プルートーの胤裔

くぼう無学

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ひとりの思想家

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「ご苦労だったな、レナ」
 我われの注目を一身に集めた、〝巽様〟と自ら称する男は、まるでカンプス・マルティウスの凱旋将軍のように、傲然と中へ入って来た。服装はまるで物騒、M44迷彩のコンバットシャツに、戦闘要員が着用するタクティカルベストを着込んで、今にもアサルトライフルをぶっぱなしそうな、危険人物のそれと変わりなかった。さらによく見ると、祈祷師のような女を連れて、それも無理やり腕を引っ張って、本人は平気で笑っているのだから、正直我われは、どうしたらいいのか当惑した。
「レナ。君は、本当に有能な女だ。あの、お笑い芸人の野郎とは、そもそも〝デキ〟が違う。あいつがヘマをして、不知火を取り逃がしたと聞いて、俺は、モーゼルのグラスを叩き割って、どたまに来た。ぶち殺そうにも、野郎もう死んじまっているし、今に思えば、気に入っていたグラスが勿体ないだけだった。そこへ来て君は、こうしてすぐにまた、不知火を押さえてくれた」
 長い髪の毛を引っ張るように、嫌がる女を引き連れ、祠の中央へと歩いて行く。
「レナは、俺の部下や、晦冥会のどんな奴よりも、頼りになる。実に成績が良い。まったくイイ女じゃないか」
 不知火は、少しずつ、少しずつ、狼に変身して行くように、険悪になった。
「きさま、どうしてここが」
 若い男は、片方の眉毛をぐいと上げて、
「きさま? おっと、これはとんだ挨拶だ。不知火、俺はな、一年半前の俺とは、まるっきり違うんだぜ。おまえは俺の事を、統主様と呼ばなければならない。おまえがよく知る統主、不破昂佑は、とっとと引退して、一介の老師の身分に成り下がった。そうした今、晦冥会の現統主は、この巽様だ。
 ああ、そうだった。おまえはもう、晦冥会からとっくに破門を受けたんだったな。しっぽを巻いて、晦冥会から逃げ出した、恥さらし者」
 晦冥会の統主、不破巽。警視庁の刑事がいようが、一般人がいようが、お構いなしのふるまい。こいつ、ただ者ではない。
 不知火に拳銃を向けたまま、石動は額に汗をにじませる。
「敷島さん、あなたまさか、不破巽と」
 敷島は、我われに背中を向けたまま、返事もせず、横顔も見せない。わたくしはじれったく思って、声高に、
「どうなんだ敷島、君は裏で、巽と手を組んでいたのか!」
 敷島はようやく横顔を見せて、黒目をこちらに向けた。
「宗村、よく見てみろ。彼女が上月加世だ」
「え」
 敷島の思いがけない返事に、大あわてで祈祷師の女を見た。言われてみれば、苦悶に歪むその横顔、それは、今朝ペンションの自室から見た、キリスト教で用いられるプロビデンスの目によく似た女だった。彼女も確か、晦冥会の統主であるはずなのに、一体どうしてこんなひどい扱いを。
 巽は、工事現場で土のうを投げるみたいに、まったく粗末に、上月加世の体を投げ飛ばした。彼女はよろめき、コンクリートに砂の音を立てて、上半身から滑り込んだ。
「加世様」
 あまりのひどい扱いに、不知火は一瞬ひるんで、思わず手を差し伸べた。上月加世は、いっさい抵抗する様子もなく、人魚のような形で座って、コンクリートに突っ伏し、肩で息をしている。
 巽は、ゴールドタイガーストライプの、50AE版のデザートイーグルを持った右手で、ぼりぼりと頭を掻いた。
「なんだか外野が多いなあ。おい、そこのあんたら、刑事だろ? ここは関係者以外、立ち入り禁止なんだ。とっととここから出て行ってもらおうか。ここは不破一族のみが入出を許される、晦冥会でも神聖な祠、よく言う禁足地ってやつだ」
