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第一章:単眼少女の誕生

07.素体にされるのは恐ろしい!

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 佑香が河童にされている! それだけでもショックなのに彼女は黙々と私の着ている服を脱がし始めた! 何するのよ! と叫びたかったが顔の表情を変えるぐらいしか出来ないようだった。

 「浩美、そんなに顔をひこずらなくても良いわよ! せいぜい地球人として最期の自由を楽しんでいるのね!」


 地球人として最期? まさか、このレストランの従業員って全て? いったい何よ? そうやって考えが纏らないうちにあっという間に服を脱がされた私は、カプセルの中へと押し込まれ、なぜか宙に浮かぶ上がり、まるで雲かなんかにでもなったかのようにぶら下げられていた。これって重力に逆らって空中に浮遊しているような状態なのよね。


 「な、なによこれ?」

 私は戸惑いの声をあげていたが、突然頭の中にメッセージが直接送られてきた。


 「このような手荒な真似をして申し訳ない。我々はこの惑星地球でいうところの異星人文明のひとつである。いま、この惑星は悪い異星人文明に狙われている。このままでは、ある日突然この珍しい文明社会が終わってしまうかもしれない。
 そこで我々は地球人を改造し、防衛組織を設置している。君は組織の構成員に選抜された! 怖がらないでほしい、君の命の安全は保障させてもらうから。保障の為に君の身体を素体にした工作員に改造させてもらう。今しばらくの辛抱だ」

 工作員? 素体? 改造? そのキーワードって一体何? 私は抗議したかった。そんなの説明責任を果たして頂戴! まあ、説明されても改造されることに同意なんかするはずないけど! 佑香みたいに河童の妖怪になんかされたくないし!

 「君はこれから我々の技術によって地球人でない姿になるが、どんな姿になるのかは我々にも分からない。君の潜在能力に応じて変化の具合が変わるからだ。演算が終了したいにはじまるから、では幸運を祈る!」

 どんな姿になるのかやってみないと分からないなんて、なんて無責任なのよ! 私の心には怒りの感情が生じていた! でも拒否はできないし、こんな異常な状況下なのに私の身体の方は気持ちいいと感じるようになっていた。まるでお母さんのお腹の中に戻って来たかのような。私っておかしくなっていた!

 私の宙に浮いた身体の周りにゼラチンというかスライムのような物質が満たされていった。その物質は私の口やその説明しにくい所から体の中へと侵入しはじめた。それらは全身の毛穴からも入っていくような感覚があった。

 「これらの物質は君の地球人の生体組織を改変するナノマシーンと改造に必要な材料です。これらは地球人としての生体組織と一体化することで、工作員として活躍できるようになります。ではごきげんよう!」

 私は何かに喰われて行く感覚に包まれていた。それは気持ち良かった・・・
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