上 下
57 / 89

6

しおりを挟む

「よかったぞ、悠希」
「僕、貴士さんを満足させられましたか?」
「それは、これを見れば解るだろう」
 悠希の咥内から放たれた貴士のペニスは、腹に付くかというほど反り返っていた。
「今度は、私が悠希を満足させる番だ」
「……」
「どうした?」
「お願いします」
 それは小さな声だったが、深い情欲に満ちていた。
 彼は本当に、心から貴士に抱かれたいと思っているのだ。
「いいだろう。受け取るといい」
 ローションで潤したペニスを、貴士は悠希に埋め込んでいった。
「あ、あぁ、あ。……っく、はぁ。あぁああ!」
 やっぱりまだ、苦しい。
 でも、満たされた気分になる。
 こんなに、幸せな心地になる。
 悠希は、シーツを掴み締め、挿入の衝撃に耐えた。
「う、ふぅ。はぁ、あぁ……」
 奥まで、挿入った。
 体を串刺しにされている気分だ。
 だが、これから狂乱の悦びが始まるのだ。
 悠希は震えながらも、期待に胸を膨らませていた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

俺にとってはあなたが運命でした

ハル
BL
第2次性が浸透し、αを引き付ける発情期があるΩへの差別が医療の発達により緩和され始めた社会 βの少し人付き合いが苦手で友人がいないだけの平凡な大学生、浅野瑞穂 彼は一人暮らしをしていたが、コンビニ生活を母に知られ実家に戻される。 その隣に引っ越してきたαΩ夫夫、嵯峨彰彦と菜桜、αの子供、理人と香菜と出会い、彼らと交流を深める。 それと同時に、彼ら家族が頼りにする彰彦の幼馴染で同僚である遠月晴哉とも親睦を深め、やがて2人は惹かれ合う。

たしかなこと

大波小波
BL
 白洲 沙穂(しらす さほ)は、カフェでアルバイトをする平凡なオメガだ。  ある日カフェに現れたアルファ男性・源 真輝(みなもと まさき)が体調不良を訴えた。  彼を介抱し見送った沙穂だったが、再び現れた真輝が大富豪だと知る。  そんな彼が言うことには。 「すでに私たちは、恋人同士なのだから」  僕なんかすぐに飽きるよね、と考えていた沙穂だったが、やがて二人は深い愛情で結ばれてゆく……。

恋した貴方はαなロミオ

須藤慎弥
BL
Ω性の凛太が恋したのは、ロミオに扮したα性の結城先輩でした。 Ω性に引け目を感じている凛太。 凛太を運命の番だと信じているα性の結城。 すれ違う二人を引き寄せたヒート。 ほんわか現代BLオメガバース♡ ※二人それぞれの視点が交互に展開します ※R 18要素はほとんどありませんが、表現と受け取り方に個人差があるものと判断しレーティングマークを付けさせていただきますm(*_ _)m ※fujossy様にて行われました「コスプレ」をテーマにした短編コンテスト出品作です

その咬傷は、掻き消えて。

北月ゆり
BL
α以上にハイスペックなβ・千谷蒼は、高校時代からΩ・佐渡朝日に思いを寄せていた。蒼はαでない自分と結ばれることはないと想いを隠していたが、ある日酷い顔をした朝日が彼に告げる。 「噛まれ……ちゃった」 「……番にされた、ってこと?」 《運命になれなくとも支えたい一途な薬学部生β ×クズ男(α)に番にされた挙句捨てられた不憫Ω、のオメガバース》 ※BSSからのハッピーエンドですがタグ注意 ※ ストーリー上、攻めも受けも別の人とも関係を持ちます

ド天然アルファの執着はちょっとおかしい

のは
BL
一嶌はそれまで、オメガに興味が持てなかった。彼らには托卵の習慣があり、いつでも男を探しているからだ。だが澄也と名乗るオメガに出会い一嶌は恋に落ちた。その瞬間から一嶌の暴走が始まる。 【アルファ→なんかエリート。ベータ→一般人。オメガ→男女問わず子供産む(この世界では産卵)くらいのゆるいオメガバースなので優しい気持ちで読んでください】

ねえ、お姫様〜初恋の子を見つけたけど彼は別人が好きなようなので影からそっと見守りたい〜

天宮叶
BL
幼い頃、叔母の結婚式で立ち寄った公爵家の花が咲き誇る中庭で俺は天使に出会った。 君の名前も、君の住んでいる場所も、何も知らないけれどきっと見つけてみせるよ……俺のお姫様。 ※作品中別CPになることがあります。苦手な方はご自衛ください ※身代わりの花は甘やかに溶かされるのスピンオフ作品です ※身代わりの花のキャラの子供のお話です

銀の王子は金の王子の隣で輝く

明樹
BL
不幸な王子は幸せになれるのか? 異世界ものですが転生や転移ではありません。 素敵な表紙はEka様に描いて頂きました。

知らないだけで。

どんころ
BL
名家育ちのαとΩが政略結婚した話。 最初は切ない展開が続きますが、ハッピーエンドです。 10話程で完結の短編です。

処理中です...