義に出向くので忙しい。道場に同伴する余裕などない」
「いや、それでも家で今日はどんなことを習ったかとか聞くだろう。まぁ、やり過ぎるとうちみたいに鬱陶しがられるが」
その言葉に、娘の凜風がうんうんとうなずいていた。
別に袁徽は翠蘭の成長に興味がないわけではない。ただ、袁徽にとっての成長とは主に儒学という学問の上でのことだった。
それに女子供を対象にした武術教室で習う護身術など、知れているだろうと高をくくっていたのだ。
「では、今その成長を見てみよう。翠蘭、ちょっと私を倒してみなさい」
袁徽は軽い気持ちでそう言ったが、翠蘭はさすがに遠慮した。
「いえ、お父様相手にそんな事はとても……」
袁徽は笑った。別に鍛えていないとはいえ、この可憐な娘がまさか成人男性を倒せるなどとはまるで思えない。
「遠慮することはない。思いっきりやりなさい。例えば、相手がこうやって殴りかかってきたらどうする?」
袁徽はそう言いながら、翠蘭に向かって拳を突き出した。
翠蘭は少し逡巡したが、
「では、おっしゃる通りに」
短くそう言うと、突き出された拳を片手ですばやく掴んだ。
そしてそれを思い切り引きながら体を反転させ、回転の勢いで反対の拳を突き出した。
拳が袁徽のみぞおちへ深々と突き刺さる。
「げふうっ!?」
袁徽の肺から空気が強制的に排出され、不思議な音の声が漏れた。そして今度は息が吸えなくなる。
それを見ていた芽衣が無言で袁徽の背後に周り、活を入れて呼吸を戻してくれた。
咳き込む袁徽へ、趙奉が心配そうに声をかける。
「おい、大丈夫か?」
「な、何のこれしき……大したことはないが、なかなか成長はしているようだな」
袁徽は明らかに苦しそうだったが、強がってそう答えた。
父として、自分より強い娘というものを簡単には認められない。もう一度娘に向き直った。
「翠蘭、ではこのように掴みかかられたらどうする?大人の男に掴まれて、女のお前が抵抗できるか?」
袁徽はゆっくりとした動作で翠蘭に掴みかかろうとした。
先ほどは油断したが、今度は急な攻撃に気を付けている。そして掴んでしまえば、男の自分の方が力は強いはずだ。
翠蘭は特に抵抗せず、いったん袁徽に服を掴ませた。そしてその腕を大した力も入れずに捻り上げて、背後へと回した。
「ちょ、ちょっと待て!折れる!折れる!」
翠蘭はすぐに腕を離し、袁徽は床に転がった。
趙奉が憐憫の目でその様子を見ている。
袁徽は腕と肩とをさすりながら、できるだけ早く立ち上がった。しかしすでに父の威厳は失われている。少なくとも、自分ではそう思った。
袁徽としてはこのまま終わるわけにはいかない。道場を見回して、壁に立て掛けられた木剣に目を止めるとそれを取ってきた。
袁徽は咳払いをして、その剣を振りかぶった。
「こ、このように武器を持って襲い掛かられることもあるだろう。素手で防げるものかな?」
そう言って、木剣を翠蘭めがけて軽く振り下ろした。
翠蘭は半身になってそれをかわしつつ、大きく踏み込んだ。そして身を低くして体を反転させ、背中が触れるほどに袁徽へ近づいた。
袁徽はこれまでの事があるので、反射的に後ろへ下がろうとした。そこへ全身をバネのようにして跳ねた翠蘭の背と肩が、かなりの勢いでぶつかってきた。
自ら下がろうとしていた所へ翠蘭の力が加わり、袁徽は人間の四、五人分ぐらいの距離を吹き飛んだ。
「ぐはぁっ!」
袁徽は地面に叩きつけられ、情けない声を上げた。
そしてその声の直後、翠蘭の方は歓声を上げた。
「すごい!花琳先生、人があんなに飛びましたよ!」
これは今日、新たに教わった技だった。見事に決まったことと、結果が派手だったことに翠蘭は目を輝かせた。
花琳は嬉しそうに駆け寄ってきた翠蘭の頭を撫でてやった。
「上手に出来ていたわ。でもあそこまでの威力があったのは、翠蘭がちゃんと足腰の鍛錬を続けていたからよ。よく頑張ったわね」
翠蘭は褒められていっそう笑顔を輝かせた。
凜風も、面白いほどに袁徽を吹き飛ばした翠蘭の技に感心した。
「やっぱり翠蘭は器用だなぁ。今日習ってすぐにあれだけの完成度だもん。私には無理だ」
「お姉様にもコツを教えますよ」
花琳も翠蘭の言葉にうなずいた。
「確かにはじめて習った翠蘭の方が、教えられる側の分かりにくい所を理解できてるかもしれないわね。でも間違いがあるといけないから、今日はちょっと残っておさらいしておきましょうか」
「はい、私もまだ聞きたいことがあります」
「私も!」
