ルカの日常

出会い

出会い

とおるが連れてきた場所は、いまのおうちだった。
とてもあたたかい場所だった。


お母さんと暮らしていた時のような、落ち着く感じのおうち。
ここがこれからのあたち生活の場所になるんだ。
これからずっとここにいたいな。



あたちは、小さなお部屋に入れられた。
そこにはベッドとか、ごはんとか、お水が置かれていた。
ここがあたちのおへやなのだろうか？
いままでと比べると、少し狭いような気もするけど、、、


あたちは、しばらくの間、このおへやで暮らしていた。
とおるがたまにきて、遊んでくれたり抱っこしてくれたりしたけど、基本的にはおへやの中。
どうしてだろう。
もっと自由になれると思ったのに。。。



しばらくおへやで過ごした後に、とおるがボスを連れてきた。
あたちはおへやの中から、ボスのことを見た。
ボスは、あたちのことを警戒していて、ここは俺の家だ。とおるも俺のものだ。
って威嚇してきた。
あたちは、初めて他のネコがいることを知って、ボスからは、あたちよりとおるの匂いがして、あぁここはボスのおうちだったんだって気づいた。



ボスの威嚇にとおるが驚いたようで、ボスを連れて出て行ってしまった。
少ししたらとおるだけ戻ってきて、優しく抱っこしてくれた。
あたちは、ボスに認められないと、このおへやからは出られないんだろうな。



それから少しずつ、とおるとボスとみんなで過ごす時間が増えていって、いまの生活になっていった。
いまでは、あのおへやはもうなく、ボスと一緒にお留守番をしている。
おうちの中は、どこでも自由に行くことができて、とおるもあたちとボスを平等に扱ってくれる。
ボスもあたちのことを少しは認めてくれているみたいで、たまに遊んでくれるし、一緒に寝たりする。



ここがあたちのおうち。
これがあたちの家族。
あたちが一番大切にしているもの。
あたちが一番好きなもの。



あたちの一生を、ずっと忘れないように記しとくわ。
いつか誰かに、読んでもらえるように。
そして、あたちが幸せだったことを知ってもらえますように。




ルカより