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なんか、よくわからないギフトが与えられた件

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起きろ起きろ、と声がした。
同時に、毛布が引っペがされる。
寝ていたソファから、僕はそのまま転がり落ちてしまう。
強かに背中を打ち付けてしまった。

痛い。

「痛い」

考えたことが、口から出た。
それに応える声があった。

「早く起きないからだ」

これが小説や戯曲なら可愛い幼なじみが起こしてくれる所だろう。
しかし、違う。
耳に届いた声は、幼なじみのものではあるが可愛い女の子のそれではない。
僕と同じ少年のものだ。

「えー、早起きする意味ある??
あとおはよう、アーサー」

僕は眠い目を擦りながら、幼なじみの少年へと言い返した。

「お前なー、今日が何の日か忘れたのか??」

「忘れてないよ。
でも、わざわざ早起きする意味はないと思うんだ」

僕はベッドから身を起こし、ポリポリと頭をかいた。
元々くせっ毛のボサボサ頭が、さらにボサボサになった。
まさに鳥の巣のようだ。
僕は立ち上がり、わざわざ早起きする意味は無いことを幼なじみに説明する。

「たしかに今日、僕達は15歳になって【ギフト発現の儀式】を受ける。
でもさ、昔と違って教会で仰々しくやるんじゃないだろ。
都民体育館で、予防注射のように神官様の前に並んで自分の立ち位置、職業とか技能とか、そういうのを確かめるだけだ。
そして、毎年この時期に会場となる都民体育館は長蛇の列を作る。
待ち時間が何時間か知ってるかい?
二時間から三時間だ。
まぁ、たしかに今からそこに行けば最前列で待つことにはなるだろう。
でも、開場までの時間がプラスされる。
開場は午前十時。
今から五時間後だ。
都民体育館までは、この下宿から歩いて1時間。
つまり、待ち時間自体は変わらない、どころか下手するとこっちの方が長い。
そうやって貴重な時間を潰して、ようやく身分証カードを発行してもらって終わり。
まぁ、アーサーは冒険者だろうし。
なんなら、聖杯探しに参加することは確実だろうけど」

僕は言いつつ、寝間着から私服に着替える。

「僕は僕のことを誰よりもよく知ってるからね。
つまり、なんの才能もないことをだよ。
だから、長蛇の列の終わりが見え始める午後六時頃に行くのが良いと思うんだ。
【ギフト発現の儀式】は、午前十時から午後七時までってお知らせのハガキに書いてあったしね。
ちなみに、徹夜は禁止」

言いつつ、チラリとアーサーを見れば、嬉しそうにしていた。
その表情に、胃のあたりが重くなる。
着替え終えると同時に、この下宿を切り盛りする女主人がやってきた。

「あら、ちゃんと起きたのね。
おはよう、パーシヴァル君。
アーサー君だとちゃんと起きるのよねぇ。
ほら、今日は儀式の日でしょう?
いつもみたいなお寝坊はしてられないわよ?
ほら、朝ごはん食べちゃいなさい」

女主人――エマさんは母親のように微笑んで言うだけ言うと食堂へ去ってしまう。

「……わかってますよ」

アーサーだから早く起きる、まぁ、そう言われても仕方ないだろう。
でも、真実はアーサーの望み通りに動かないと、後々厄介なことになることが多いからだ。
欠伸をしつつ、アーサーとともに食堂へ向かう。
この下宿には、僕や幼なじみのアーサー、そして同年代の少年少女や社会人が暮らしている。
決め手はやはり家賃が安いからだ。
次に、エマさんの料理が美味しいからだ。
食堂には、すでに今日儀式を受ける奴らが居て、バクバクと朝食を平らげていた。

