123 / 142
死に別れた兄貴が、実は生きてて反社の偉い人やってた件
裏話4
しおりを挟む
【数日後】
俺は、ウカノさんの家が所有する山で体を動かしていた。
視線の先には、ゴブリン、ドラゴン、サイクロプス等などが次々襲来している。
夏休み前の農業高校を手伝った時のように、スタンピードが起きたのだ。
まぁ、あの時より規模は小さいけれど。
怪我のために動けなかったから、だいぶ鈍ってしまっていた。
その感覚を取り戻すのに、これはちょうど良かった。
龍神族のじいちゃんや、ノームがいたら必死こいて止めていたと思う。
でも、ウカノさんはそんなことしない。
なぜなら、なんだかんだウカノさんも農民なのだ。
使えるものはなんだって使う。
それが農民、いいや、百姓だ。
怪我なんて関係ない。
動けるものはすべて、労働力だ。
それは子供だって同じだ。
例外はほとんど無い。
その家が古ければ古いほど、これは普通の考えだった。
ある程度になったら働かされる。
それが農民、農家の常識だ。
と、言ってしまうと、ウカノさんがブラック思考のド畜生に思われるかもしれない。
けれど、双子の兄をおびき寄せるための餌になるのなら、ある程度体を動かせるようになっていたほうがいい。
そう考え、手伝いたいと言ったのは、ほかならない俺自身だった。
助けてもらった礼をしていないし、なんならウカノさんは俺の呪いを解いてくれると確約してくれた。
持ちつ持たれつ。
呪いを解くのは、ウスノが作り上げた反社を壊滅させるための代価だ。
けれど、ただ貰うだけなのは気が引けた。
こういったことを手伝ってこそ、より良い関係が作れるのだ。
未来に展望が見えたなら、さらにその先を考えなければいけない。
そう、たとえば、卒業後のこととか。
この数日間。
ウカノさんにお世話になりつつ、考えていたことだ。
なんなら、ウカノさんに相談もしていた。
龍神族のじいちゃんにも、ノームにも話せなかったけれど。
ウカノさんには話せた。
ウカノさんは、反社銃撃の計画のために奔走していて忙しいだろうに、俺の相談もちゃんと聞いてくれた。
なんで、この人が俺の『兄ちゃん』じゃないんだろう。
この人が家族だったなら、なんて夢想してしまう。
「お、終わったな」
ザ・ビーストと呼ばれる翼の生えた大きなワンコ。
それを倒した直後、そう声をかけられた。
声の主は、シン。
本名はシンノウ・サートゥルヌス。
ウカノさんの実弟だ。
「んじゃ、傷見せてくれ」
俺のお目付け役兼護衛として、体を動かせるようになってから一緒に行動するようになった。
腹の傷の定期的なチェックと処置は、このシンがやってくれていた。
じいちゃんや、ノーム、ほかの精霊のおばちゃん達ともあれ以来会えていない。
どうやら、そう言った魔法みたいなものが俺には掛けられているらしく、じいちゃん達は俺のところに来れないらしい。
なので、ウカノさんがその窓口になってくれていた。
ウカノさん伝手で、手紙のやりとりなんかをしている。
携帯はそもそも没収されているし、レイドに借りていたゲーム機は双子の兄に壊された。
もう学校は夏休みに入っている頃だ。
「終わったぞ」
妙な感慨にふけっている間に、シンによる傷の処置が終わった。
今、俺がいる場所は、今ままで住んでいた国から見ると、海の向こうにある別の大陸だ。
ウカノさんの実家がある、いわば彼の故郷である。
こちらの大陸には、今まで住んでいた国には無かった薬や道具がたくさんあった。
その中に、この腹の呪いの進行を遅くする薬もあった。
そのお陰で、今ではだいぶ体調が良かった。
こちらの大陸には、古い時代に魔界からやってきた魔族が興した国がいくつもあるらしい。
いつか行ってみたいなぁ、なんて考えられる程度には色々回復しつつあった。
「ありがと」
シンは担任のように呪いを受けることなく、処置を終えた。
「しかし、度胸あるな、お前」
シンが流れるように、倒した魔物を解体し、素材にしていく。
その作業をしつつ、そう言葉を投げてきた。
「普通呪いを解くためって言ったって、あんな方法受け入れるか??」
「……まぁ、こっちにも色々事情があるから」
「あぁ、学校の友達に会いたいってやつか。
普通の方法が見つかってないとかなんとかで、本来は封印して解呪方法を探すってことだったな」
「そーそー。
でもさ自分だけが、時間に取り残されるの、嫌じゃん」
とはいえ、ブランとの関係は修復出来ないくらいの喧嘩をしてしまった。
卒業まで気まずいなぁ。
「いや、それでも成功するかどうかなんてわからないだろ」
シンの言葉は尤もだ。
ウカノさんが提案してくれた方法は、安全でもなんでもない。
リスクの方が大きい。
そう、まかり間違えば死んでしまう確率が高い。
でも、
「そこは、ウカノさんを、お前の兄ちゃんを信じてる」
あの人は解呪を約束してくれた。
けれど、シンは簡単な概要しかしらない。
ルキアさんだってそうだ。
解呪の詳しい内容、やり方については、俺とウカノさんで話し合った。
その上で、俺は納得したのだ。
そして、ウスノのこともなんとかするために、ウカノさんに協力することを選んだ。
