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【何故】配慮なんて知るか!!全部実況する!!(ヤケクソ)【こうなった?!】
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病院には、何故かチェスタも着いてきた。
風紀委員達は、すでに死亡判定が出ていた。
彼らの亡骸を安置している部屋へ案内される。
すでに到着した家族が何組かいた。
(さて、どうするか)
1番手っ取り早い方法をとる事に決めた。
魔眼を使うのだ。
しかし、見られるわけにはいかない。
ちょうどいいので、チェスタに協力してもらう。
医師、看護師、そして風紀委員達の家族を部屋の外へ追い出してもらった。
もしかしたら、ユートなら蘇生できるかも、という希望を説いてもらったのだ。
実際、彼は怪我人たちを救ったことがある。
風紀委員達の家族もその話を聞いていたのだろう。
蘇生の魔法を見せられないのは、秘伝だからとかなんとか理由をつけた。
あながち間違ってもいない。
魔法を盗まれないため、といえば納得してもらえた。
そうして、部屋の中にユートだけが残される。
周囲には、中身が分からないよう蓋をされた棺桶。
棺桶の蓋を全て外す。
そしてユートは、魔眼を発動させ、指を中空へ走らせた。
魔法陣がそれぞれの棺桶へ出現し、淡く光り始める。
そして、【蘇生】【再生】【治癒】【回復】の多重魔法陣を展開する。
「【復活せよ】昼の子らよ」
古代語の一つを力ある言葉として使う。
魔法に使用する力ある言葉は、古ければ古いほど、神の言葉に近いとされる考え方がある。
そのため、それだけより確実な成果を産むことができる。
神の奇跡とされる、死者蘇生。
しかも、それなりに時間が経過している上、損傷が激しいとなれば現代の賢者や大神官ですら匙を投げていた状態だ。
それを、ユートは見事に治したのだった。
魔法陣の光が消える。
同時に魔眼のあの禍々しい光も消える。
目頭を揉み、欠伸をひとつ。
それから棺桶の中を確認する。
スヤスヤと穏やかな寝息を立てる、風紀委員達の姿があった。
変な風に頭や腕がくっついていないか。
傷が残っていないか、念の為確認する。
それから、
「あ~、だりぃ」
また欠伸をした。
部屋をでる。
「とりま、生き返ったんであと宜しくお願いします」
その言葉に、真っ先に家族が部屋へなだれ込んだ。
続いて、医師と看護師達がその家族をかき分けて風紀委員達の状態を確認し始める。
ユートはさっさと、病院を出ようとして、
「ちょっと待て」
チェスタに捕まった。
「……蘇生したことへのクレームは受け付けておりません」
茶化すユートに、しかしチェスタは真剣な顔だ。
ずいっと、チェスタは自分の携帯端末の画面を見せつけてきた。
そこには、混乱するSNSが映し出されていた。
「これ見ろ。
自宅通いの王立魔法学園の生徒が次々襲われてる」
チェスタがSNSの混乱ぶりを要約してくれた。
「は?」
「風紀委員達を襲った魔族だ。
たぶん、お前を探してる可能性が高い」
「はい?
