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本編

No.42~テイムイベント3

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不死鳥の涙と言うアイテムを渡され、使えと言われた。

なんとこのアイテム、回復率が脅威の200%、つまりこの不死鳥の涙を使うとイベント前に59000だったHPが118000まで増えると言う事だろうか?
そうだとしたらとんだぶっ壊れアイテムだな。

俺は使うのが勿体なかったので、殆ど同じ効果のエリクサーを使用する。

エリクサーはHP、MP100%回復だが、ガチャで出るのでそっちを使う。

「ふむ、まぁそれでも良いだろう、では始めるぞ、」

不死鳥との戦闘が始まる。

「あっつ!!くそ!何て無理ゲーだ!」

不死鳥との戦いが始まって最初の難関は不死鳥が纏っている炎だ。
近づくだけで熱いし、コートオブベルゼビュートでダメージを吸収or軽減さしても自分のMndを越えた熱さは感じる。
しかも不死鳥の炎が吸収を貫通しているせいで 余計に熱い…これ普通のプレイヤーじゃ近づくだけで死ぬだろ、俺なんてコートオブベルゼビュートでMndが1600位は上がってるのに

「ふむ、我の炎をくらっても少ししかダメージが無い様だな」

不死鳥は空を飛んでいるので、俺の攻撃方法は部分龍化or龍化して空を飛ぶか、魔法で攻撃するしか無い。
龍化した所で不死鳥の纏っている炎をどうにかしないといけないし、魔法だと、炎系の魔法は無効か吸収をされるとして、水魔法が効くかどうかなんだよなぁ、俺のMndであんなに熱く感じるのだから、普通の水魔法だと不死鳥に届く前に蒸発する。

まぁこれしか無いよな、俺は俺の出来ることを全力でやるだけだ。

俺は作戦を考える為に専念していた回避を止める。
すると不死鳥も攻撃の手を止めた。

「もう諦めたのか?」

不死鳥は俺が戦うのを諦めたのかと思ったのか、そりゃあ俺の魔法は効かないし、攻撃方法は殆どない。
今からするこの方法で倒せなかったら敗けが確定する。

「一撃だ、この一撃で俺が勝てるか負けるかが決まる。
だからあんたも本気で来てくれよ」

「クッ、クハハハハ!面白い!面白いぞ、良いだろう!次の一撃は我も本気でやってやる、ならば最高の状態でやりたいからな、準備が出来たら呼ぶが良い」

不死鳥が準備する時間をくれたので万全の準備を開始する。

先ずはSTR、DFE、AGI、INT、Mnd、DEXポーションを飲んでドーピング、皇帝のカリスマ、身体強化(極)を使用。
これにより超ジャイアントキリングで上昇しているステータスを底上げする。

「準備できたぞ!」

「了解した、では始めよう」

不死鳥がそう言うと不死鳥の纏っていた炎が日常で見る火から太陽の様な輝きを放つ炎に変化した。
炎に変化した事により、離れている筈なのに熱を感じる。

一瞬の緊張のなか、俺と不死鳥は相手の隙を探る。

先に動いたのは俺だ。
全身に龍化を掛け、尚且つ体の周りの魔力で層を作る事で、防御力を上げ、魔法、熱の耐性も上げる。
不死鳥に向かって高速で飛びながら自分に時魔法と思考加速を掛ける。
2つの相乗効果により、自分以外の周りが止まったかに感じる。
そして右手に殆どの魔力を溜め、虚無魔法の準備を開始する。
殆ど虚無魔法が完成する時に不死鳥は虚無魔法に気づく…が遅い!俺は皇帝の威光と時魔法を不死鳥に賭け、ステータスを減少させ、不死鳥の時間を遅くした。

不死鳥の体に入っていた力が抜け一瞬不死鳥の体がガクッと沈む。

その隙に空間魔法で不死鳥の目の前に転移、全力全開、俺の残りMP全てを込めた虚無魔法を不死鳥に向かって打つ。

虚無魔法に包まれた不死鳥、不死鳥の炎に包まれた俺、最後に生き残ったのは俺だった。

不死鳥は俺のHPをほんの少しだけ削りきれずに灰になった。

体に力が入らない。
思考加速、時魔法、さらに極限の集中よって俺の脳は酷使され、気を抜いたら意識が飛びそうになる。
だんだん近づいてくる地面を見て俺は翼を動かそうとするも動かず、この瞬間俺は(あぁ、この高さから落ちたら残りのHPも無くなるかな)と考えていた。

地面に落ちる直前、ヤヨイと修羅の声がした気がして、俺の意識は落ちていった。
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