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ゆいもりの社へ

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ひゅうっと冷たい風が吹き、箒を胸の前でぎゅっと握りしめた。かき集めたばかりの落ち葉が、それに煽られて散らばっていく。ああっ、と恨めし気にそれを眺める。

滞りなく修祓の儀が終わり、三門さんに任された掃き掃除を行っている最中だ。


「おやつに焼き芋ができるくらい、集められたら集めてほしいな」と頼まれていたので、社頭のいたるところを掃いてきた。

三門さんって焼き芋好きなのかな。


そんなことを考えながら、溜息を零し再び箒を動かし始める。


「麻ちゃん、ちょっと今いい?」


名前を呼ばれて振り返ると、包まれた風呂敷と羽織を片手に三門さんが立っている。


「これを届けてほしいんだ」


風呂敷を軽く掲げた三門さん。中身はお札が引いているのだとか。


「場所は紙に書いてあるし、お家の人がいないみたいだから縁側にそっとおいてくるだけでいいんだけど、いいかな」


そう言われてほっと胸をなでおろす。行きます、と意味を込めて両手を差しだせば、三門さんは申し訳なさそうに箒と風呂敷を交換する。


「そうだ。ついでにおもてら町を探検してくるといいよ。あ、迷子になった時のために携帯電話は持って行ってね。それとお昼ご飯までには帰ってくること、いい?」


私の肩に羽織を掛けてくれた三門さんは、少し心配そうに私の顔を覗き込む。


「ごめんね、これから御祈祷の予約があって、どうしても手が離せないんだ」


私が小さく首を振ると、三門さんは安心したように眉を下げて笑った。


『探検しておいで』と言ってくれたけれど迷子になりそうで、結局お使いが終わると通ってきた河原沿いをたどるように神社へ向かって歩いていた。

川の水面がきらきらと光っているのをぼんやりと眺めながる。

すると突然、顔に何かがバサリと当たり、視界が真っ白になる。驚いて顔に手をやると、飛んできたのは手ぬぐいらしい。随分と使い古されているものらしく、ところどころに解れがあった。しかし汚れは一切なくて、優しい石鹸の匂いがする。

手ぬぐいを片手にきょろきょろと当たりを見回すと、河原の茂みで腰をかがめて何かを探すそぶりを見せる人影を見つけた。

手ぬぐいとその人影を交互に見やる。よし、とひとつ息を吐くとその人影に歩み寄った。

声を掛けるまでもなく、私の足音で気が付いたのか顔をあげた男性は、私の手元をみて「あっ」と声をあげる。眼鏡の奥の優しげなたれ目が印象的な、四十代くらいの男性だった。

慌てて駆け寄ってくると、「それ、僕の、なんです」と息絶え絶えに言って咳き込む。膝に手を付いて深呼吸を繰り返した男性は、しばらくして息が整ったのか恥ずかしそうに顔を赤くして頬を書く。


「……あの、すみません。見苦しい姿を見せてしまって。その手ぬぐいを拾ってくださったんですよね、本当にありがとうございます」


深々と頭を下げる男性に、慌てて首を振り手ぬぐいを差しだす。とても大事そうにそれを受け取ったその人は深々と頭を下げると、また河原の側へ戻って行く。そして流木に腰を下ろして、ぼんやりと川を見つめた。

