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続学園生活
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さて、問題は明日だ。
考えを巡らせながら、家まで歩く。
家に帰ると、ライドが庭で焼肉をしていた。
「なにやってんの、お前?」
「あ、ウカノさん!!
おかえりなさいッス!!
農業ギルドのクエスト受けて色々手伝ったら、野菜や肉を貰ったんで、焼肉してます!!」
「いや、だから、なんで人の家の庭で焼肉してんの??」
「えーと、農業ギルドの方のギルドマスターが」
「エリさんか」
「そうそう、そのエリさんが、クエスト完了の報告に行った時に。
ウカノさんは、寂しん坊だから焼肉パーティしてあげると喜ぶよって教えてくれたんです!
ほら、盗賊退治の打ち上げもまだだったし。
あ、道具は農業ギルドが貸してくれました」
「…………」
余計なことを、と思いつつも口にはしない。
代わりに頭痛がしてきたので、頭を抑えた。
「ウカノさん、もしかしてお疲れですか?」
「疲れてないように見えるか?」
「学生は勉強が仕事っすからね~。
お疲れッス!
ほら!肉ですよ!!
ドラゴンの尻尾肉、エリさんに聞きました!
大好物なんですよね?
手を洗ってきてください!
すぐ食べられるんで」
「……楽しそうだね、お前」
ウカノは相当疲れていたらしい。
久々に、他人を叱りつけたからかもしれない。
(ライドは、ちょっとクレイに似てるんだな)
このお調子者的なところと何故かウカノに懐いているところが、八男の弟のクレイに似てるのだ。
ちなみに、クレイは現在七歳である。
その下に六歳のフィリップがいる。
二人とも、ウカノがよその家の子になると知って大泣きしたのだ。
ウカノが家を出ていく日、最後まで足に引っ付いて離れなかったのが、この二人だった。
『やだァァァァ!!
兄ちゃん兄ちゃんっ、どっか行かないでぇええええ!!』
『いい子にするからっ!!
もうイタズラしないから、出ていかないで!!』
と二人は泣きわめいたのだ。
剥がすのに苦労したなぁ、と思い出す。
それから、手を洗って庭に出た。
皿に、焼けた肉が山盛りになっていた。
「はい、どーぞ!!」
ライドが肉を山盛りにした皿を渡してくる。
それを受け取る。
「なんなら、愚痴も聞きますよ」
「いいよ、別に。
愚痴るほどの話題もないし」
「いやいや、愚痴を舐めちゃダメっすよ!
吐き出さないと、ストレスで潰れます!!」
「潰れるほどストレスためてない」
「いやいや、こういうのは案外自分だと分からないもんっスよ。
学園で何か嫌なことがあったんじゃないっすか?」
「……嫌なことってほどでもないけどな。
わからせるって、難しいなぁって思ってさ」
「?」
「お前、遊び半分とか自分の力を見せつけるためだけにとか、そういう理由で刃物振り回す奴がいたらどう思うよ?」
「え、なんすか、それ?
そんな生徒がいるんですか??
学園、怖っ!!」
「そりゃ怖いと思うよな」
「あと、ヤベェなって思いますね。
関わりたくないッスよ」
「例え話だ」
「え、そんな人と知り合ったんすか?」
「まぁな。
ありゃ、たぶん今まで叱られたことがほとんど無いな。
で、叱られても自分が悪かったって気づかないで成長して来たタイプだ。
もしくは、悪いと思いつつそれに蓋をしてきたか。
周囲も萎縮して、本気で注意できなかったんだろうな」
「え、ウカノさん、その人のこと哀れんでます?」
「哀れみっていうか。
んー、なんて言うんだろうな。
いっかい誰かがガツンって言っておかないと、この先、大きな間違いを、それも取り返しのつかない間違いを起こしそうだったから。
たまたま関わった俺が言っといた方が良いかなって、お節介焼いただけというか。
まぁ、俺も他人を叱れるほど人間出来ちゃいないが」
「あ、ですよねー。
人間が出来てたら、盗賊退治の時のようなガバガバ作戦実行しないですよねぇ」
ライドも中々、物をズケズケ言うタイプらしい。
「でもさ、盗賊退治やそういう仕事ならまだしも。
普通、人に刃物を向けちゃダメだろ」
「ですねー。
危ないですもん」
ウカノは程よく冷ました焼肉に食らいつく。
ガツガツと食べて、あっという間に皿を空にした。
「刃物を他人に向けた意味、それがどんな意味を持つのか理解してなかったっぽいから、ついつい叱ったんだよ。
それがどういう意味なのか、どういう事が起こるのか、起こそうとしてるのか、お前はちゃんとわかってるかってさ。
まぁ、逆ギレされたけど」
「それでどうなったんすか?」
「んー、叱られるのがアホらしくなったらしくて、どっか行った」
「そうっすか。
ウカノさんって、かなりお人好しですよねぇ。
そんな他人を叱るなんて、普通しませんよ。
身内でも叱るって、つまりは悪者になる、嫌われるみたいなところあるじゃないっすか」
「うっせー」
そこから、話は雑談を経てライドの下宿の話になった。
なんでも、下宿先の建物が古くなり取り壊すのだという。
何故、そんな流れになったのかわからないが、食事が終わる頃には、ライドがこの家に下宿することが決まっていた。
考えを巡らせながら、家まで歩く。
家に帰ると、ライドが庭で焼肉をしていた。
「なにやってんの、お前?」
「あ、ウカノさん!!
