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2.いったい私は何を求めているのよ

09.困惑.2

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 目を覚ました時には部屋は朝日といえないぐらい明るい日差しが私の顔に差し込んでいた。おもわず急がなくちゃ遅刻! と思ったけど今日は出勤する必要のない土曜日ということを思い出し安堵した。

 わたしはスマホを持ち上げた時、昨夜の事を思い出した。彰がゼンタイとかというよくわからないものにハマっていることを。わたしは、それを思い出したときある考えが芽生えていた。彰は変態ではないかと・・・

 そう思ってお腹が空いているのに夢中でスマホで検索してみた。するとある人物のSNSに辿りついた。その人のつぶやきを見てみると、その疑念が深まってしまった。

 そのゼムラという年齢不詳の人物はゼンタイフェチを名乗っていて、そういったゼンタイでの活動をしているのかを紹介していた。その中にはゼンタイでスリスリするのが良いといった事が書かれていて、ゼンタイを着て男女関係なく触れ合うのが気持ちいいなどと書いていた。

 ゼンタイでスリスリ? わたしはその言葉の意味をその時全く理解できないというか、その材料すら持ち合わせていなかった。ゼンタイを着てコミュニケーションを取るというのは、つまりは裸の付き合いみたいなもの? どうも私が知らない世界がそこにあるということなのかもしれなかった。

 私は色々とそのゼムラという人をフォローしている人を辿ってみてみると、そういったゼンタイに関連した様々なイベントがあるようだった・多くは個人的なもので、どこかアングラ的な感じがするものだった。

 それを見て彰もこういったゼンタイのイベントに参加しているのかもしれないという気がしてきた。彰が言っていた「着るのは次にしてもらえないかな?」というのが気になってきた。もしかすると彰はこういったイベントに私を参加させようとしているのではないかと。

 その時、私は少し恐怖心を覚えた。実は私は他人の身体をむやみやたらに触られるのが嫌だったからだ。理由ははっきりしないけど・・・子供の時に酷い人見知りだったからしれない。とにかく、ベタベタ他人に触られるのを想像しただけでも嫌だった。

 しかし彰が私にゼンタイでスリスリしようといって、このゼンタイのイベントに参加することになったら、私は・・・どうなるのだろう?
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