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続章【夢の後先】
全ての始まり
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……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――これは、いつの話なのか。
新時代を迎えた、そう遠くはない未来。
語られぬ英雄の道標を辿り、かつて成し得なかった夢を叶えた者がいる。
師である騎士の下を離れたのは、いつだったか。
だが、孤独であった旅にも、終焉を迎える日は来た。
英雄のようにはいかなかったが、それでも未熟ながら2年の歳月を経て道を追い、道を終えた。
「……まだ、戻ってこないんだ」
だけど、自分が見た夢は叶わなかった。
何かの儀式のように、それを終えれば彼と会えると思ったのに。小さく、哀しく、呟いた。
彼は、一体どこへ行ったのか。この世界に、戻ってくることはないのか。
その行方を追うことが出来るのは、その血を持った者にしか資格は無いのは分かってる。
「だったら、俺も追うまでだよ。新世界に、旅立つだけだから……」
この者が、何者なのか。
この者が、何を求めるのか。
禁忌と呼ばれた英雄を追い、禁忌の血は流れ続ける。
その者に、その者たちに、幸があらんことを。
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―――これは、いつの話なのか。
新時代を迎えた、そう遠くはない未来。
語られぬ英雄の道標を辿り、かつて成し得なかった夢を叶えた者がいる。
師である騎士の下を離れたのは、いつだったか。
だが、孤独であった旅にも、終焉を迎える日は来た。
英雄のようにはいかなかったが、それでも未熟ながら2年の歳月を経て道を追い、道を終えた。
「……まだ、戻ってこないんだ」
だけど、自分が見た夢は叶わなかった。
何かの儀式のように、それを終えれば彼と会えると思ったのに。小さく、哀しく、呟いた。
彼は、一体どこへ行ったのか。この世界に、戻ってくることはないのか。
その行方を追うことが出来るのは、その血を持った者にしか資格は無いのは分かってる。
「だったら、俺も追うまでだよ。新世界に、旅立つだけだから……」
この者が、何者なのか。
この者が、何を求めるのか。
禁忌と呼ばれた英雄を追い、禁忌の血は流れ続ける。
その者に、その者たちに、幸があらんことを。
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