え、どゆこと?」
「今、現在進行形で王立魔法学園の生徒を襲ってる魔族の姿を、僕は見た。
アレも旧魔王軍の残党の一人だ。
そうだろうな、とは考えていたが、この前のは氷山の一角だったってことだ」
「え、なんで俺??」
「たぶん、向こうも調べたんだろ。
もしかしたら、魔族にとっての【特定班】みたいな存在がいるのかもしれない。
とにかく、王立魔法学園の制服を着ている者達が襲われているのは確かだ。
風紀委員達も、制服姿のまま河原で待っていた。
ほかの自宅から通っているやつらも、制服だ」
「いや、だからなんで俺??」
「この前のアジト急襲で、英雄扱いされたってのはあるだろうな。
ぶっちゃけ、あの中で一番弱そうなのお前だっただろうし。
ヴィンセントは名が知れた英雄で、僕は魔法が得意とされているエルフだ。
でも、ユートはただの手伝いの学生でしかない、と見えても不思議じゃないだろ。
弔い合戦として、手始めに一番弱そうなやつを狙ってるのかもしれない」
スレ民が聞いたら、
『一番、弱い?』
『一番弱いってなんだっけ??』
『弱いとは、で検索かけたwww』
と書き込むことだろう。
「いやいやいや、だからなんで俺?!」
「なんども言うが少なくとも、アジト急襲の件が響いてる気がする。
加えて、その前段階の指輪の件もあった。
復讐もあるし、そもそもなにか勘づくやつがいても不思議じゃない、それこそ……魔族側に僕のような【考察厨】がいても不思議じゃないしな」
魔族側に【特定班】と【考察厨】のような存在がいて、ユートの存在に気づいたかもしれない。
「ただ、腑に落ちない点もある」
「?」
「ユートは騎士の位を貰った時、その時の様子が配信された。
つまり、顔が割れてるんだ。
それに、王立魔法学園の生徒、それも庶民出身の生徒ってことになってる。
つまり、一般人でもやろうと思えば、ユートの特定は簡単にできる。
寮生ってこともすぐにわかるはずだ。
それにも関わらず、この魔族は王立魔法学園の生徒のみを襲ってる。
さっき僕が言った、ユートをさがしているかも、という点と矛盾する。
まるで、ユートの顔を知らないのか。
あるいは、王立魔法学園の生徒というだけで危険視されてついでに殺されているのか」
「……ヤバいじゃん」
「ヤバいんだよ」
何をいまさら、と少しチェスタは呆れ気味だ。
ユートはポリポリと頭をかいた。
なんとかしたいが、この魔族をなんとかするには魔眼を使うことになる。
まだ日は高い。
そして、コートを新調していない。
つまり、顔がバレてしまうのだ。
どこかで帽子とサングラスとマスクを買ってから、対処するしかない。
その視線の先に、薬品諸々を台に載せて運んでいる看護師の姿がうつった。
■■■
【とりま】通り魔的な魔族倒すべ(๑•̀ㅂ•́)و✧【実況】
1:魔眼保持者
なんか、俺のせいで死人出てるっぽいから
倒す⇒犠牲者蘇生のお仕事するぜ!
2:名無しの冒険者
おいwww
3:名無しの冒険者
ちょwwwまてよwww
4:名無しの冒険者
ねぇwww何が起きてるの?
魔眼保持者に何が起きてるの?
5:名無しの冒険者
経緯よろ
バン はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
/ ミつ/ ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄\/___/
風紀委員達は、すでに死亡判定が出ていた。
彼らの亡骸を安置している部屋へ案内される。
すでに到着した家族が何組かいた。
(さて、どうするか)
1番手っ取り早い方法をとる事に決めた。
魔眼を使うのだ。
しかし、見られるわけにはいかない。
ちょうどいいので、チェスタに協力してもらう。
医師、看護師、そして風紀委員達の家族を部屋の外へ追い出してもらった。
もしかしたら、ユートなら蘇生できるかも、という希望を説いてもらったのだ。
実際、彼は怪我人たちを救ったことがある。
風紀委員達の家族もその話を聞いていたのだろう。
蘇生の魔法を見せられないのは、秘伝だからとかなんとか理由をつけた。
あながち間違ってもいない。
魔法を盗まれないため、といえば納得してもらえた。
そうして、部屋の中にユートだけが残される。
周囲には、中身が分からないよう蓋をされた棺桶。
棺桶の蓋を全て外す。
そしてユートは、魔眼を発動させ、指を中空へ走らせた。
魔法陣がそれぞれの棺桶へ出現し、淡く光り始める。
そして、【蘇生】【再生】【治癒】【回復】の多重魔法陣を展開する。
「【復活せよ】昼の子らよ」
古代語の一つを力ある言葉として使う。
魔法に使用する力ある言葉は、古ければ古いほど、神の言葉に近いとされる考え方がある。
そのため、それだけより確実な成果を産むことができる。
神の奇跡とされる、死者蘇生。
しかも、それなりに時間が経過している上、損傷が激しいとなれば現代の賢者や大神官ですら匙を投げていた状態だ。
それを、ユートは見事に治したのだった。
魔法陣の光が消える。
同時に魔眼のあの禍々しい光も消える。
目頭を揉み、欠伸をひとつ。
それから棺桶の中を確認する。
スヤスヤと穏やかな寝息を立てる、風紀委員達の姿があった。
変な風に頭や腕がくっついていないか。
傷が残っていないか、念の為確認する。
それから、
「あ~、だりぃ」
また欠伸をした。
部屋をでる。
「とりま、生き返ったんであと宜しくお願いします」
その言葉に、真っ先に家族が部屋へなだれ込んだ。
続いて、医師と看護師達がその家族をかき分けて風紀委員達の状態を確認し始める。
ユートはさっさと、病院を出ようとして、
「ちょっと待て」
チェスタに捕まった。
「……蘇生したことへのクレームは受け付けておりません」
茶化すユートに、しかしチェスタは真剣な顔だ。
ずいっと、チェスタは自分の携帯端末の画面を見せつけてきた。
そこには、混乱するSNSが映し出されていた。
「これ見ろ。
自宅通いの王立魔法学園の生徒が次々襲われてる」
チェスタがSNSの混乱ぶりを要約してくれた。
「は?」
「風紀委員達を襲った魔族だ。
たぶん、お前を探してる可能性が高い」
「はい?