それだけだ。
「……留学先で、だいぶ信頼得てたんだなぁ、兄ちゃん」
シンは俺の言葉にそう返した。
「それに、帰ったら謝りたいやつもいるからさ。
こうなる前に喧嘩したままになっちゃって、そのまま連絡取れてないから」
実際には取れないが正しい。
これ以上、俺の事情にブランを巻き込みたくなかったのだ。
そう話すと、何故かシンがうんうん頷いた。
「あー、わかるわかる。
俺もさ、よく一緒に仕事する人がいるんだけど。
あの人への報連相が滞って、よく叱られる」
喧嘩とはちょっと違うかな。
なんて思いながら、俺も解体を手伝った。
「それはそうと、近々襲撃かけるってさ。
まずは宣戦布告として、この大陸内にあるアジトを潰すらしい」
シンはそう教えてくれた。
詳しいことは、また改めてウカノさんから話しがあるらしい。
「んで、俺とお前はこのまま一緒に組むことになるって」
「了解」
シンと組んで、魔物退治をしたが、とても仕事がやりやすかった。
これなら、俺は安心して背中を預けられる。
俺は、ウカノさんの家が所有する山で体を動かしていた。
視線の先には、ゴブリン、ドラゴン、サイクロプス等などが次々襲来している。
夏休み前の農業高校を手伝った時のように、スタンピードが起きたのだ。
まぁ、あの時より規模は小さいけれど。
怪我のために動けなかったから、だいぶ鈍ってしまっていた。
その感覚を取り戻すのに、これはちょうど良かった。
龍神族のじいちゃんや、ノームがいたら必死こいて止めていたと思う。
でも、ウカノさんはそんなことしない。
なぜなら、なんだかんだウカノさんも農民なのだ。
使えるものはなんだって使う。
それが農民、いいや、百姓だ。
怪我なんて関係ない。
動けるものはすべて、労働力だ。
それは子供だって同じだ。
例外はほとんど無い。
その家が古ければ古いほど、これは普通の考えだった。
ある程度になったら働かされる。
それが農民、農家の常識だ。
と、言ってしまうと、ウカノさんがブラック思考のド畜生に思われるかもしれない。
けれど、双子の兄をおびき寄せるための餌になるのなら、ある程度体を動かせるようになっていたほうがいい。
そう考え、手伝いたいと言ったのは、ほかならない俺自身だった。
助けてもらった礼をしていないし、なんならウカノさんは俺の呪いを解いてくれると確約してくれた。
持ちつ持たれつ。
呪いを解くのは、ウスノが作り上げた反社を壊滅させるための代価だ。
けれど、ただ貰うだけなのは気が引けた。
こういったことを手伝ってこそ、より良い関係が作れるのだ。
未来に展望が見えたなら、さらにその先を考えなければいけない。
そう、たとえば、卒業後のこととか。
この数日間。
ウカノさんにお世話になりつつ、考えていたことだ。
なんなら、ウカノさんに相談もしていた。
龍神族のじいちゃんにも、ノームにも話せなかったけれど。
ウカノさんには話せた。
ウカノさんは、反社銃撃の計画のために奔走していて忙しいだろうに、俺の相談もちゃんと聞いてくれた。
なんで、この人が俺の『兄ちゃん』じゃないんだろう。
この人が家族だったなら、なんて夢想してしまう。
「お、終わったな」
ザ・ビーストと呼ばれる翼の生えた大きなワンコ。
それを倒した直後、そう声をかけられた。
声の主は、シン。
本名はシンノウ・サートゥルヌス。
ウカノさんの実弟だ。
「んじゃ、傷見せてくれ」
俺のお目付け役兼護衛として、体を動かせるようになってから一緒に行動するようになった。
腹の傷の定期的なチェックと処置は、このシンがやってくれていた。
じいちゃんや、ノーム、ほかの精霊のおばちゃん達ともあれ以来会えていない。
どうやら、そう言った魔法みたいなものが俺には掛けられているらしく、じいちゃん達は俺のところに来れないらしい。
なので、ウカノさんがその窓口になってくれていた。
ウカノさん伝手で、手紙のやりとりなんかをしている。
携帯はそもそも没収されているし、レイドに借りていたゲーム機は双子の兄に壊された。
もう学校は夏休みに入っている頃だ。
「終わったぞ」
妙な感慨にふけっている間に、シンによる傷の処置が終わった。
今、俺がいる場所は、今ままで住んでいた国から見ると、海の向こうにある別の大陸だ。
ウカノさんの実家がある、いわば彼の故郷である。
こちらの大陸には、今まで住んでいた国には無かった薬や道具がたくさんあった。
その中に、この腹の呪いの進行を遅くする薬もあった。
そのお陰で、今ではだいぶ体調が良かった。
こちらの大陸には、古い時代に魔界からやってきた魔族が興した国がいくつもあるらしい。
いつか行ってみたいなぁ、なんて考えられる程度には色々回復しつつあった。
「ありがと」
シンは担任のように呪いを受けることなく、処置を終えた。
「しかし、度胸あるな、お前」
シンが流れるように、倒した魔物を解体し、素材にしていく。
その作業をしつつ、そう言葉を投げてきた。
「普通呪いを解くためって言ったって、あんな方法受け入れるか??」
「……まぁ、こっちにも色々事情があるから」
「あぁ、学校の友達に会いたいってやつか。
