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さて、自分なりにあの悪魔が、なんでここに居たのか、という問題を考えた訳だが、次はどうやってあの悪魔を倒すか…という問題に移ろう。
多分俺が全力を出せばあの悪魔を倒すことは簡単だろう。
いくら邪神の力を手に入れたといえ、俺と戦闘した時に邪神の力は大分少なくなった筈だし、その上、神が力を5分割して封印したというのだから負ける道理など無いと言って良いだろう。
俺は以前のまま力を振るうことが出来るが、相手は本来の5分の1以下しか力が無い、はっきり言って負ける気がしない。
だが問題は悪魔の側に倒れている王の存在だ。
あの王をどうにかして安全な場所に行かせなければ、マトモに戦闘する事すら出来ない。
だから先ずは王の安全を確保する事だが…そう考える必要は無いかも知れない。
思えば今はあの悪魔は思考が遅くなって俺の行動に対する反応が遅くなっている。
ならば今の内に王を転移魔法で安全な場所に転移させれば良いのでは無いか?
うん、考える必要すら無かったのに俺は何を考えようとしていたのだろう。
と言うわけで俺は魔力によるゴリ押しで魔法を発動させる。
まずは空間魔法で王の身体が入るぐらいの結界をつくり、その中に王を入れる。
王の身体が入ったのを確認してから結界を移動させ、自分の近くに持ってくる。
そして近くに来た王を先ほどまでお茶会をしていた庭に転移魔法で転移させる。
良し、これで王は安全な場所に行ったな…それにしてもこの空間の魔力阻害は本当に凄いな…ただでさえ莫大な量のMPを持ち、魔神スキルで消費MPが有り得ない位少なくなっている俺のMPを3分の2まで減らすんだから。
ゲーム終盤のMP総量が大体5000万位だったのを考えると1600~700万位のMPを消費させられた事になる。
ただでさえ魔力消費の多めな時間操作や転移魔法をこの空間で使えば分からなくも無いが、数字にしてみると莫大な数値だ。
普段、俺が使う転移魔法や思考加速、空間魔法に使われる魔力量は魔神スキルによって大幅に減少して数万程度だから、最低でもこの空間に掛かっている魔力阻害によって増える魔力消費量は100倍以上になるって事か。
だけど、さっき封印を調べる時に発動させた光魔法は50倍で何時もの効果が出たのに、なんで今回はこんなに違いが出たんだろうか?
それは今考えても仕方ないか…これ以上考えることもないし、思考加速も時間魔法も使ってる間は魔力消費が止まらない魔法だから切るとしよう。
「だが、あの程度の魔法でそれだけのダメージを喰らうなんて、龍神ユウヤであるというのもホラの可能性が低いか…む?あの王の姿が無いではないか、貴様、何かしたな?」
「ふ俺が何をしたのかも分からないのに随分余裕だな、既に勝ったつもりか?」
俺は口の中に残っている血を地面に吐き捨てて悪魔に言う。
「あの程度の魔法に当たった位で大怪我をしているような奴に負ける訳が無いだろう」
お前は馬鹿なのか?と言っている様な表情で悪魔は俺に話してくる。
どうやらあの悪魔は自分の放った魔法で俺があれだけの怪我をしたと勘違いしているらしい。
確かに結果だけを見れば俺はあの悪魔の魔法によって怪我をしたのだろう。
だが、あの怪我は悪魔の放った魔法によって負ったのでは無く、この部屋の壁に当たったから負った怪我なのだ。
俺があの様に吹き飛ばされたとして、普通ならば壁に当たった時点で壁が粉砕されて吹き飛ぶから、俺にダメージは一切無い。
何故なら俺がぶつかった瞬間に壁が壊れ、衝撃を逃してくれるからだ。
だが、この部屋の壁は神が弄ったのか、俺がぶつかってもヒビすら入らない位に硬いらしい。
俺より硬い壁に超スピードで衝突したせいで俺は全身が骨折する位のダメージを食らってしまった訳だ。
多分俺が全力を出せばあの悪魔を倒すことは簡単だろう。
いくら邪神の力を手に入れたといえ、俺と戦闘した時に邪神の力は大分少なくなった筈だし、その上、神が力を5分割して封印したというのだから負ける道理など無いと言って良いだろう。
俺は以前のまま力を振るうことが出来るが、相手は本来の5分の1以下しか力が無い、はっきり言って負ける気がしない。
だが問題は悪魔の側に倒れている王の存在だ。
あの王をどうにかして安全な場所に行かせなければ、マトモに戦闘する事すら出来ない。
だから先ずは王の安全を確保する事だが…そう考える必要は無いかも知れない。
思えば今はあの悪魔は思考が遅くなって俺の行動に対する反応が遅くなっている。
ならば今の内に王を転移魔法で安全な場所に転移させれば良いのでは無いか?