「あ、パーシヴァル、アーサー、おはよう」

栗毛の少女が声をかけてきた。
ジェニーはすでに食事を終えたようだ。

「おはよ、ジェニー」

アーサーが返し、僕も、

「早起きだね」

少し呆れながら、声をかけた。

「そりゃそうよ!
なんて言ったって、今日は夢にまで見た儀式の日よ?
昨日なんてソワソワして中々寝られなかったんだから!!」

ジェニーは髪と同じ色の瞳を輝かせた。
まぁ、そりゃそうだろう。
なにせ、千年前の伝説の勇者がこの世界のどこかに隠したとされる【聖杯】、それを探す許可が降りる日でもあるのだから。
ギフト発現の儀式は、千年前から続く由緒ある儀式だ。

アーサーは冒険者学校で剣技の成績がトップレベル。
ジェニーは魔法の成績がトップだ。
他の奴らも、なにかしら冒険者学校で才能を開花させた。
でも、僕には何も無い。
成績は下の下だ。
とても聖杯探しに行ける人材じゃない。

勇者伝説は好きだ。
僕だって、宝探しに行きたい。
でも、僕はアーサーやジェニーとは違う。
将来有望な二人とは違って、なんの才能もない。
模擬戦闘の授業で剣を振れば、手からすっぽ抜ける。
魔法陣は描けることは描けるけれど、不発なことが多い。
だから、僕はこのまま適当に職を探して勇者伝説の書籍を読み漁る日々を送ることに決めていた。
伝説の勇者の記念館にも、何度通ったことか。
それこそ、身の程を知るまでは自分が聖杯を見つけるんだと意気込んでいた時期もあった。
誰になにを言われても、気にしなかった時期がある。
でも、自分にはなんの才能も無いのだと冒険者学校の授業で知り、打ちのめされてからは、そんな夢も見なくなった。

まぁ、勇者に関する授業――勇者学の授業だけは成績が良かったけど。
でも、トップにはなれなかった。
それどころか、芽すら出なかった。
僕は、所謂落ちこぼれに分類される人間だ。
だからか記念館や図書館に通って得た、千年前の勇者に関する知識を披露したら、クラスメイト達から嘘つき呼ばわりされた。
それ以来、僕は知っていることでも迂闊に口に出さないようにした。
嘘つき呼ばわりされるのは、さすがに悲しかったしキツいからだ。

そして、知ったのだ。
成績が良くなければ、誰も僕のような落ちこぼれの言葉など信じてくれないのだと。
それどころか、学校という閉鎖された世界の中だと同じ人間として見なされないのだと。

毎年、都民体育館にはあちこちの冒険者クランからスカウトがくる。
皆、聖杯を見つけたいから有能な人材を引き抜こうと必死なのだ。

なにせ、千年だ。
勇者が没して千年。
この千年間、誰も聖杯を見つけられていないのだ。


――聖杯を手にした者が、この世界を手にする――


伝説の勇者が遺した言葉だ。

それは、よくある話だ。
千年前、世界は闇に包まれた。
魔王が現れたのだ。
配下の魔族を引き連れて、魔界からやってきた。
そして、人間界をしっちゃかめっちゃかにした。

このまま世界は滅ぼされるか支配されるかするはずだった。

でも、勇者が現れた。
神様は世界を見捨てなかったのだ。
そう、神様が勇者を遣わしてくれたのだ。
そして、勇者は仲間と共に世界を救い、王となった。

その後、勇者はこの世界で過ごし、その人生を終えた。

今際の際に、勇者は聖杯に関する遺言を遺した。
聖杯は勇者がこの世界のどこかに隠した。
それを見つけた者が、次の王だと、そう遺言したのだ。
勇者は生涯独身だった。
実は隠し子がいたんじゃないか、というのが定説となっている。

勇者を題材にした様々な創作物でも、勇者の子孫についてはネタになっている。

けれど、その子孫は見つかっていない。
名乗り出てすらいない。
偽物なら何度か居たらしい。
けれど、すぐに見抜かれた。
勇者が遺したものの一つに聖剣がある。

これを鞘から抜ける者が子孫とされている。
つまり、そういうことだ。
今のところ、誰も抜けないのだ。
ちなみに聖剣は、記念館に保存されている。
希望者は誰でも鞘から抜くチャレンジができる。
僕も昔試してみたけど、抜くことは出来なかった。