どこか寂しげなその背中から、何故だか目が離せなかった。



晩ご飯のあとのデザートには大学芋が出た。参拝者さんの畑でとれたらしい茶葉で淹れた緑茶と合わせて食べると丁度良い口加減で、思わず手が進む。

三門さんが今日あった出来事を面白おかしく話してくれていると、居間の柱時計がぼーんと音を響かせた。


「あれ、もうこんな時間なんだね。さあ麻ちゃん、そろそろ部屋に戻ってお休み」


そう促され、素直に頷き立ち上がる。時刻は二十二時と、中学生が眠るにしてはいささか早いような気もするが、きっと三門さんの心遣いなのだろう。

おやすみなさい、と頭を下げて薄暗い廊下を歩き部屋へと戻る。押し入れから布団を出して床に敷くと、直ぐに横になった。

ち、ち、と時計の秒針が時間を刻む音と、三門さんが廊下を歩く押し音だけが聞こえる。静かにその音に耳を傾ければ、体は疲れていたらしく、直ぐに瞼が下がっていった。

まただ。

遠くの方で、雅楽が聞こえる。にぎわう声に大勢の足音、楽しそうに笑う声。

『次は三門さまが鬼だよ、さあさ、逃げろ!』

『逃げろ逃げろ、三門さまが鬼だ!』

子どものような押さなくて高い声が、直ぐ近くで聞こえた気がした。


これは夢だろうか、それとも。


どどどどどっ────。いくつもの足音が部屋の前を通り過ぎ、それに伴い床が揺れる。うつらうつらしていた意識が、次第にはっきりとしていく。


「こら、静かにしなさい! 社務所には入ってはいけないって、いつも言っているだろっ」


三門さんのひそめられた声が聞こえ、そして部屋の前の廊下がきしむ音。

間違いない、これは夢じゃない。

体を起こし布団から出ると、今度ははっきりと雅楽の笛の音色が耳に届いた。

コートを手繰り寄せて肩に羽織り、静かに襖を開ける。廊下のひんやりとした空気が一気に押し寄せてきて体を震わせた。

恐る恐る襖から顔を出す。耳鳴りを感じるほど静かな廊下は、かろうじて入ってくる月明りに照らされ青白く光っていた。雅楽のぷわあんという音は、社務所の入り口に近づくにつれて次第に大きくなっていく。

雪駄に足を通して、音を立てないようにドアノブに手を駆けゆっくりと押した。

月光が眩しい夜だった。足元を強く照らし、地面に濃い影を落とす。本殿の方角から華やかな雅楽が、にぎわう声が、妖しげなオレンジ色の光が届く。

これまでにないほど鼓動が波打つ。

社務所の陰からそっと顔を覗かせれば、溢れんばかりの光に目がくらんだ。強く目を閉じ、そしてゆっくりとまた開ける。その光は、紐からつるされたいくつもの提灯が発するものだった。

達筆な字で『結守神社』と名の入った赤提灯。それに照らされたたくさんの人影が往来している。参道を挟むようにして、いくつもの屋台が並んでいた。


「いらっしゃい!」
「買っていきなよ、そこの婆さん!」
「やあや、おひとつ頂戴な」


次第に声がはっきりと聞こえはじめ、そんな声が飛び交っているのに気が付いた。そして、それを買い求める人々の声だ。

やっぱりお祭りだったんだ。

ほっと胸をなでおろし強張っていた肩の力を抜いた。社頭へ行ってみようかな、と興味津々に背伸びをしたその時、


「お嬢さん、お嬢さん、ちょっとごめんよ。そこを通してくださいな」


突然背後から声を掛けられ、慌てて身を引き道を開ける。すみません、と頭を下げて顔をあげる。


「悪いねえ、お嬢さん」


え、と目を瞬かせる。

紺色の着物を着ていて短髪で、袖手し首を傾げて立っているその人。目がない。口も鼻も、あるべきとことに何もなく、肌色のがのっぺりと広がっているだけで、顔のパーツが何もないのだ。福笑いを始める前のような。

体の温度が一気に下がる。自分の顔から血の気が引いていく感覚がよくわかった。


「────い、いやあああああああっ」


無我夢中で社頭に飛び出し、髪を振り乱しながら走った。

助けを求めるように明るい方へと走っていれば、体に強い衝撃が走り、その場に尻もちを付いて転んだ。

地面に着いた掌に、じんわりと痛みが広がる。


「お姉ちゃんごめんね、痛くない?」
頭上から幼い子供の声が聞こえて、すっと手が差し出される。すがるようにその手を握ったその瞬間、まるで氷のような冷たさに背筋に寒気が走った。


