上 下
30 / 230

5

しおりを挟む

 比呂の鎖骨を味わいつくした隼人は、次々と愛撫する箇所を広げていった。
 柔らかな脇を吸い、白い胸をさまよい。
 ピンクの乳輪に触れて、その乳首を唇に挟んだ。
「んぅあ! はぁ、ん。んっ、んッ、ふぅ、うあぁん!」
「感度いいね。素敵だ」
「ん、ふぅ。隼人さん、こそ。何でこんなに……」
 なぜ隼人は、こんなにセックスが巧いのだろう。
 そんな疑問が、比呂の湯だった脳に浮かんだ。
(遊び慣れてるのかな。芸能人だもんね。モテるよね)
 そう思うと、切ない。
(僕も、遊びの相手なの? 隼人さん!)

 比呂の心の声を知ることも無く、隼人はただ彼の体を拓いた。
 両脚に手を掛け、そっと開けると、その中心は勃ちあがり蜜を零している。
 そして、さらに奥には、紅の秘所が物欲しそうに疼いていた。
 隼人はそこには触れず、右の内股にキスをした。
 その次は、左の内股に。
 そして、また右に移る。
 そんなことを、延々と繰り返すのだ。

「は、隼人さぁん……!」
 さんざん焦らされ、比呂は泣き声に近いおねだりを吐いた。
「ごめん、ごめん。少し、意地悪だったな」
 隼人には、比呂が欲しいものは解りきっている。
 二人の、身も心も重なる時が、近づいていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

あの日、北京の街角で4 大連デイズ

ゆまは なお
BL
『あの日、北京の街角で』続編。 先に『あの日、北京の街角で』をご覧くださいm(__)m https://www.alphapolis.co.jp/novel/28475021/523219176 大連で始まる孝弘と祐樹の駐在員生活。 2人のラブラブな日常をお楽しみください。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

旦那様と僕・番外編

三冬月マヨ
BL
『旦那様と僕』の番外編。 基本的にぽかぽか。

旦那様と僕

三冬月マヨ
BL
旦那様と奉公人(の、つもり)の、のんびりとした話。 縁側で日向ぼっこしながらお茶を飲む感じで、のほほんとして頂けたら幸いです。 本編完結済。 『向日葵の庭で』は、残酷と云うか、覚悟が必要かな? と思いまして注意喚起の為『※』を付けています。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

十七歳の心模様

須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない… ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん 柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、 葵は初めての恋に溺れていた。 付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。 告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、 その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。 ※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

処理中です...