普通の方法が見つかってないとかなんとかで、本来は封印して解呪方法を探すってことだったな」
「そーそー。
でもさ自分だけが、時間に取り残されるの、嫌じゃん」
とはいえ、ブランとの関係は修復出来ないくらいの喧嘩をしてしまった。
卒業まで気まずいなぁ。
「いや、それでも成功するかどうかなんてわからないだろ」
シンの言葉は尤もだ。
ウカノさんが提案してくれた方法は、安全でもなんでもない。
リスクの方が大きい。
そう、まかり間違えば死んでしまう確率が高い。
でも、
「そこは、ウカノさんを、お前の兄ちゃんを信じてる」
あの人は解呪を約束してくれた。
けれど、シンは簡単な概要しかしらない。
ルキアさんだってそうだ。
解呪の詳しい内容、やり方については、俺とウカノさんで話し合った。
その上で、俺は納得したのだ。
そして、ウスノのこともなんとかするために、ウカノさんに協力することを選んだ。
それだけだ。
「……留学先で、だいぶ信頼得てたんだなぁ、兄ちゃん」
シンは俺の言葉にそう返した。
「それに、帰ったら謝りたいやつもいるからさ。
こうなる前に喧嘩したままになっちゃって、そのまま連絡取れてないから」
実際には取れないが正しい。
これ以上、俺の事情にブランを巻き込みたくなかったのだ。
そう話すと、何故かシンがうんうん頷いた。
「あー、わかるわかる。
俺もさ、よく一緒に仕事する人がいるんだけど。
あの人への報連相が滞って、よく叱られる」
喧嘩とはちょっと違うかな。
なんて思いながら、俺も解体を手伝った。
「それはそうと、近々襲撃かけるってさ。
まずは宣戦布告として、この大陸内にあるアジトを潰すらしい」
シンはそう教えてくれた。
詳しいことは、また改めてウカノさんから話しがあるらしい。
「んで、俺とお前はこのまま一緒に組むことになるって」
「了解」
シンと組んで、魔物退治をしたが、とても仕事がやりやすかった。
これなら、俺は安心して背中を預けられる。
0
お気に入りに追加
148
あなたにおすすめの小説
【緊急】村で人喰いモンスターが暴れてるらしい【事態】
一樹
ファンタジー
サメ映画をパク……、オマージュした異世界パニックモノです。
掲示板話です。
ジャンルにパニックが無かったので、ファンタジーにしてます。
喰らう度強くなるボクと姉属性の女神様と異世界と。〜食べた者のスキルを奪うボクが異世界で自由気ままに冒険する!!〜
田所浩一郎
ファンタジー
中学でいじめられていた少年冥矢は女神のミスによりできた空間の歪みに巻き込まれ命を落としてしまう。
謝罪代わりに与えられたスキル、《喰らう者》は食べた存在のスキルを使い更にレベルアップすることのできるチートスキルだった!
異世界に転生させてもらうはずだったがなんと女神様もついてくる事態に!?
地球にはない自然や生き物に魔物。それにまだ見ぬ珍味達。
冥矢は心を踊らせ好奇心を満たす冒険へと出るのだった。これからずっと側に居ることを約束した女神様と共に……
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】
一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。
しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。
ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。
以前投稿した短編
【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて
の連載版です。
連載するにあたり、短編は削除しました。
島流しなう!(o´・ω-)b
一樹
ファンタジー
色々あって遭難したスレ主。
生き延びるためにスレ立てをした。
【諸注意】
話が進むと、毒虫や毒蛇を捕まえたり食べたりする場面が出てきますが、これはあくまで創作です。
絶対に真似しないでください。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
農民レベル99 天候と大地を操り世界最強
九頭七尾
ファンタジー
【農民】という天職を授かり、憧れていた戦士の夢を断念した少年ルイス。
仕方なく故郷の村で農業に従事し、十二年が経ったある日のこと、新しく就任したばかりの代官が訊ねてきて――
「何だあの巨大な大根は? 一体どうやって収穫するのだ?」
「片手で抜けますけど? こんな感じで」
「200キロはありそうな大根を片手で……?」
「小麦の方も収穫しますね。えい」
「一帯の小麦が一瞬で刈り取られた!? 何をしたのだ!?」
「手刀で真空波を起こしただけですけど?」
その代官の勧めで、ルイスは冒険者になることに。
日々の農作業(?)を通し、最強の戦士に成長していた彼は、最年長ルーキーとして次々と規格外の戦果を挙げていくのだった。
「これは投擲用大根だ」
「「「投擲用大根???」」」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる