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本編
No.79~PVPイベント9
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シュウ対レンの試合が後少しで始まる。
オッズを確認するとシュウが1.8倍レンが2.3倍とややシュウの方が人気だ。
「それでは六回戦、対戦者の二人はなんと同じギルドからの対戦です。
二人と解説のユウヤさんが所属しているギルド、ユグドラシルガーディアンは全ギルドメンバーがランキングトップに位置しており、そのレベルは他のプレイヤーの追随を許さない程に高く、6人という少数ながら最強ギルドの一角として名を連ねているギルドです。
ギルドマスターであるユウヤさんはこの戦いがどうなると予想しますか?」
シュウとレンの武器は刀と剣だ。
刀の攻撃は斬撃と刺突攻撃、それと打撃攻撃が有る。
対して剣は斬撃と打撃の2つだ。
だが刀の方が優れているという訳では無い。
刀は突きなら刺突、峰で攻撃すると打撃、刃で攻撃すると斬撃の攻撃になる。
剣の方は切るというより叩き切る感じなので剣の攻撃は斬撃と同時に打撃の攻撃を当てる事が出来る。
なので攻撃属性が多い武器が強いという訳ではない。
二人とも魔法破壊は使えるし、ステータスの差が有るプレイヤー、つまり俺と戦ってもある程度は長く戦える位強いから相当だと思う。
(まぁどんな武器も使い手次第って事だ)
強化合宿の時はシュウの方が一枚上手だったがレンもそう易々と負ける訳が無い。
それに、ステータスが固定されているのでスキルによる不意を突いた攻撃も出来ないだろう。
「はい、以前に戦った時はシュウの方が勝ったんですけど、二人とも技量的には同じ位だと思います」
「成る程、それは見ごたえのある試合になりそうですね、それでは、六回戦、開始です!」
六回戦が始まり、戦闘が開始する。
二人とも動かない、二人とも相手の出方を見ている。
先に動いたのはレンだ。
シュウの方に走りながら目線や体重移動によるフェイントを掛ける。
シュウは冷静にフェイントを見切り攻撃を避ける。
そして避けた後に反撃をする。
レンはフェイントを掛け、攻撃し、シュウからの反撃を避け、また攻撃をする。
シュウもレンの攻撃を弾き、反撃をする。
普段二人とも一緒のパーティーに居るので相手の行動や攻撃が読めるので両者共に有効打を与える事も出来ずに時間が過ぎる。
派手では無いが二人の戦闘には確かな技術が見てとれる。
流れる様な攻防に観客の応援も大きくなっていく。
だが、有効打は無くとも二人のHPは徐々に減っていき二人ともHPが3分の1を切った。
二人は一旦距離を取った後に少し話をしている。
「はぁ、はぁ、やっぱりそう簡単にはいかないか」
「私もそう簡単に負ける訳には行かないんです…多分今回を逃したら本当に本気のユウヤさんと戦えないと思うから」
二人とも一瞬でも油断したら負けるという状況での戦闘。
集中を切らした方が負けという状況は肉体よりも精神的に疲労する。
「もうシュウも限界だろ?だから次の一撃で決めよう」
「ええ、これ以上長引かせて次の試合に支障がでたら困りますしね…この戦いの疲労で負けましたなんて事になったら大変です」
「そりゃそうだ」
二人は息を整えながら話をする。
二人とも息が整い、武器を構える。
「前回は負けちまったが今回は負けねぇ」
「行きます!」
二人は駆け出し渾身の攻撃を繰り出し、そして決着が着く。
「六回戦、勝者は…シュウさんです!」
アナウンスと共に観客席から惜しみ無い拍手と「おまえらすげぇよ」「二人ともよく頑張った!」「おれ、感動した」なんて声が聞こえる。
「すまない、ちょっと席を外す」
「はい、ついでに次はユウヤさんの試合ですからね」
「分かってる、じゃあ」
おれはシュウとレンの元に行く。
二人を見つけて駆け寄る。
俺は二人を生産室に転移させてから不死鳥の布団を出して寝かせる。
二人とも集中が途切れたからか、精神的な疲労が凄い。
二人とも布団の効果により精神的疲労はとれ、会話が出来る位には回復した。
「あ~クッソ負けた~」
レンは凄く悔しがって、シュウは
「ユウヤさん、ありがとうございます、絶対に決勝までいきますから、その時はよろしくお願いします」
「おう、分かったから回復に専念しとけ」
「はい、分かり…ま…した」
そう言ってシュウは眠りについた。
「惜しかったじゃないか」
俺はレンに声を掛ける。
「いや、完全に俺の負けだ」
そう言ってレンは語る。
「最後の一瞬さ、なんとなくだけどあぁ、負けたって思ったんだ。
今回の勝敗は技術的な差じゃ無い。
気持ちの差で負けたんだ…アイツの目は語ってたよ、お前と本気で戦いたいって…だからさ、本気で戦ってやってくれよな」
「分かってる、分かってるから今は休め」
「おう」
二人が寝たので生産室から出る。
(決勝までは絶対に負けられない)
オッズを確認するとシュウが1.8倍レンが2.3倍とややシュウの方が人気だ。
「それでは六回戦、対戦者の二人はなんと同じギルドからの対戦です。
二人と解説のユウヤさんが所属しているギルド、ユグドラシルガーディアンは全ギルドメンバーがランキングトップに位置しており、そのレベルは他のプレイヤーの追随を許さない程に高く、6人という少数ながら最強ギルドの一角として名を連ねているギルドです。
ギルドマスターであるユウヤさんはこの戦いがどうなると予想しますか?」
シュウとレンの武器は刀と剣だ。
刀の攻撃は斬撃と刺突攻撃、それと打撃攻撃が有る。
対して剣は斬撃と打撃の2つだ。
だが刀の方が優れているという訳では無い。
刀は突きなら刺突、峰で攻撃すると打撃、刃で攻撃すると斬撃の攻撃になる。
剣の方は切るというより叩き切る感じなので剣の攻撃は斬撃と同時に打撃の攻撃を当てる事が出来る。
なので攻撃属性が多い武器が強いという訳ではない。
二人とも魔法破壊は使えるし、ステータスの差が有るプレイヤー、つまり俺と戦ってもある程度は長く戦える位強いから相当だと思う。
(まぁどんな武器も使い手次第って事だ)
強化合宿の時はシュウの方が一枚上手だったがレンもそう易々と負ける訳が無い。
それに、ステータスが固定されているのでスキルによる不意を突いた攻撃も出来ないだろう。
「はい、以前に戦った時はシュウの方が勝ったんですけど、二人とも技量的には同じ位だと思います」
「成る程、それは見ごたえのある試合になりそうですね、それでは、六回戦、開始です!」
六回戦が始まり、戦闘が開始する。
二人とも動かない、二人とも相手の出方を見ている。
先に動いたのはレンだ。
シュウの方に走りながら目線や体重移動によるフェイントを掛ける。
シュウは冷静にフェイントを見切り攻撃を避ける。
そして避けた後に反撃をする。
レンはフェイントを掛け、攻撃し、シュウからの反撃を避け、また攻撃をする。
シュウもレンの攻撃を弾き、反撃をする。
普段二人とも一緒のパーティーに居るので相手の行動や攻撃が読めるので両者共に有効打を与える事も出来ずに時間が過ぎる。
派手では無いが二人の戦闘には確かな技術が見てとれる。
流れる様な攻防に観客の応援も大きくなっていく。
だが、有効打は無くとも二人のHPは徐々に減っていき二人ともHPが3分の1を切った。
二人は一旦距離を取った後に少し話をしている。
「はぁ、はぁ、やっぱりそう簡単にはいかないか」
「私もそう簡単に負ける訳には行かないんです…多分今回を逃したら本当に本気のユウヤさんと戦えないと思うから」
二人とも一瞬でも油断したら負けるという状況での戦闘。
集中を切らした方が負けという状況は肉体よりも精神的に疲労する。
「もうシュウも限界だろ?だから次の一撃で決めよう」
「ええ、これ以上長引かせて次の試合に支障がでたら困りますしね…この戦いの疲労で負けましたなんて事になったら大変です」
「そりゃそうだ」
二人は息を整えながら話をする。
二人とも息が整い、武器を構える。
「前回は負けちまったが今回は負けねぇ」
「行きます!」
二人は駆け出し渾身の攻撃を繰り出し、そして決着が着く。
「六回戦、勝者は…シュウさんです!」
アナウンスと共に観客席から惜しみ無い拍手と「おまえらすげぇよ」「二人ともよく頑張った!」「おれ、感動した」なんて声が聞こえる。
「すまない、ちょっと席を外す」
「はい、ついでに次はユウヤさんの試合ですからね」
「分かってる、じゃあ」
おれはシュウとレンの元に行く。
二人を見つけて駆け寄る。
俺は二人を生産室に転移させてから不死鳥の布団を出して寝かせる。
二人とも集中が途切れたからか、精神的な疲労が凄い。
二人とも布団の効果により精神的疲労はとれ、会話が出来る位には回復した。
「あ~クッソ負けた~」
レンは凄く悔しがって、シュウは
「ユウヤさん、ありがとうございます、絶対に決勝までいきますから、その時はよろしくお願いします」
「おう、分かったから回復に専念しとけ」
「はい、分かり…ま…した」
そう言ってシュウは眠りについた。
「惜しかったじゃないか」
俺はレンに声を掛ける。
「いや、完全に俺の負けだ」
そう言ってレンは語る。
「最後の一瞬さ、なんとなくだけどあぁ、負けたって思ったんだ。
今回の勝敗は技術的な差じゃ無い。
気持ちの差で負けたんだ…アイツの目は語ってたよ、お前と本気で戦いたいって…だからさ、本気で戦ってやってくれよな」
「分かってる、分かってるから今は休め」
「おう」
二人が寝たので生産室から出る。
(決勝までは絶対に負けられない)
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