ちなみに、アーサーやジェニー、ここで朝食を貪り食っている奴らも一度は聖剣抜きに挑戦したことがある。
未だ抜けたものがいないのが答えである。

「ご飯食べたら一緒に行こうよ!」

ジェニーが明るく言ってくる。
僕はモソモソと用意されたスープを口に運びつつ、応えた。

「僕は夕方に行くから」

「えー、一緒に行こうよ」

「人混み苦手なんだよ」

アーサーがヤレヤレと肩をすくめる。

「ずっとこの調子なんだぜ」

「パーシヴァルは宝探ししたくないの?」

「……興味はあるけど、でも見つけるのはアーサーやジェニーみたいな優秀な人だよ。
そういえば、先生に聞いたよ。
二人とも【夢幻剣士】と【聖騎士同盟】から勧誘来てるんでしょ」

僕が超超超有名な、英雄として名高いクランの名前を出すと、アーサーとジェニーは得意げな顔になった。
今日、身分証カードが発行され次第、そのクランに向かう予定なのだろう。
もしくは、そこの勧誘員が都民体育館で待っているのか。
後者かな。
他に勧誘した子達とともに、各クランに行くのだろう。

「なんだ、知ってたのかよ。
あとで驚かせようと思ってたのに」

「なーんだ、知ってたんだ。つまんないの」

アーサーとジェニーは口々にそう言った。

「先生に聞いた時、充分驚いたよ。
おめでとう、二人とも。
聖杯を見つけたら教えてね。
見てみたい」

ローテンションで言っているように聞こえるだろうが、これでも声を弾ませた方だ。

「そうは言うけどなー。
千年間、誰も解けなかった謎が解けるかね」

アーサーが苦笑しながら言った。
勇者は聖杯の場所へ向かうための道標を、謎として遺した。
それを解けば、聖杯にたどり着けるのだ。
謎は、全部で三つ。
しかし千年間、誰も最初の謎を解けた者はいなかった。

「きっと解けるし、なんなら数年以内に見付けちゃうかもね。
ね、アーサー、どっちが先に聖杯を見つけるか競走しようよ!」

二人が楽しそうに言葉を交わす。
僕は、トーストを一口齧ってモゴモゴと咀嚼、嚥下したあと聞いてみた。

「それはそうと、二人とも、どの冒険者クランに入るの??」

二人を勧誘してるのは、さっき口にした二つのクラン。
だけではない。
ほかにも様々な冒険者クランが、二人に声を掛けている。
まさに選び放題の選り取りみどりというやつだ。

「俺は夢幻剣士」

「私は聖騎士同盟」

おや、被らなかったか。
理由はそれぞれあるらしい。
それを楽しそうに語ってくる。

(……羨ましいなぁ)

思ったけど、口にしなかった。
身分は同じ。
歳も同じ。
でも、ギフト発現の儀式をするまでもなく、才能の有無をこれでもかと見せつけられては、僕と二人は違うんだなって思い知らされる。
二人は、天に二物どころか五つ六つと才能を与えられているのだろう。
朝食を食べ終えると、僕は一度部屋に戻った。
一人部屋だ。
アーサーの部屋は隣で、ジェニーの部屋はさらにその隣だ。
僕の部屋には、少しずつお小遣いを貯めて古本屋で買った勇者関連の書籍と、図書館から借りてきた書籍で足の踏み場も無いほど散らかっている。
壁には、僕が勇者について調べあげたメモが所狭しと貼り付けられている。
その中に、勇者とその仲間たちの肖像画があった。
右腕的存在だった人狼種族の青年。
とある大国の姫君で聖女でもあった人間族の少女。
大魔導士として名を馳せた、空だって自由に飛べたとされる魔法使いの少年。
その中心に勇者がいた。
僕とそう年の変わらなそうな、甲冑姿の少年が描かれている。
勇者にはこの他にも魔物の仲間がいたとされているが、僕の持っている肖像画には描かれていなかった。
僕は、描かれた勇者に問いかける。

