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50話(5)#ご主人様注文が多過ぎます?!こたつの上で変わる主従関係?!

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 さりげなく勧めた風呂作戦が上手くいった!!! 兄と如月が一緒に入れば、私としては行動しやすい!!! 風呂に入っている間に、色々準備が出来る!!!


 兄と如月が風呂に入ったのを確認し、和室へ急ぐ。寝ているフリ人形を枕で作り、自分の布団に寝かせた。パッと見では布団にくるまって寝ているようにしか見えない。これなら大丈夫だろう。


「こたつの電源を落とそう!!!」


 リビングに戻り、こたつの電源を落とし、布団の中へ潜り込む。あとはここから2人の様子を確認するだけ!!!


 あることに気づく。


「こたつの中に隠れるのはいいけど、布団上げないと2人の様子見れなくね?」


 布団を手で上げて様子を窺ったらバレるのでは? まぁでもこたつの中なら、兄の鳴き声だけで状況判断は可能か……?


「はぁ~~あったまったぁ~~」


 やばい!!! 上がってきた!!! こたつの中へ完全に身を隠し、息を潜めた。


 *


「如月……シよ?」


 私の服の裾を引っ張り、伏目がちに見つめ、営みを誘ってくる。リビングは殆どの電気が消され、部屋には情事を誘うような甘い雰囲気が漂っていた。


 そう、不自然なほどに。


「…………(おかしい)」
「……如月っ……」


 雰囲気に呑まれ、睦月さんはノリノリだ。ノッてこない私に対し、上目遣いで見つめ、両手でぎゅっと服を掴む。最高に可愛いが、最高に怪しい。


「睦月さん、私、和室見てきますね」
「うん……」


 まず、卯月さんが寝ているかどうか確認しよう。和室へ向かい、襖を開けた。


 スパン。


「…………」


 寝ている……? 寝息が聞こえない気がするが、寝ているなら、良い。和室にいつもとは違う、不自然さを感じながらも襖を閉め、リビングに戻る。


「すみません、杞憂でした」
「うん? 脱衣所の……続き……が良いんだけど……」
「それはだーめ。貴方、すぐでちゃうから」
「……けちぃ……」


 睦月の肩を両手で押さえ、こたつの上に座らせた。床に膝をつき、そっと下腹へ手を伸ばす。


「けちとはひどいですね~~仕方ないなぁ。今からご奉仕致します、ご主人様」
「ご主人様?」


 首を傾け、ふっと睦月が笑みを漏らした。可愛いなぁ、もう。ズボンと下着をずらし、まだ力のない幹に手を添え、口元に運ぶ。幹の先端をぺろりと舐めた。


 くちゅ。


「あっ……」
「ふふ、まだ舐めただけですよ、ご主人様?」
「なにご主人様ってぇ~~……」


 なんだか口でするのも照れる。睦月の幹の先端の周囲を丁寧に舐める。時々、口に含んだりして、刺激すると、ふにゃんとしていた幹が、熱く立ち上がった。気持ち良さで睦月がふるふると小さく震えている。可愛い。


 くちゅふちゅ。ぺろっ。


「ご主人様~~どうですか? 上手なら褒めてくれませんか?」
「んっ…はっ…あっ…んっ…いいよ…きさらぎ……もっと……はぁ…あっ…」


 睦月の口元が気になり、視線を送る。口元に手を添え、荒く息を吐いている。指の隙間から見える、淡く色付いた口唇に身体の奥が熱を持つ。


「……はぁ…はぁ……うぅ~~……でちゃう……んっ…あっ…」


 かりっ。


 吐精感を耐えるように、睦月が中指の先を噛んだ。珍しい行動に見入ってしまう。大きな目を細め、たらりと頬から汗を流す。眉尻を下げ私を見下すその瞳に、背筋に鳥肌が立った。