え、どゆこと?」
「今、現在進行形で王立魔法学園の生徒を襲ってる魔族の姿を、僕は見た。
アレも旧魔王軍の残党の一人だ。
そうだろうな、とは考えていたが、この前のは氷山の一角だったってことだ」
「え、なんで俺??」
「たぶん、向こうも調べたんだろ。
もしかしたら、魔族にとっての【特定班】みたいな存在がいるのかもしれない。
とにかく、王立魔法学園の制服を着ている者達が襲われているのは確かだ。
風紀委員達も、制服姿のまま河原で待っていた。
ほかの自宅から通っているやつらも、制服だ」
「いや、だからなんで俺??」
「この前のアジト急襲で、英雄扱いされたってのはあるだろうな。
ぶっちゃけ、あの中で一番弱そうなのお前だっただろうし。
ヴィンセントは名が知れた英雄で、僕は魔法が得意とされているエルフだ。
でも、ユートはただの手伝いの学生でしかない、と見えても不思議じゃないだろ。
弔い合戦として、手始めに一番弱そうなやつを狙ってるのかもしれない」
スレ民が聞いたら、
『一番、弱い?』
『一番弱いってなんだっけ??』
『弱いとは、で検索かけたwww』
と書き込むことだろう。
「いやいやいや、だからなんで俺?!」
「なんども言うが少なくとも、アジト急襲の件が響いてる気がする。
加えて、その前段階の指輪の件もあった。
復讐もあるし、そもそもなにか勘づくやつがいても不思議じゃない、それこそ……魔族側に僕のような【考察厨】がいても不思議じゃないしな」
魔族側に【特定班】と【考察厨】のような存在がいて、ユートの存在に気づいたかもしれない。
「ただ、腑に落ちない点もある」
「?」
「ユートは騎士の位を貰った時、その時の様子が配信された。
つまり、顔が割れてるんだ。
それに、王立魔法学園の生徒、それも庶民出身の生徒ってことになってる。
つまり、一般人でもやろうと思えば、ユートの特定は簡単にできる。
寮生ってこともすぐにわかるはずだ。
それにも関わらず、この魔族は王立魔法学園の生徒のみを襲ってる。
さっき僕が言った、ユートをさがしているかも、という点と矛盾する。
まるで、ユートの顔を知らないのか。
あるいは、王立魔法学園の生徒というだけで危険視されてついでに殺されているのか」
「……ヤバいじゃん」
「ヤバいんだよ」
何をいまさら、と少しチェスタは呆れ気味だ。
ユートはポリポリと頭をかいた。
なんとかしたいが、この魔族をなんとかするには魔眼を使うことになる。
まだ日は高い。
そして、コートを新調していない。
つまり、顔がバレてしまうのだ。
どこかで帽子とサングラスとマスクを買ってから、対処するしかない。
その視線の先に、薬品諸々を台に載せて運んでいる看護師の姿がうつった。
■■■
【とりま】通り魔的な魔族倒すべ(๑•̀ㅂ•́)و✧【実況】
1:魔眼保持者
なんか、俺のせいで死人出てるっぽいから
倒す⇒犠牲者蘇生のお仕事するぜ!
2:名無しの冒険者
おいwww
3:名無しの冒険者
ちょwwwまてよwww
4:名無しの冒険者
ねぇwww何が起きてるの?
魔眼保持者に何が起きてるの?
5:名無しの冒険者
経緯よろ
バン はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
/ ミつ/ ̄ ̄ ̄/
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