 加藤が顔の汗を飛ばして振り返った。
「バカを言うな。俺たちは今、不知火忍の身柄確保中だ」
「はあ? あんたらこそ、バカ? さっきのレナの話、聞いていなかったのか? こいつはたった一人で、九頭龍会の武装集団と、晦冥会の暗殺集団を、一夜で再起不能にしやがった。あんたら公務員が束になってかかったって、このバケモノは押さえられない。分かったらとっとと出て行け。出て行かないと、ブチ殺すぞ」
「なんだと! 今の発言、公務執行妨害に当たるぞ!」
 拳銃を下ろして、巽と向き合った加藤。それを制する形で、敷島は間に入った。
「加藤落ち着け。巽の言う通りにするんだ。石動、みんなを外へ退避させてくれ」
 石動は、拳銃を構えた姿勢を崩さず、
「敷島さん、しかしそれでは、不知火は」
「心配するな。この先はどこへも通じていない。外へ出て、しっかりと出口を固めれば、不知火に逃げ場はない。ほかの刑事たちには、人質を取られたと言って、人命最優先の指示を与えてくれ」
 次に敷島は、羽賀と美咲の方へ顔を向けて、
「美咲、君も石動たちと一緒に行け。特に君は、ここに来て長い」
 不安そうに、煮え切らない様子で、美咲は立ち上がる。
「敷島さん、敷島さんは?」
「巽が来た以上、俺はここに残らざるを得ない。心配するな、大丈夫だ。後の事は俺と、この、宗村に任せろ」
「お、おい!」
 敷島は、カツカツとヒールを鳴らして、こちらへ歩いて、わたくしの肩に手を置いた。そして、頬と頬を寄せるように、わたくしの耳もとで、
「宗村、頼む」
 こんな時にアレだが、シトラスのさわやかな香水が香った。
「君はここに残ってくれ。いいな? ここに残って、もしもの時には、全力でレナの体を守ってくれ。すまないが、最後に頼りになるのは、やはり君しかいない」
「もしもの時って」
 わたくしはひそひそ声で返した。すると敷島は、肩越しに、ちらりと石の扉へ目をやった。
「この祠の奥にあるもの。それに俺は、予想以上に〝悪影響〟を受けている。さっきからへんに体が重たい。歩くのもだるい。まるで俺の魂の存在そのものが、阻害され、活動が制限されている気分だ。あの扉が開いた時、俺はこの場に立っていられる自信がない」
 これと似たような話を、わたくしはりおから聞いていた。
〝わたしの透視がこれほど時間のかかった事は過去に例がありません。どうしてかわたしの透視を邪魔する何かがその祠にはあるんです。何度も何度も、透視の映像が乱れるんです〟
 この扉の向こう、そこには一体、どんな禍の世界が待ち受けているのだろうか。久慈りおのような、本物の透視能力者の、その人知を超えた不思議な力でさえ、邪魔をし、弱める、強大なパワーを放ちながら。
「おいコラ、レナの言った通りにしろ。ぐずぐずするな公僕ども。とっととここから出て行け」
「きさま、調子に乗りやがって」
 ケンカ腰に、加藤が一歩足を踏み出すと、
「佐上だろう、おまえらの頭は」
「!」
 巽は目を閉じて、口もとにうっすら笑みを浮かべた。
「警視庁の組対(組織犯罪対策部)は、晦冥会の不穏な動きに目を光らせている、っていうのは、表向きの報道であって、実は案外、警視庁と晦冥会、この二つは切っても切れない間柄なんだよ」
 石動は、巽ににらみを利かせながら、相手を見間違うな、と加藤の背中を肘で突いた。加藤は、ペッと唾を吐き捨てるように、反抗的な目をむいて、しぶしぶ拳銃を下ろした。
「敷島さん」と石動。
「我々は、一時待機とします。仕方ありません。後は、任せましたよ」
