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誤った判断の償い

医師一家四人強盗殺人事件

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 「医師一家四人強盗殺人事件」 それが私が裁判員裁判に参加した、 刑事事件であった。 

 この事件は殺害方法が 残虐であった上に、 金目のものは全てを奪い去るという恐ろしい ものであった。

  特に被害者の子供2人がものすごくかわいい盛りの小学生であったため、 世間では同情が集まると共に犯人に対する憎しみも激しいものであった。

  連日の報道は加熱し マスコミは早く犯人を逮捕すべすとけしかけていた。 だからであろうか警察は、異例の体制による大捜査で望んでいた。

  そして逮捕されたのが、被害者宅に出入りしてた内装業者の男であった。

  その男が 医師が持っていた高価な宝石を持っていたから犯人、と断定された。とりあえず事件は解決したと思われた。

 しかし被疑者は冤罪を主張していた。宝石については現場に入った時に 奪ったことは認めたが、 その後に一家が殺害されたと主張した 。

 しかし男が家に入った事実はある以上殺害行為にも及んだとみられていた。

 だから警察も 被告人に よるものと強く主張し当然のごとく極刑すなわち死刑を求刑した。そして裁判員たちも検察による立証に納得し、連日のマスコミの報道に よって、こいつは犯人だ! という先入観を持った。

 そして何もためらいもなく死刑だとした。 男の主張には一切耳を貸さなかった。

  それに男の弁護人も、とりあえず仕事としてやってみましたという程度のもので 無罪だと主張する根拠を全くと言っていいほど提示しなかった。 だから死刑と 判決は下った。

  そして男は控訴したものも、何かの思いつめたのか、わからないが途中で控訴を取り下げた。

  それから半年後に 法務大臣によって葬られたわけである。 それで事件は全て終わった、 誰もがそう思っていた しかし事件は終わっていなかった。 この時処刑された男は本当に無罪であったのだ! 誰一人殺めてはいなかったのだ。

 真相であるが、 真犯人が男をそそのかして、医師の家に入らせ、宝石を取った後で、家族を虐殺したのであった。

 そして真犯人は偽装工作をしたのであった。 そうそれは楽に出来たなんだって 男の DNA は現場に残留していたからだ 。

 真犯人は一家を殺害後まんまと逃げたわけである。そして安全な場所へと逃げ去っていた。
真犯人は巧妙であった、死刑制度のない国逃亡したからだ。そう真犯人は帰ることはなかった。 日本で 自分が真犯人だとわかったとしても日本に送還されることはなかったからだ。

 真相がバレたのも医師の元から盗んだ金が尽きて、 酷い病と飢えの中で死んでいくときに、すべてを告白したのだ。その事実が日本に伝えられた時マスコミは仰天した。 それは私も含め事件に関わった全ての人々に 重くのしかかることになった。

 マスコミは手のひらを返したように、 警察、検察、裁判所、 裁判員そして法務大臣をに激しいバッシングを浴びせかけた!

 なんて薄情なものだと私は思った。しかしそれは序章に過ぎなかった。 

 男をこの世から抹殺することを命令した 、検事及び法務大臣が相次いで壮絶な死を遂げたのだ!

 それは何を意味するのかさえもわからなかったその時は!
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