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修羅に公国の戦争について話をする為に王都に転移した俺だが、修羅のいる冒険者ギルドに向かう途中で教会のシスターであるエステラと再開した。
「こんな所で会うなんて…ユウヤさん、前に言っていた旅は終わったんですか?」
「いえ、まぁ旅って言うか他の国を巡っているだけですけどね…今は少し王国の冒険者ギルドに用事が出来たので向かっている途中なんですよ…それで、エステラは?」
俺はエステラの質問に答え、冒険者ギルドに用がある事を伝えた。
そして見た感じ買い物に出ているのは想像できるが一応エステラになんでここに居るのかを聞く。
「私ですか?私は見たとおり買い物の途中です!一応買うものは全て買ったのでそろそろ教会に戻ろうと思っていたんですけど、目の前にユウヤさんっぽい人を見かけたので声を掛けてみたんですよ」
「そうだったんですか…でも良く俺の事がわかりましたね」
俺がエステラ達と過ごしたのは2日間位だ、なのに良くあんな人混みの中から俺を見つけ出す事ができたな。
「私もびっくりしましたよ…旅に出ている筈のユウヤさんが大通りを歩いていたんですから、最初は私の妄想かと思っちゃいました」
ん?妄想?
「ん?妄想?」
俺は思った事を口に出してしまう。
すると俺の言葉を聞いたエステラが慌てて訂正する。
「いえ!間違えました!人違いじゃ無いかってと思ったんです!」
なんだ、ただの言い間違いか
「まぁ旅に出ていて王都に居ないはずの俺が居たんですから…ってエステラ、大丈夫か?顔が真っ赤だぞ」
俺はエステラに顔が赤くなっている事を伝える。
そんなに言い間違いをしたのが恥ずかしかったのだろうか?
そう考えた俺だが、もう一度エステラの顔を見て疑問が浮かんだ。
でも言い間違いをしただけであんなに赤くなるのか?
そりゃあ言い間違いをしたら恥ずかしいが、顔が赤くなってしまうのも分かるが…
一緒に行動していた感じからしてエステラが特別恥ずかしがり屋だという事は無いだろうし、これだけ赤くなっているのには何か理由があるのかも知れない。
考えられるとしたら…風邪とか?
さっきまで普通に元気そうだったから病気という線は薄いかも知れないが可能性が無い訳ではない。
「エステラ、ちょっと動かないで」
エステラが風邪かどうかを確かめようと思った俺はエステラにその場で動かない様に言う。
「ユウヤさん、どうしたんですか?」
俺の考えを知らないエステラは俺が何故その場を動くなと言ったのか分からないからか不思議そうな顔をして俺を見ている。
「え?」
俺がエステラの体温を測る為に額に手を当てるとエステラが小さくえっ?と呟く。
「う~ん、熱は無さそうだな…」
触れてみた感じだとそこまで熱はなさそうだな。
という事は顔が赤くなったのは純粋に恥ずかしかったという事になるのか。
「あ、あのユウヤさん?これはどういう状況でしょうか?」
俺がそんな事を考えているとエステラはさっきより顔を赤くしてそう聞いてくる。
「ん?ああ、顔が赤かったから風邪なんじゃないかって思ったんだが…風邪じゃ無かったみたいだな…気分を害したなら謝るよ」
今更だが、女性に気軽に触るのはマナー違反だったな。
「いえ!決して嫌だった訳じゃ…むしろ…」
エステラは真っ赤な顔を隠す様に俯いてゴニョゴニョと小さい声で何かを呟いているが上手く聞き取れない。
…よし、ここはお約束と行こうか
「ん?なんか言ったか?」
相手が何か言っている時に何か言ったか?と聞くのは物語でも定番だよな。
「い、いえ!何でもないです!…じゃあユウヤさん、私は皆を待たせているのでそろそろ失礼しますね!」
俺がそんな事を考えているとまだ赤い顔でエステラが慌てた様子でそう言った。
「おう!気をつけてな」
「はい!ユウヤさんも、時間があれば教会に寄ってくださいね…皆もユウヤさんに会いたがっていましたから」
エステラはそう言って教会の方に歩いていった。
「こんな所で会うなんて…ユウヤさん、前に言っていた旅は終わったんですか?」
「いえ、まぁ旅って言うか他の国を巡っているだけですけどね…今は少し王国の冒険者ギルドに用事が出来たので向かっている途中なんですよ…それで、エステラは?」
俺はエステラの質問に答え、冒険者ギルドに用がある事を伝えた。
そして見た感じ買い物に出ているのは想像できるが一応エステラになんでここに居るのかを聞く。
「私ですか?私は見たとおり買い物の途中です!一応買うものは全て買ったのでそろそろ教会に戻ろうと思っていたんですけど、目の前にユウヤさんっぽい人を見かけたので声を掛けてみたんですよ」
「そうだったんですか…でも良く俺の事がわかりましたね」
俺がエステラ達と過ごしたのは2日間位だ、なのに良くあんな人混みの中から俺を見つけ出す事ができたな。
「私もびっくりしましたよ…旅に出ている筈のユウヤさんが大通りを歩いていたんですから、最初は私の妄想かと思っちゃいました」
ん?妄想?
「ん?妄想?」
俺は思った事を口に出してしまう。
すると俺の言葉を聞いたエステラが慌てて訂正する。
「いえ!間違えました!人違いじゃ無いかってと思ったんです!」
なんだ、ただの言い間違いか
「まぁ旅に出ていて王都に居ないはずの俺が居たんですから…ってエステラ、大丈夫か?顔が真っ赤だぞ」
俺はエステラに顔が赤くなっている事を伝える。
そんなに言い間違いをしたのが恥ずかしかったのだろうか?
そう考えた俺だが、もう一度エステラの顔を見て疑問が浮かんだ。
でも言い間違いをしただけであんなに赤くなるのか?
そりゃあ言い間違いをしたら恥ずかしいが、顔が赤くなってしまうのも分かるが…
一緒に行動していた感じからしてエステラが特別恥ずかしがり屋だという事は無いだろうし、これだけ赤くなっているのには何か理由があるのかも知れない。
考えられるとしたら…風邪とか?
さっきまで普通に元気そうだったから病気という線は薄いかも知れないが可能性が無い訳ではない。
「エステラ、ちょっと動かないで」
エステラが風邪かどうかを確かめようと思った俺はエステラにその場で動かない様に言う。
「ユウヤさん、どうしたんですか?」
俺の考えを知らないエステラは俺が何故その場を動くなと言ったのか分からないからか不思議そうな顔をして俺を見ている。
「え?」
俺がエステラの体温を測る為に額に手を当てるとエステラが小さくえっ?と呟く。
「う~ん、熱は無さそうだな…」
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という事は顔が赤くなったのは純粋に恥ずかしかったという事になるのか。
「あ、あのユウヤさん?これはどういう状況でしょうか?」
俺がそんな事を考えているとエステラはさっきより顔を赤くしてそう聞いてくる。
「ん?ああ、顔が赤かったから風邪なんじゃないかって思ったんだが…風邪じゃ無かったみたいだな…気分を害したなら謝るよ」
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エステラは真っ赤な顔を隠す様に俯いてゴニョゴニョと小さい声で何かを呟いているが上手く聞き取れない。
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「い、いえ!何でもないです!…じゃあユウヤさん、私は皆を待たせているのでそろそろ失礼しますね!」
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「おう!気をつけてな」
「はい!ユウヤさんも、時間があれば教会に寄ってくださいね…皆もユウヤさんに会いたがっていましたから」
エステラはそう言って教会の方に歩いていった。
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