おかえりなさいッス!!
農業ギルドのクエスト受けて色々手伝ったら、野菜や肉を貰ったんで、焼肉してます!!」
「いや、だから、なんで人の家の庭で焼肉してんの??」
「えーと、農業ギルドの方のギルドマスターが」
「エリさんか」
「そうそう、そのエリさんが、クエスト完了の報告に行った時に。
ウカノさんは、寂しん坊だから焼肉パーティしてあげると喜ぶよって教えてくれたんです!
ほら、盗賊退治の打ち上げもまだだったし。
あ、道具は農業ギルドが貸してくれました」
「…………」
余計なことを、と思いつつも口にはしない。
代わりに頭痛がしてきたので、頭を抑えた。
「ウカノさん、もしかしてお疲れですか?」
「疲れてないように見えるか?」
「学生は勉強が仕事っすからね~。
お疲れッス!
ほら!肉ですよ!!
ドラゴンの尻尾肉、エリさんに聞きました!
大好物なんですよね?
手を洗ってきてください!
すぐ食べられるんで」
「……楽しそうだね、お前」
ウカノは相当疲れていたらしい。
久々に、他人を叱りつけたからかもしれない。
(ライドは、ちょっとクレイに似てるんだな)
このお調子者的なところと何故かウカノに懐いているところが、八男の弟のクレイに似てるのだ。
ちなみに、クレイは現在七歳である。
その下に六歳のフィリップがいる。
二人とも、ウカノがよその家の子になると知って大泣きしたのだ。
ウカノが家を出ていく日、最後まで足に引っ付いて離れなかったのが、この二人だった。
『やだァァァァ!!
兄ちゃん兄ちゃんっ、どっか行かないでぇええええ!!』
『いい子にするからっ!!
もうイタズラしないから、出ていかないで!!』
と二人は泣きわめいたのだ。
剥がすのに苦労したなぁ、と思い出す。
それから、手を洗って庭に出た。
皿に、焼けた肉が山盛りになっていた。
「はい、どーぞ!!」
ライドが肉を山盛りにした皿を渡してくる。
それを受け取る。
「なんなら、愚痴も聞きますよ」
「いいよ、別に。
愚痴るほどの話題もないし」
「いやいや、愚痴を舐めちゃダメっすよ!
吐き出さないと、ストレスで潰れます!!」
「潰れるほどストレスためてない」
「いやいや、こういうのは案外自分だと分からないもんっスよ。
学園で何か嫌なことがあったんじゃないっすか?」
「……嫌なことってほどでもないけどな。
わからせるって、難しいなぁって思ってさ」
「?」
「お前、遊び半分とか自分の力を見せつけるためだけにとか、そういう理由で刃物振り回す奴がいたらどう思うよ?」
「え、なんすか、それ?
そんな生徒がいるんですか??
学園、怖っ!!」
「そりゃ怖いと思うよな」
「あと、ヤベェなって思いますね。
関わりたくないッスよ」
「例え話だ」
「え、そんな人と知り合ったんすか?」
「まぁな。
ありゃ、たぶん今まで叱られたことがほとんど無いな。
で、叱られても自分が悪かったって気づかないで成長して来たタイプだ。
もしくは、悪いと思いつつそれに蓋をしてきたか。
周囲も萎縮して、本気で注意できなかったんだろうな」
「え、ウカノさん、その人のこと哀れんでます?」
「哀れみっていうか。
んー、なんて言うんだろうな。
いっかい誰かがガツンって言っておかないと、この先、大きな間違いを、それも取り返しのつかない間違いを起こしそうだったから。
たまたま関わった俺が言っといた方が良いかなって、お節介焼いただけというか。
まぁ、俺も他人を叱れるほど人間出来ちゃいないが」
「あ、ですよねー。
人間が出来てたら、盗賊退治の時のようなガバガバ作戦実行しないですよねぇ」
ライドも中々、物をズケズケ言うタイプらしい。
「でもさ、盗賊退治やそういう仕事ならまだしも。
普通、人に刃物を向けちゃダメだろ」
「ですねー。
危ないですもん」
ウカノは程よく冷ました焼肉に食らいつく。
ガツガツと食べて、あっという間に皿を空にした。
「刃物を他人に向けた意味、それがどんな意味を持つのか理解してなかったっぽいから、ついつい叱ったんだよ。
それがどういう意味なのか、どういう事が起こるのか、起こそうとしてるのか、お前はちゃんとわかってるかってさ。
まぁ、逆ギレされたけど」
「それでどうなったんすか?」
「んー、叱られるのがアホらしくなったらしくて、どっか行った」
「そうっすか。
ウカノさんって、かなりお人好しですよねぇ。
そんな他人を叱るなんて、普通しませんよ。
身内でも叱るって、つまりは悪者になる、嫌われるみたいなところあるじゃないっすか」
「うっせー」
そこから、話は雑談を経てライドの下宿の話になった。
なんでも、下宿先の建物が古くなり取り壊すのだという。
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