「……きさらぎ……はぁ…んっ…もっと…はぁ…根本もぉ……あっ…」


 でちゃう、なんて言うくせに欲だけはしっかり伝えてくる。快楽に強欲なねこめ。睦月の脚の間に顔を埋め、根本に舌を這わせた。


 くちゅくちゅ。


「っあっ……裏もぉ……っんっはぁっ……~~っ…はぁ…あっ…んっ」
「……でちゃうんじゃなかったんですか?」


 唾液を含み、舌で幹の裏側を撫でる。口内に含んだ唾液が、口唇から垂れた。私を見つめる睦月の視線が揺れ動く。唇の間から、指を噛む音が小さく響いた。


 くちっ…ぺろ。くちゅ。


「はぁっ……んっ……まだ…がまんする……はぁ…はぁ…えっとぉ……あっ…つぎはぁ…んっ奥までくわ…」
「ご主人様、注文が多すぎます~~」


 睦月の口から指先を引き抜く。指先に残る微かな歯型と赤くなった痕が愛しく思え、舌で優しく摩る。睦月の肩が一瞬、ビクッと動いた。可愛い。


「こんなに赤くなるまで噛んで……そんなに気持ち良かった?」
「ーーっっ」


 手首を掴み、引っ張り立たせ、口付けする。ちゅ。


「私のことも気持ち良くしてよ、ご主人様~~」
「ちょっ…わっ……」


 睦月の背中を押し、こたつに上半身を伏せさせた。後ろから覆い被さり、睦月に顔を近づける。赤くなった頬と、とろんとした瞳に身体の中から色欲が湧く。


「次は何をしようか?」
「これ本当に俺がご主人様なの?」
「もうこたつベッドの上だから私が主人だよ」


 何かを期待するかのように見つめてくる睦月を見て、クスッと笑みが溢れる。汗の滴る首筋に軽くキスした。


 ちゅ。


 綺麗な首筋だ。色っぽい。


 首筋の曲線と滑らかさに惹かれ、指先で首筋から首元に向かって撫でる。指先から伝わる熱が心地よい。首筋がぴくりとほんの少し、動きを見せる。その動きがまた、一層私の性的欲求を掻き立てた。


 睦月の下着の中に手を這わせ、尻を上からゆっくりと撫でる。小さな窄まりを中指でいやらしく、なぞった。


「あっ……」
「欲しい時はちゃんと言わなきゃでしょ?」
「んっ……如月の……挿れてほしぃ……俺っ……もぉ…我慢ができないっ……」
「よく出来ました」


 ゴムのパッケージを口で開け、挿れる準備をする。貴方が私を欲しがるように、私も貴方が欲しい。睦月のズボンと下着を脱がせる。目の前の入り口に自身を宛てがい、沈み込ませた。


 ぬちゅ。


「んあっ…あっ…はぁっ…あっ…んっ…」


 睦月の腰を掴み、ゆっくりと腰を振る。奥まで刺さるのか、睦月が気持ち良さそうに目を瞑り、甘い鳴き声をあげた。腕を投げ出し、こたつに這う睦月に顔を近づける。


 ずちゅずちゅ。


「あっ…んっ…はぁっ…んあっ…あっ…んっ…あっ…きさらぎっ…俺っ……」
「まだイッちゃダメだよ」
「うぅ~~っ…んっはぁ…むりぃ…ふぁっんっ…」


 尻を突き出し、ビクビク震える睦月に性的欲望が身体へ溶け出す。私だって、貴方に負けないくらい、我慢しているんですよ。分かりますか? 睦月の腰を思いっきり引き寄せた。


 ぐちゅっくちゅ。


「んぁあっ…きもちっ……」
「……睦月さん。自分がどこで何をしているのか、分かっていますか?」
「えっ……?」


 私の質問に睦月の頬が赤く染まる。可愛い。垂れた目尻で私を見つめ、睦月が小さく口唇を動かした。


「……こたつ……」
「正解~~みんなで使うこたつの上で、こんなに乱れてる睦月さんはえっちだね」
「~~っ!!…だめぇっっ…だめだめっ…こたつ見るたびに思い出しちゃうっ!!」
「ふふっ。もっと脳に焼き付けてあげる」


 睦月から幹を抜き、腿に手を添えた。腿を掴み、睦月を裏返す。こたつの上に座る睦月の脚を左右に割り開いた。びくりと跳ね上がった幹からは蜜が溢れ、淫らな窄まりは潤滑剤と蜜で、びちゃびちゃに濡れている。


 あぁ、なんて、みだりがわしい。


「こたつの上でこんなにぐちゅぐちゅに濡らして」
「~~~~っっ」


 いやらしい自分の姿を見て、睦月の頬が真っ赤に染まった。可愛い。睦月の耳元で小さな声で囁く。


「……このこたつの下に誰か居たりして」
「え……? 居ないでしょ……? んっ……あっ」


 快楽の証を滲ませる睦月の幹の先端を、指の腹で優しく擦った。


 
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