君に会いに行こう

大波小波

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1 誓い

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『実は私は、彼に求婚されている』

 自室に着いて着替えても、その言葉は幸樹の頭にこびりついて離れなかった。
「僕とはもう、終わりなのかな」
 そんなことを考えると、涙があふれてくる。
 花火も、全てモノクロに描き換えられてしまった。
「玄馬さん……」
 指にはめてもらった、シルバーのリング。
 あの時は、彼の隣にいるのは僕だけだったのに。
 クッションを抱いてベッドに転がっていると、携帯が鳴った。
「玄馬さんだ」
 まさか、この電話で別れ話とか、無いよね。
 祈る気持ちで、通話に出た。

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