「……なんで、聖杯を隠したりしたんだよ??」

もちろん、答えなんて来ない。
どんな者でも挑戦していい、というのがこの聖杯探しのルールの1つだった。
なにせ、謎解きがメインなのだ。
力のない子供でも参加できる。
別に冒険者じゃなくてもいい、というのが勇者の定めたルールだったはずなのに、いつの間にか、

・15歳以上
・ギフト発現の儀式を受けた者

というルールが定められた。
後世の人間によって、である。
この条件を満たさ無ければ、聖杯探しには行けないのだ。
記念館や図書館に通って調べることくらいなら出来るけど。

「おーい、行こうぜ」

大量のメモや、集めた本、読んだ本に囲まれていた僕に、アーサーの声が届いた。
同時に部屋の扉も開く。

「だから、僕はいいよ。
夕方に行くから」

「そんなこと言うなって、一緒に行こうぜ!」

ニカッとアーサーが言ってくる。
胃が重くなるのを感じた。

「……わかったよ」

僕はため息を吐き出して、部屋を出た。
そのとき、暇つぶし用にと勇者を主役にした小説を一つ引っ掴んで鞄に押し込んだ。
幼なじみは、押しが強いのが難点だ。
いや、わかってる。
彼がここまで押しが強いのは、僕を気遣っているとかそんなんじゃないことくらい。
とうの昔に知っている。
彼だけじゃない。
ジェニーもそうだ。
僕は、2人の真意を知っている。

都民体育館には、すでに数十人の少年少女達が列を成していた。
その最後尾に、僕達は並んだ。
すぐに僕は持ってきた本を開いた。
もう、何度も読んだ小説で、書かれたのは今から千年前だ。
これは現代語訳されているものだ。
書いたのは、勇者の小間使いとされている。
小間使いは旅の最初から、そして勇者の最期までを見届けた人物だ。
この人物は、自分が書き記した日記や記録などから自分の主を主人公にした小説を書き上げたのだ。
僕はこの小説を、記念館の館長から譲り受けた。
あまりに熱心に、それこそ毎日通っていたからだろう。

――宝探しへのヒントがかくされているかもよ――

なんて冗談めかして、冒険者学校へ入学する時にプレゼントしてくれたのだ。
嬉しかったのを今でも覚えている。
なんなら、今でも館長とは記念館に足を運ぶ度によく話をしている。
美味しいお茶とお菓子も出てくる。
だから、僕は記念館が気に入っている。

「お前、またそれ読んでるのかよ?
飽きないのか?」

小説の世界に没頭していた僕は、現実に引き戻される。

「おもしろいからね。
他の人の勇者関連の話と、ちょっとずつ違うから読み比べるのも楽しいし」

アーサーの言葉に答えると、ジェニーが興味を持ったらしい。

「そうなの?」

「うん、こういうのって後世のものになればなるほど娯楽色を強くするために色々脚色されるんだけど。
たとえば、僕が今読んでる小説内だと勇者の最初の仲間には幼なじみの少年がいた。
でも、一番最近出た、現代の作者が書いた小説だとその少年の存在は削られていたりね。
代わりにとばかりに、聖女が幼なじみだったっていう設定ばかりなんだ」

「へぇ」

「さすが勇者オタク」

声に、バカにしたような色が滲んでいた。
アーサーは、僕がそれに気づいていないと思っている。
なにせ、僕の成績は下の下だ。
バカ扱いされても文句が言えないのだ。

「僕が読んでる小説だと、聖女が出てくるのはもう少し後だったりする」

マニアックな説明はここまでにしておこう。
以前、これを話していたらそれだけで嘘つき呼ばわりされたこともあったし。
会話を続ければ続けるほど、アーサーの声に滲む蔑みがキツくなるからだ。