女三人は武術談義に花を咲かせた。
その花から物理的にはそう遠くはないが、精神的にはかなり遠い所で袁徽は床に這いつくばっていた。
娘のまさかの強さに、目を白黒させている。
「翠蘭……私の翠蘭が……」
自分の中では華奢で可憐な印象しかない娘が、いつの間にか豪傑になっている。そう簡単に受け入れられることではなかった。
そこへ趙奉がやって来て、ため息をつきながら肩に手をやった。
「袁徽殿……色々思うところはあるだろうが、娘なんてもんは気づかぬ間に随分と成長してるもんだよ。親は受け入れるしかない」
「いや、しかし……こんな成長の仕方は……」
袁徽は娘の遠い横顔を見た。
翠蘭は花琳や凜風と、いかに効率よく人体を壊すかについて楽しそうに議論している。こんな成長を受け入れろというのか。
袁徽が気持ちの整理をできないでいるところへ、翠蘭の一際嬉しそうな笑い声が届いた。
袁徽も聞いたことのないような、幸せそうな笑い声だった。
(いや……娘がまだ幼い日、妻がまだ生きていた頃にはこんな笑い声も上げていたかもしれない)
その笑い声で、袁徽は気持ちの整理がついた。というよりも、諦めがついた。
(娘の幸せは、娘が決めればいい。父はその気持ちに寄り添うだけだ)
そう思った。
そして膝を払って立ち上がり、娘の方へ視線をやったままポツリとつぶやいた。
「趙奉殿、今度二人で飲みにでも行くか……」
趙奉は驚いて袁徽を見たが、袁徽は少し寂しそうに娘の方を向いたままだった。
その横顔にこれまで見たことのない袁徽を見たような気がして、趙奉の中の袁徽に対する悪感情はきれいに霧散してしまった。
「いいぞ、美味い店を知っている。店主も店員も、儒教の礼なんてまるで知らない店だがな」
10
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
旧式戦艦はつせ
古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。

三國志 on 世説新語
ヘツポツ斎
歴史・時代
三國志のオリジンと言えば「三国志演義」? あるいは正史の「三國志」?
確かに、その辺りが重要です。けど、他の所にもネタが転がっています。
それが「世説新語」。三國志のちょっと後の時代に書かれた人物エピソード集です。当作はそこに載る1130エピソードの中から、三國志に関わる人物(西晋の統一まで)をピックアップ。それらを原文と、その超訳とでお送りします!
※当作はカクヨムさんの「世説新語 on the Web」を起点に、小説家になろうさん、ノベルアッププラスさん、エブリスタさんにも掲載しています。

大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
枢軸国
よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年
第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。
主人公はソフィア シュナイダー
彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。
生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う
偉大なる第三帝国に栄光あれ!
Sieg Heil(勝利万歳!)
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
国を、民を守るために、武田信玄は独裁者を目指す。
独裁国家が民主国家を数で上回っている現代だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 純粋に国を、民を憂う思いが、粛清の嵐を巻き起こす
【第弐章 川中島合戦】 甲斐の虎と越後の龍、激突す
【第参章 戦争の黒幕】 京の都が、二人の英雄を不倶戴天の敵と成す
【第四章 織田信長の愛娘】 清廉潔白な人々が、武器商人への憎悪を燃やす
【最終章 西上作戦】 武田家を滅ぼす策略に抗うべく、信長と家康打倒を決断す
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です))
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる