上 下
80 / 203
本編

No.75~PVPイベント5

しおりを挟む
一回戦も終わり会場のボルテージも上がって来ている。

第二回戦はニート対ジン、ニートは魔法使い、属性は雷、ジンはユウと同じ銃使いだ。

雷の魔法は威力、魔法の速度も一級品だ。
だがMPの消費量が他の属性よりも多いのが欠点だ。

ジンはユウと同じ銃使い。
銃使いの欠点はリロード時に攻撃、又は防御手段が無くなる事だろう。
その分固定されたステータスでは放たれた弾丸を避ける為には相手が何処に撃ってくるかを見極める必要がある。

「では、二回戦が始まる前に解説のユウヤさん、今回の対戦はどう見ますか?」

「はい、二人とも攻撃手段が遠距離攻撃になっています。
ジンさんは銃、ニートさんは雷魔法を使うみたいなのでジンさんに対してはジンさんの持っている銃から目を放さない様にする事が大事です。
ニートさんはリロードの時を狙って攻撃したり、あらゆる角度から魔法を放つ事が出来るのでそれを上手く使って戦闘を有利に進めて行きたいですね。
対してジンさんなんですけど、銃に込められる弾丸の数は6つ、リロードのスキルを使う事で、ばれない様に銃に弾丸を込められるので、相手に銃の中に入っている弾の数を誤認させたり、ニートさんのMPをいかに枯渇させるかが重要になると思います」

「ユウヤさん、ありがとうございます、それでは第二回戦開始!」

二回戦が始まった。
初手からジンによって6つの弾丸が放たれる。
クイックドロウのスキルによる早撃ちだな、銃に込められた弾丸を全て撃ち込みながらニートとの距離を詰めながらリロードをしている。
周囲にも警戒していて魔法の対策もしているみたいだ。

ニートは6つの弾丸の軌道を予測して避ける。
避けたお返しにとジンの後ろから雷魔法をジンの背中に向かって発動させている。
雷魔法は見たところスピード重視の一撃だ。
狙いは牽制とあわよくば雷魔法による麻痺効果といった所か…だがこれはジンも予想しているだろう。

ジンは魔法をしゃがんで避けながら足元に撃つ、がニートは銃口から軌道を予測して避ける。

二人共一進一退の攻防が続く、がそれも長くは続かなかった。
ジンがこれまで使って使って居なかった跳弾を利用した攻撃をしたのだ。
今まで使って来なかったからと油断していたニートはギリギリで気づいて回避行動を取ったが間に合わず、腕に被弾してしまった。

これによってニートはHPを減らし、MPも後少しで枯渇する寸前と絶対的不利な状況に陥ってしまった。

だがそこで諦めるニートじゃ無い。
ニートは腕に残りの魔力を籠めてジンに向かって走りだす。

ジンは銃を撃って近づけない様にしているがそれをことごとく避ける。

「これが俺の一撃だ~!」

何を血迷ったのか最後に大ジャンプしながら大振りな攻撃を繰り出す。

ジンは今までの攻撃と違う大雑把な攻撃を簡単に避ける。
それに伴って大きな音と共に黒煙が上がる。

「え?」

黒煙がはれた時に見えた光景は…

「くそ!抜けねぇ」

腕が地面に刺さって抜けなくなっていたニートだった。

「おい、おい、」

「なんだよ!今腕を抜こうと頑張って…」

パァン!

「え、え~と…それでは第二回戦、終了で~す」

まさかの終わり方に会場で大ブーイングが発生する。

(これは、ニートがアウト過ぎる)

意外と良い試合をしていたのに最後の最後にアレだからなぁ、ブーイングが発生するのは分かる。

「コ、コホン…まぁ気を取り直して、三回戦はアイリスさん対†ハヤテ†さんの試合です。
開始は今から5分後です、試合が開始すると賭けの募集が終了するのでそれまでにどちらが勝利するかを予想してくださいね!」

トーナメントが始まってから運営主導の賭けが開催されているのだが、今回のオッズはニート1.5倍、ジン2.4倍となっていた。
ランキング上位に載っているニートの方が人気が高くオッズが低かったのだが、あの最後のお陰で多くのプレイヤーは大量のGを失った事だろう。

だが俺はどちらが勝つかわからない試合に賭けたりはしない。
これの次の次ではユウとガイアというプレイヤーが戦う事になっている。
今の所ユウが1.7倍、ガイアが35.6倍と圧倒的にユウが人気となっている。
絶対にユウが勝つとわかっているので、確実に稼げる時は稼ごうという訳だ。
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~

たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始! 2024/2/21小説本編完結! 旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です ※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。 ※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。 生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。  伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。 勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。  代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。 リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。  ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。  タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。  タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。  そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。  なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。 レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。 いつか彼は血をも超えていくーー。  さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。  一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。 彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。 コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ! ・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持 ・12/28 ハイファンランキング 3位

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。 『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。 魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。 しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も… そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。 しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。 …はたして主人公の運命やいかに…

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした

御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。 異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。 女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。 ――しかし、彼は知らなかった。 転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――

処理中です...