 石動は、加藤と羽賀の顔を順に見て、ゆっくりと頷いた。羽賀は拳銃を収め、美咲の肩に手を置いた。美咲はこちらを見て、こちらとは、わたくしなのか、敷島なのか、はたまた両方なのか、とにかく何か言い忘れた事がありそうな、物足らなそうな表情を残して、彼らと共に去って行った。
「さ、て、と」
 呆れるくらい大きな背伸びを見せて、巽はゴキゴキ首の関節を鳴らした。
「やっと、邪魔者がいなくなったな、不知火」
 ゆっくりと自動拳銃を上げて、不知火の姿に銃口を向けた。その黄金に輝くフロントサイトの先に、復讐のインフェルノに燃え立つ二つの目。
「おまえが、木津のクソ野郎と消えてから、一年半か。あ~長かった。ったくおまえって奴は、九頭竜会のやつらと、晦冥会のバイフーたちを、めたくたに殺しやがって、何て事をしてくれたんだ、ええ? 俺はその筋の人たちから、たいへん顰蹙を買ったじゃないか。あの夜から、晦冥会の汚名を雪ぐのに、どれだけの大金を費やした事か。カネの融通もさることながら、方々への落とし前に、東奔西走する毎日。やっと火消しが終わった頃、ふと気づけば、あの夜からちょうど一年もの月日が流れていた。統主継承の、俺の式典の話も、一時頓挫の形となっていて、まあおまえにはさんざ泣かされたよ。こんな気の毒な思い、おまえには想像もつかないだろう」
 やすい演説口調のようにも聞こえたが、眉間のしわが深く、巽の本心は相当怒っているようだった。
「気の毒な思い? ばかを言え。こっちは大切な晦冥会の継承者、斎様を失っている。きさまの汚名など、クソくらえだ」
 不知火の声には落ち着きがあった。それでいて、研ぎたての包丁のように、険があった。
「ほう。まだそんな夢物語を信じて、ぷんすか怒っている奴がいたとはな。まるでおまえ、終戦を知らされなかった残留日本兵のようだ。
 いいか不知火、よく聞け。斎は、親父とその前妻の孫だ。晦冥会の後継者としては、上月加世の連れ児のこの俺の方が、一親等で、ずっと上だ。晦冥会の経典にしたがえば、俺は正当な継承者。それを妙な悪だくみをしやがって、さんざ無益な反抗を繰り返して」
「きさまが正当な継承者であるならば、なぜ、斎様を殺した!」
 不知火のふるえ声が、余韻をもって、祠に木霊した。そこからの沈黙。うつむいた上月加世の、肩で息をする気配だけが、かすかに聞こえて来る。
「きさまは、恐れていたのだろう? 斎様が、すでに神に選ばれて、神の子が受肉して人となった、その神聖なるお姿に」
 巽は自動拳銃を下ろして、額の辺りを親指で掻いた。
「なあレナ。君は、今のをどう思う? 不知火の言う事は、やっぱり当たっていないんじゃないか? そうだろう? 斎が神に選ばれていたって? まったく、いい加減な事を言うじゃないか。
 不知火、では反対に聞こう。神に選ばれた存在が斎であるのなら、どうしてあいつは、ぽっくり死んだのだ。神に選ばれた奴ってのは、並大抵の事では死なないんじゃないか?」
 片方の眉をあげて、あん? と相手を小馬鹿にした態度。不知火は表情をそのままに、
「ゴルゴタの丘で、磔刑に処され、埋葬の後に復活した神もある」
「こいつはおもしろい。埋葬後に、斎が復活するとでも? 本当におまえは、ばかな奴だ。氷室か? そこにいる女か? こんな妄想を吹き込む輩は。斎は、青酸カリの八五〇倍とも言われる猛毒、テトロドトキシンの服毒によって、体の全てが麻痺し、呼吸停止後に死亡が確認された。おまえの言う神の子は、この世から完全に滅した」
「きさまが、殺した」
「口を慎め。言い方に気をつけろ。おまえだろう、そんな根も葉もない大法螺を吹いて回っている奴は。俺はな、あいつに選択肢を与えたに過ぎない。我われの手にかかって殺されるか、それとも、自らの意志によって、自刃するか」
「な!」
 思わず声を上げてしまった。なんて、ひどい事を。巽はちらり、こちらを見てから、