「あ、」


私の手を握るその腕が、まるで亀の皮膚のようにごつごつとしていて深緑色だった。

ゆっくり顔をあげた。

深緑色の顔からぎょろりと飛び出たビー玉のような灰色の目と目が合う。黄色い唇が「どうしたの?」と言葉を発した。ぼさぼさのおかっぱ頭には、ヒビの入った陶器の皿。

「なんだなんだ」と集ってくるのは、ひとつしかない目のモノ、口が大きく避けたもの、首が異様に長いモノ、頭から角が生えたモノ。みな、人ではない何か。

皆人の形をしていて、でも明らかに人ではない特徴がある────人ではない何か。

「お姉ちゃん?」


子どものようなその異形の何かが私の前に座り、顔を覗き込む。

ひっ、と喉の奥が鳴った。後ずさりをすれば、それは不思議そうな顔をして足を踏み出す。


「こ────『来ないで』!」


伸ばされた小さな手を振り払ったその瞬間、静電気を大きくしたような音が鳴り響き、子どもの体は三メートルくらい後方へ跳ね飛ばされる。

驚いて目を丸くするその子ども。次第に顔をしかめ、そして火がついたように泣き出した。

四肢の先が凍っていくような感覚に陥る。


「あっ、ああ……」


喉の奥が震え情けない声が出た。異形のモノたちが、私をじろじろと見る。

怖い、怖い。訳が分からない。あれは何、私は今何をしたの、ここはどこ。

強く目を瞑り、自分の体を抱きしめその時。


「ユマツヅミさまの御前で、いったい何をしているんだい」


凛とした、でも包み込むような優しさを帯びた声が、辺りに響いた。

そして人だかりがすっと開けると、そこには三門さんが立っていた。三門さんと目が合えば、彼は驚いたように目を丸くした。

「三門さまだ!」「三門さまよ」「なぜ三門さまが」

その名を呼び、ざわめく声。

三門さんがこちらへ歩みを進めれば皆が頭を下げ、道を開ける。そして私の前まで歩いてくると、目線を合わすようにしゃがみ込み、困ったように眉を下げて笑った。


「驚いたよね、すぐに気が付けなくてごめんね。もう安心して。『大丈夫、大丈夫』」


ぽんと頭に手が乗せられると、力が抜けたように三門さんの方へ倒れ込んだ。

温かい手で背中が撫でられ、震えが徐々に収まっていく。


「ババはどこだい!」


私を立ち上がらせながら三門さんがそう叫べば、「ここにいるよ、三門の坊や」と今朝に本殿の前で会ったおばあさんがどこからともなく現れる。


「麻ちゃんを連れて社務所へ。僕はあの子の怪我をみてから行く」

「はいはい、早く行ってやりな」


おばあさんは私の肩を抱くと、三門さんにひらひらと手を振る。ひとつ頷いた三門さんは、私の顔を覗き込みもう一度頭に手を置いた。


「僕も直ぐに向かうから、しばらくこのおばあちゃんと一緒にいてね。大丈夫、怖がる必要はないからね」


それだけ言い残すと、泣きじゃくる子どもに駆け寄った三門さん。


「それじゃあ行こうか」


おばあさんに促され、私はなんとか足を動かした。

騒がしい声が遠ざかって行く中で、おばあさんが口を開いた。


「おもてら町はね、かつて、二つの種族が共存していた町なのさ。ひとつは、アンタや三門の坊やのような人の子。そしてもう一つは、ババたちのような異形のもの。────人の子はわしらを、『妖』と呼ぶのさ」

勝手知ったる手際で社務所のガスコンロでお茶を淹れたおばあさんは、「さ、これでも飲んで落ち着きな」と私に湯飲みを差し出した。小さく頭を下げて受け取れば、すっかり冷え切っていた手先がじんわりと温まる。

よっこらせ、と私の隣に腰を下ろしたおばあさんは、自分の分の湯飲みを煽った。


「どうやら三門の坊やは、麻には何も話していないようだねえ。全く困ったもんだ、神主としては立派になったけれど、他のことになるとどこか抜けておる」


孫の話でもするように、柔らかい表情のおばあさん。


「ああほら、三門の坊やが戻ってきたよ」


そう言った三秒後、社務所の扉ががらがらと開いて三門さんが顔を覗かせる。


「僕が何だって、ババ」

「なあんにも言っとらんさ」


白々しい態度でお茶を啜ったおばあさんに三門さんは小さく笑うと、小上がりに腰掛ける私の隣に座った。


「ちょっとだけ落ち着いた?」


俯くように頷けば、三門さんの掌が頭に振ってくる。三門さんは少し難しい顔を浮かべて、ううんと唸り宙を見上げる。


「どこから説明しようか。そうだな、まずはこの神社のことから」

「この子のレイリョクのことも忘れるんじゃないよ、三門の坊や」


横から口を挟んだおばあさんに「分かってるよ、大丈夫」と返す三門さん。ふう、とひとつ息を吐いて、真っ直ぐと私の目を見た。


「この結守神社がお祀りする結眞津々実(ユマツヅミ)さまは、ふたつの種族から信仰されているんだ。日が昇るころは『表のお社』。僕たち人の子が参拝に来る。月が昇るころは『裏のお社』。ババたちのような異形のもの────妖たちの時間なんだ」


