上 下
193 / 203
本編

No.185~誕生日6

しおりを挟む
あの後王様になったシュウが5番に一発芸をさせるというベタな命令を下し、レンがスベって皆は語尾ににゃんを付けて話す事から解放された。

それにしても可愛い女の子がにゃんにゃん言っているのを見ると癒されるな。

ヘルの照れないで言っていたのも可愛かったが、ユイとシュウが照れて頬を薄紅いろに染めながら言っていたのが非常に印象に残ったな。

カメラが有ったら動画にして残しておきたかった位だ。

「じゃあ次やるぞ、割りばしを引いて」

俺の番号は…2番か。

まだ俺は1回も王様になることは出来ていない。

今回王様になったのはユイだ。

「えっと、じゃあ2番さんが5番さんを膝枕してください」

なん…だと、ユイはへたしたらこの命令が男同士でなる可能性を分かっているのか…ハッ!もしかしてユイの目的はそれなのか。

「ユイ、お前がそっち側の人間とは知らなかったよ」

「何言ってるの?お兄ちゃん」

レンは俺の顔をみて俺の考えが分かったのだろう、遠回しに腐ってるのかを聞いたが本人は首を傾げて何を言っているのか分からないと言っている様に見える。

「それはだな…ボソボソ」

レンが小さくユイに何かを話すとユイの顔は一瞬で赤くなった。

「違うから!決してそういう意味で言ったんじゃないからね!」

「まぁ王様ゲームだと定番だから言ってみたみたいな所も有るんだろうけど、ちゃんと気をつけて言わないと勘違いされちゃうからな」

「うう~」

「まぁまぁ、それで?6番は私なんだけど2番は誰?」

「あ、それ俺だ、ってことは俺がヘルに膝枕をするって事だよな」

俺がそう言うとヘルは顔を赤くして俺の方を見ている。

「うん…そうみたいだね」

ヘルは俺に返事をするが跡になるにつれて音量が小さくなっていく。 

照れくさいのは俺も一緒だからな、早く済ましてしまおう。

「ほら、早くこっちこい」

俺はあぐらをかいて膝をポンポンと叩く。

「う、うん」

ヘルは俺の方に来る。

「じゃあ、よろしくお願いします」

そして何故かかしこまった態度で挨拶をしてきた。

「お、おう」

ポスッとヘルの頭が俺の膝に乗っかる。

やっぱり普段こんなことをしないから照れてしまう…そしてヘルはさっきも赤かったヘルの顔がみるみると赤くなっていく。

(ん?)

ヘルの目線を追うとソコには俺たちを見ながらニヤニヤと笑みを浮かべているユウとレンが居た。

そしてこの命令を出したユイはキャー!と言いながら顔を赤くして見ていた。

シフォンは、シフォンはレンの方をチラチラと見てから何かを決心した様な顔をしている…大方俺たちのを見てレンに膝枕をさせてもらおうと考えたんだと思う。

シュウは何故か俺の方と自分の割りばしを見てため息をついていた。

まぁユウとレンは後でぼこぼこにすると今決めたぞ。

「ほら、もういいだろ」

そう言った時に一瞬「えっ…」という声が聞こえた。

がさすがに俺も恥ずかしいので切り上げさせて貰う。

「じゃあ次、始めようか」

「ああ、でも王様ゲームはこれで終わりにしようぜ」

俺の表情を見て俺が王様になったらヤバいと思ったのだろう、これで最後にしようと言ってきた…が甘い。

今回ははっきり言ってズルをして確実に王様になり、あの2人をぼこぼこにする。

一旦シャッフルをするからと言って割りばしを受け取り、番号を確認する。

この時に少し工夫をしてからゲームを開始する。

「じゃあ引くぞ、皆も引いてくれ」

最初に当たり棒を引いてから皆にどんどん引かせていく。

今回俺がした工夫は簡単、棒に魔力で印を付けただけだ。

このメンバーでただの魔力を視ることが出来るのは俺だけ、そして印を1つずつ変えているので番号も分かるようにしている。

という訳で俺は確実に王様になれて、かつあの二人の番号が確実に分かるという訳だ。

さぁ、絶望を味わうがいい


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。 異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。 そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。 異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。 龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。 現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!

海夏世もみじ
ファンタジー
 旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました  動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。  そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。  しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!  戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)

SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。 しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。 相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。 そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。 無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...