「あいつの最期に立ち会った一人、江口の報告によれば、斎は迷う間もなく、差し出した薬包紙を取って、服毒の道を選んだ。嘔吐して、丸くなって、苦しんだそうだ。江口のアホ、柄にもなく、泣きながら報告しやがって」
 不知火の体が、しだいに鬼と化すように、すさまじい心火が燃え広がった。
「俺は俺のやり方で、晦冥会の統主の座についた。それの、どこが悪い。結果が全てだ。結果は、俺に軍配が上がった。ただそれだけの事じゃないか。道徳の授業に熱心だった先生が、カツアゲ被害にあって、警察へ行った。平凡な家族が、外国人の強盗に押し入られて、一家で殺された。決闘といって、準備している間に、背中から撃たれて死んだ。さあ、軍配が上がったのは、どっちだ」
 わたくしは、敷島の横顔を見た。その表情は、先程のものと変わらなかった。しかしその両手には、しっかりと拳が握られていた。
「第二次世界大戦期のナチスは、ジェノサイドを正当化した。いわゆる民族主義の極みだ。理想主義者たちにとって、悪行は、しばしば正当化される。人を殺して、人をたくさん殺して、それが悪だとは、いったい誰が決めた? 人か? 国王か? 神か? それが宗教上における神だとすれば、神はなぜ、人類の歴史上で横行した悪行の数々を、黙って見過ごした。なぜ、ホロコースト(大量虐殺)のような世界史上最大の悪が誕生したのだ。
 その答えは一つ、〝思想〟だ。いつの時代にあっても、思想家というものが現れて、国民の頭に断案を与える。大正年間に起こった、自由主義の風潮を広めたデモクラシーとは、もっとも親しみやすい思想の一つと例えられる。そしてこの思想とは、ことごとく人々を扇動して、善悪を定義する。
 ここに断言しよう。俺は、ひとりの思想家だ。我が新生なる晦冥会の、新しい思想は、この巽様が下した。それは〝究極の合理性〟だ。慣習・伝統・法律に囚われず、目的達成のために最短・最効率な手段を自由に選択する。善行によって、得を稼ぐよりも、祖国の法に囚われず、善悪の基準を設けず、合理的に、最効率で、国家の権力を買収する。そして、我が国において未だかつてない、ひとりの思想家が国政の中心に立つ。それには莫大な財源と、晦冥会のダイバーシティが不可欠」
 やばい、こいつ、思想を持っていやがる。
「考えてみれば、我われは、紀瑛総連時代から相当やばい事に手を出して来た。ここまで大規模な宗教団体になれたのは、悪銭と悪行が、しっかりと一翼を担っている。それでいて晦冥会には、巧妙なプロパガンダが仕掛けられていて、信者たちは、これという背徳感の無いまま、詐欺師に金を渡して、安らかに心月正法書を読経している」
 不知火はたまらず、首をふった。
「ちがう。不破昂佑様は、そういった悪の因襲を払拭するため、月宗冥正会と一つになるご決断をなされた。加世様の奇蹟の力によって、晦冥会に巣くう悪を浄化させるため。そして斎様という、エクレクトスの出現によって、晦冥会は栄光の航路に向けて総帆展帆を見せた。その矢先に」
 巽は、いやらしいくらい、薄目を見せて、
「その、エクレクトスとやら、そいつを守りきれなかった奴は、どこのどいつだ、ええ? ある日突然、興奮した氷室が連れて来た、セーラー服を身にまとったバケモノ。おまえは、史上最強のバイフーだったのだろう? かたときでも、斎のそばから離れなければ、あいつは死ぬ必要がなかった。結局おまえ自身、図らずも、エクレクトスに死の機会を与えた」
 ゲラッゲラと声に出して、巽は笑った。不知火は奥歯を噛んで、
「きさまさえ、この世に現れなければ」
「おっと、俺はこんな下らない口ゲンカをしに、おまえに会いに来たわけではない。俺のここへ来た本当の目的とは、〝極秘文書〟だ」
 わたくしは眉を寄せた。極秘文書?