僕は、都民体育館を見上げた。
そこには、勇者が遺した最初の謎が垂れ幕となってぶら下がっていた。
その向こうには、この地で一番大きな山――【イモータル山】がそびえている。
ブシの花と呼ばれる綺麗な青い花の群生地があちこちにあり、時期になればとても綺麗な景色が見られる。

垂れ幕には、

【我が生まれ落ちた場所を探せ】

これだけだ。
ノーヒント。
本当にこれだけなのだ。
僕は何度も見た、現代語訳者の後書きに目を通した。

そこにはこんな説明があった。

《勇者は、神から遣わされたといわれているが、けれど一部では神の世界でなんらかの罪を犯してこの世界に追放されたのではないか、とも言われている。
勇者は捨て子であった、とされているから恐らくここからそんな考察がされたのだろうと思われる。
罪人の子かなにかで、捨てられたというのだ。

ちなみに、この小説では現代語訳の中では珍しく勇者に名前を充てている。
小間使いは彼の名前を知っていたのだ。
小間使いが勇者から聞いた彼の名は、捨てられていた場所に植わっていた植物、木が由来らしい》

この小説の中で勇者は【アルン】と呼ばれている。
【アルン・ド・インディカ】というのが勇者の名前だとされている。
つまり、この名前にあたる植物をさがし出せばいいのだ。
それがなかなか難しかった。
勇者が育った村は、彼が王になった後開発が進んで王都となった。

つまり、ここだ。

あちこちに勇者ゆかりの場所があるし、なんならあちこちに木々も植わっている。

今まで様々な冒険者達がこの謎解きに挑んでみたものの、だれもそのその場所を発見することは出来なかった。
なぜなら、勇者の名前になったという植物がなんのことかわからないからだ。
同じ名前を持つ植物が無いのだ。

そうそう勇者が育った家も展示されているし、観光スポットとしても有名だ。
誰も彼もが皆、そこが勇者が育った家だと信じている。

けれど、違うことを僕は知っていた。
今、展示されている家は彼が幼少期、親が仕事の都合で引っ越した家だ。
それ以来、修繕されつつ現存しているのがこの家なのだ。
つまり、別に生家があるのだ。
少なくとも、この小説にはそう書かれている。
それに図書館に行って古い地図を調べて、さらにダメ押しで記念館でも調べてみたら、事実、元々勇者の家は別の場所にあった。
この事を知った時、興奮で眠れなかった。
そして翌日、数人の知り合いに話してみたら嘘つき呼ばわりされたのだ。

それが悲しくて、僕は本来の勇者の生家を調べに行くのをやめてしまった。
怖かったのだ。
せっかく調べあげたのに、もしもそれが無駄だったら、と考えてしまうと怖くてたまらなかった。

無駄と言えば、千年の間に何度か神々の世界から謎解きのために使者が訪れたこともあったらしい。
が、その使者もこの謎を解くことは出来なかったらしい。

アーサーにも話してみたけれど、彼も微妙な顔をした。
ジェニーもだ。
僕なんかの思いつきより、長年勇者を研究している研究者のレポートの方が信頼された。

勇者を研究している者は沢山いる。
信頼と実績のある研究者は、沢山いる。
僕は足元にも及ばないのだ。

そこからは、他愛のない雑談と読書で時間を潰した。
そうして、ようやく列が進み始めた。
そこからは早かった。
あちこちで歓声があがる。
アーサーとジェニーの番が来て、職業や与えられたギフトを宣告される。
どよめきが起こった。
アーサーは、冒険者で剣聖。
ジェニーは、冒険者で賢者。
どちらも、伝説の勇者の仲間が与えられたとされているギフトだった。
すごいなー。
身分証カードを渡されて、二人ともとても嬉しそうだ。
僕の番が来た。

ほかの人たちと同じように、職業やギフトを宣告されたのだけど、僕と宣告を担当した神官様は互いに首を傾げてしまった。

というのも、

【職業:冒険者。
ギフト:スレ民】

という、よくわからないギフトが与えられたからだ。
なんだ、スレ民って??
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