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本編

No.118~サプライズ4

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ヘルに後10分位で戻ると送り、レン達にここから出る事を伝える。

「オッケー、じゃあヤヨイさん達に挨拶してから帰ろうぜ」

「了解…じゃあフェニさんもまた模擬戦やりましょうね」

「ああ、機会が有ったら是非、ユウ殿もレン殿も、そしてテイムモンスターの皆様も、今回は負けてしまったが次は負けませんよ」

フェニと別れた俺たちは修羅とヤヨイにも戻ると挨拶をする。

修羅からは燻製した肉やチーズ等の発酵食品を、ヤヨイからはここで取れた食材で作った料理が2人に渡された。

帰り際にヤヨイに「マスターも、今日は良いことが有りますよ」と言ってきた。

(なんの事だろう…まぁヤヨイの言う事だから何か用意しているのかな)

「それで、レンはシフォンの事どう思ってるんだ?」

男子3人しか居ないので普段は聞けない事を聞くユウ、その顔はニヤニヤとした笑みを浮かべながらどことなくレンをからかう様な雰囲気を醸し出す。

レンは答える。

「良い子だと思うぞ、俺の事を慕ってくれてるし、戦闘でも安心して背中を任せられる」

ユウはそれを聞くとはぁ~とため息をついて

「そういう事じゃねぇよ、異性としてどう思ってるかを聞いてんだよ」

そう聞くとレンは「ああ~それはだな、」と歯切れ悪く少し考えてから答える。

「そりゃあ可愛いし、俺の事を立ててくれるし、はっきり言って彼女にしたいとは思う」

そう言ったレンはその後にけど、と言って話す。

「今は俺とユイがここで金を稼げる様になったから母さんに無理をさせないで居られる。
親父は小さい頃に死んじまってるか俺が母さんを支えないといけなしユイの学費とかを稼がないといけない。
それが落ち着いた時にシフォンに恋人が居なかったら告白しようとは思ってる」

俺はユイの兄貴だからな、と言ったレンにユウはそうか~と言って相づちをうつ。

これはユイに相談されていた奴だ。

ユイの相談はレンが自分の交換したお金を渡そうとしても自分の為に使えと言って受け取ってくれないという物だった。

成る程…レンは女の子は服やお洒落にお金が掛かるらしいからそれに使ってほしいと考えてるのだろう。

そしてレン自身はユイと自分の学費を貯めているという訳か。

ユイの年齢は14歳、中学3年生、なのでこれからの学費は高校と大学という事になる。

高校は私立では300万、大学では良いところら1000万以上と言われている。


多く見積もっても1500万位だと過程しよう。
それをこのゲームで稼ぐとしたら15億G、自分の学費を考えるとその25億位だとしよう。

約10億Gを稼ぐのは現在の環境でクラスチェンジを3回繰り返し、それぞれ400レベル位にする程モンスターを狩らなければいけない。

ドロップアイテムがあるのでもっと早いと思うし、トッププレイヤーであるレンは大分稼げていると思うがまだ足りないのだろう。

どうにか協力出来ないかと考えてるのだが、レンの事だ、あまり他人には頼らないだろう。

だがこれだけは言っておかなければならない。

「レン、これだけは言っておくぞ、何かあったら俺たちを頼れ、俺たちが出来ることならなんでも手伝ってやる、」

「ユウヤ…」

「それに考えろ、今のままユイの学費を貯めるまで告白しないなんて言っててお前がシフォンと付き合えなかったりしたらユイが自分を責めかねない」

「はぁ?なんでユイが」

はぁ、こいつは分かってないのか、毎回毎回、俺らの前でイチャイチャイチャイチャといい加減付き合えよ!と何度思った事か…

「なにいってんのお前…皆もユイちゃんも、お前がシフォンの事が好きだってこと知ってんだぞ!」

それを聞いたレンが「なん…だと」と言った所にユウが追撃をかける。

「毎回毎回イチャイチャしてるのに気づかれないとでも思っていたのか?それに、シフォンもお前の事好きだからな、あれはお前からの告白待ちって奴だぞ」

「マジかーそんな分かりやすかったか?俺」

「「うん」」

レンに聞かれたので素直に答える。

「まぁそんな訳だからシフォンに愛想尽かされる前に告白しろよ、それと告白出来ない理由にユイを使うな」

レンは少し考えてから喋る。

「そうだよな…よし!俺、今日告白してみるよ、」

「おう、いけいけ、絶対に大丈夫だから、」 

まぁあれを見ている身としては絶対に失敗は無いだろう。

レンに恋愛アドバイスを終えた俺たちはギルドハウスに向かっていく。

告白を決意したレンの顔は立派な男の顔になっていた。
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