「怪しい封筒が一通、氷室の爺さんから送られて来ただろう? これっくらいの、晦冥会の印璽が捺された封蝋つきのやつだ。そいつを今ここに差し出せ。その極秘文書とは、敵方に寝返った女、この、上月加世のせいで、相当ヤバい内容になっているらしい。そういう密告が俺の耳に入っている。晦冥会の統主様の、その地位が危ぶまれるほどの、私文書偽造に匹敵する極秘文書。さあ不知火、いま手元にあるはずだ。さっさとこっちへよこせ」
 巽は、不知火に銃口を向けて、もう一方の手で、くいくいと指先を曲げた。
「何のことだ」
 不知火は、口の端、いわゆる口角を上げて、笑った。
「ほう、シラを切る気か。おとなしく渡さないと、この50口径の、ボディアーマーさえ貫通する最強の弾丸が、おまえの体をぶち抜くぞ」
 グリップを握った手、それを包み込むように、ゆっくりと片方の手を置いた。体の重心は少し前のめり、じりじりと靴底で砂を踏む音。こいつ、発砲する気だ。
「たとえ知っていたとしても、きさまなんかに渡すものか」
「いい度胸だ」
 フロントサイトに目をむいて、片方の目を閉じる巽。その表情からは、いっさいの笑顔が消え失せた。
「マズい、マズいぞ不知火。渡さないと、撃たれるぞ」
 実弾を撃つ人が放つ、独特の間、気配。そこから浮かぶ血しぶきの絵。わたくしはめまいに襲われて、たまらず、敷島の肩を揺すった。
「敷島、おい、なんとかしろ」
 敷島の体は、揺れるだけ揺れて、ただそれだけで、何もしてくれなかった。
 緊迫の銃口から、不知火の体まで、ざっと三メートル。こんな至近距離で銃撃されれば、拘束された捕虜が銃殺されるようなもの。逃げようがない。中東の紛争に巻き込まれ、市民の一人が銃殺される時、その家族たちは地面に頭を伏せていた。わたくしもそれと等しく、深く頭を抱えて、銃殺刑さながらの現実から目を背けた。
「死ね! 極秘文書ごとハチの巣にしてやる!」
 鼓膜が破れそうなほどの火薬の燃焼する音、カチャッカチャッというブローバックの金属音、銃弾が音速を超える、ソニックウウエーブという音、それらが七発、休みなく連続で轟いた。キーンという急性音響性難聴、黒色火薬の硫黄くさい臭い。
「…………くっ」
 ビクビクしながら、うっすら薄目を開ける。頭を抱えているから、まずはコンクリートの床が見える。その床に立ったわたくしの足、その脇にはエルメスのロングブーツ。だんだん顔を上げて、敷島の横顔が見えた。ビスク・ドールのような、上品で、精密に整えられた顔立ち。その表情は正に、真剣そのものだった。敷島は今、七発もの銃弾を浴びて、斃れたであろう、不知火の遺体を目撃している。イヤだが、わたくしも彼女の亡骸に直面しようとして、その目が大きくなった。
「え?」
 そこには、五本指を床に立てて、大きく左右に両足をひらいた、不知火の身構えた姿があった。目の色は青紫色に変化、束髪がほどけ、長い髪の毛が孔雀の羽ように背後へ広がって、落ちた。驚いたのはその体。至近距離から七発もの銃撃を受けて、手足、腹部、頭部、そのどこからも出血は見られなかった。
「宗村、これが、不知火が最強と言われるゆえんだ」
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