うん、考える必要すら無かったのに俺は何を考えようとしていたのだろう。
と言うわけで俺は魔力によるゴリ押しで魔法を発動させる。
まずは空間魔法で王の身体が入るぐらいの結界をつくり、その中に王を入れる。
王の身体が入ったのを確認してから結界を移動させ、自分の近くに持ってくる。
そして近くに来た王を先ほどまでお茶会をしていた庭に転移魔法で転移させる。
良し、これで王は安全な場所に行ったな…それにしてもこの空間の魔力阻害は本当に凄いな…ただでさえ莫大な量のMPを持ち、魔神スキルで消費MPが有り得ない位少なくなっている俺のMPを3分の2まで減らすんだから。
ゲーム終盤のMP総量が大体5000万位だったのを考えると1600~700万位のMPを消費させられた事になる。
ただでさえ魔力消費の多めな時間操作や転移魔法をこの空間で使えば分からなくも無いが、数字にしてみると莫大な数値だ。
普段、俺が使う転移魔法や思考加速、空間魔法に使われる魔力量は魔神スキルによって大幅に減少して数万程度だから、最低でもこの空間に掛かっている魔力阻害によって増える魔力消費量は100倍以上になるって事か。
だけど、さっき封印を調べる時に発動させた光魔法は50倍で何時もの効果が出たのに、なんで今回はこんなに違いが出たんだろうか?
それは今考えても仕方ないか…これ以上考えることもないし、思考加速も時間魔法も使ってる間は魔力消費が止まらない魔法だから切るとしよう。
「だが、あの程度の魔法でそれだけのダメージを喰らうなんて、龍神ユウヤであるというのもホラの可能性が低いか…む?あの王の姿が無いではないか、貴様、何かしたな?」
「ふ俺が何をしたのかも分からないのに随分余裕だな、既に勝ったつもりか?」
俺は口の中に残っている血を地面に吐き捨てて悪魔に言う。
「あの程度の魔法に当たった位で大怪我をしているような奴に負ける訳が無いだろう」
お前は馬鹿なのか?と言っている様な表情で悪魔は俺に話してくる。
どうやらあの悪魔は自分の放った魔法で俺があれだけの怪我をしたと勘違いしているらしい。
確かに結果だけを見れば俺はあの悪魔の魔法によって怪我をしたのだろう。
だが、あの怪我は悪魔の放った魔法によって負ったのでは無く、この部屋の壁に当たったから負った怪我なのだ。
俺があの様に吹き飛ばされたとして、普通ならば壁に当たった時点で壁が粉砕されて吹き飛ぶから、俺にダメージは一切無い。
何故なら俺がぶつかった瞬間に壁が壊れ、衝撃を逃してくれるからだ。
だが、この部屋の壁は神が弄ったのか、俺がぶつかってもヒビすら入らない位に硬いらしい。
俺より硬い壁に超スピードで衝突したせいで俺は全身が骨折する位のダメージを食らってしまった訳だ。
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