はっと息を飲んだ。

アヤカシ、あやかし、妖。

頭の中で漢字が変換され、そして先ほど見た人ではない形をした彼らが頭をよぎる。

彼らは妖、人ではない異形のモノ。


「僕たちの経験や理解を超えた不思議な存在、とでもいえるのかな」


三門さんの目は、嘘をついている人の目ではなかった。私から目を反らすことなく、真っ直ぐ見つめている。

信じがたいかもしれないけれど、麻ちゃんが見たように妖は存在するんだ。

そう続けた三門さんから、戸惑い気味に目を反らす。

不思議で、信じられないものを見て、とても怖くて。でもそんな目をされたら、三門さんを疑うことすらできないじゃないか。それに私は、この目で見てしまった。それは紛れもない事実だ。


「彼らを怖がる必要なんてないよ、彼らは麻ちゃんのことをよく知っているから」


え、と目を瞬かせる。


「覚えていないかもしれないけれど、麻ちゃんが小さかった頃、よく一緒に遊んでくれていたんだよ」

「わしはオネショの始末だってしたんだからねえ」


おばあさんの言葉に目を見開いた。かあっと頬が熱くなる。三門さんは小さく笑って私の頭を撫でる。


「ほとんどの妖たちが、麻ちゃんのことをよく知っているよ。だから、絶対に傷つけたりなんかしないし、怖がらせたりもしない」

「そうさ、わしらはアンタが大好きさ」


おばあさんがしわくちゃの手で私の頬を撫でる。なんだかむずがゆくて、胸が熱かった。

三門さんと目が合った。


「そしてもうひとつ、説明しないといけないことがあるんだ」


柔らかく微笑んでいた彼は、目が合うなりすっと真剣な表情になる。


「麻ちゃんの持っているその力のことだよ」


ばくん、と心臓が波打つ。頬が引きつった。


「発した言葉が、その通りになってしまう────これまでにも、そんなことが何度かあったんじゃないかな」
一瞬呼吸が止まって、顔から血の気が引いていく。


どうしてそれを。なんで、三門さんが。


「麻ちゃんが話せなくなったのも、その力のせいだよね?」


そうだ、この気味悪い力のせいで、私は。私は────。

フラッシュバックするのは、私を化け物でも見たかのように怯えた目で睨む目。止まったはずなのに、また手先が震えだす。唇を強く噛み締めたその時、三門さんが私の手にそっと己の手を添えた。


「『大丈夫、大丈夫』。落ち着いて麻ちゃん。何も怖がらないでいいんだ」


触れられた手が温かくなっていく。


「僕も麻ちゃんと同じ、麻ちゃんと同じ力を持っている」


その言葉に、弾けるように顔をあげる。

いま、三門さんはなんて言った? 今、「僕も麻ちゃんと同じ」って。


「代々結守神社を継ぐ巫女や神主は、言葉に宿る力────つまり、『言霊』の力がとても強いんだ。僕が強い想いを込めて発した言葉は、文字通り『言葉通り』になるんだ」


三門さんは私の手を取った。先ほど社頭でぶつかって尻もちを付いた時にできたのか、掌には少し血が滲んだ小さな擦り傷が付いている。三門さんは静かに目を閉じると、私の手を両手で包み込む。


「────『痛いの痛いの、飛んでいけ』」


三門さんがそう呟いた途端、掌がじんわりと熱くなる。そして三門さんの手が離れて、私は目を見開き息を飲んだ。
たしかにそこにあった掌の傷が、奇麗になくなっていたのだ。


「これが僕の力、言霊の力。麻ちゃんと同じ力だよ」


まだ温かさの残る掌を握りしめるように拳を作り胸の前に引き寄せると、顔を俯かせた。


「同じ力を持っている僕が、麻ちゃんやババを傷つけずにこうして話せているだろう? だから大丈夫、麻ちゃんは誰も傷つけない」


目頭が徐々に熱くなり、そして頬を涙が伝った。


「麻ちゃんのペースでいいから、何があったのか僕に話してくれないかな?」
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